2024年1月12日、全員協議会が開催され、教育委員会から(仮称)ほうじょう学園の設置に関する基本構想が説明されました。
基本構想案では、北条小学校を廃止して北条学校と校舎一体型の義務教育学校を作っていくとしています。
この全議員協議会では「4月に控えた市長選挙及び市議会議員選挙を経たのちに新たな議会でもっと議論をしていくべき」という見解が複数の議員から意見されたため、市教育委員会は3月議会で提案したかったようであるが、見送ったという経過があります。
私も当然、この件は改選後に議論を重ねたのちの話だと思っていました。
しかし、改選後の新しい議員も含めたメンバーでの議論もほとんどないまま、そして基本構想の中身もほとんど変わらないまま、6月議会に上程されました。
「(仮称)大東市立ほうじょう学園に関する基本構想」を策定しました - 大東市ホームページ
6月の未来づくり委員会で、この基本構想が議論されました。
私は具体的な中身と、他市事例でデメリットとして分かっていることは議論して解消してから次の議論をするべきだと考え色々と質問をしました。(質問の概要については少し長いので後述します)しかし、教育委員会は他市と大東市では状況が違うとし、まともな解消方法を示さず、メリットばかりの説明でした。
さらに、公明党の議員から「今これからスタートするっていう中でデメリットばかり上げてても、何も進まないとは思うんですね」という発言。これはあきれました
沢山の疑問があるまま進めてはいけないと思います。
事前に分かってるデメリットを後回しにして進めるべきではありません
住民への説明も不十分です
未来づくり委員会では賛成多数で可決しました。
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6月議会で私が質問したやり取りを以下に貼り付けます。
◎北本 教育総務部長[兼教育企画室長]
議案第57号、(仮称)大東市立ほうじょう学園の設置に関する基本構想の策定について、提案理由及び提案内容を説明申し上げます。
令和6年6月定例月議会、当初追加議案書の(仮称)大東市立ほうじょう学園の設置に関する基本構想の策定についてをお開き願います。
本案は、現北条小学校と現北条中学校を統合し、現北条中学校の場所において、新たに施設一体型の義務教育学校を設置するに当たり、基本的な方向性を示し、計画的に(仮称)大東市立ほうじょう学園の整備を推進するため、大東市議会の議決すべき事件を定める条例第2条第2号の規定に基づき提案申し上げるものでございます。
当計画案では、新しい学校の教育として、教育課程の特例を活用するなどし、児童・生徒の学びと育ちの系統性、連続性を意識した小中一貫教育を施すとともに、個別最適な学びと協働的な学びを一体的に充実させる特色ある9年間の学びを推進することとしております。
また、施設機能面では、現北条中学校の校舎・体育館の改修と一部増築を行い、学年を超えた交流や連携が図られることを考慮するとともに、隣接する北条公園の一部を学校施設として供用し、地域に開かれた公園と地域と共にある学校づくりを目指す内容にしております。
併せて、プール事業は民間事業者の施設を活用することを想定し、学校給食は全学年自校調理方式による対応を講じる内容にしております。
また、整備スケジュール案といたしましては、令和11年度以降の開校を目指すこととし、整備事業手法としましては、民間事業者の創意工夫や、本市の財政負担低減、工期短縮を図るため、デザインビルド方式の採用を計画しております。
なお、過日の全議員議案説明会におきまして、参考資料を追加するよう御意見をいただいたところでございます。議長、委員長のお許しを得まして、4点ほど追加の資料をお配りしておりますので、併せて御参照頂戴できればと存じます。
以上でございます。何卒御審議の上、御議決賜りますようよろしくお願い申し上げます。
○あらさき 副委員長
まず、この基本構想の大きな理由として、北条小学校の位置が土砂災害警戒区域にあって、とても危険だからというのが冒頭にも書かれております。私、先日3月8日の一般質問で、北本教育総務部長が答えられたんですけども、そもそも当時、北条小学校と北条西小学校の統合の話のときに、どちらで残すのかっていう理由について2011年の6月議会で審議されて、2012年の4月から今の北条小学校に統合されたということで、その理由の主なものとして、判断の決め手は、統合後のクラスの数を十分に収容できることができるほうを優先したと。危険な地域であるけれども、そっちのほうを統合、収容することが優先だったと、そのように答弁されておりました。
しかしながら、その統合する時期、2011年には既に、(四條畷)学園の裏山で崖崩れが起きていた。そして田村山でも崖崩れが起きていたということで、地域の皆さんは危険な地域だということは、土砂災害警戒区域が設定される以前から認識をしていたという事実があります。何で危ないほうを残しておいたのかっていう疑念は収容の数を優先したとはいえども、地域の方々はずっとこの疑念が残っております。ここを解消しない限りは、この基本構想を前に進めるに当たり、大きなハードルと私は、なると思います。ここについてね、もう一度しっかり丁寧に説明をしていただきたいと思います。
◎北本 教育総務部長[兼教育企画室長]
当時の平成23年6月議会でのいきいき委員会での審議の内容の理事者側の答弁は、今申し上げたことだけですが、あらさき委員がおっしゃってらっしゃるように、当時の議員の中からも、崖崩れの問題があるのが大丈夫なのかであるとか、再利用することについて、北条西小学校のほうがいいからではないかというような御質問がございまして、当時の教育委員会の担当部長はそれを否定をしておるということが議事録の中に残っております。
崖崩れのことについては当然、当時は特に客観的な危なさの指標というのがなくて、主観的に危ないっていうような感覚論で議論されておったような傾向があったように見受けられるんですけども、土砂災害警戒区域や特別警戒区域に指定されましたのが計画書の中にも載ってございますように、平成27年の10月でございます。ですので、今の現時点では、この客観性をもって危険だというようなことが言えるのではないかなということで、今回その計画を策定するに当たりましては、この背景や課題として、土砂災害警戒区域の中に北条小学校が存在するんだということを持ち出したという、こういう経過でございます。
○あらさき 副委員長
私もその議事録見ました。当時の寺坂委員がそのように、やっぱり利用しやすいから北条西は置いといたん違うんかっていう、そういう疑念もおっしゃっていました。土砂災害警戒区域の指定を受ける前から地理的に危険性が危惧されていたっていうのは、委員会でもそうですし、当時そこに住んでおられた住民の感覚というか、実際に崖崩れ起こってますんで、それに対して行政は財政使って対処してますのでね、実際に危険っていうことは明らかだったんですね。土砂災害警戒区域に指定されて、その指定基準を下回るための対策工事には莫大な費用がかかりますと答弁にもありましたし、この基本構想にも載っております。この莫大な費用っていうのは、一体どれぐらいだと試算されたのか。これについて御答弁をお願いします。
◎有東 教育企画室課長
まず、結論から申し上げますと、金額の精査までは行っておりません。恐らく大きな金額がかかるというふうな仮定で行っております。と言いますのが、まず、こちらのほうを確認しましたところ、北条小学校につきましては土砂災害警戒区域というのが2つかかっておって、土砂災害警戒特別区域が1か所かかっておって、計3か所の警戒区域が複層的に重なっている状況となっております。こちら、実際にイエローゾーン、土砂災害警戒区域というのが、斜面が30度以上といった形で、それを超えるのが急斜面というふうな形になりますので、これをならす必要がございます。
今現在どういう状況かといいますと、まず山の崖地、こちらのほうの山を削って土砂を半搬出するという必要性、あともう一つ、北条小学校の裏の非常に高くなっておるのり面の部分があるんですけども、そこののり面を除去するためには、さらに北条小学校で言うところの校舎や体育館、こちらのほうも潰さないことには30度を下回る傾斜を造ることができないというふうに判断しております。なおかつ、これらの土砂なり、何なりを運搬するに当たっては、北条地域の道路を使って搬出することになるんですけれども、山から出る土砂を搬出するに当たりまして、あそこの道路の太さからいいますと、実際、大型ダンプが入れる状況ではないので、かなり小さな容量のトラックが頻繁に出入りしないと、恐らく無理だろうと。なおかつ、それが1年、2年の工事という期間では済まないだろうというのを非公式ではございますが、建設会社の方にお願いして状況を確認していただいたということがございました。このことをもって、正確な金額は出せないまでも、莫大な金額がかかるというふうに想定しており、また、期間的にも短期間で済むものではないというふうに考えているところです。
○あらさき 副委員長
具体的にね、費用について、実際、一般会計必要財源額が20億円を超えるということなので、それを超すのかどうかっていうぐらいは確認をしたいんですけども。
◎有東 教育企画室課長
実際に予算を取るに当たって、山を1つ崩すとなると、その調査費用だけでもかなりかかるものではないかなというのが実際のところです。実際に工事をするので、そこで試算をするのであれば、有益な税金の使途かなというふうには考えるんですけれども、あくまでも見積りとして、概要としてというところであれば、こういった関係者の話を聞いて、その上で、おおよそ、とてもじゃないけれども、それをやることには実益性がないというふうな判断をさせていただいたほうがよいのではないかというふうには考えているところです。
○あらさき 副委員長
北条小学校の移転の話に伴って義務教育学校も設置していくということが一緒に盛り込まれております。
義務教育学校についてなんですけども、2016年から国が法改正して、推し進める形が取られているんですけども、大阪府内には施設一体型の義務教育学校は8校しかなく、その8校から進んでいないという状況もありますけども、一体なぜ進まないのかっていうところは検証されていますか。
◎有東 教育企画室課長
各市が進まない状況というところについては、各市それぞれの事情があるかとは存じますので、進める予定については確認をしていないのが実際でございます。
こちらにつきましては、大東市としてはどうかという考え方に基づいたときに、北条小・中学校については、まず1つ、先ほどおっしゃっていただいたような危険性をなるべく早期に解消したいこと。また、その手段としましては、北条小学校を北条中学校の敷地に持ってくることが有効であるというふうに考えること。さらに、そのための方策といたしましては、義務教育学校と併設型小・中学校、2つの方法がある場合、義務教育学校を選択したほうが、より有効であるというふうな結論に至った。したがいまして、大東市といたしましては、現在、北条小・中学校については義務教育学校として進めたい。他市の状況にとらわれることなく、大東市としては必要性があるというふうに認識しているところです。
◎北本 教育総務部長[兼教育企画室長]
答弁、ちょっと補足させていただきます。計画書の47ページに、他校の事例紹介ということで、これは令和5年度の学校基本調査により作成した資料として、大阪府内の義務教育学校については、この時点で10校ありますと。先ほど進んでないというような御質問があったんですが、北河内で今計画されてますのは、ここに載っているもの以外で申し上げますと守口市がさらに1校を追加。それから門真市がさらに1校、交野市が1校追加ということで、義務教育学校の創設がストップしているわけではないと、他市も進んでいる状況にあるということを御理解いただいたらと存じます。
○あらさき 副委員長
私が8校と言ったのは施設一体型の義務教育学校がこの資料には8校ということです。
結局、大阪府内で今追加された3校が施設一体型なのかどうかはちょっと分からないんですけども、それも1桁、2桁入ったぐらいしか進んでいないということで、あと、先ほどそれぞれの事情は把握していないというような御答弁がありましたけども、やっぱり設置された後にメリット・デメリット、効果、反省点いろいろ出てきております。それはしっかり把握した上で、大東市でちゃんともむべきだと思うんですね。それぞれの事情には勘案しないっていうのは、ちょっとそれは無責任だなと思います。事例がある以上はね。
全国区でも、そんなに進んでおりません。学校の数から言うとね、進んでいない。
○あらさき 副委員長
先ほど、ほかの小中一貫または義務教育学校の状況を把握したのかっていう質問をさせていただいたときに、それぞれの事情は把握していないといった答弁がありました。しかしながら、全国的に見ても義務教育学校を実施したり、または計画しているけども、それを取りやめたり、そういった事例もあります。そんな中で、やっぱりメリット・デメリットっていうものは、大東市として把握して、そして大東市の中ではどうなるんだっていうことを現場レベルでしっかり議論して、決めていくべきだと思うんですね。
でも状況、全体的なものを把握していないと。それでは本当にいいものがつくれるのかなっていうことが大きな疑問として湧いてきます。
さらには、今いろんな議論を聞いている中で、全校に普及させていくっていうことも何回も述べられました。全校に普及させるんであれば、やっぱり全市的な話合いをしっかりやった上で、基本構想を立てていくべきだと思うんですけども、全市的な議論っていうのはどのように行われたんでしょうか。
◎有東 教育企画室課長
まず、ほかの小・中学校の、小中一貫校の把握の件につきましては、すみません、私のほうが申し上げたかったのは、小中一貫校、例えばそれが少子化であったりとか、あとは老朽化によって、様々な事情によって、そこに至った経緯というのがございます。ただ、そういった経緯を逐一確認はしておりませんという意味で申し上げたかったものですので、そちらについては説明不足で申し訳ございませんでした。
実際、小中一貫につきましては、こちら昨年度につきましては3種ほど、資料のほうの最後のほうにはつけさせていただいておりますが、実際に学校のほうにお伺いさせていただいて話を聞くなどし、今後も資料収集に努めてまいりたいというふうに考えております。
