BGMはカーラ・ブルーニ。
あの美しい南仏のプロヴァンスを思い出しながら、
今朝の新聞で読んだイタリアの国民投票のことを思う。
原発への圧倒的な反対の意志を国民が投票という手段で訴えたのだ。
イタリアは原発自体がないものだと思っていたら、
稼働している原発がない、ということで
原発自体は既にあったのだということを知った。
地盤が弱く地震国でもあるイタリアの賢明な国民投票の結果に
こころがピョンと宙返りするほど嬉しかった。
今聞いている美しい歌声の主、
カーラ・ブルー二の旦那様がヨーロッパではネックなんですね!
サルコジ大統領はまさしく原発推進派の本家本流のように見受けられるから。
あの、美しい南仏の景色や穏やかな空気が、国の電気を80%原発に
依存するフランスという国の一部だとはいかにも意外な感じがする。
旅の途中で出会った、エクス在住の日本人女性の言葉を思い出す。
「いいですね、こんなところに住めて、
旦那さまもフランス人だなんて、ロマンチック~」
「う~ん、それがフランス人ていうよりここ南仏は
イタリア的な感じの男子が多いのよ。
だから、すごく保守的だし男っぽい反面、うーん、めんどうよ」
さて、男っぽい男性がめんどくさいのは日本人男性を思い出せば、
よーく分かる。(ちなみに今の若い男子は知らんが)
「あ、手がかかる、てことですか?」
「そう、そのくせ、個人主義だから、最終的に
責任をとってくれない。案外日本男性のがいいかな」
え、え、え、え、え・・・・・。
「それはつまり、文化の違い、ということですかね、
フランスの男性のよさはめんどくさくなくて、
たとえば家事を分担してくれたり、子育て手伝ってくれたり、
てそんなイメージなんですけど」
「いいえ、ここ南仏は残念ながら古きよき女性の役割を
求める男性が多いのよね~」
ふわあ~、そりゃ大変だ。
国際結婚するメリットないじゃん、と心でちらっと思いつつ・・・。
「またまた、そんなこといってロマンチックでラブラブ
だったりして・・・・」
「それがいつ離婚するか、分かんないのよ、
周りの日本人女性と南仏男のカップル、みーんな離婚協議中だもの」
「えー?」と声を失う私。
娘も多分同じく、びっくりして話を聞いていたに違いない。
さて、何を言いたいかと言うと、
南仏に住むフランス人の気質は多分にしてイタリア人的だということ。
だから・・・・。
無理やりだけれど、プロヴァンスの美しさは
サルコジ大統領が象徴するものと相反していてもおかしくない。
イタリア的なおおらかさを持って、
そのおおらかさを育んでいるのもプロヴァンスの美しい
自然なんじゃないかって。
きっと、南仏の人々は政治の利権などとは無縁な
人たちに違いない。無理やりにそう思ってみるものの、
フランスの意外な一面がヨーロッパの原発問題の行方に
不安な影を落とすことにかわりない。
原子力の分野で先進国であるフランスが
ヨーロッパにおいて原発問題をどのように解決していくのか、
たいへーん、気になってしまう。