青空に白い月

ゆったりゆるりと生きましょ~よ

バースト一歩手前

2007-10-31 21:06:17 | レース・車・乗り物

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これ、今日私が乗ってたバンのタイヤです。

車に変な震動が連続してあったから、どうしてかと調べたら、履き潰そうと今年の夏履いていたスタッドレスがこんなんなってました。

タイヤの硬性を上げるための金属のワイヤーが飛び出て切れていても空気は抜けてません。

このままあと何日か走り続けたら間違いなくバーストします。

バーストっていうのは、パンクと違ってタイヤが破裂することをいいます。

パンクだと走行中でも空気が徐々に抜けるので、なんかおかしいなって気が付いてから車を路肩に止めるなり出来ますが、バーストすると一気に車の姿勢が変わったりしてとても危険です。

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タイヤの表面はまだ夏タイヤとして機能するくらいの残り溝はありますが、この場合は先に内部の金属ワイヤーが切れてしまい、タイヤ本来の丸い形を維持できなくなり、タイヤ表面のゴムを突き破ってワイヤーが外に飛び出してしまったようです。

タイヤのブロックとブロックの間の溝の部分が弱いので、そこから裂けてしまっています。

山はあっても年式の古いタイヤではこういうこともおこります。

このタイヤにもゴムの表面に細かいひび割れがあったりしました。

リヤタイヤだったので、乗っていてもちょっと振動があるだけでハンドルにも震動は伝わりませんから、ちょっと鈍感だと気が付かないかもしれません。

日ごろの点検って大事ですね^^;


えっ?マクラーレンが・・・

2007-09-15 21:22:04 | レース・車・乗り物

マクラーレンがフェラーリの情報を不正に入手していたことが判明し、今年度のコンストラクターズポイントを排除だということで、

なんでもフェルナンド・アロンソもこれに加わっていたそうで・・・

自動車競技っていうのは、いろいろと車両規則っていうものが細かく厳しく決められていて、自由に各メーカー車を造っているいるように感じますが、実際規則内で造るとなるとそれは大変な努力であり、その差はほんの極僅かですが、その僅かな差が1/1000秒単位で速さの差であって、そのために各メーカーは何億円ものお金をかけている訳です。

実際にパーツの制作費も相当かかりますが、本当はこの開発というのが一番大きなお金を要しているので、

だから各メーカーの技術的な情報っていうのは、厳重に守られる必要がある訳で、それが漏洩するということは大変な損害になるんですね。

だからその罪は1億ドルもの罰金ということになるんです。

自動車競技もきちんとしたスポーツなんですが、これがなかなかどうして難しいもんです。

他のスポーツで違反する時にも選手のドーピングっていうのは存在する訳ですが、車の場合は機械を選手が運転する訳ですから、やっぱり違反的なトラブルも起こりやすく、それは実はF1とかのトップクラスに限ったことでもないんですね。

底辺の地方レースでもトップクラスに比べると微々たる物ですが実は結構苦労してるんですよ。

やれタイヤの角度がど~のこーの、スプリングが硬すぎるとか柔らかすぎとか、ブレーキのコントロール性が悪いとか、車高をミリ単位で調整したり、小さいことですがやっぱりあって、その度にどんどん支出が増えていく訳です。

それが1/1000秒の速さに結びつける為の努力なので、ドライバーだけではなくスタッフもタイム短縮に大きく貢献しています。

でもやっぱり時にはチーム同士、ドライバー同士のイザコザっていうのがあってね。

ある年のシリーズ最終戦でした。

その年のシリーズトップの人が予選でポールポジションで決勝1番グリッドからのスタートを決めたのですが、シリーズ2位の人はその日予選があまりよくなくて、ちょっと後ろの方でした。

2位の人はそのレースでトップの人に勝たなくては、年間ポイント数でシリーズ1位にはなれない状態でした。

ですが、決勝前にトップの人が突然車両違反があったとして失格となり、それに伴った5、6台が違反となり、決勝レース出走停止となったんです。

違反といっても、ホイールスペーサーをつけていただけです。

ホイールを新しく買うにもお金がかかるので、そうしていただけで、今までそんな注意など一切受けたこともないのに、車両規則に違反しているということでいきなり出走停止です。

