民話 語り手と聞き手が紡ぎあげる世界

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「大放言」 その22 百田尚樹

2017年11月05日 00時16分13秒 | 本の紹介(こんな本がある)
 「大放言」 その22 百田尚樹  新潮新書 2015年

 ブログで食べたものを書くバカ P-44

 他人に日記を見せたい日本人 その2

 今はそれがSNSに取って代わった。かつてはミクシィが人気だったが、次にツイッター、フェイスブックが流行し、今はインスタグラムというのも出てきた。いずれ、また新しいSNSができるだろう。もちろんブログの人気はかつてほどではないが、今も盛んである。フェイスブックにもブログ的な機能がある。

 本当の日記は誰にも見せないのが原則だが、ブログは違う。世界中に向けて発信している本人発の意見であり、思想であり、情報なのだ。

 ところが多くのブログには、英語でいうところの「I insist」(主張)といった内容のものはほとんどない。書かれていることは、まさに日記――単なる身辺雑記がほとんどだ。

「今日はこんな映画を見ました。悲しかったです。泣いてしまいました」
「アルバイトの面接に行きました。面接官のおじさんが怖かったです」
「道端のタンポポがかわいかったです」
「いつも通る商店街が模様替えをしていました」――などなど。

 こんなブログの山がインターネットを席巻し、世界のインターネット言語で英語を抜いてナンバー1の座を占めたのだ。