続きまして、波及される内容で全市でというお話がございましたが、こちらについてはこれから行う小中一貫教育の義務教育学校、(仮称)ほうじょう学園におきまして、実践を初めて大東市で行うことになります。つきましては、そこで得られた知見について、ほかの全中学校区について波及させていきたいというふうに考えておる、そういった意味で波及させていきますというふうなお話をさせていただきました。
○あらさき 副委員長
全市的な議論は行われてないんですか。
◎岡本 教育長
今、全市的な議論はというお尋ねでございますけども、小中一貫教育の推進につきましては、もう既に全市的に、全中学校区において段階的に進めておるところでございます。それもしっかり学校と先生方と議論をしながら、つくり上げていくという過程で、あえて段階的に進めたという経緯がございますので、今申し上げております義務教育学校、ほうじょう学園の効果を波及するということについて申し上げますと、義務教育学校において、その小中一貫教育の成果がさらに出てくること、これを当然期待し、またそのように取り組んでまいる所存でございますけれども、その効果を今、取り組んでおる全市的な小中一貫教育に、施設一体型ではないけれども、教育の質の部分で、必ず取り入れられるところがあると。そのあたりを教育委員会、各学校としっかり話をしながら連携して、さらに進めてまいりたい、そして大東市全体の教育の質を高めてまいりたいと、そういうことでございます。
○あらさき 副委員長
大きく大東市の教育を改変するっていうことで、やっぱり全市的に現場の職員も合わせた議論が必ず必要だと思います。他市事例から、やっぱりメリット・デメリットが明らかになっていると思うんですけども、このデメリットについてはどういうふうに把握しているのか、そして大東市ではどういうふうにそれを克服していこうと考えているのか。今考えられていることについてお話しいただけますか。
◎有東 教育企画室課長
まず、デメリット、こちらにつきましては、例えば今回9学年の連続した学年となることによって、本来小学校6年生が得られるはずであったリーダーシップであったり責任感といった、そういったものの醸成、そういった点に関して希薄になってしまわないかという懸念があったり、そういった事例を実際にお聞きしたりしております。
こういったことにつきましては、例えば、そういった先ほど申し上げましたような、過去に施設見学であったり、お話を聞きに行く際に、どういった対応をされているのかというところで、実際に、例えば進級式という形で卒業式、入学式の代わりになるようなものを用意することによって、一旦、前期課程、6学年の区切りをつける、そういった形でそれぞれ6年生としての自覚っていうのをつくり出すといった工夫もされておりますし、今後、こういった事例をより詳細に収集しながら、そのあたり、メリット・デメリットについて、特にデメリットについては、今回の(仮称)ほうじょう学園で発生することのないように努めていきたいというふうに考えております。
○あらさき 副委員長
デメリットって、それだけじゃないと思うんですね。もうちょっとしっかり議論した経過を報告する資料が必要だと思うんですけども、それが今のリーダーシップ性ぐらいしか出てこないっていうのは、ちょっと、大東市の教育を担っていくっていう部分では無責任だなっていうふうに思います。
やっぱり、今おっしゃったことも含めて、この基本構想に書かれている新しい挑戦をやろうと思ったら、教員の不足の問題っていうのがすごく出てくると思うんです。現状6月でも、既に未配置問題も発生していると聞いております。この間、加配についての資料もいただいたんで、委員長、これ委員の皆さんに加配についての資料を御提供させてもらってもいいですか。
○あらさき 副委員長
基本構想に書かれていることを小まめに全部やっていこうと思ったら、職員の不足問題が発生していたら、現場の職員に大きな負担がかかってくると思うんですね。それで、ほうじょう学園については、加配をしていくんだということで、この基本構想にも書かれてありますが、現状を見たときも、北条の小学校、北条中学校にはかなり手厚い加配が行われているんじゃないかと私は思います。北条っていうと、多分、全市的に見たときに、一番小さい学校の部類に入ると思うんですね。それなのに、加配の教員は一番たくさん、諸福小学校は人数が多いのでね、加配が多いっていうのは、みんなが納得できるんですけど、北条小学校と北条中学校に関しては、人数が少ないにもかかわらず加配が多いということで、やはり全市的に見たときに、特別な学校なんじゃないかというふうに見られがちなんですね。
北条は人が多いですね、何でそんな人が多いんですかっていうのが、現場レベルで、臆測で根拠がないと言いながらも、こういった数字も出ておりますので、特別な学校っていうふうに今見られているんですね。それをどう克服するのかっていうことで、でもこうやってたくさんのことをやっていく中で職員の加配が必要になってくるんでしょうね。特別っていうことで、先ほどからの全市の平等性っていうこと、教育の平等性、全大東市の子供たち、生徒への平等性っていうところに当てはめたときに、やっぱり特別扱いされるんじゃないかっていうふうに見られるんじゃないかと思うんですけど、ここについてはどう説明しますか。
◎泉谷 教職員課長
まず、加配について御説明させていただきます。
加配ですけれども、これは府のほうが各校に配置している加配でありまして、人数や学校規模で決められているものではございません。
今、あらさき委員のほうから、北条小学校は小さい学校だけれども、北条中学校は小さい学校だけれども、加配がたくさん配置されているということがありました。数字を見ると、そのように見えるかもしれませんが、決して人数、学校規模で決めているものではございません。
また、それぞれ府から明確なミッションを受けて配置している加配でございまして、それぞれいろいろな加配がありまして、それぞれにミッションがございます。
各校が希望して府のほうが数を決めて加配を配置しているというところでございます。
また、深野中学校や大東中学校のように、大規模な学校でも多く加配をいただいているところもあります。
◎岡本 教育長
申し訳ありません、追加で御説明をさせていただきます。
まず、教職員定数でございますが、これは国が定められている法律に基づいて配置をされているわけですが、今委員御質問の加配教員につきましては、これは学校児童・生徒の現状であったり、特色であったり、課題、それに対応する学校の方針であったり取組状況を総合的に勘案して、大阪府教育委員会が配置をするものでございますので、先ほど答弁させていただきましたように、決して学校の規模、児童・生徒数の人数によって配置数が決められているものではございません。
そして事実という部分で申し上げますと、加配教職員定数、教職員数につきましては大東市内の小学校、加配数は3名から7名となっております。北条小学校は5名でございます。中学校は4名から8名、北条中学校は7名で、7名の加配につきましては、北条中学校だけではなくって、市内3校が7名の配置となっておりますので、事実としまして、決して特別、北条小学校、北条中学校が加配教職員数が多いということではございません。
あらさき 副委員長
私は3月議会でこれを議案上程するというような約束をした覚えもないし、どこでそんな約束がなされたんかなっていうのがよく分からない議論が行われていましたけども、やっぱり基本構想が決まった上でデメリットの検討をするっていうことになると、それはもう方向性が、箱が決まってしまっているから、それは曖昧になってくると思うんですね。しっかり、事前に協議をしてから、基本構想を決めていくっていうのが基本であると思いますし、義務教育学校を造ろうっていう現場からの大きな強い要望っていうのがあったんでしょうか。
そして、今回の基本構想を固めていく中で、子どもたちの意見、声っていうのはどのように反映されたのか、そのあたりについて伺います。
◎有東 教育企画室課長
今現在、こちらのほうの基本構想につきましては、検討委員会という、先ほど申し上げました全5回、こちらについては地域住民の方、保護者、具体的には北条小学校、北条中学校、北条認定こども園の方、学識経験者の方、区長様4名、あとは教職員でサポートとして2名、こういった形の方々の御意見を拝聴した上で、こちら基本構想案を作成したところです。
その中で、児童・生徒さんに直接お伺いする機会までは設けておりません。こちらにつきましては、まだ現在基本構想が確定していない中で児童・生徒さんの御意見を聞くのは、まだ聞く段階ではないという判断をしたからで、ただ学校のほうでは、そういった話も上がっているようで、お子様のほうから、将来学校ができるんであればこういう学校ができたらいいなというのを要望は頂戴しておる状況です。
保護者の方につきましては、実際こちらの案件についてやめてくださいというような御意見は今のところ拝聴しておりません。実際、地域の方、保護者の方、区長様、もちろん検討課題というところで、いろいろな御意見は頂戴しましたものの、そういったものを反映した上で基本構想を今回御用意させていただけたというふうに考えております。
つきましては、そういった様々な問題につきましては、これからも出てくる可能性もあるとは存じますが、都度そういったときには適切に対応して、今、地域の方や保護者の方が進めようとしてくださっている、こういった内容について前進させていくことができればというふうに考えております。
○あらさき 副委員長
最初のほうに住民説明会に参加した人が非常に少ない、そしてアンケートに回答した人も非常に少ない、こんな中で意見がないっていうことは賛成やから意見がないんじゃないかっていうようなことも教育委員会の中でささやかれたと。そういったようなことをおっしゃっていましたけども、それ私は違うと思うんです。この基本構想を知らないから意見を出せない、言えない、また現場ではこれを考えるようなゆとりさえもなく、多忙である。それが真実、リアルなところなんですね。やっぱり、地域からの理解を本当に得られているのか、合意が得られてるのかっていうところは、何をもって言えるんでしょうか。
◎有東 教育企画室課長
まず、こちら一番最初におっしゃいました、賛成しているというふうに教育委員会でささやかれてるっていうふうなところではございますが、こちらのほうは実際に保護者の方が会議の中で賛成というのはなかなか声を改めて上げないのでアンケートに記載していないというふうに思っていますという御発言があった旨で、教育委員会の中でそういった意向を持って納得しているということでないというのは御理解ください。
あと、どういった形で全市的な了解を得られたのかというお話につきましては、まさしくそれを今こういった場で御議論、御審議いただいて、この構想案については市民の代表である市議会の皆様と、こういった議論を交わすことによって、お話を進めることも1つの議論であるのかなというふうに考えております。
こちらが用意しました地域説明会については残念ながら、たくさんの方の参加までは及びませんでしたが、だからといって、参加していただかなかったからいいというわけではなく、今年度以降につきましても、地域説明会を通して地域の方々の御意見を拝聴してまいりたいと考えておりますし、そのためには区長におかれましては、実際に、例えば回覧板等を使うのであれば私たちも協力するというお声も頂戴してます。そういった皆様の協力をもって皆様の合意形成を図った上で、こちら、ほうじょう学園の設置に向けて進めてまいりたいというふうに考えております。
○あらさき 副委員長
近年の大東市のやり方って何か大きなことを決めるときに、本当に一部の人だけで話をして決めてしまっているっていうことがあると思います。
自治基本条例の理念には、何か物事を決めるときには、住民の皆さんがじっくり話し合って、みんなからの意見を基に決めていくっていうことが書いてあると思うんですけども、全くそれが行使されていないというふうに感じます。一部の役員の賛同を取り付けることによって、住民の理解が得られた、合意が得られたっていうふうな、そういったやり方は非常に強引だと私は思います。
実際にね、地域の説明会に参加された方は合意した覚えはないと、このようにおっしゃっておられました。何をもって合意と言うのか、地域の理解を得られたと言うのか、これはやっぱり今トップダウンの政治が推し進められていると言わざるを得ないんですけども、もう一回合意の在り方について、住民の理解の在り方について見直すべきだと思います。御意見をお願いします。
◎北本 教育総務部長[兼教育企画室長]
まず説明会、昨年の11月に実施した説明会の件につきましては、第4回検討委員会の中でも、こういったその人数の少なさを御指摘いただくような、地域の方からの御意見というのが数多くございました。
方法論としての問題が一番大きいんではないかなということを感じ取ってまして、いついつどこどこの場所にこういう説明をするから来てください。これでは、恐らく来てもらえないだろうというようなことをおっしゃられる方々が多くいらっしゃいまして、今我々が説明会というやり方を見直さないといけないと思ってますのは、対象者が子供さんを持つ保護者、ここがやっぱり一番多くて、子育て世代の方々っていうのは来てくださいではやっぱり無理だと思っております。我々から皆さんが集まっているところに出向いていく、いわゆるサロン型の何らかの集まりのときに我々が出向いていく、このやり方を取らないと、恐らくこの説明会というのは何回やっても、この人数になっちゃうんじゃないかなというような、こういうように今認識しております。
例えばですが、北条認定こども園の保護者の方々に対してお話をしようとするのであれば、そこに例えば参観の日に我々が出向いていって、参観終了後に少しお時間を頂戴するとか、小学校、中学校でも同じやり方を取るとか、そういうようなやり方を取っていかなくちゃいけないなというふうには、まず感じているところです。
2点目の合意したことについてなんですが、説明会の時点でこの計画書はお配りをしておりません。この計画書については、当然のことながら、議案として、こうやって今提出させていただいているので、議員の皆様に御了承をいただかない限りは、基本的には地元の説明会には使わないというのが、これは議案となっている以上の前提ルールだと思っております。昨年の令和5年11月の時点で説明会で用いましたのは、先ほど澤田委員のときに説明申し上げました、令和4年度に我々がつくった報告書を持って、今教育委員会ではこういうことを考えてますけど、皆さんいかがでしょうかという、こういう持っていき方で説明会に臨んでおりますので、合意したということについては御理解を改めていただいて、我々がこういうことを考えているということを説明したまでということで御理解いただけたらというふうに思っております。
