冤罪はあってはならないはずのものだ。
まず、無実なのに獄中生活を強いられ、自由を奪われた人間に対する贖罪があげられる。
それと忘れてはいけないのが、真犯人は誰だったのか?についての捜査が打ち切られてしまい、犯人が
自首でもしない限りは、事件から長い歳月が経ている為、真犯人を見つけることが難しく不可能になる。
袴田元死刑囚が約半世紀もの間獄中で過ごすこととなった理由は、事件当時は「自白は信用するに足る証拠」
そういう考え方が当然のように行なわれていた時代でだったという時代背景が大きなウェイトを占めてたのだろう
犯人しか知りえない秘密の暴露というものは、現在でも犯人である証拠だとされている。
簡単にいえば、凶器を捨てた場所とかどのような方法で殺害に及んだのか?ということなのだ。
その証言を元に自供を裏付ける為の捜査を行い、犯人が捨てたといった場所から凶器がみつかれば
それは犯人にしか知りえない事ゆえに自白の信憑性が格段に上がる。
ただ、袴田事件での証拠品はなんと捏造だったらしい。
これも、事件当時の警察ならやりかねない事だと私は思った。犯人と決めてかかった場合、どんな場所に
なにがあるかを誘導したりして自供させ、「自供どおりの場所から」証拠品が見つかるなんていいうことを
やっていたらしい。
改めて想うのは、本当に何もしていない人間が無実を訴えても訴えれば訴えるほど裁判などで心証が
悪くなるという状態になることを是正しなければならないということだ。
でも、死刑確定囚でありながら執行を免れていた期間が長すぎる。長すぎるがアメリカで実際にあった事件
のように「死刑」にしてしまったのは実は無実の人だったという事態だけは免れた。