民話 語り手と聞き手が紡ぎあげる世界

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「本屋さんで待ちあわせ」 その1 三浦 しをん

2017年11月21日 00時26分55秒 | 本の紹介(こんな本がある)
 「本屋さんで待ちあわせ」 その1 三浦 しをん  大和書房 2012年

 はじめに その1

 1日の大半を本や漫画を読んで過ごしております。こんにちは。
 いまも、この「はじめに」を書こうとして、「いや、そのまえに景気づけに本を読もう」と思い立ち、『江戸東京の地名散歩』(中江克己、ベスト新書)を手に取ったらそのまま夢中になってしまい、気づくと夜になっていた。本日の仕事が全然終わってないのに……。

 というわけで(?)、本書は一応「書評集」だ。ちゃんとした評論ではもちろんなく、「好きだ!!」「おもしろいっ」という咆哮になっちゃってるので、お気軽にお読みいただければ幸いです。取り上げたのは、個人的におすすめの本ばかりなので、ブックガイドとして少しでもみなさまのお役に立つといいなと願っております。

 私は本を紹介する際に、ひとつの方針を立てている。「ピンとこなかったものについては、最初から黙して語らない(つまり、取り上げてああだこうだ言わない)」だ。

 ひとさまの本に、えらそうにあれこれ言っておきながら、自分が書いてる本はどうなんだ。そう問われるとグゥの音(ね)も出ない。そこで姑息にも、批判的にならざるをえない本や漫画への感想は、公には表明しないようにしている。また、たとえ私にはピンとこなかったとしても、その本や漫画を好きなかたが当然おられるのだから、わざわざネガティブな感想を表明して、該当の書籍やそれを好きなひとたちを否定する必要も権利もないと考えるからでもある。
 ひとによっていろんな読みかたができるから、本や漫画はおもしろい。