○あらさき 副委員長
ちょっと違いますね。やっぱり住民の声を吸い上げて、それを基につくり上げていくっていうのが大きな基本計画にすべきことだし、パブリックコメントを募集するときに、ちょっと内容はちらっと変わってるけど、これ提示されてますよね。
なので、パブリックコメントはスルーされたのかなということと、全市的に議案の前には公表されないっていうのと少し違うなっていうのは感じました。
パブリックコメントの中にもたくさん意見が出されていますけども、この意見は、この基本計画の中には紹介もされていないし、2行ぐらいしか書かれていないですよね、紹介されていない、件数も書かれていない。どんな意見があったかはちゃんと書かれて、どういうふうに改善、そして反映したのかっていうことも説明されていない。非常に強引な進め方だなと思います。
私、3月の議会の中で、今危ないと言われている北条のあの学校のところに、今も存在して授業もやっているので大丈夫なのかと、安全性はどうなのかと伺ったところ、実際に例えば、もしかしたらこの後、地震が起きるかもしれないっていう状況の中で大丈夫なのかっていうことで聞きましたら、ふだんやっている授業の普通教室は土砂災害警戒区域に当たる教室は使っていないと。安全なんだと。そのようにおっしゃってました。
最後に市長に伺いますが、なぜ義務教育学校にしなければいけないのか。小中一貫校のままでは駄目なのか、そのあたりについて伺います。
◎逢坂 市長
御質問ありがとうございます。なぜ、義務教育学校にしないといけないのか、これ先ほども理事者答弁いたしましたように、いろんな議論が重ねた結果、そういうふうな判断に至ったと、ここは尊重すべきだということで、義務教育学校でなければならないんではなく、今までの議論を地元の方々のお声も聞かせていただきながら、そういった御判断をさせたと、ここを尊重した結果でございます。
○あらさき 副委員長
施設一体型の義務教育学校を実施するに当たり、やはり様々な不安の声も聞かれます。その中で、教員の配置について、18ページには原則、小学校、中学校の両方の免許状を併有している必要があるということで書かれてあります。実際に、大東市の教師、小学校、中学校合わせて、何名いてて、そのうち何名が併有していて、そのうちの北条小学校、北条中学校においては、何名の教師が併有してるのかっていうところ、数字をお聞かせいただけますか。
◎泉谷 教職員課長
まず、小学校、中学校の免許両方の免許を併有している先生の数ですが、小学校346名、これは講師の先生も含めておりますが、346名中136名、割合にしますと39.3%の先生が小学校ですので、中学校の免許も持っているということです。
中学校におきましては、219名中30名、割合にしますと13.7%の先生が中学校ですので、小学校の免許も持っておるということです。
小・中合わせて全体で見ますと、565名中166名、割合にしますと29.4%の先生が小学校、中学校の免許の併有者ということです。
そして、北条小学校につきましては26名中12名、割合にしますと46.2%の先生が、北条中学校におきましては24名中6名、割合にしますと25%の先生が小・中の免許を併有しているということでございます。
○あらさき 副委員長
あと当分の間はということで書いてあるんですけども、これ何か期間とか設けるんですか。
◎泉谷 教職員課長
当面の間ということですけれども、特に決まりというか、期限はございません。設定されておりません。ただ、原則小学校、中学校免許の併有ということですので、そういった形に近づくよう、教員の配置を考えていかなければいけないとは思っております。
ただ、その当面の間は小学校、中学校、どちらかを持っていれば、それぞれの義務教育学校、小学校であれば前期課程、中学校であれば後期課程の教員として就くことができるとされておるということです。
○あらさき 副委員長
大東市全体で見て教員両方の免許を持っている人は3分の1にも満たないと。今、6月ですけど、既に市内で2人の未配置が発生していると。こういった状況の中で、もし欠員が出たときに、両方の免許を持っている人を最優先に当てないといけないっていうことであれば、非常に配置も大変になってくるんじゃないかなって思います。それを未然に防ごうと思ったら、やはり特別な加配を置いておくとか、多めに教師を置いておくという特別扱いをしなければいけない、そういったことが想定されるし、長く欠員が出たときに未配置が長く続くんじゃないかと、そういった不安の声も上がっていますが、それにはどう答えますか。
◎泉谷 教職員課長
教員の未配置につきましては、今後も教員、講師のほうを捜索してまいるところではございますが、それのために教員を多く配置しておくというようなことはまだこれからのことなのかなとは思いますが、新規採用者を採用するに当たって、小中いきいき枠というのがございまして、小学校、中学校、どちらの免許も持っていて、どちらに採用されるかは市の判断という枠がございますので、積極的にそういった人材を確保していくことが必要かと考えております。
○あらさき 副委員長
もともと現在も加配が多い中で、特別扱いされていると、やゆされている中で、さらに多めに配置をする、または現場の職員に大きな負担がかかってくるっていう状況が想定、不安視されておりまして、非常に大きな問題だなと感じております。
もう一つは、やはり中1ギャップっていう言葉が必ず出てくるんですけども、この中1ギャップっていう言葉は便利な用語で、この言葉は安易に使ってはいけないと国立教育政策研究所が答えておりまして、さらにこの言葉に根拠はなく、印象に基づく概念だと疑問視もされております。
この基本構想の中にも中1ギャップの解消ができるっていうふうに、すごくよくなるんだみたいなイメージの植付けがあるんですけども、中1ギャップが存在する根拠っていうのは大東市ではどのように説明できますか。
◎村島 学校教育政策部総括次長[兼指導・人権教育課長]
中1ギャップと言われるものの根拠の1つとしては、例えば、午前中の委員のお話からもありましたが、不登校等については、新しい環境で、新しい学校でというところでは、小学校6年生の不登校の数と比較して、中学校1年生の不登校の生徒数については、やはり数的にかなり大きく増えているというような状況は本市においてもございます。
○あらさき 副委員長
この基本構想の中で、具体的に不登校とか、いじめを解消していくっていうそういった理念が、詳しくは書かれていないと思うんですけど、いきなりそうやって出てくるのは何でなんですか。中1ギャップの根拠として。
◎村島 学校教育政策部総括次長[兼指導・人権教育課長]
中1ギャップの根拠としてではなく、中1と小学校6年生で何が数値的に異なるかというところで申しますと、例えば不登校の児童数と生徒数については、5年生から6年生の数に比較して小学校6年生と中学校1年生の数が大きく増えているというところが上げられます。
○あらさき 副委員長
他市事例ですけども、義務教育学校をやったことで、不登校の数とか、いじめの数が大きく減ったっていう事例は報告されていますけど、その報告のやり方に非常に問題がある。効果があったと印象づけるやり方が、報告がなされていたっていう事例もされています。
不登校とか、いじめの問題は、義務教育学校をやることによって解決させるんじゃなくって、全市的な別の取組が私は必要だと思います。何かよい印象操作を与えるような便利な使い方っていうのは差し控えるべきだっていうのは言っておきたいと思います。
やっぱり中学校と小学校では、生活も違いますし、いろんなストレスは出てくると思います。でも、それはやっぱり、例えばここの基本構想に書かれている宿題の教科間の調整がなされなくて、中学生はほかの教科と宿題が重なって大変な思いをしたりとか、部活動とか、そのほかの時間に追われて大変になるっていうのは分かるけど、そこは教師が1人ずつのフォローとか、友達同士の支え合いとか、そして家庭での支えとかがあって、乗り越えていくっていうのが成功体験につながって、社会に出るための準備をするところなんだっていうのが中学校だと言われています。違いますか。
◎浅井 教育研究所長
中1ギャップのところで、もし義務教育学校になったとしてという仮定にはなりますが、小学校の教員が中学校に丁寧に関わることができるということは大きなメリットとなっております。
子供たち6年間関わった子供たちを中学校でも丁寧に、例えば、この子がどこでつまずきやすいか、どういうふうな心持ちで授業中過ごしているかというところでサポートをするところで、1つ中1ギャップを解消することができるというふうに思っております。
○あらさき 副委員長
いろんな議論がなされてきて、小中一貫の連携をこれまでやってこられたと思います。今度、義務教育学校をしていくっていう方針の中で、小中一貫の連携についての総括、そして義務教育学校でなければ解決しないこと、それについてまとめて御説明をお願いします。
◎北本 教育総務部長[兼教育企画室長]
小中連携教育から小中一貫教育への進化という言い方をよく教育委員会ではするんですが、連携教育というのは小学校の児童が中学校に来て、中学校の給食を経験するであるとか、逆に中学校の先生が小学校に出向いて、例えば英語の授業を経験する、こういったことが連携教育です。
その次のステップとして、一貫教育っていうのは連続性を意識をしたその教育課程の編成がどこまで可能かということに、教職員同士がチャレンジをして、小・中のそれぞれの教職員が連携を図っていくっていうような取組をしています。
ただ、今申し上げたことは学習指導要領等の法規制の制限がやはりありまして、18ページを御覧いただきますと、義務教育学校と小中併設型小・中学校において、ちょうど表の真ん中辺りなんですが、教育課程の特例というのがございまして、一貫教育に必要な独自の教科の設定、その下に指導内容の入替え・移行、すなわち学習指導要領で定められた内容をある程度柔軟な対応が自動的にできるということが、義務教育学校や併設型小・中学校の大きなうまみ、運営する側としての大きなうまみの1つであるということです。ですので、連携教育、一貫教育の先にこういったような、今紹介させていただいたような教育課程の特例を生かした学校運営を行っていきたいという考えでございます。
○あらさき 副委員長
現場の人に聞きたいんですけど、何回も繰り返しになるかもしれないけど、新しい教科をつくって、特別な学校をしていくっていうことで教師を加配しなくてもできるんですか。
◎浅井 教育研究所長
新しい教育課程の編成についてなんですけれども、例えば、今北条小学校、北条中学校でずっと地域を巻き込み、地域に根差した人権総合学習に取り組んでおられると思うんですけれども、それをより探究学習、キャリア学習、そのように特化させて進めていくことも可能です。
先ほど私のほうからもお話しさせていただいた、例えば北条未来科というような1つ新科目を設定したとして、それを例えばなんですけれども、金曜日の1時間目というふうに時間を設定しておけば、よりダイナミックな活動ができると期待しております。
例えば、これ時間を固定しなければ、教員が時間割の調整に追われて取組が続かないという事例も聞いたことがございます。そこは、義務教育学校で施設が一体となっているというところで、より大きな活動ができるというふうに思っております。そこに新しい教員の配置は必要ないかと思っております。
○あらさき 副委員長
大昔になりますけども、人権教育ばっかりで、ふだんの理科や社会や国語や、そういった5教科の勉強がしたいのにさせてもらえないっていう子供たちの声が上がったことがあると聞いたことがあります。
そういった心配の声、今もこの学校をつくってくるに当たり、上がってるんですけども、それを払拭できる説明をお願いします。
◎浅井 教育研究所長
今、教科を超えた、教科横断型の学習というのも学校のほうでは進めています。
先ほど人権総合学習というふうに私も申し上げたんですけれども、全ての学校で人権に根差した教育は行われているというふうに想定しております。総合学習も子供たちの一人一人、取り組みたい内容であるとか、学校が系統的に積み上げている学習もございます。
そこについて、今後しっかり現場の先生たちと一緒に教育課程をつくっていきたいと考えております。
○あらさき 副委員長
あと、いろんな議論を聞いてきて、結局義務教育学校を全市的にやっていくっていう方向性なのか、それとも、そういった方針は全く持ち合わせていないのか、それはイエスかノーかでもう一度お聞かせいただけますか。
◎北本 教育総務部長[兼教育企画室長]
このことはもう何度か今日の未来づくり委員会でも答弁させていただきましたが、小中一貫教育を施していく、強化をしていくことについては、今の現行計画内ではもう明確に書かれてありますし、将来の計画にもそういったことは拡充していくことを述べていかないと駄目だという認識を持ってます。
一方でハード、施設整備が伴うものについては、これは財源が必要となるものですので、今この場において、義務教育学校の2校目を造っていくのか、3校目を造っていくのかの明確な答弁は御容赦いただきたいと思っておりますが、中長期ビジョンにおいては、そういったことを検討していかないといけないだろうというのは、少し認識を持ちながら、このほうじょう学園の事務を進めてまいりたいと考えているところでございます。
○あらさき 副委員長
あと全市的な取組としてプールの民間委託を今回の基本構想に盛り込まれていますが、他校区でも民間委託をやっていくという方向性があるのでしょうか。
◎村島 学校教育政策部総括次長[兼指導・人権教育課長]
今年度、学校の授業ではございませんが、放課後の地域部活動、部活動の地域移行という点で水泳部が現在、民間施設を使って実際に5月から始めたところです。ただし、民間施設にも限りがあり、近隣では水泳の民間施設がなくなってしまったところもありますので、他校区でもそのような民間の施設を使って授業で水泳授業ができるかどうかについては研究は続けているところです。
○あらさき 副委員長
当面はほうじょうだけということで、やはりここでも格差が生まれます。
給食の自校方式について、これについても、ほかの中学校で自校方式を実施していくべきだっていう、そういった要求も高いんですけども、これについての考えを伺います。
