コラム(197):都議選予想第一報
2017年夏の都議選結果はこうなる
年明け早々の1月7日には、小池都知事の主催する「希望の塾」4000名のうち、1600名もの塾生が「都議選対策講座」受講のための選抜試験に臨みました。この後、合格者対象の講座受講者の中からさらに40名以上の人を絞り込み都議選の候補者とする計画が始まっています。
この出来事は、都議会の既成政党には大きな衝撃を与えたと思われます。
他党との選挙協力では小池知事に主導権
民進党と選挙協力について協議との報道がありました。しかし、小池知事は議会運営における採決時には他党との協力態勢で臨みますが、選挙で民進党と本気で組むかどうかは未知数です。
実際、小池都知事の直系である「都民ファーストの会」の三名の都議(前かがやけTokyo)は、「透明性・公平性を担保し、開かれた選考を行う」という趣旨で都議選対策講座の試験を受けています。
政治的実績が無く、政策の研究をしてこなかった現職の都議会議員が選挙目あてで小池知事にすり寄っても、何もしてない議員が都民の支持を得ることはできません。
2017年の都議会勢力を予測する
都議会の定数は127です。現在の会派勢力は、第一党の自民党が57名と新たに別会派を作った3名の計60名、第二党は公明党で23名、以下、共産党が17名、都議会民進党が14名、民進党都議団が4名、都民ファーストの会が3名、生活者ネットワークが3名、無所属が3名となっています。
【自民党】60議席から31議席に大幅減
現職60人のうち、当選の可能性がある人は17名です。別会派を作った3名は自民党を離党して、小池氏の下に馳せ参じない限り、当選は見込めません。落選が確実視されているのは、内田茂氏、議長の川井しげお氏、野村有信氏、幹事長の高木啓氏、政調会長の崎山知尚氏など、古参議員や利権に関わる議員が軒並み落選しそうです。なお、新人の当選者が出てきますが、その数は14名前後で、自民党はようやく31議席を確保しそうです。
【公明党】23議席から25議席に2議席増
早々に自民党との協力体制を打ち切り、小池知事への協力姿勢を示した公明党は、従来の選挙母体(学会員)の票を上回る支持を得ると思われます。
【共産党】17議席から18議席に1議席増
共産党は、豊洲問題で得点を重ねた経緯があり、ある程度都民から好感を得ています。しかし、共産党本部が介入し過ぎると、共産党の本音や正体が見えてしまうので得票数は横ばいになりそうです。
【都議会民進党】14議席から無議席の状態へ 【民進党都議団】4議席から1議席へ
民進党の都議選での惨敗は避けられません。
従来から東京都の改革に対する意識は低く、政策面では無策でした。都議会での存在感は無くまったく力を発揮していません。この状況は国政レベルの民進党と同様です。
今のままでは都議会の採決時に知事側に協力が出来ても、選挙では新しい小池勢力に飲み込まれてしまいます。
【都民ファーストの会(小池新党)】3議席から41議席へ大幅増
「希望の塾」の塾生を中心とした人たちが立候補し全員が当選します。したがって選挙後は第一党に躍進します。
【生活者ネットワーク】3議席で増減なし
一定の支持者が存在することと、自民、民進の衰退に助けられ変動はありません。
【日本維新の会】1議席から6議席へ5議席増
日本維新の会は20名規模の立候補者を出し、6名が当選すると思われます。
都議会政党別予想勢力数
小池都知事の選挙戦略は、都議選対策講座にみられるように極めて入念に練られています。希望の塾出身の41名の都議会議員によって都民ファーストの会が第一党となり、議会では公明党の協力を得て、過半数を制すると思われます。小池都知事の政策は必ず実現することになり、東京は確実に変わります。
都議会議員選挙は、都民のための政治を目指す小池都政にとっては躍進の第二幕でもあり、文字通り東京の希望となる日が近いのではないでしょうか。
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