あまねのにっきずぶろぐ

1981年生
愛と悪 第九十九章からWes(Westley Allan Dodd)の物語へ

粒の星空

2017-03-08 20:33:27 | 
ほんとうはこたえなんて誰も求めてないのかも。
そう、そう想うよ、知りすぎた顔をした君がね。
きっとどんな聖者も、最も下らない夢を見る喜びを誰より知ってる。
本当に下らないことを知らないと、本当に素晴らしいものは。
本当に素晴らしいものを見捨てないと、本当に美しいものは。
手に入らない。
いつまで経っても。
嘘みたいな美しい射精を星空に。
投げかけてご覧。
もうすぐ海が開くよ。
君だけのために。
経験不足のまま死のうよ。
楽しいことなんて、何もなかったんだから。
素晴らしいことしか、なかったんだから。
人生なんて。
美しいことしか、なかったんだから。
君の人生なんて。
馬鹿で愚かで美しい君のすべて。
星空に射精してよ。
ぼくだけのために。
ぼくの海はいつか開くよ、君だけのために。
死に底ない、仮面の涙、過ぎ去った休息。
時間の波、知恵の連繋、ソーダ色の行方。
粒々のソビエト、粒空に泡と化す魂たち。
わたしのなにを、しってるの?
わたしのなにを、しってるの?
わたしのなにを、きみは。
なんにも、なんにも、わからないけど。
愛してる。
死を夢見るほど。
愛を喪って生きることが、ぼくのすべて。
君だけのために、きみだけを受け容れるために。
この海が渇かないよう、いつでも泣いておくよ。
どろどろで息もできない海。
君だけを受け容れるために。
君を喪って生きることが、ぼくのすべて。
粒の空へ泡と消えてゆく、孤独な魂たち。
星空に射精してよ。
ぼくだけのために。
ぼくの海はいつか閉じる、誰も産み落とさずに。














bibio a mineral love












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