◎芦田 教育総務部総括次長[兼学校管理課長]
現在の中学校給食の方式につきましては、平成25年度に導入をして、今で約10年以上が経過しております。この大東ホット給食で用います再温めに必要な器具、スチームコンベクションについても耐用年数をそろそろ迎えるという時期に来ておりまして、まだすぐに壊れるという段階ではありませんが、やはりこの方式について、今後未来永劫続けていくのかということについては、常に研究が必要だというふうな認識を持ち合わせているところでございます。
先ほど北本教育総務部長のほうから御答弁させていただきましたように、このような問題意識の下で、令和3年度に中学校の在り方検討ということで調査研究を行い、一定の課題を整理したところでございます。
その中では、様々な方式の課題を整理したところではございますが、一方で令和4年度において、ほうじょう学園について、まず庁内で検討を鋭意進め、その中で、義務教育学校、そのときは方式も決まっておりませんでしたけれども、小中一貫校の在り方について検討書をまとめていくということが決定され、その中に給食の在り方ということも非常に大きな要素でありますので、中学校給食全体の在り方というものについても、その影響を見ながら検討していくということにさせていただいたところでございます。
その後、令和4年度において検討書をまとめた際に、自校方式、1つの学校として見た際に、同じ給食を9年間食するということが、9年間を通じた食育という観点からも望ましいと考えまして、我々の給食を担当しておる担当者も含めて、そのような結論を今現在持ち合わせているところでございます。
一方で、今後の中学校給食の在り方については、1校のみが今後、まだ先ではございますが、自校方式を採用するということを今、念頭に置いた中、ほかの中学校給食の在り方についても、やはり引き続き研究を進めつつ、要はお金、あるいは用地、様々な問題がございますけれども、また民間委託をしているというところの事業者リスクという面もございます。様々な要素がございますので、このあたりについても自校方式なのか、あるいはセンター方式なのか、様々な方式を、やはり引き続き研究をしながら、こちらについての一定の見解を常に出していこうという姿勢を持ち合わせているところでございます。
○あらさき 副委員長
この話が前に進まなければ、給食においても格差が出ることになります。2011年8月9日、公立中学校の給食に関する特別委員会では、自校方式をやるスペースのある条件が可能な中学校として深野中学校と谷川中学校は、自校方式の給食室を造るっていうことのスペースがあるというふうなことで報告されております。
この格差を少し、全市的に平等に教育を提供するっていうことと、先ほどおっしゃった9年間同じ給食の提供を行うということでは、やはり全市的に可能性っていうのは早期に検討していくべきであり、スペースの問題であれば、可能であると言われているところは前に進めていく、この北条小学校の移転を待たずに話が進められる話でもあると思います。そういった検討をぜひともお願いしたいんですけども、いかがでしょうか。
◎芦田 教育総務部総括次長[兼学校管理課長]
深野中学校と谷川中学校において、スペース的な余裕があるという報告がなされたということについては、私も認識しているところでございます。しかしながら、平成25年において、平成25年の9月に中学校給食を導入するという短い時間の中での検討の中で、市議会の皆様方にも様々な特別委員会等で御議論いただき、総体的には中学校給食を導入するに当たりまして、当時、再温め方式ということが、様々な課題はあろうとも、一定レベルの品質、あるいは全員喫食ということを前提としたときに、望ましい方式であろうということで採用され、その後、様々な関係者の努力によって、今現在では一定の品質を保っている中学校給食をつくり上げてこれているという自負をしているところでございます。
スペースがあるからといって、その学校のみに自校方式を考えるということではなく、これまでのスタンスとしましては、全ての中学校に同じ給食を全員喫食で提供する。これには全校で行っております食育の授業であったり、そういったところにも様々な関連がございますので、まだら式に自校がいいからといって導入するというような考え方を持ち合わせているわけではございません。
ほうじょう学園の在り方と併せて、その方式そのものの在り方ということを検討していく中で自校がいいのか、センターがいいのか、あるいは今の方式の中で変更を加えていくのがいいのか、このあたりを引き続き研究してまいりたいというふうに考えておるところでございます。
○あらさき 副委員長
9年間同じ給食を提供するっていうことと、給食の在り方では自校方式が望ましいという結果が出てるから、ほうじょうでの中学校も自校方式にするって決めたっていう報告あったんだから、あまりいろんな説明せんと、やりますって言うたらいいん違うかなと思います。
それはね、財政の面はあると思いますけどね、そこはまた検討していかなあかんけど、やらなあかんということは一致させたらいいん違うかなって私は思います。
あと北条公園のことがやっぱり気になるんです。3分の1は市民と児童・生徒が譲り合ってって言ってね、使う前提で書いてあるんですけど、これ、どういうふうに市民との合意を得られたのかっていうところをまず伺います。
◎有東 教育企画室課長
基本構想案につきましては、こういった方向づくりで御提案をさせていただいている部分、決めていきたい部分、様々な表現はしてございますが、まずこちら、公園につきましては、今実際にお話しさせていただく相手方、利用者全員というのは現実的には不可能ですので、今後話していくことになるのが現実かなと思っております。ただ、こちらのほうの公園につきましては世話をしておられる地元の方もおられますので、その方には昨年度、1回お話をしに行ったりするなどをして、こういった意向で今考えていることはお伝えしております。
ただ、繰り返しになりますが、公園の利用者は非常に多岐にわたっております。こういった方々にも意見を聞き、なおかつ今考えておる想定についての是非についてお話をお伺いさせていただく必要はあるとは理解しておりますので、そういったお話を聞く機会、これは設ける必要があるというふうに認識しております。
○あらさき 副委員長
これも、もう住民に知らせないまま決まっていくっていうことになりかねないですね。今日採決ですしね。知らない人がまだ大半ということですね、じゃあ。この公園を半分、3分の1、併用していくっていうこと。非常に強引やなって思いますし、これから聞くって、決まってから意見を聞いてどうするのって感じですけど、やっぱり自治基本条例に反してるなっていうふうに思います。
公園を利用、用途変更していくっていうことになりますけども、その手続、本当に可能なんでしょうか。代替の公園が必要になってくるとか、そういったことも必要なんじゃないかなと思うんですけど。
◎有東 教育企画室課長
北条公園におきましては、都市公園でございますので、こちらのほうを変える、学校の用途として専用、専門に用いるということであれば、用途変更等の手続が必要になってまいるかと思います。ただ、今こちらのほうの構想案で記載させていただいておりますとおり、平日につきましては小学校低学年を対象とした運動場として、その学校使用日以外につきましては市民の方への開放ということを想定しておるところです。
今後、こういった利用の方法につきまして具体的にどういった政策的、もしくは法律的な壁があるのかという確認をしながら、最終的にはほうじょう学園に通う子供たちが使えるようなグラウンド、なおかつ市民の方にとっては、一般的な都市公園に比べて、より充実した、先ほど申し上げておりました低学年用の遊具であったり、ビオトープであったり、そういった憩いのスペースとなる公園となるよう進めていきたいというふうに考えておるところです。
○あらさき 副委員長
公園なんですけどね、この写真を見ますと、見ますとというか、現地も何度も行ってるんですけども、たくさん木が植わっていますね。たくさん森というか、木が植わってて、日陰もつくっていて、温暖化が進む中で、CO2を吸い上げてくれる重要な役割もしている、そういった木なんですけど、場所的に見ると、全部伐採しないと運動場が造れないん違うかなと思うんですけど、これはどういうふうに考えてますか。
◎有東 教育企画室課長
繰り返しで申し訳ないんですけど、今現在どういったことを具体的に設置するか、施設の規模の大まかなところはお示しできるんですが、じゃあ、こちら、例えば30ページにございます上空写真からのイメージ図なんですけども、あくまでも共用部分、これは仮というふうな形で、一旦こういうところを想定しておるというところ、つきましては、この仮の部分を今後どういうふうな形の、例えば先ほど申し上げたビオトープであったりとか、そういった緑化を進めていくのかというのは、まさしく今から教職員の方や市民の方、保護者の方、児童・生徒の声を聞いて、どういった学校、運動場が望ましいのかというところを詰めていければというふうに考えておるところです。
○あらさき 副委員長
基本構想のつくり方も強引やけど、つくってしまってから何かね、決めるって、意見だけ聞くって、ちょっと強引過ぎるなと思います。これ普通に考えて、この共用部分で囲まれてるところがほとんど木が植わってるんですけども、伐採しないと運動場を造れないですしね。これ本当にどうするんかなって、こういうことも含めて市民の皆さんに問いかけた上で、基本構想をつくるべきなんですよ。やっぱり強引と言わざるを得ないです。
あと、最後に私が聞きたいのは財政です。
今日資料を出してくれていますけども、こういった資料は、もっと早く出すべきだと思います。
今日出されてね、委員会始まるときに出されて、今からこれ見て質問しなさいって、ちょっとこれも不親切だなと思うんですけども、具体的に数字を追って見ていきますと、67億1,000万円、ここに補助金が11億円入っていて、それに市債が、90%市債できて、借りることができて、そのうちの措置率が70%って書いてあるんですね。計算してみると、35億3,470万円なんですけど、ここには交付税措置が36億円ってなってるんですね。大まかにたくさん措置してもらえますよっていうふうな印象操作がここにはされていて、さらに市の単費実質額は20億1,000万円ってここに書いてあるんですけども、基本構想のほうには、財源措置もまだされていない10億円をマイナスして、大体実質的に要する額は10億円程度ですって書いてあるんですけども、実際に一般財源として、これから予算として可決していかないといけない今の想定の金額は20億円超えてるんですね、この計算では。20億円超えてるでしょう。
◎有東 教育企画室課長
歳出額として記載していく金額につきましては、もちろんこちら債務負担行為、複数年にわたる契約になるのか、そういった具体的な財政上の手法はあるものの、金額としては歳出67億円という記載になってくるかと存じます。
その中の財源という中では、例えば補助金であったりとか、そういった記載は出てくることになるのかなと。ですので、歳出としての予定額としては、分割になるのかどうかとか、そのあたりはあるにせよ、金額としては67億円超という金額が、このままの状況で進めば予算としてお諮りいただくことになる金額になってくるかと存じます。
○あらさき 副委員長
最初に説明を受けたときに、たくさんの議員から非常に大きな財源を使って、しかも市庁舎建設よりもさらに上をいくような、こういう財源示されていて、金額が示されていて、全市的に平等な教育を提供するっていうことに照らし合わせたら、ほうじょう学園にお金をかけすぎなんじゃないかっていうことを感じざるを得ないです。
新しい校舎を建てていくに当たっては、こんだけ財源が必要っていうことは、私も分かります。分かりますけども、説明の仕方、資料の提供の仕方が非常に不誠実だなと思います。
細かい金額が省かれて億円単位で書かれているっていうことは理解しますけども、市民感覚で言えば6,000万円、7,000万円っていう金額は、やっぱりすごく大きな金額なんです。それをごまかして、過少的に、過少評価されるような書き方をするのはいかがなものかなと思いますけれども、表現方法についてどう感じますか。
◎有東 教育企画室課長
この時点での数字につきましては過少評価というか、今先ほど申し上げた億円単位というところで数字を置きにいったもので、決してそういった過少な金額を見ていただこうという意図でしたものではございません。
なおかつ、こちらにつきましては大きく加減する可能性があるというふうな形で、決してこの金額が確定的なものとも申し上げられない中で、そこについては今後変わる余地があるというのもきちんと御説明をさせていただいているというふうに認識しております。
ただし、あくまでも概算、規模的なところの御説明となる今回の基本構想で、できる限界というのがこちらだったのかなというふうには認識しておりますので、今後基本設計、このあたりをつくっていく中で、皆様の御意見を拝聴しながら、しっかりとしたつくり込みができていけば、こちらのほうの、例えば先ほど御質問がございました、実際にほかに取れる補助金であったりとか、さらに詳しい起債の内容であったりとか、そういったことが改めて御説明ができるかと思います。
現時点については、できること、書けた範囲としてはこちらになりますが、今後、基本設計、さらには実施設計に向けてさらなる精査について取り組んでまいりたいと思っております。
○あらさき 副委員長
最後に要望なんですけども、国の建築の単価理論値がね、非常に低いと。実際に2分の1だけど、事実上かかってくる金額の2分の1には全く届かないっていうことで、11億円っていう補助金は非常に小さい額だなっていうことは当局でも感じているんじゃないかなと思うんですけども、これはやっぱり国に対してしっかり意見を言っていくべきだと思うんですけど、いかがでしょうか。
◎芦田 教育総務部総括次長[兼学校管理課長]
今御指摘のありました文部科学省のこの補助金でございます学校施設環境改善交付金、こちらについては補助率に対しまして、補助基本額という形で、実際にかかる経費に対して建築単価というところを設定され、その建築単価に基づく金額ということで枠をはめるという形で、結果的には全額が対象にならないということが生じております。このことについては本市においても国に対して要望を過去からずっとしてるところでございますし、全国市長会あるいは大阪府市長会を通じて地方六団体からもそのような声を上げているところでございます。
