不埒な天国 ~Il paradiso irragionevole

道理だけでは進めない世界で、じたばたした生き様を晒すのも一興

La passeggiata sulla terrazza

2004-09-08 16:11:28 | アート・文化
Il passaggio della parte della facciata è molto stretto.
immagine9.jpg

思い起こせば708年前…。

フィレンツェの街中に魚眼レンズで見たような印象で張り出す
ど派手なドゥオーモの基礎の石が置かれた。
その頃はもちろん周りは閑散としていたので
まさかこんな窮屈な空間に押しこまれるとは
夢にも思いもしなかったろうけれど。

とにかく708年前の9月8日に
フィレンツェのドゥオーモの基礎の石が置かれたのです。
それを記念して毎年なんらかの催し物があって
その一環としてドゥオーモのテラスに昇ることができます。
新聞紙上では「フィレンツェ市民に無料公開」と書いてあって
私は居住権を持っているけど、
正式には市民ではない、うーん、と悩んだ挙句
結局入り口に行って聞いてみることに。

なんてことはない外国人も並んで長蛇の列ができているし。
でも念のため
小心ものの私はちゃんと確認しました。
「フィレンツェ市民じゃないんですけど…。
でもIDカードは持っています。」
「あ、そっちの列に並んだらOKよ。」
素っ気無いのね…。

ということで上ったテラス。
テラスというだけあって両脇部分は結構な広さです。
でも手すりが私の腰くらいの高さまでしかなくて、
ちょっと身を乗りだすと結構なスリルが味わえます。
terazza_080904
某映画でも有名になったクーポラに上るには
四百数十段の階段を上る必要がありますが、
テラスまでなら150段。
おきがるぅ。
そしてテラスから見上げるクーポラは
やっぱりでかい…。
cupola_daterazza_080904

テラス部分から正面ファサード前に
ぐるりと通路が繋がっていますが
このファサード部分の通路の狭いこと。
faccita_duomo_080904
正面上部の大きなバラ窓の手前で
一旦通路は建物の内部に回り込み
正面ファサード裏側からドゥオーモを見物してもう1回外へ。
(正面裏側からなんて普段はなかなか見られない光景で大満足。)
facciata_retro_080904
ジョットの鐘楼のすぐ脇から下を眺めると
豆粒のような人間と馬。
panorama_duomo_080904
良い眺め!


La rificolona

2004-09-08 01:05:54 | アート・文化
Il corteo seguito da tante luci

immagine6.jpg

前のエントリでも触れましたが
このリフィコローナのお祭は
歴史的にけっこう古いお祭です。
その昔、聖母マリアの誕生を祝って
フィレンツェの街中で
9月8日の朝から開かれる市に出向くために
近郊の小さな農村から
たくさんの農民が歩いてやってきました。
その人たちが夜中明かりのない道を歩くのに
足元を照らすために使っていた提灯や松明、
それから聖母誕生のお祝いのために
フィレンツェの街中の家々に灯された提灯が起源。
今ではそんな習慣はなくなったけれど
提灯だけは受け継がれているわけですね。

写真は携帯で撮影したもので
画質が悪いけれど
ドゥオーモ前を出発した行列の一部。
ルフィナからやってきた
農民風仮装のおねえさまがたの後ろに
大きな手製の提灯をはじめ
それぞれが持つ提灯が続いて練り歩く様子。

誰でも参加できるお祭で
もちろん見ているだけでも楽しいけれど
来年は是非私も提灯もって行こうと思ったところ。

去年は雨上がりだったせいか人出も少なかったのに、
今年は大盛況。
これだけの人が出るお祭なら
日本だったらすぐに縁日や屋台が出ると思うのだけれど
そこはイタリア。なにもなし。
まぁそういうのも
イタリアのいいところなのかも、商売っ気ゼロ。
とにかくのどかな素朴なお祭です。