シチリア島ピアッツァ・アルメリーナの町の郊外にある、古代ローマのカサーレ荘は、
ローマ帝政時代の3~4世紀に、大土地所有貴族が田園に建てた豪奢な別荘という・・・
特にほぼ全室の床を埋め尽くすモザイク画の質の高さ、規模は古代ローマ時代最大という・・・
カサーレ荘のモザイクにはアフリカの影響を受けた動物やビキニ姿の女性など
当時としてもとても斬新な図像も描かれ、芸術的な価値も高いという・・・
様々な場面をスペースいっぱいにうめつくすモザイク・・・
紀元前2世紀頃までに様々な色の大理石をハンマーなどを使って扁平なサイコロ状に割って
加工したテッセラと呼ばれる材料を使うモザイク技術が確立・・・
また、テッセラの大きさ、色、並べ方に一定のルールを設けることによって
たくさんの技術者による集団制作が容易になったという・・・
ローマ時代初期には、それまでギリシャで活動していたモザイク作家集団の一部分は
イタリア半島へ渡りモザイクを作り続け、ローマ最盛期を迎える4世紀頃までには、
狩猟、戦闘、戯曲、神話、だまし絵、看板などの様々なバリエーションが生まれたという・・・
中央の噴水を取り囲むように40ほどの部屋があり、建物内は渡り廊下のような設備があり、
モザイクタイルを上から眺めることが出来るようになっていました・・・。
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田園に囲まれた3世紀古代ローマの豪華な別荘
オデュッセウスとボリュベモスのモザイクがよく保存されている、寝室という

カサーレ別荘全景のイメージ画像(資料より)