○中村 委員長
これをもちまして質疑を終わります。
これより討論に入ります。
あらさき副委員長。
○あらさき 副委員長
議案第57号、(仮称)大東市立ほうじょう学園の設置に関する基本構想の策定について、反対討論を行います。
北条小学校が土砂災害区域にあるとして、反対しにくい雰囲気を最初につくられました。しかし、先般の3月の一般質問で、もし大地震が起きても、土砂災害が起きても、すぐに土砂が流れ込む場所での授業はしておらず、また大雨などで危険な場合は避難は早めに行っており、安全について配慮されているということが報告されております。
いずれは移転することについて強行に反対しようとは思いません。けれども、今回は一刻も猶予も許さないっていうような議論も一方で行われ、強引さを感じ得ません。
今回の基本構想では、北条小学校の移転と一体に、校舎をわざわざ中学校と一体化させて義務教育学校にしていくという方針も合わさっております。
義務教育学校という教育の形を大きく改変することについて、もっと議論していくべきだと感じました。
今、現場では教師の未配置問題、既に年度途中でも現在も発生しており、そして教師不足と多忙化で、全く余裕のない状態であると聞いております。
日常の教育活動にゆとりが欲しい、子供たちの声にゆっくり耳を傾ける時間が欲しい、そういった現場の思いは、義務教育学校を設置してかなえられるのでしょうか。
義務教育学校は、国が2016年から推し進めていますが、大阪府内には施設一体型の義務教育学校は8校しかなく、それ以上の広がりは見せておりません。各地でメリット・デメリットもたくさん出され、それ以上積極的に進んでいないということは、デメリットがメリットを上回っている可能性さえあるのです。
そんな中で、全市的な議論もしないまま拙速に進めていくべきではありません。
また、当事者である子供の声を聞いた経過も報告されませんでした。住民合意のやり方も納得できません。公園を3分の1潰すこと、木を伐採してしまうかもしれないこと、プールのこと、概算事業費で67億円以上税金が投入されることなど、どれぐらいの市民が知っているのでしょうか。また、概算事業費については、60億円超えの非常に大きな事業費について、高いというイメージを持たれた教育委員会は、ごまかしの説明を文書に盛り込みました。誠実さに欠け、移転と義務教育学校設置ありき、住民合意のない基本構想は、もう一度、市民目線に立ち戻って議論し直すべきであると求めて、反対討論を終わります。
基本構想案では、北条小学校を廃止して北条学校と校舎一体型の義務教育学校を作っていくとしています。
この全議員協議会では「4月に控えた市長選挙及び市議会議員選挙を経たのちに新たな議会でもっと議論をしていくべき」という見解が複数の議員から意見されたため、市教育委員会は3月議会で提案したかったようであるが、見送ったという経過があります。
私も当然、この件は改選後に議論を重ねたのちの話だと思っていました。
しかし、改選後の新しい議員も含めたメンバーでの議論もほとんどないまま、そして基本構想の中身もほとんど変わらないまま、6月議会に上程されました。
「(仮称)大東市立ほうじょう学園に関する基本構想」を策定しました - 大東市ホームページ
6月の未来づくり委員会で、この基本構想が議論されました。
私は具体的な中身と、他市事例でデメリットとして分かっていることは議論して解消してから次の議論をするべきだと考え色々と質問をしました。(質問の概要については少し長いので後述します)しかし、教育委員会は他市と大東市では状況が違うとし、まともな解消方法を示さず、メリットばかりの説明でした。
さらに、公明党の議員から「今これからスタートするっていう中でデメリットばかり上げてても、何も進まないとは思うんですね」という発言。これはあきれました
沢山の疑問があるまま進めてはいけないと思います。
事前に分かってるデメリットを後回しにして進めるべきではありません
住民への説明も不十分です
未来づくり委員会では賛成多数で可決しました。
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6月議会で私が質問したやり取りを以下に貼り付けます。
◎北本 教育総務部長[兼教育企画室長]
議案第57号、(仮称)大東市立ほうじょう学園の設置に関する基本構想の策定について、提案理由及び提案内容を説明申し上げます。
令和6年6月定例月議会、当初追加議案書の(仮称)大東市立ほうじょう学園の設置に関する基本構想の策定についてをお開き願います。
本案は、現北条小学校と現北条中学校を統合し、現北条中学校の場所において、新たに施設一体型の義務教育学校を設置するに当たり、基本的な方向性を示し、計画的に(仮称)大東市立ほうじょう学園の整備を推進するため、大東市議会の議決すべき事件を定める条例第2条第2号の規定に基づき提案申し上げるものでございます。
当計画案では、新しい学校の教育として、教育課程の特例を活用するなどし、児童・生徒の学びと育ちの系統性、連続性を意識した小中一貫教育を施すとともに、個別最適な学びと協働的な学びを一体的に充実させる特色ある9年間の学びを推進することとしております。
また、施設機能面では、現北条中学校の校舎・体育館の改修と一部増築を行い、学年を超えた交流や連携が図られることを考慮するとともに、隣接する北条公園の一部を学校施設として供用し、地域に開かれた公園と地域と共にある学校づくりを目指す内容にしております。
併せて、プール事業は民間事業者の施設を活用することを想定し、学校給食は全学年自校調理方式による対応を講じる内容にしております。
また、整備スケジュール案といたしましては、令和11年度以降の開校を目指すこととし、整備事業手法としましては、民間事業者の創意工夫や、本市の財政負担低減、工期短縮を図るため、デザインビルド方式の採用を計画しております。
なお、過日の全議員議案説明会におきまして、参考資料を追加するよう御意見をいただいたところでございます。議長、委員長のお許しを得まして、4点ほど追加の資料をお配りしておりますので、併せて御参照頂戴できればと存じます。
以上でございます。何卒御審議の上、御議決賜りますようよろしくお願い申し上げます。
○あらさき 副委員長
まず、この基本構想の大きな理由として、北条小学校の位置が土砂災害警戒区域にあって、とても危険だからというのが冒頭にも書かれております。私、先日3月8日の一般質問で、北本教育総務部長が答えられたんですけども、そもそも当時、北条小学校と北条西小学校の統合の話のときに、どちらで残すのかっていう理由について2011年の6月議会で審議されて、2012年の4月から今の北条小学校に統合されたということで、その理由の主なものとして、判断の決め手は、統合後のクラスの数を十分に収容できることができるほうを優先したと。危険な地域であるけれども、そっちのほうを統合、収容することが優先だったと、そのように答弁されておりました。
しかしながら、その統合する時期、2011年には既に、(四條畷)学園の裏山で崖崩れが起きていた。そして田村山でも崖崩れが起きていたということで、地域の皆さんは危険な地域だということは、土砂災害警戒区域が設定される以前から認識をしていたという事実があります。何で危ないほうを残しておいたのかっていう疑念は収容の数を優先したとはいえども、地域の方々はずっとこの疑念が残っております。ここを解消しない限りは、この基本構想を前に進めるに当たり、大きなハードルと私は、なると思います。ここについてね、もう一度しっかり丁寧に説明をしていただきたいと思います。
◎北本 教育総務部長[兼教育企画室長]
当時の平成23年6月議会でのいきいき委員会での審議の内容の理事者側の答弁は、今申し上げたことだけですが、あらさき委員がおっしゃってらっしゃるように、当時の議員の中からも、崖崩れの問題があるのが大丈夫なのかであるとか、再利用することについて、北条西小学校のほうがいいからではないかというような御質問がございまして、当時の教育委員会の担当部長はそれを否定をしておるということが議事録の中に残っております。
崖崩れのことについては当然、当時は特に客観的な危なさの指標というのがなくて、主観的に危ないっていうような感覚論で議論されておったような傾向があったように見受けられるんですけども、土砂災害警戒区域や特別警戒区域に指定されましたのが計画書の中にも載ってございますように、平成27年の10月でございます。ですので、今の現時点では、この客観性をもって危険だというようなことが言えるのではないかなということで、今回その計画を策定するに当たりましては、この背景や課題として、土砂災害警戒区域の中に北条小学校が存在するんだということを持ち出したという、こういう経過でございます。
○あらさき 副委員長
私もその議事録見ました。当時の寺坂委員がそのように、やっぱり利用しやすいから北条西は置いといたん違うんかっていう、そういう疑念もおっしゃっていました。土砂災害警戒区域の指定を受ける前から地理的に危険性が危惧されていたっていうのは、委員会でもそうですし、当時そこに住んでおられた住民の感覚というか、実際に崖崩れ起こってますんで、それに対して行政は財政使って対処してますのでね、実際に危険っていうことは明らかだったんですね。土砂災害警戒区域に指定されて、その指定基準を下回るための対策工事には莫大な費用がかかりますと答弁にもありましたし、この基本構想にも載っております。この莫大な費用っていうのは、一体どれぐらいだと試算されたのか。これについて御答弁をお願いします。
◎有東 教育企画室課長
まず、結論から申し上げますと、金額の精査までは行っておりません。恐らく大きな金額がかかるというふうな仮定で行っております。と言いますのが、まず、こちらのほうを確認しましたところ、北条小学校につきましては土砂災害警戒区域というのが2つかかっておって、土砂災害警戒特別区域が1か所かかっておって、計3か所の警戒区域が複層的に重なっている状況となっております。こちら、実際にイエローゾーン、土砂災害警戒区域というのが、斜面が30度以上といった形で、それを超えるのが急斜面というふうな形になりますので、これをならす必要がございます。
今現在どういう状況かといいますと、まず山の崖地、こちらのほうの山を削って土砂を半搬出するという必要性、あともう一つ、北条小学校の裏の非常に高くなっておるのり面の部分があるんですけども、そこののり面を除去するためには、さらに北条小学校で言うところの校舎や体育館、こちらのほうも潰さないことには30度を下回る傾斜を造ることができないというふうに判断しております。なおかつ、これらの土砂なり、何なりを運搬するに当たっては、北条地域の道路を使って搬出することになるんですけれども、山から出る土砂を搬出するに当たりまして、あそこの道路の太さからいいますと、実際、大型ダンプが入れる状況ではないので、かなり小さな容量のトラックが頻繁に出入りしないと、恐らく無理だろうと。なおかつ、それが1年、2年の工事という期間では済まないだろうというのを非公式ではございますが、建設会社の方にお願いして状況を確認していただいたということがございました。このことをもって、正確な金額は出せないまでも、莫大な金額がかかるというふうに想定しており、また、期間的にも短期間で済むものではないというふうに考えているところです。
○あらさき 副委員長
具体的にね、費用について、実際、一般会計必要財源額が20億円を超えるということなので、それを超すのかどうかっていうぐらいは確認をしたいんですけども。
◎有東 教育企画室課長
実際に予算を取るに当たって、山を1つ崩すとなると、その調査費用だけでもかなりかかるものではないかなというのが実際のところです。実際に工事をするので、そこで試算をするのであれば、有益な税金の使途かなというふうには考えるんですけれども、あくまでも見積りとして、概要としてというところであれば、こういった関係者の話を聞いて、その上で、おおよそ、とてもじゃないけれども、それをやることには実益性がないというふうな判断をさせていただいたほうがよいのではないかというふうには考えているところです。
○あらさき 副委員長
北条小学校の移転の話に伴って義務教育学校も設置していくということが一緒に盛り込まれております。
義務教育学校についてなんですけども、2016年から国が法改正して、推し進める形が取られているんですけども、大阪府内には施設一体型の義務教育学校は8校しかなく、その8校から進んでいないという状況もありますけども、一体なぜ進まないのかっていうところは検証されていますか。
◎有東 教育企画室課長
各市が進まない状況というところについては、各市それぞれの事情があるかとは存じますので、進める予定については確認をしていないのが実際でございます。
こちらにつきましては、大東市としてはどうかという考え方に基づいたときに、北条小・中学校については、まず1つ、先ほどおっしゃっていただいたような危険性をなるべく早期に解消したいこと。また、その手段としましては、北条小学校を北条中学校の敷地に持ってくることが有効であるというふうに考えること。さらに、そのための方策といたしましては、義務教育学校と併設型小・中学校、2つの方法がある場合、義務教育学校を選択したほうが、より有効であるというふうな結論に至った。したがいまして、大東市といたしましては、現在、北条小・中学校については義務教育学校として進めたい。他市の状況にとらわれることなく、大東市としては必要性があるというふうに認識しているところです。
◎北本 教育総務部長[兼教育企画室長]
答弁、ちょっと補足させていただきます。計画書の47ページに、他校の事例紹介ということで、これは令和5年度の学校基本調査により作成した資料として、大阪府内の義務教育学校については、この時点で10校ありますと。先ほど進んでないというような御質問があったんですが、北河内で今計画されてますのは、ここに載っているもの以外で申し上げますと守口市がさらに1校を追加。それから門真市がさらに1校、交野市が1校追加ということで、義務教育学校の創設がストップしているわけではないと、他市も進んでいる状況にあるということを御理解いただいたらと存じます。
○あらさき 副委員長
私が8校と言ったのは施設一体型の義務教育学校がこの資料には8校ということです。
