説き語り「源氏物語」 村山 リウ その4 講談社文庫 1986年(昭和61年)
朧月夜の君―――奔放な愛を生きて
皇太子妃に内定しながら、源氏との危険な愛の境地を開いてゆく、才気煥発な美人。心ならずも源氏失脚のきっかけとなる恋の相手。
紫式部は、源氏物語の中に実にさまざまな女の生き方、あり方を描いています。愛の姿ひとつをみてもそれぞれに違っています。ただ、描かれた時代ゆえに、受身の愛、男に翻弄される愛が多いのはしかたないことです。ところが、そんな中で、愛されるだけが喜びではなく、愛しきる喜びに生きた女もいるのです。
朧月夜の君、愛される以上に愛し、自分で愛の境地を開いていった女です。
朧月夜の君―――奔放な愛を生きて
皇太子妃に内定しながら、源氏との危険な愛の境地を開いてゆく、才気煥発な美人。心ならずも源氏失脚のきっかけとなる恋の相手。
紫式部は、源氏物語の中に実にさまざまな女の生き方、あり方を描いています。愛の姿ひとつをみてもそれぞれに違っています。ただ、描かれた時代ゆえに、受身の愛、男に翻弄される愛が多いのはしかたないことです。ところが、そんな中で、愛されるだけが喜びではなく、愛しきる喜びに生きた女もいるのです。
朧月夜の君、愛される以上に愛し、自分で愛の境地を開いていった女です。