フィレンツェに数ある美術館のなかでも
比較的マイナーで
あまり観光客が足を運ばない美術館は
実はけっこうあります。
最近新たに展示室が増築された
ホーン美術館もその一つ。
イギリス人の美術研究家で
フィレツェで美術史を教えていた
Herbert Percy Horneの個人収集を
後にイタリア国家に寄贈して、現在美術館として公開。
美術館を擁している建物自体は、
その昔、Famiglia Corsi(コルシ家)の所蔵だったもので
内部は中世・ルネッサンスの雰囲気を残していて
それだけでも非常に興味深いところ。
その当時の人々の暮らしぶりを垣間見るような気分が楽しい。
その美術館に期間限定で展示されていたのが
15年の長い研究と論議の末に
若きミケランジェロの作品と断定された
木彫りの「キリスト磔刑像」。
非常に小さな作品で(40センチくらい)、
どこかの個人宅での
日常のお祈りに使われていたものでは?と思われます。
持ち運びに便利な大きさ。
同じ展示室に一緒に展示されている
他のニ体の磔刑像と比べると
(一体はバッチョ・ダ・モンテルーポ作、
もう一体はジュリアーノ・ダ・サン・ガッロ作)
その作品が色んな点で秀でている
ということが、よぉくわかります。
実際、この作品を制作したミケランジェロは
死後48時間以内の青年の遺体を解剖した上で
モデルとしてしているのではないかと言われていて
十字架の上で頭を垂れている肉体にも説得力があります。
その解剖学的な正確さは
ダヴィデ像のそれにも通じるものがあって
専門家をして、これを
「ミケランジェロ作」と断定する根拠にもなったようです。
訪れたとき、美術館はほとんど貸し切り状態で
どんなに作品に近づいても
(もちろん丈夫なガラスケースに
きちんと展示されているのですが)
穴のあくほど眺めても
誰にも文句を言われず、天才の作品を堪能。
こんなチャンスも人の少ないマイナー美術館だからこそ。
部屋の片隅に座っているお姉ちゃんも
暇なせいか、展示室をうろうろしたり
たまにやってくるお客さんのために
ドアを開けたり説明したり。
そのお姉ちゃんに確認したところ、以下の情報を入手。
この作品はプライベートコレクションなので
期間限定での公開を終えたあとは
本来の持ち主
(フィレンツェのある一族から作品を購入した
トリノの古美術商Giancarlo Gallino
ジャンカルロ・ガッリーノ氏)の手に
戻されることになりますが
今年の秋から日本で開催される
フィレンツェ展の機会に
10月23日から12月19日までは東京都美術館で
1月29日から4月10日までは京都市美術館で
このミケランジェロの作品が展示されます。
この機会を逃したら
次はいつ見られるかわからないプライベートコレクション。
ぜひ日本でも観賞してください。
ミケランジェロのキリスト磔刑像(画像あり)
フィレンツェ展(東京・京都)(フィレンツェ展についての詳細)
Museo Horne(ホーン美術館)(ホーン美術館の紹介)
比較的マイナーで
あまり観光客が足を運ばない美術館は
実はけっこうあります。
最近新たに展示室が増築された
ホーン美術館もその一つ。
イギリス人の美術研究家で
フィレツェで美術史を教えていた
Herbert Percy Horneの個人収集を
後にイタリア国家に寄贈して、現在美術館として公開。
美術館を擁している建物自体は、
その昔、Famiglia Corsi(コルシ家)の所蔵だったもので
内部は中世・ルネッサンスの雰囲気を残していて
それだけでも非常に興味深いところ。
その当時の人々の暮らしぶりを垣間見るような気分が楽しい。
その美術館に期間限定で展示されていたのが
15年の長い研究と論議の末に
若きミケランジェロの作品と断定された
木彫りの「キリスト磔刑像」。
非常に小さな作品で(40センチくらい)、
どこかの個人宅での
日常のお祈りに使われていたものでは?と思われます。
持ち運びに便利な大きさ。
同じ展示室に一緒に展示されている
他のニ体の磔刑像と比べると
(一体はバッチョ・ダ・モンテルーポ作、
もう一体はジュリアーノ・ダ・サン・ガッロ作)
その作品が色んな点で秀でている
ということが、よぉくわかります。
実際、この作品を制作したミケランジェロは
死後48時間以内の青年の遺体を解剖した上で
モデルとしてしているのではないかと言われていて
十字架の上で頭を垂れている肉体にも説得力があります。
その解剖学的な正確さは
ダヴィデ像のそれにも通じるものがあって
専門家をして、これを
「ミケランジェロ作」と断定する根拠にもなったようです。
訪れたとき、美術館はほとんど貸し切り状態で
どんなに作品に近づいても
(もちろん丈夫なガラスケースに
きちんと展示されているのですが)
穴のあくほど眺めても
誰にも文句を言われず、天才の作品を堪能。
こんなチャンスも人の少ないマイナー美術館だからこそ。
部屋の片隅に座っているお姉ちゃんも
暇なせいか、展示室をうろうろしたり
たまにやってくるお客さんのために
ドアを開けたり説明したり。
そのお姉ちゃんに確認したところ、以下の情報を入手。
この作品はプライベートコレクションなので
期間限定での公開を終えたあとは
本来の持ち主
(フィレンツェのある一族から作品を購入した
トリノの古美術商Giancarlo Gallino
ジャンカルロ・ガッリーノ氏)の手に
戻されることになりますが
今年の秋から日本で開催される
フィレンツェ展の機会に
10月23日から12月19日までは東京都美術館で
1月29日から4月10日までは京都市美術館で
このミケランジェロの作品が展示されます。
この機会を逃したら
次はいつ見られるかわからないプライベートコレクション。
ぜひ日本でも観賞してください。
ミケランジェロのキリスト磔刑像(画像あり)
フィレンツェ展(東京・京都)(フィレンツェ展についての詳細)
Museo Horne(ホーン美術館)(ホーン美術館の紹介)