あべちゃんの写楽生活

撮ることが楽しいのか、楽しいから撮るのか

10年以上ぶりに、お祭り撮影

2017年08月05日 08時33分25秒 | 写真

  

先日は喜多方市のお祭り。

若い頃は好奇心旺盛だったので、さかんに撮影に

出かけていたのだが、近頃は全然行っていなかった。

少しお利口になり、撮影しても公開できないことが

わかったからだ(笑)。

不特定多数に掲載許可をもらうのは不可能であり、

見る方も、モザイクのかかった写真など、見たくないだろう。

  

しかし、ストロボも新調したし、試し撮りでもすっか、と

なったのだ。

これで、3台目、バカだね俺も。

しかも、まだ全部、動くんだよ。

最新機種はストロボ同士で通信して、同期するんだよ。

ワイヤレスで多灯シンクロが可能なんだな。

昔はね、シンクロは有線でやっていたんだ。

スタジオアシスタントの仕事だったんだよ。

「バック、チャージOK」

「フロント、1/3絞り落とせ」

とか言ってね。

今はすごいね。でも当然ながら、同じ機種をもう一台買わないといけない。

そこまでのお付き合いはできません(笑)。

  

夜のお祭りなので、当然ストロボ撮影なのだが、今回はスローシンクロと

いうテクニックで撮影します。

いい機会なので、説明しましょう。難しくはないですよ。

 

まず例として、結婚式の披露宴で、出席者の撮影をするという場面を考えます。

自分(撮影者)がいて、その前に被写体(出席者)がいて、後ろには

会場の壁があります。

フルオートで撮影すると、カメラは、

「こいつ(被写体)がきれいに写れば、いいんだろ?」

「だったら、そういうセッティングすっから」

となる。

それで撮影すると、たしかに被写体はきれいに写るが、光が

届かない壁は真っ黒になる。

これでは、どんなにきれいな絵が描かれていても台無しだ。

よく、夜景をバックにして記念撮影したら、バックが真っ黒だった、という

経験があると思うが、まさにアレである。

  

カメラにストロボをセットして、フルオートにすると、シャッタースピードが

1/60あたりに固定される。

専門用語ではX接点と言うのだが、これはストロボの性能にも

よるが、だいたい1/60~1/125あたりで固定なのである。

しかし、心配はいらない。

ストロボの閃光時間は1/10,000秒以上で、余裕で間に合う。

あとは、カメラが「充分な光量になった」と判断すれば、ストロボが

パワーを落とします。

これをTTL調光と言っています。

  

「能書きはいいから。やり方だけ、教えろ」

あっ、そうですね。

ストロボをセットして、電源を入れます。

「バカにしてんのか?」

いえいえ、今のカメラは利口なので、ストロボの電源を入れて、

通信させてやらないと、カメラは自然光撮影モードの

ままになっている場合が多いのです。

面倒なのは、ストロボ付きのカメラの場合。

フルオートだとストロボ発光するが、セミオートの場合、ストロボ

が発光せず、シャッタースピードが遅くなるだけの場合があります。

その時は「強制発光」の設定がありますから、オンにします。

  

次にシャッター優先モード(Tv)にします。

X接点より遅く、なおかつ手ぶれしにくいスピードにします。

これは、背景を映り込ませるためです。

だいたい、1/15~1/8くらいでしょうか。

三脚があれば、もっと遅いスピードも可能です。

これだけで終わりです。これで撮影します。

メインの被写体は、ストロボのピカッで写ります。

あとは、遅いシャッタースピードで背景が写るのです。

  

自然光で撮影。これはこれで、趣がある。見た目に一番近い。

  

フルオートでストロボ一発。青く堅い光が当たる。記念写真ならOKレベル。

  

スローシンクロ。ストロボが当たっているのに、提灯の文字が少しブレている。

白熱灯の赤い色被りがある。背景までしっかり映り込む。

  

手前の山車にストロボが当たっているが、スローシンクロなので、

背景の木々がうっすら写っている。通常なら真っ黒な場面だ。

  

ノーストロボで、わざとブラして動きを表現する方法もある。

ここでのポイント。

通常動かない物(建物)がブレたら、それは単なる失敗写真だ。

人間は脳で物を見ている。

動くはずのない物がぶれていると、「失敗した写真」としか認識しない。

  

おまけの知識

  

レンズは色んな種類があるが、実はストロボはすべてのレンズを

カバーできない。

考えて見て欲しい。

300mmの望遠レンズで大きく写した、と思っていても、そこまで

ストロボの光は届かないのだ。

実際、カバーできるのは標準レンズから若干広角までで、

距離が10mくらいまでだと思ってほしい。

これ以外でも撮影できないことはないが、光量不足になる。

あと、超広角だと、ストロボの画角より広くなるので、

周辺が暗くなる。

だいたいストロボが対応できるのは、アタッチメントをつけても

20mmくらいまでだ。