コラム(142):タレント候補の時代は終った
参議院議員選挙が近づくにつれて各政党の候補者選びが話題になってきました。なかでも国内全域が選挙区である比例代表は、一人に票が集中しても党全体の底上げが図られます。そのため、多くの政党が業界団体や労働組合の利益代表者、あるいは政治的分野とは関係の無い有名人探しに奔走しています。
有権者にとっては、国家の命運を担う国会議員を選ぶのが国政選挙です。
ここに芸能人などの有名人を持ってきて得票数を底上げすることは有権者を蔑み、ご本人をも使い捨てにする浅慮な考えです。
国民の、政党や国会への信頼が損なわれるだけではなく、仮にご本人が当選しても国会議員としての本来の仕事が全くできないケースも多く、国家の損失になります。
有権者が有名人に面白がって投票する風潮に終止符を打たねばなりません。
国会議員には国家ビジョンが求められる
かつて石原慎太郎氏が参議院選挙全国区で300万票を獲得したことがありました。
石原氏は作家であり、人気俳優の石原裕次郎氏の兄としても有名でした。
しかし彼は、有名人であっただけではなく、日本の国家ビジョンに対し明確な展望をもっていたことが多くの有権者に支持された理由です。その後、継続して国会議員を務め、東京都知事としても大きく貢献しました。
決してタレントや芸能人であったために政治活動を続けることが出来たわけではないのです。
国会議員候補の選定は、国家の未来がかかっているのだという強い認識のもとに決定していただきたいと思います。
各政党は、候補者選びの段階から緊張感を持って取り組むことを願っています。
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