結局、大阪府内で今追加された3校が施設一体型なのかどうかはちょっと分からないんですけども、それも1桁、2桁入ったぐらいしか進んでいないということで、あと、先ほどそれぞれの事情は把握していないというような御答弁がありましたけども、やっぱり設置された後にメリット・デメリット、効果、反省点いろいろ出てきております。それはしっかり把握した上で、大東市でちゃんともむべきだと思うんですね。それぞれの事情には勘案しないっていうのは、ちょっとそれは無責任だなと思います。事例がある以上はね。
全国区でも、そんなに進んでおりません。学校の数から言うとね、進んでいない。
○あらさき 副委員長
先ほど、ほかの小中一貫または義務教育学校の状況を把握したのかっていう質問をさせていただいたときに、それぞれの事情は把握していないといった答弁がありました。しかしながら、全国的に見ても義務教育学校を実施したり、または計画しているけども、それを取りやめたり、そういった事例もあります。そんな中で、やっぱりメリット・デメリットっていうものは、大東市として把握して、そして大東市の中ではどうなるんだっていうことを現場レベルでしっかり議論して、決めていくべきだと思うんですね。
でも状況、全体的なものを把握していないと。それでは本当にいいものがつくれるのかなっていうことが大きな疑問として湧いてきます。
さらには、今いろんな議論を聞いている中で、全校に普及させていくっていうことも何回も述べられました。全校に普及させるんであれば、やっぱり全市的な話合いをしっかりやった上で、基本構想を立てていくべきだと思うんですけども、全市的な議論っていうのはどのように行われたんでしょうか。
◎有東 教育企画室課長
まず、ほかの小・中学校の、小中一貫校の把握の件につきましては、すみません、私のほうが申し上げたかったのは、小中一貫校、例えばそれが少子化であったりとか、あとは老朽化によって、様々な事情によって、そこに至った経緯というのがございます。ただ、そういった経緯を逐一確認はしておりませんという意味で申し上げたかったものですので、そちらについては説明不足で申し訳ございませんでした。
実際、小中一貫につきましては、こちら昨年度につきましては3種ほど、資料のほうの最後のほうにはつけさせていただいておりますが、実際に学校のほうにお伺いさせていただいて話を聞くなどし、今後も資料収集に努めてまいりたいというふうに考えております。
続きまして、波及される内容で全市でというお話がございましたが、こちらについてはこれから行う小中一貫教育の義務教育学校、(仮称)ほうじょう学園におきまして、実践を初めて大東市で行うことになります。つきましては、そこで得られた知見について、ほかの全中学校区について波及させていきたいというふうに考えておる、そういった意味で波及させていきますというふうなお話をさせていただきました。
○あらさき 副委員長
全市的な議論は行われてないんですか。
◎岡本 教育長
今、全市的な議論はというお尋ねでございますけども、小中一貫教育の推進につきましては、もう既に全市的に、全中学校区において段階的に進めておるところでございます。それもしっかり学校と先生方と議論をしながら、つくり上げていくという過程で、あえて段階的に進めたという経緯がございますので、今申し上げております義務教育学校、ほうじょう学園の効果を波及するということについて申し上げますと、義務教育学校において、その小中一貫教育の成果がさらに出てくること、これを当然期待し、またそのように取り組んでまいる所存でございますけれども、その効果を今、取り組んでおる全市的な小中一貫教育に、施設一体型ではないけれども、教育の質の部分で、必ず取り入れられるところがあると。そのあたりを教育委員会、各学校としっかり話をしながら連携して、さらに進めてまいりたい、そして大東市全体の教育の質を高めてまいりたいと、そういうことでございます。
○あらさき 副委員長
大きく大東市の教育を改変するっていうことで、やっぱり全市的に現場の職員も合わせた議論が必ず必要だと思います。他市事例から、やっぱりメリット・デメリットが明らかになっていると思うんですけども、このデメリットについてはどういうふうに把握しているのか、そして大東市ではどういうふうにそれを克服していこうと考えているのか。今考えられていることについてお話しいただけますか。
◎有東 教育企画室課長
まず、デメリット、こちらにつきましては、例えば今回9学年の連続した学年となることによって、本来小学校6年生が得られるはずであったリーダーシップであったり責任感といった、そういったものの醸成、そういった点に関して希薄になってしまわないかという懸念があったり、そういった事例を実際にお聞きしたりしております。
こういったことにつきましては、例えば、そういった先ほど申し上げましたような、過去に施設見学であったり、お話を聞きに行く際に、どういった対応をされているのかというところで、実際に、例えば進級式という形で卒業式、入学式の代わりになるようなものを用意することによって、一旦、前期課程、6学年の区切りをつける、そういった形でそれぞれ6年生としての自覚っていうのをつくり出すといった工夫もされておりますし、今後、こういった事例をより詳細に収集しながら、そのあたり、メリット・デメリットについて、特にデメリットについては、今回の(仮称)ほうじょう学園で発生することのないように努めていきたいというふうに考えております。
○あらさき 副委員長
デメリットって、それだけじゃないと思うんですね。もうちょっとしっかり議論した経過を報告する資料が必要だと思うんですけども、それが今のリーダーシップ性ぐらいしか出てこないっていうのは、ちょっと、大東市の教育を担っていくっていう部分では無責任だなっていうふうに思います。
やっぱり、今おっしゃったことも含めて、この基本構想に書かれている新しい挑戦をやろうと思ったら、教員の不足の問題っていうのがすごく出てくると思うんです。現状6月でも、既に未配置問題も発生していると聞いております。この間、加配についての資料もいただいたんで、委員長、これ委員の皆さんに加配についての資料を御提供させてもらってもいいですか。
○あらさき 副委員長
基本構想に書かれていることを小まめに全部やっていこうと思ったら、職員の不足問題が発生していたら、現場の職員に大きな負担がかかってくると思うんですね。それで、ほうじょう学園については、加配をしていくんだということで、この基本構想にも書かれてありますが、現状を見たときも、北条の小学校、北条中学校にはかなり手厚い加配が行われているんじゃないかと私は思います。北条っていうと、多分、全市的に見たときに、一番小さい学校の部類に入ると思うんですね。それなのに、加配の教員は一番たくさん、諸福小学校は人数が多いのでね、加配が多いっていうのは、みんなが納得できるんですけど、北条小学校と北条中学校に関しては、人数が少ないにもかかわらず加配が多いということで、やはり全市的に見たときに、特別な学校なんじゃないかというふうに見られがちなんですね。
北条は人が多いですね、何でそんな人が多いんですかっていうのが、現場レベルで、臆測で根拠がないと言いながらも、こういった数字も出ておりますので、特別な学校っていうふうに今見られているんですね。それをどう克服するのかっていうことで、でもこうやってたくさんのことをやっていく中で職員の加配が必要になってくるんでしょうね。特別っていうことで、先ほどからの全市の平等性っていうこと、教育の平等性、全大東市の子供たち、生徒への平等性っていうところに当てはめたときに、やっぱり特別扱いされるんじゃないかっていうふうに見られるんじゃないかと思うんですけど、ここについてはどう説明しますか。
◎泉谷 教職員課長
まず、加配について御説明させていただきます。
加配ですけれども、これは府のほうが各校に配置している加配でありまして、人数や学校規模で決められているものではございません。
今、あらさき委員のほうから、北条小学校は小さい学校だけれども、北条中学校は小さい学校だけれども、加配がたくさん配置されているということがありました。数字を見ると、そのように見えるかもしれませんが、決して人数、学校規模で決めているものではございません。
また、それぞれ府から明確なミッションを受けて配置している加配でございまして、それぞれいろいろな加配がありまして、それぞれにミッションがございます。
各校が希望して府のほうが数を決めて加配を配置しているというところでございます。
また、深野中学校や大東中学校のように、大規模な学校でも多く加配をいただいているところもあります。
◎岡本 教育長
申し訳ありません、追加で御説明をさせていただきます。
まず、教職員定数でございますが、これは国が定められている法律に基づいて配置をされているわけですが、今委員御質問の加配教員につきましては、これは学校児童・生徒の現状であったり、特色であったり、課題、それに対応する学校の方針であったり取組状況を総合的に勘案して、大阪府教育委員会が配置をするものでございますので、先ほど答弁させていただきましたように、決して学校の規模、児童・生徒数の人数によって配置数が決められているものではございません。
そして事実という部分で申し上げますと、加配教職員定数、教職員数につきましては大東市内の小学校、加配数は3名から7名となっております。北条小学校は5名でございます。中学校は4名から8名、北条中学校は7名で、7名の加配につきましては、北条中学校だけではなくって、市内3校が7名の配置となっておりますので、事実としまして、決して特別、北条小学校、北条中学校が加配教職員数が多いということではございません。
あらさき 副委員長
私は3月議会でこれを議案上程するというような約束をした覚えもないし、どこでそんな約束がなされたんかなっていうのがよく分からない議論が行われていましたけども、やっぱり基本構想が決まった上でデメリットの検討をするっていうことになると、それはもう方向性が、箱が決まってしまっているから、それは曖昧になってくると思うんですね。しっかり、事前に協議をしてから、基本構想を決めていくっていうのが基本であると思いますし、義務教育学校を造ろうっていう現場からの大きな強い要望っていうのがあったんでしょうか。
そして、今回の基本構想を固めていく中で、子どもたちの意見、声っていうのはどのように反映されたのか、そのあたりについて伺います。
◎有東 教育企画室課長
今現在、こちらのほうの基本構想につきましては、検討委員会という、先ほど申し上げました全5回、こちらについては地域住民の方、保護者、具体的には北条小学校、北条中学校、北条認定こども園の方、学識経験者の方、区長様4名、あとは教職員でサポートとして2名、こういった形の方々の御意見を拝聴した上で、こちら基本構想案を作成したところです。
その中で、児童・生徒さんに直接お伺いする機会までは設けておりません。こちらにつきましては、まだ現在基本構想が確定していない中で児童・生徒さんの御意見を聞くのは、まだ聞く段階ではないという判断をしたからで、ただ学校のほうでは、そういった話も上がっているようで、お子様のほうから、将来学校ができるんであればこういう学校ができたらいいなというのを要望は頂戴しておる状況です。
保護者の方につきましては、実際こちらの案件についてやめてくださいというような御意見は今のところ拝聴しておりません。実際、地域の方、保護者の方、区長様、もちろん検討課題というところで、いろいろな御意見は頂戴しましたものの、そういったものを反映した上で基本構想を今回御用意させていただけたというふうに考えております。
つきましては、そういった様々な問題につきましては、これからも出てくる可能性もあるとは存じますが、都度そういったときには適切に対応して、今、地域の方や保護者の方が進めようとしてくださっている、こういった内容について前進させていくことができればというふうに考えております。
○あらさき 副委員長
最初のほうに住民説明会に参加した人が非常に少ない、そしてアンケートに回答した人も非常に少ない、こんな中で意見がないっていうことは賛成やから意見がないんじゃないかっていうようなことも教育委員会の中でささやかれたと。そういったようなことをおっしゃっていましたけども、それ私は違うと思うんです。この基本構想を知らないから意見を出せない、言えない、また現場ではこれを考えるようなゆとりさえもなく、多忙である。それが真実、リアルなところなんですね。やっぱり、地域からの理解を本当に得られているのか、合意が得られてるのかっていうところは、何をもって言えるんでしょうか。
◎有東 教育企画室課長
まず、こちら一番最初におっしゃいました、賛成しているというふうに教育委員会でささやかれてるっていうふうなところではございますが、こちらのほうは実際に保護者の方が会議の中で賛成というのはなかなか声を改めて上げないのでアンケートに記載していないというふうに思っていますという御発言があった旨で、教育委員会の中でそういった意向を持って納得しているということでないというのは御理解ください。
あと、どういった形で全市的な了解を得られたのかというお話につきましては、まさしくそれを今こういった場で御議論、御審議いただいて、この構想案については市民の代表である市議会の皆様と、こういった議論を交わすことによって、お話を進めることも1つの議論であるのかなというふうに考えております。
こちらが用意しました地域説明会については残念ながら、たくさんの方の参加までは及びませんでしたが、だからといって、参加していただかなかったからいいというわけではなく、今年度以降につきましても、地域説明会を通して地域の方々の御意見を拝聴してまいりたいと考えておりますし、そのためには区長におかれましては、実際に、例えば回覧板等を使うのであれば私たちも協力するというお声も頂戴してます。そういった皆様の協力をもって皆様の合意形成を図った上で、こちら、ほうじょう学園の設置に向けて進めてまいりたいというふうに考えております。
○あらさき 副委員長
近年の大東市のやり方って何か大きなことを決めるときに、本当に一部の人だけで話をして決めてしまっているっていうことがあると思います。
自治基本条例の理念には、何か物事を決めるときには、住民の皆さんがじっくり話し合って、みんなからの意見を基に決めていくっていうことが書いてあると思うんですけども、全くそれが行使されていないというふうに感じます。一部の役員の賛同を取り付けることによって、住民の理解が得られた、合意が得られたっていうふうな、そういったやり方は非常に強引だと私は思います。
