コラム(153):公に奉ずる精神
最近は、与野党を問わず、国会議員の不用意な発言、不見識な発言、不適切な行動が目立ちます。
日本を危機に陥れようとする議員、国事よりも私利私欲を優先させる議員、国会議員としての意識の無い人など、明らかに議員の資質に欠ける人が大勢います。
政党の幹部は議員に緊張感が足りないとして引き締めに賢明になっているようですが、そもそもそのような人物を立候補させた政党はもちろんのこと、そうした人物に投票した国民にも責任があります。
国民の信頼と負託を裏切る行為をした人物は、現行の議員規定に関係なく辞職するのが相当だと思います。
「恥を知る」という考え方が日本人から失われたのかもしれません。恥を知るとは、自らが自らを省みて恥じることがないかを問うこと。すなわち、他から強制される道徳律や、法律的に規制される規範ではなく自らの尊厳を守り自分を戒め律しようとする行為です。
同様のことは地方自治体の議員にも言えます。さらには、公務員、教職員、自衛官、警察官、海上保安官、消防隊員などでも不祥事が毎日のように起きています。また、公務員ではありませんがNHKや大手マスコミの社員、公共事業や大手上場企業の社員なども同様です。
国民はこうした人たちを、国を支えている人々として尊敬の念を持って見てきました。つまり、信頼して公務をお任せしているのです。このような公に奉ずる立場にある人は、ことさら自覚が大切なのではないでしょうか。
日本が日本たりえたのは、先人たちが公に奉仕する生き方を継承してきたからです。私心なく公に対する献身的精神を誇りとすることが日本人としての美徳でした。忘れ去られようとするこの価値観をいま一度、心の中から呼び起こし、国民の信頼にこたえていただきたいと思います。
お問い合わせ先 akaminekaz@gmail.com
FBは https://www.facebook.com/akaminekaz です