セカンドライフ 

歳を重ねるのも悪くはない

秋田一人旅記⑦一期一会

2014-05-21 | 旅行 見学
  お茶もお菓子もお出ししない儘なのに、読んで下さって有難うございます。
相変わらずあちらこちら、歩きながら宿に帰ったの。途中で見つけた真っ赤なツツジをどうぞ。
        

温泉はきっと男女交替になっている、と楽しみに思い、暗くなる前に露天風呂をはしごした。近所の方や、車で来訪する方も引けていた。特に車の人達はお酒を飲めないので、おうちにビールを冷やして置いて、帰ってからゆっくり飲むんだって。それも又美味しい事でしょう。

それにしても温泉は、なかなか私の好みに合う。熱いお湯が好きな友達は、ぬるくっちゃ入った気がしないと言うし、ぬる湯が好きなのは私位かしら?塩分も十分だし。

今夜は、上のお食事処で、何か秋田らしい物を食べましょうと上がって行った。ここも今まで混んでいたらしいのにナイスなタイミング。
  広々しているので、のんびりできそう。
私は案内されたテーブルで、メニューを見て”きりたんぽ”を食べて見ようと思ったけれど、お二人様からですと拒否、稲庭うどん、大根サラダ、比内地鶏(ヒナイヂドリ)焼きをオーダーした。隣で一人でを飲んでいる女性が、ジロジロ私を見ている。
暫くすると「お一人の様ですが、こちらでご一緒しませんか?」と声がかかった。特に変な感じもしなかったので「有難うございます」と向かいに座った。どうも私と同年代な気がする。彼女は定年までしっかり働き今はときどきこうして温泉に来るの・・・ふむふむ、成る程明るい話ね。と一人の女性の人生を聞く事に覚悟を決めた。オーダーした物も来て、鳥肉も稲庭うどんもめっちゃ美味しい。初日に知っていれば・・・実に惜しい!

その女性の人生、秋田県の貧乏な水飲み百姓の家に6人兄弟の末っ子として生まれた。現金が無くて(近所もみんな)一年に一回、お米の出荷した時だけ一年分のお金が僅かに入る。彼女は勉強が大好きで、勉強ばかりしていた少女。当時は皆中学を出ると集団就職で都会に金の卵と言われ汽車ポッポで上京した時代。我が儘かと思ったけど「私は高校に進学したい」と言ったら「何言うだおめえ」と驚かれたけど思い切って打ち明けた。すると兄弟皆で「そんなに勉強したいば皆で助けてやんねえば」と、県立高校に進学させて貰ったと。その当時の高校なんて、良い所の子供さん、公務員や教員のご子息しか行かないものだったと。ウン分かる分かる。勿論お小遣いもないし、洋服もコートも靴もカバンも、よその子のお下がりですました。それでも満足な高校時代だった。有名会社に就職した。お給料貰っても、七割は貯金に回し、社内でも驚かれた、と。そしておしゃれもせずに僅かでも家に入れた。高校卒と言うのが、満足で有難くお金を貯めて家族孝行ばかり考えていたと。随分と貯金も溜まり、債権を買ったりで相当大きく膨らんだと。見た目きれいな人なのに、恋愛はしなかった。何だか自分ばかり青春している様で悪い気がして。だけど今思えば子供一人位欲しかったと。だけど後悔はしていないよちっとも、って。どこにお住まいですか?と聞くとすぐ隣のマンションよ。時々姉を連れて来るの、そしてお食事をさせて帰ったり。普段はダンス等が大好きで趣味に明け暮れる幸せな日々よ。厚生年金も十分なので、兄弟には、今でも優しくして上げているの、って。
2時間位、お喋りして彼女はこれから温泉に行ってくるわね。とあっけらかんと消えて行った。出す物を出し切ったって感じ。

皆誰でも、聞いて欲しいものを抱えているんだわね。旅の恥はかき捨て、ならば私が置いて来るものよね。なんだかキャッチャー役をしてしまった。でも名物も美味しかったから良しとしましょう、てね、読者の皆さん聞いて下さってありがとう。私は、ブログをやっているお陰で、ここに吐き出してしまうので、誰かに声をかける必要が無いのです

秋田一人旅記⑥

2014-05-21 | 旅行 見学
  朝から、いや夕べから強い雨が降っていて、外に出られないわ。でも夕方までに止むらしいからのんびりしましょう。それにしても気温が低いので、暖かくしています。風邪が怖いもの。

