写真というものは、ほんの30年前までは、男の仕事というのが風潮だった。
さらに言えばもっと遡れば写真を写すのは、専門性をもった「技術者の」仕事であり、自分達で写すということは
比較的少ない時代だったと思う。
それでも「ペンタックス」がKマウントの一眼レフを発売し、そのCMは「ペンタックスペンタックス望遠だよ」
その繰り返しだけだったがこのフレーズが発売当時には流行したのである。またオリンパスがOM- 1という
名機を発売するなどして多少は価格が下がり利用者は少し増えたとは思うが余程写真好きでないと、
買うのに躊躇する時代だったはずだと記憶している。
それから現在に至るまで、需要が増えて写真を始める女性も増えて、カメラの低価格化路線を各メーカーが
こぞって競い気軽に一眼レフを利用できるようになった。
最近の一眼レフのボディの価格を見ると、初級機はまぁ物価と比較してもそれなりに安いが、中級機になると
かなりぶっ飛んだ価格設定になっていてこれだと気軽にとはいかなくなった感がある。
一眼レフで、中級機とレンズを合わせれば50万以上になる、これでは欲しくても買えない人が多くなったのでは
ないかと危惧するのだ。時代は巡るというが、デジタル化した必要性は本当にあったのかと感じている。
結局デジタル一眼というものを買うならばむしろデジタル・ビデオの良い機種を買ってしまえば、大は小を兼ねる
ということができるかもしれない。結局デジカメ一眼の歴史は「フィルムの時代の画質に追いつく」という事であり
そもそもが矛盾していると私は思っている。
手ぶれ補正が全盛のようだが、たとえばF値の暗いズームレンズを出すならば、その分明るいレンズにして
また、F値が可変するズームレンズではなくて固定F値にしたらどうよ?と思うのだが?