あまねのにっきずぶろぐ

1981年生42歳引き篭り独身女物書き
愛と悪 第九十九章からWes(Westley Allan Dodd)の物語へ

挽歌

2017-12-31 18:19:10 | 
あと六時間ちょっとで年が明けるが、今年は一人で映画を観る気力さえない。
酷く疲れて、毛布にくるまれている。

君がここにいたらいいのに。

ピンク・フロイドのあのアルバムを買ったよ。
ポストに入りっぱなしだ。
だいぶ、冷えきって、凍えてるだろな。

あいつはさ、独りで。
ずっと、凍えてる。

おれはあいつを暖める。
冷たい平和に降る雪は。
あいつはおれを暖める。

みんな泣いてるんだ。
おれには見える。
美しい涙を夜が隠す。

みんな、恐怖して、凍えてる。
神はこの世界に、美しい雪を降らせる。
みんな、集まって、待ってる。

知らないんだよ。君のこころの意味。
制限された自由者たちのレクイエム。
彼らがぼくに歌い続けるレクイエム。
ぼくのなかに生きる死者たちの挽歌。

此処にいるよ。いつも。
彼らに鎮められ眠りつづける棺のなかに。
ぼくはいるよ。いつも。

雪が降ってくる。光満ちた雪。
眠るあなたの頬に。
一緒に、消えてしまったんだ。

闇のなか。
眠りの国。
雪うさぎ。
白光の涙。
















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