千秋公園(センシュウ)の小高い城跡から、のんびり下って歩いた角に立っていた(いや胸像でした)のは、何とかの東海林太郎さんでした。その地にゆかりのある人の歌碑があちらこちらに建てられている。トウカイリンさんじゃなくショウジさんって読んでね
近くに寄ってよく見よう一歩前に出た途端、東海林さんは歌い出した。直立不動のあのお姿で。突然の事に慌てたがもう遅い。どこかにoffのボタンを?見つからない。

誰かに見られていたら赤面の至りであるけれど、仕方がないと腹を決め美しい声を聴かせて頂く事にした。如何にも全曲聴きに来たかの様な、余裕の顔で。それにしても、楽譜が見える様な正しい音程で歌っている。まさに歌手の鏡。音がとても良くて聴き易かった。全部唄えるかと思ったら「母に捧ぐる唄」は耳に馴染んで居なかった。早くその場を離れたかったのに、全曲3番まで歌うのよ。東海林さんに歌わせたまま逃げられないじゃないの。まっ椅子にかけて落着きましょう。美しい声に癒されながら・・・。
聴き終った頃、私と同年輩と思しき女性が「ファンだったの?」と声をかけて来た。いやいや折角ですから、、と中途半端な返事。気安くため口でお喋りに入った。奇遇と思い驚いた。初日にホテルを探していた時に、ここホテルかな?と近付いた高層マンション(特別に目立つ)の住人だった。玄関迄行って見るとアチャー、と違う事に気が付いた。初日に写した写真も残っていた。
彼女はあそこよ☜と指さしたのでびっくりした。「あの高いビルの東南の角なの。秋田湾から秋田駅迄、主要な所は全て毎日上から見てるの」部屋番号まで分かってしまうのに警戒が無さ過ぎよね。喫茶店も見えないので、其の侭「息子は浦安に居るの。名義は息子なの」なんて取りとめもないお喋り。一時間後、別れて再び歩き出した。

私が今朝からずっと悩んでいたのは、ランチはどうしたのかが思い出せない。コーヒーも飲んで居ないのに、カフェに入って、ランチしたとも思えないし、若年性痴呆症に一歩踏み込んだかしら
これを書いているうちに思い出したらお慰み。お腹が空いていないので食べなかったかも?朝食はバイキングだったし・・満腹だった???
今回は、読んで下さる方の為に一服お茶でも差し上げたい けれど食べ物は一枚も無いの、忘れちゃったの。ごめんね。

秋田一人旅記⑤千秋公園

2014-05-21 | 旅行 見学
  私は未だ日本海側を走る羽越線と言うのに乗った事が無い。今回夕方晴れていたら乗ろうと思っていた。上が青空でも海に近い所が霞んでいたのでは☓。だってね日本海に沈む夕日が見たかったからなの。この電車は観光客の為に、夕日が沈む瞬間が見られる時は、速度を下げ案内をしてくれると言う。夕日が日本海にジュジュっと音を立てて沈むんですって。話し半分にして、ジュ位は音がするかも。しかし雨には当たらなかったけど夕日は難しかった。秋田~酒田迄でいいと思っていた。1時間40分乗って帰ってくればいいと思っていた。又にしましょう。

今日は、秋田の城跡「千秋公園」をゆっくり歩きまわりましょう。桜の北上を追いかけて来た事が有る。がな~~にも覚えていない、見事な程に。名前しか記憶にない位。来なかったのと同じよね。その時は桜の追っかけなので、桜ばかり見ただけで・・・何とも無駄な事だ。

朝食をして、其の侭千秋公園へ向かった。心はうきうきしっかりウォーキング体勢。
秋田藩佐竹氏二十万石のお城・久保田城跡。春の桜とツツジ、初夏のハスは特に美しく街行く人々を楽しませてくれる。 また、二の丸から本丸にかけては十二代藩主義堯の像、茶室、大手水鉢、与次郎稲荷など歴史をしのばせる光景に出会えるは。 平成16年には釣りバカ日誌15のロケ地にも(観ましたよ)。
    千秋公園(久保田城跡)
       
この白い台にカメラを乗せて撮る場所。もう直ぐに、お堀が蓮の花でピンクに染まるって。
   
  さくらは、最後の八重桜が待っていてくれた。
     

    

     
                         
    ▲御隅櫓 
      



         
   
       

   

      

           

         目にも鮮やかな新緑
     
   三時間半はゆっくりと歩いた。グループの旅ではきっと誰も付き合って呉れないわね。