実際にね、地域の説明会に参加された方は合意した覚えはないと、このようにおっしゃっておられました。何をもって合意と言うのか、地域の理解を得られたと言うのか、これはやっぱり今トップダウンの政治が推し進められていると言わざるを得ないんですけども、もう一回合意の在り方について、住民の理解の在り方について見直すべきだと思います。御意見をお願いします。
◎北本 教育総務部長[兼教育企画室長]
まず説明会、昨年の11月に実施した説明会の件につきましては、第4回検討委員会の中でも、こういったその人数の少なさを御指摘いただくような、地域の方からの御意見というのが数多くございました。
方法論としての問題が一番大きいんではないかなということを感じ取ってまして、いついつどこどこの場所にこういう説明をするから来てください。これでは、恐らく来てもらえないだろうというようなことをおっしゃられる方々が多くいらっしゃいまして、今我々が説明会というやり方を見直さないといけないと思ってますのは、対象者が子供さんを持つ保護者、ここがやっぱり一番多くて、子育て世代の方々っていうのは来てくださいではやっぱり無理だと思っております。我々から皆さんが集まっているところに出向いていく、いわゆるサロン型の何らかの集まりのときに我々が出向いていく、このやり方を取らないと、恐らくこの説明会というのは何回やっても、この人数になっちゃうんじゃないかなというような、こういうように今認識しております。
例えばですが、北条認定こども園の保護者の方々に対してお話をしようとするのであれば、そこに例えば参観の日に我々が出向いていって、参観終了後に少しお時間を頂戴するとか、小学校、中学校でも同じやり方を取るとか、そういうようなやり方を取っていかなくちゃいけないなというふうには、まず感じているところです。
2点目の合意したことについてなんですが、説明会の時点でこの計画書はお配りをしておりません。この計画書については、当然のことながら、議案として、こうやって今提出させていただいているので、議員の皆様に御了承をいただかない限りは、基本的には地元の説明会には使わないというのが、これは議案となっている以上の前提ルールだと思っております。昨年の令和5年11月の時点で説明会で用いましたのは、先ほど澤田委員のときに説明申し上げました、令和4年度に我々がつくった報告書を持って、今教育委員会ではこういうことを考えてますけど、皆さんいかがでしょうかという、こういう持っていき方で説明会に臨んでおりますので、合意したということについては御理解を改めていただいて、我々がこういうことを考えているということを説明したまでということで御理解いただけたらというふうに思っております。
○あらさき 副委員長
ちょっと違いますね。やっぱり住民の声を吸い上げて、それを基につくり上げていくっていうのが大きな基本計画にすべきことだし、パブリックコメントを募集するときに、ちょっと内容はちらっと変わってるけど、これ提示されてますよね。
なので、パブリックコメントはスルーされたのかなということと、全市的に議案の前には公表されないっていうのと少し違うなっていうのは感じました。
パブリックコメントの中にもたくさん意見が出されていますけども、この意見は、この基本計画の中には紹介もされていないし、2行ぐらいしか書かれていないですよね、紹介されていない、件数も書かれていない。どんな意見があったかはちゃんと書かれて、どういうふうに改善、そして反映したのかっていうことも説明されていない。非常に強引な進め方だなと思います。
私、3月の議会の中で、今危ないと言われている北条のあの学校のところに、今も存在して授業もやっているので大丈夫なのかと、安全性はどうなのかと伺ったところ、実際に例えば、もしかしたらこの後、地震が起きるかもしれないっていう状況の中で大丈夫なのかっていうことで聞きましたら、ふだんやっている授業の普通教室は土砂災害警戒区域に当たる教室は使っていないと。安全なんだと。そのようにおっしゃってました。
最後に市長に伺いますが、なぜ義務教育学校にしなければいけないのか。小中一貫校のままでは駄目なのか、そのあたりについて伺います。
◎逢坂 市長
御質問ありがとうございます。なぜ、義務教育学校にしないといけないのか、これ先ほども理事者答弁いたしましたように、いろんな議論が重ねた結果、そういうふうな判断に至ったと、ここは尊重すべきだということで、義務教育学校でなければならないんではなく、今までの議論を地元の方々のお声も聞かせていただきながら、そういった御判断をさせたと、ここを尊重した結果でございます。
○あらさき 副委員長
施設一体型の義務教育学校を実施するに当たり、やはり様々な不安の声も聞かれます。その中で、教員の配置について、18ページには原則、小学校、中学校の両方の免許状を併有している必要があるということで書かれてあります。実際に、大東市の教師、小学校、中学校合わせて、何名いてて、そのうち何名が併有していて、そのうちの北条小学校、北条中学校においては、何名の教師が併有してるのかっていうところ、数字をお聞かせいただけますか。
◎泉谷 教職員課長
まず、小学校、中学校の免許両方の免許を併有している先生の数ですが、小学校346名、これは講師の先生も含めておりますが、346名中136名、割合にしますと39.3%の先生が小学校ですので、中学校の免許も持っているということです。
中学校におきましては、219名中30名、割合にしますと13.7%の先生が中学校ですので、小学校の免許も持っておるということです。
小・中合わせて全体で見ますと、565名中166名、割合にしますと29.4%の先生が小学校、中学校の免許の併有者ということです。
そして、北条小学校につきましては26名中12名、割合にしますと46.2%の先生が、北条中学校におきましては24名中6名、割合にしますと25%の先生が小・中の免許を併有しているということでございます。
○あらさき 副委員長
あと当分の間はということで書いてあるんですけども、これ何か期間とか設けるんですか。
◎泉谷 教職員課長
当面の間ということですけれども、特に決まりというか、期限はございません。設定されておりません。ただ、原則小学校、中学校免許の併有ということですので、そういった形に近づくよう、教員の配置を考えていかなければいけないとは思っております。
ただ、その当面の間は小学校、中学校、どちらかを持っていれば、それぞれの義務教育学校、小学校であれば前期課程、中学校であれば後期課程の教員として就くことができるとされておるということです。
○あらさき 副委員長
大東市全体で見て教員両方の免許を持っている人は3分の1にも満たないと。今、6月ですけど、既に市内で2人の未配置が発生していると。こういった状況の中で、もし欠員が出たときに、両方の免許を持っている人を最優先に当てないといけないっていうことであれば、非常に配置も大変になってくるんじゃないかなって思います。それを未然に防ごうと思ったら、やはり特別な加配を置いておくとか、多めに教師を置いておくという特別扱いをしなければいけない、そういったことが想定されるし、長く欠員が出たときに未配置が長く続くんじゃないかと、そういった不安の声も上がっていますが、それにはどう答えますか。
◎泉谷 教職員課長
教員の未配置につきましては、今後も教員、講師のほうを捜索してまいるところではございますが、それのために教員を多く配置しておくというようなことはまだこれからのことなのかなとは思いますが、新規採用者を採用するに当たって、小中いきいき枠というのがございまして、小学校、中学校、どちらの免許も持っていて、どちらに採用されるかは市の判断という枠がございますので、積極的にそういった人材を確保していくことが必要かと考えております。
○あらさき 副委員長
もともと現在も加配が多い中で、特別扱いされていると、やゆされている中で、さらに多めに配置をする、または現場の職員に大きな負担がかかってくるっていう状況が想定、不安視されておりまして、非常に大きな問題だなと感じております。
もう一つは、やはり中1ギャップっていう言葉が必ず出てくるんですけども、この中1ギャップっていう言葉は便利な用語で、この言葉は安易に使ってはいけないと国立教育政策研究所が答えておりまして、さらにこの言葉に根拠はなく、印象に基づく概念だと疑問視もされております。
この基本構想の中にも中1ギャップの解消ができるっていうふうに、すごくよくなるんだみたいなイメージの植付けがあるんですけども、中1ギャップが存在する根拠っていうのは大東市ではどのように説明できますか。
◎村島 学校教育政策部総括次長[兼指導・人権教育課長]
中1ギャップと言われるものの根拠の1つとしては、例えば、午前中の委員のお話からもありましたが、不登校等については、新しい環境で、新しい学校でというところでは、小学校6年生の不登校の数と比較して、中学校1年生の不登校の生徒数については、やはり数的にかなり大きく増えているというような状況は本市においてもございます。
○あらさき 副委員長
この基本構想の中で、具体的に不登校とか、いじめを解消していくっていうそういった理念が、詳しくは書かれていないと思うんですけど、いきなりそうやって出てくるのは何でなんですか。中1ギャップの根拠として。
◎村島 学校教育政策部総括次長[兼指導・人権教育課長]
中1ギャップの根拠としてではなく、中1と小学校6年生で何が数値的に異なるかというところで申しますと、例えば不登校の児童数と生徒数については、5年生から6年生の数に比較して小学校6年生と中学校1年生の数が大きく増えているというところが上げられます。
○あらさき 副委員長
他市事例ですけども、義務教育学校をやったことで、不登校の数とか、いじめの数が大きく減ったっていう事例は報告されていますけど、その報告のやり方に非常に問題がある。効果があったと印象づけるやり方が、報告がなされていたっていう事例もされています。
不登校とか、いじめの問題は、義務教育学校をやることによって解決させるんじゃなくって、全市的な別の取組が私は必要だと思います。何かよい印象操作を与えるような便利な使い方っていうのは差し控えるべきだっていうのは言っておきたいと思います。
やっぱり中学校と小学校では、生活も違いますし、いろんなストレスは出てくると思います。でも、それはやっぱり、例えばここの基本構想に書かれている宿題の教科間の調整がなされなくて、中学生はほかの教科と宿題が重なって大変な思いをしたりとか、部活動とか、そのほかの時間に追われて大変になるっていうのは分かるけど、そこは教師が1人ずつのフォローとか、友達同士の支え合いとか、そして家庭での支えとかがあって、乗り越えていくっていうのが成功体験につながって、社会に出るための準備をするところなんだっていうのが中学校だと言われています。違いますか。
◎浅井 教育研究所長
中1ギャップのところで、もし義務教育学校になったとしてという仮定にはなりますが、小学校の教員が中学校に丁寧に関わることができるということは大きなメリットとなっております。
子供たち6年間関わった子供たちを中学校でも丁寧に、例えば、この子がどこでつまずきやすいか、どういうふうな心持ちで授業中過ごしているかというところでサポートをするところで、1つ中1ギャップを解消することができるというふうに思っております。
○あらさき 副委員長
いろんな議論がなされてきて、小中一貫の連携をこれまでやってこられたと思います。今度、義務教育学校をしていくっていう方針の中で、小中一貫の連携についての総括、そして義務教育学校でなければ解決しないこと、それについてまとめて御説明をお願いします。
◎北本 教育総務部長[兼教育企画室長]
小中連携教育から小中一貫教育への進化という言い方をよく教育委員会ではするんですが、連携教育というのは小学校の児童が中学校に来て、中学校の給食を経験するであるとか、逆に中学校の先生が小学校に出向いて、例えば英語の授業を経験する、こういったことが連携教育です。
その次のステップとして、一貫教育っていうのは連続性を意識をしたその教育課程の編成がどこまで可能かということに、教職員同士がチャレンジをして、小・中のそれぞれの教職員が連携を図っていくっていうような取組をしています。
ただ、今申し上げたことは学習指導要領等の法規制の制限がやはりありまして、18ページを御覧いただきますと、義務教育学校と小中併設型小・中学校において、ちょうど表の真ん中辺りなんですが、教育課程の特例というのがございまして、一貫教育に必要な独自の教科の設定、その下に指導内容の入替え・移行、すなわち学習指導要領で定められた内容をある程度柔軟な対応が自動的にできるということが、義務教育学校や併設型小・中学校の大きなうまみ、運営する側としての大きなうまみの1つであるということです。ですので、連携教育、一貫教育の先にこういったような、今紹介させていただいたような教育課程の特例を生かした学校運営を行っていきたいという考えでございます。
○あらさき 副委員長
現場の人に聞きたいんですけど、何回も繰り返しになるかもしれないけど、新しい教科をつくって、特別な学校をしていくっていうことで教師を加配しなくてもできるんですか。
◎浅井 教育研究所長
新しい教育課程の編成についてなんですけれども、例えば、今北条小学校、北条中学校でずっと地域を巻き込み、地域に根差した人権総合学習に取り組んでおられると思うんですけれども、それをより探究学習、キャリア学習、そのように特化させて進めていくことも可能です。
先ほど私のほうからもお話しさせていただいた、例えば北条未来科というような1つ新科目を設定したとして、それを例えばなんですけれども、金曜日の1時間目というふうに時間を設定しておけば、よりダイナミックな活動ができると期待しております。
例えば、これ時間を固定しなければ、教員が時間割の調整に追われて取組が続かないという事例も聞いたことがございます。そこは、義務教育学校で施設が一体となっているというところで、より大きな活動ができるというふうに思っております。そこに新しい教員の配置は必要ないかと思っております。
○あらさき 副委員長
大昔になりますけども、人権教育ばっかりで、ふだんの理科や社会や国語や、そういった5教科の勉強がしたいのにさせてもらえないっていう子供たちの声が上がったことがあると聞いたことがあります。
そういった心配の声、今もこの学校をつくってくるに当たり、上がってるんですけども、それを払拭できる説明をお願いします。
◎浅井 教育研究所長
今、教科を超えた、教科横断型の学習というのも学校のほうでは進めています。