そんなの地方レースで聞いたこと無い。

それにそれがばれるには、絶対にそのレースの関係者からの密告がなければありえない話であって、なんとも嫌なシリーズ最終戦になってしまったことがありました。

何をするにもモータースポーツでは福沢さんが最低数枚が一回に消えます。

なにかレース中に起こった事に対して抗議したり、車検後に保管されている車両を許可を経て持ち出すだけでその場で現金1万円の支払いなんですよ。

そんな精神的にも懐にもとても厳しい世界なので、今回マクラーレンがフェラーリから奪った情報がどれほど貴重なものだったか、よく分かりますね。


タイヤの話と鉛筆と

2007-09-04 22:20:54 | レース・車・乗り物

今日はタイトルそのまんま、タイヤのお話です。

タイヤっていうのは一般的に、グリップのいいタイヤほど速く減る傾向にあります。

これはタイヤと路面の摩擦力を高めるとそれだけ早く減るということなので、考えれば当たり前の話ですね。

消しゴムに例えると、古くなって硬くなった消しゴムって、消しカスがあまり出ませんが消えませんし、なかなか減りませんよね、一方新しくて柔らかい消しゴムは消しカスがいっぱい出ますがよく消えます。でも減りは早い。

タイヤもこれと同じく、古く表面が硬化したタイヤや、新しくてもロングライフを重視して作ってあるものは、必然的にグリップ力が落ちます。

それとですねぇ~・・・

うーーーーん、こんな風にいちいち書くと、本になってしまいそう。

だってタイヤって一般的には丸いゴムとしか認識されてませんが、実際にすごく奥が深いんです。私はそんな中の一部を体験したに過ぎませんが、それでもかなりの情報量になってしまいます。

だから昨日、鉛筆と何となく似てるって思ったことだけ書くと、オンロードの競技用タイヤっていうのは、一銘柄(同一タイヤパターン)の中に数種類の硬さのタイヤが存在します。

ポテトチップスに塩、のり塩、コンソメとかいろいろな味があるのと同じです。

競技用タイヤ(Sタイヤ)には、各メーカー記号は違いますが、大体、SS(スーパーソフト)、S(ソフト)、M(ミディアム)、H(ハード)というようにそれぞれコンパウンド(タイヤ表面の材質)が違うタイヤが用意されていて、後は自分でその日のレースコンディションを考えて選んで使います。

私は大体、SSを雨用、Sを予選、決勝用、Hを練習用にしてましたが、ただレース始めた当初は社会人になって間もなかったからお金も無く、なかなかタイヤも揃えられないので、履いて試すっていうことが出来ず、練習も予選も決勝も常にタイヤ表面が硬くて減らないハードを使ってたんです。

だからグリップのいいタイヤの感覚をよく知りませんでした。

競技用タイヤっていうのは一般的にタイヤ温度が上がってからグリップし始めるものなのですが、公道で使用するタイヤとの大きな違いは、公道用は減ってグリップさせるのに対して、競技用はゴムを路面の摩擦熱で溶かしてグリップさせることなんです。

だからソフトコンパウンドでのレース走行後のタイヤ表面は熱くて柔らかく、ゴムというよりは消しゴムに近いような、でも熱でただれたような状態になり、そのまま小さな砂利を踏んだりするとタイヤ表面にめり込み、くっ付いて、石を手で取るとタイヤに窪みが出来ます。

でもハードコンパウンドはなかなかそうはなりません。タイヤに温度が伝わりにくいですし、なかなか溶けてもくれませんからね。

私が予算の都合でハードばかりを使っていた頃、今考えればそれはそれは大変でした。

でもその頃全く無知な私は、

「ハードでも熱をどんどんかけていけばソフトと同じ状態になるだろう」

程度に考えていて、

これって鉛筆で言えば、Hの鉛筆で4Bや6Bなどの濃さを表現しようって言っているようなもんです。

絶対に無理なんです。

でも無知って怖いですが、知らなきゃなんとかなるもんで、私は雨でもそれで走ってました。

かなり無理があり、無謀であり、無茶してたんですね。

Hの鉛筆でどんなに重ね塗りしても、どんなに力を入れて書いても、普通に書いた6Bの線の黒さにはかないません。

だからなんとなく似てるなと思ったんです。

若い時の苦労は買ってでもしろっていいますが、少し当ってますね。

私はお金がないからそうなちゃったっていうだけですが、あの恐ろしく車が滑る感覚が大分修行になりましたからね(*^^)v


どたばたレース記vol8

2007-08-02 21:46:10 | レース・車・乗り物

ワンメイクレースっていうのは全車同じ形式の車両が走り、車の差を少なくする為に改造範囲も細かく決められている。

しかし、市販車を改造した同じ形式の車両が走るということは、当然市販車にはモデルチェンジというのが存在するわけで、メーカー主催のレースに関しては、市販車がモデルチェンジすると、レース車にも必然的にモデルチェンジすることになる。

でもこれが少しやっかいで、いきなりチェンジすると当然レースカーのユーザーが買い変えなくてはいけなくなるし、それを改造するにも費用が大変。

だから新旧の混走期間っていうのが設けられる場合も多い。

でもね、メーカーが絡んでいなければ問題は無いけれど、メーカー主催のレースに関して言えば、新型モデルよりも旧型のほうが速いっていうことになったら大変だから、その辺は新型の最低重量を軽くしたり改造範囲を広くしたりして、新型のほうが速くなる様にうまく設定されている訳。

もちろん旧型ユーザーは新型に勝てなくなって、仕方なく翌年には買い替えっていうことになる。

そして残された旧車は格安でサーキット専用の練習車とかで売り飛ばされちゃったり、もしくは使える部品を外して後は解体されたりとその結末は様々。

私が出ていたクラスにもそんな時期があって、私はそれまでのレンタルマシンを辞め、自分でレース用に車を買った。

とはいっても中古車と改造パーツを買い、後はまた仕事終わりや日曜日に集まって、せっせかせっせかと苦労しながら組み立てた車。

そして組みあがった車をサーキットに持ち込んだ時には感動もんだった。

でも前回と違うのは、前回は組みあがったばかりの車をサーキット走行僅か2キロで転倒させた経験から、塗装は純正色のまま。

そして前回と変わっていないのは、組み立てに時間がかかってしまい、車が出来上がる前にエントリーしていた当該レースの予選が、またしてもシェイクダウン(サーキット初走行)になってしまったこと。

そして予選当日を向かえ、その日は結構雨が降っていた。

なぜか私がいくと雨がよく降る。

そして車の状態もよくわからないノーセッティングで予選スタート。

そして忘れもしないスプーンの左コーナーで前車がスピン、半回転してコース上で反対側を向いてストップ。

そしてテール滑りだしていた私の車は、そのままストップしている車を避けきれずにまともに正面衝突

なんと私は前回に引き続き、またしても初走行一周目でクラッシュ。

そのときの走行距離は僅か3キロ。

全損こそ免れたものの、修理費にまた諭吉さんがかなり飛んでいった。

記録じゃないかな?これって。

シェイクダウン一週目で立て続けに2台も車を潰したなんて多分前代未聞だと思う。

とっても不名誉な記録。


エアロパーツとドレスアップ

2007-06-09 20:14:24 | レース・車・乗り物

車のエアロパーツって何?

本来は車の外側を流れる空気を整流する為のエクステリアパーツです。

ですから、ノーマル状態からバンパーやサイドステップを交換すると、

スポーツ系の物は風をフロントバンパー部分で受けるのではなく、

横や上部に受け流すような形になっている場合が多いんです。

それではダウンフォースという点ではどうかというと

ほとんどの場合、こういったパーツ類は

バンパーやサイドステップの形状変更だけでダウンフォースを得ることはとても難しいことなのだそうです。

大きく車体の全長や全幅が変わってしまうほどの物であれば、改善も出来そうですが、

実際には公道で使用することを前提とした場合には、それは大変難しいことです。

最近ではドレスアップしたミニバンなどもよく見かけますが、あくまでドレスアップパーツであり、エアロパーツとはなかなか成り得ないものが多いでしょうね。

そういった場合には整流とは全く正反対の効果を生み出してしまう場合もあります。

フロントバンパーなどを前に張り出した形状のものに交換して、空気を受け流すのではなく、受け止めるような形状のものを取り付け、

更に極端に車高を下げ、ベタシャコといわれるような状態にしてしまうと、

高速走行時などに、車高を下げていることによって本来車体下側へ流れる筈の空気が行き場を失い、フロントにぶつかった空気が前方に跳ね返され、空気が圧縮された状態になります。

これは離対気流と呼ばれています。

そうすると、車にとって抵抗になるばかりでなく、

今度はその圧縮された空気が車の狭い下部に一気に次から次へと潜り込み、

フロント部分が持ち上げられ、

操舵不能となって大変危険な状態になります。

実際に車高を下げた改造車の高速道路での単独事故の原因として、この離対気流によるものとされる場合が上位にくるのだそうです。

せっかくつけたパーツが、事故の元になってしまうこともあります。

スポーツタイプの車両も同じで、ほとんどの場合はドレスアップ目的で作られており、風の流れまで計算されているものは、本当に極僅かといってもいいでしょう。

エクステリア全体を形成して風を整流しているレーシングカーのようにはなかなかいきません。

そういった意味では計算されている純正パーツが、最も性能的には信頼できると言えるかもしれませんね。