先ほど人権総合学習というふうに私も申し上げたんですけれども、全ての学校で人権に根差した教育は行われているというふうに想定しております。総合学習も子供たちの一人一人、取り組みたい内容であるとか、学校が系統的に積み上げている学習もございます。
そこについて、今後しっかり現場の先生たちと一緒に教育課程をつくっていきたいと考えております。
○あらさき 副委員長
あと、いろんな議論を聞いてきて、結局義務教育学校を全市的にやっていくっていう方向性なのか、それとも、そういった方針は全く持ち合わせていないのか、それはイエスかノーかでもう一度お聞かせいただけますか。
◎北本 教育総務部長[兼教育企画室長]
このことはもう何度か今日の未来づくり委員会でも答弁させていただきましたが、小中一貫教育を施していく、強化をしていくことについては、今の現行計画内ではもう明確に書かれてありますし、将来の計画にもそういったことは拡充していくことを述べていかないと駄目だという認識を持ってます。
一方でハード、施設整備が伴うものについては、これは財源が必要となるものですので、今この場において、義務教育学校の2校目を造っていくのか、3校目を造っていくのかの明確な答弁は御容赦いただきたいと思っておりますが、中長期ビジョンにおいては、そういったことを検討していかないといけないだろうというのは、少し認識を持ちながら、このほうじょう学園の事務を進めてまいりたいと考えているところでございます。
○あらさき 副委員長
あと全市的な取組としてプールの民間委託を今回の基本構想に盛り込まれていますが、他校区でも民間委託をやっていくという方向性があるのでしょうか。
◎村島 学校教育政策部総括次長[兼指導・人権教育課長]
今年度、学校の授業ではございませんが、放課後の地域部活動、部活動の地域移行という点で水泳部が現在、民間施設を使って実際に5月から始めたところです。ただし、民間施設にも限りがあり、近隣では水泳の民間施設がなくなってしまったところもありますので、他校区でもそのような民間の施設を使って授業で水泳授業ができるかどうかについては研究は続けているところです。
○あらさき 副委員長
当面はほうじょうだけということで、やはりここでも格差が生まれます。
給食の自校方式について、これについても、ほかの中学校で自校方式を実施していくべきだっていう、そういった要求も高いんですけども、これについての考えを伺います。
◎芦田 教育総務部総括次長[兼学校管理課長]
現在の中学校給食の方式につきましては、平成25年度に導入をして、今で約10年以上が経過しております。この大東ホット給食で用います再温めに必要な器具、スチームコンベクションについても耐用年数をそろそろ迎えるという時期に来ておりまして、まだすぐに壊れるという段階ではありませんが、やはりこの方式について、今後未来永劫続けていくのかということについては、常に研究が必要だというふうな認識を持ち合わせているところでございます。
先ほど北本教育総務部長のほうから御答弁させていただきましたように、このような問題意識の下で、令和3年度に中学校の在り方検討ということで調査研究を行い、一定の課題を整理したところでございます。
その中では、様々な方式の課題を整理したところではございますが、一方で令和4年度において、ほうじょう学園について、まず庁内で検討を鋭意進め、その中で、義務教育学校、そのときは方式も決まっておりませんでしたけれども、小中一貫校の在り方について検討書をまとめていくということが決定され、その中に給食の在り方ということも非常に大きな要素でありますので、中学校給食全体の在り方というものについても、その影響を見ながら検討していくということにさせていただいたところでございます。
その後、令和4年度において検討書をまとめた際に、自校方式、1つの学校として見た際に、同じ給食を9年間食するということが、9年間を通じた食育という観点からも望ましいと考えまして、我々の給食を担当しておる担当者も含めて、そのような結論を今現在持ち合わせているところでございます。
一方で、今後の中学校給食の在り方については、1校のみが今後、まだ先ではございますが、自校方式を採用するということを今、念頭に置いた中、ほかの中学校給食の在り方についても、やはり引き続き研究を進めつつ、要はお金、あるいは用地、様々な問題がございますけれども、また民間委託をしているというところの事業者リスクという面もございます。様々な要素がございますので、このあたりについても自校方式なのか、あるいはセンター方式なのか、様々な方式を、やはり引き続き研究をしながら、こちらについての一定の見解を常に出していこうという姿勢を持ち合わせているところでございます。
○あらさき 副委員長
この話が前に進まなければ、給食においても格差が出ることになります。2011年8月9日、公立中学校の給食に関する特別委員会では、自校方式をやるスペースのある条件が可能な中学校として深野中学校と谷川中学校は、自校方式の給食室を造るっていうことのスペースがあるというふうなことで報告されております。
この格差を少し、全市的に平等に教育を提供するっていうことと、先ほどおっしゃった9年間同じ給食の提供を行うということでは、やはり全市的に可能性っていうのは早期に検討していくべきであり、スペースの問題であれば、可能であると言われているところは前に進めていく、この北条小学校の移転を待たずに話が進められる話でもあると思います。そういった検討をぜひともお願いしたいんですけども、いかがでしょうか。
◎芦田 教育総務部総括次長[兼学校管理課長]
深野中学校と谷川中学校において、スペース的な余裕があるという報告がなされたということについては、私も認識しているところでございます。しかしながら、平成25年において、平成25年の9月に中学校給食を導入するという短い時間の中での検討の中で、市議会の皆様方にも様々な特別委員会等で御議論いただき、総体的には中学校給食を導入するに当たりまして、当時、再温め方式ということが、様々な課題はあろうとも、一定レベルの品質、あるいは全員喫食ということを前提としたときに、望ましい方式であろうということで採用され、その後、様々な関係者の努力によって、今現在では一定の品質を保っている中学校給食をつくり上げてこれているという自負をしているところでございます。
スペースがあるからといって、その学校のみに自校方式を考えるということではなく、これまでのスタンスとしましては、全ての中学校に同じ給食を全員喫食で提供する。これには全校で行っております食育の授業であったり、そういったところにも様々な関連がございますので、まだら式に自校がいいからといって導入するというような考え方を持ち合わせているわけではございません。
ほうじょう学園の在り方と併せて、その方式そのものの在り方ということを検討していく中で自校がいいのか、センターがいいのか、あるいは今の方式の中で変更を加えていくのがいいのか、このあたりを引き続き研究してまいりたいというふうに考えておるところでございます。
○あらさき 副委員長
9年間同じ給食を提供するっていうことと、給食の在り方では自校方式が望ましいという結果が出てるから、ほうじょうでの中学校も自校方式にするって決めたっていう報告あったんだから、あまりいろんな説明せんと、やりますって言うたらいいん違うかなと思います。
それはね、財政の面はあると思いますけどね、そこはまた検討していかなあかんけど、やらなあかんということは一致させたらいいん違うかなって私は思います。
あと北条公園のことがやっぱり気になるんです。3分の1は市民と児童・生徒が譲り合ってって言ってね、使う前提で書いてあるんですけど、これ、どういうふうに市民との合意を得られたのかっていうところをまず伺います。
◎有東 教育企画室課長
基本構想案につきましては、こういった方向づくりで御提案をさせていただいている部分、決めていきたい部分、様々な表現はしてございますが、まずこちら、公園につきましては、今実際にお話しさせていただく相手方、利用者全員というのは現実的には不可能ですので、今後話していくことになるのが現実かなと思っております。ただ、こちらのほうの公園につきましては世話をしておられる地元の方もおられますので、その方には昨年度、1回お話をしに行ったりするなどをして、こういった意向で今考えていることはお伝えしております。
ただ、繰り返しになりますが、公園の利用者は非常に多岐にわたっております。こういった方々にも意見を聞き、なおかつ今考えておる想定についての是非についてお話をお伺いさせていただく必要はあるとは理解しておりますので、そういったお話を聞く機会、これは設ける必要があるというふうに認識しております。
○あらさき 副委員長
これも、もう住民に知らせないまま決まっていくっていうことになりかねないですね。今日採決ですしね。知らない人がまだ大半ということですね、じゃあ。この公園を半分、3分の1、併用していくっていうこと。非常に強引やなって思いますし、これから聞くって、決まってから意見を聞いてどうするのって感じですけど、やっぱり自治基本条例に反してるなっていうふうに思います。
公園を利用、用途変更していくっていうことになりますけども、その手続、本当に可能なんでしょうか。代替の公園が必要になってくるとか、そういったことも必要なんじゃないかなと思うんですけど。
◎有東 教育企画室課長
北条公園におきましては、都市公園でございますので、こちらのほうを変える、学校の用途として専用、専門に用いるということであれば、用途変更等の手続が必要になってまいるかと思います。ただ、今こちらのほうの構想案で記載させていただいておりますとおり、平日につきましては小学校低学年を対象とした運動場として、その学校使用日以外につきましては市民の方への開放ということを想定しておるところです。
今後、こういった利用の方法につきまして具体的にどういった政策的、もしくは法律的な壁があるのかという確認をしながら、最終的にはほうじょう学園に通う子供たちが使えるようなグラウンド、なおかつ市民の方にとっては、一般的な都市公園に比べて、より充実した、先ほど申し上げておりました低学年用の遊具であったり、ビオトープであったり、そういった憩いのスペースとなる公園となるよう進めていきたいというふうに考えておるところです。
○あらさき 副委員長
公園なんですけどね、この写真を見ますと、見ますとというか、現地も何度も行ってるんですけども、たくさん木が植わっていますね。たくさん森というか、木が植わってて、日陰もつくっていて、温暖化が進む中で、CO2を吸い上げてくれる重要な役割もしている、そういった木なんですけど、場所的に見ると、全部伐採しないと運動場が造れないん違うかなと思うんですけど、これはどういうふうに考えてますか。
◎有東 教育企画室課長
繰り返しで申し訳ないんですけど、今現在どういったことを具体的に設置するか、施設の規模の大まかなところはお示しできるんですが、じゃあ、こちら、例えば30ページにございます上空写真からのイメージ図なんですけども、あくまでも共用部分、これは仮というふうな形で、一旦こういうところを想定しておるというところ、つきましては、この仮の部分を今後どういうふうな形の、例えば先ほど申し上げたビオトープであったりとか、そういった緑化を進めていくのかというのは、まさしく今から教職員の方や市民の方、保護者の方、児童・生徒の声を聞いて、どういった学校、運動場が望ましいのかというところを詰めていければというふうに考えておるところです。
○あらさき 副委員長
基本構想のつくり方も強引やけど、つくってしまってから何かね、決めるって、意見だけ聞くって、ちょっと強引過ぎるなと思います。これ普通に考えて、この共用部分で囲まれてるところがほとんど木が植わってるんですけども、伐採しないと運動場を造れないですしね。これ本当にどうするんかなって、こういうことも含めて市民の皆さんに問いかけた上で、基本構想をつくるべきなんですよ。やっぱり強引と言わざるを得ないです。
あと、最後に私が聞きたいのは財政です。
今日資料を出してくれていますけども、こういった資料は、もっと早く出すべきだと思います。
今日出されてね、委員会始まるときに出されて、今からこれ見て質問しなさいって、ちょっとこれも不親切だなと思うんですけども、具体的に数字を追って見ていきますと、67億1,000万円、ここに補助金が11億円入っていて、それに市債が、90%市債できて、借りることができて、そのうちの措置率が70%って書いてあるんですね。計算してみると、35億3,470万円なんですけど、ここには交付税措置が36億円ってなってるんですね。大まかにたくさん措置してもらえますよっていうふうな印象操作がここにはされていて、さらに市の単費実質額は20億1,000万円ってここに書いてあるんですけども、基本構想のほうには、財源措置もまだされていない10億円をマイナスして、大体実質的に要する額は10億円程度ですって書いてあるんですけども、実際に一般財源として、これから予算として可決していかないといけない今の想定の金額は20億円超えてるんですね、この計算では。20億円超えてるでしょう。
◎有東 教育企画室課長
歳出額として記載していく金額につきましては、もちろんこちら債務負担行為、複数年にわたる契約になるのか、そういった具体的な財政上の手法はあるものの、金額としては歳出67億円という記載になってくるかと存じます。
その中の財源という中では、例えば補助金であったりとか、そういった記載は出てくることになるのかなと。ですので、歳出としての予定額としては、分割になるのかどうかとか、そのあたりはあるにせよ、金額としては67億円超という金額が、このままの状況で進めば予算としてお諮りいただくことになる金額になってくるかと存じます。
○あらさき 副委員長
最初に説明を受けたときに、たくさんの議員から非常に大きな財源を使って、しかも市庁舎建設よりもさらに上をいくような、こういう財源示されていて、金額が示されていて、全市的に平等な教育を提供するっていうことに照らし合わせたら、ほうじょう学園にお金をかけすぎなんじゃないかっていうことを感じざるを得ないです。
新しい校舎を建てていくに当たっては、こんだけ財源が必要っていうことは、私も分かります。分かりますけども、説明の仕方、資料の提供の仕方が非常に不誠実だなと思います。
細かい金額が省かれて億円単位で書かれているっていうことは理解しますけども、市民感覚で言えば6,000万円、7,000万円っていう金額は、やっぱりすごく大きな金額なんです。それをごまかして、過少的に、過少評価されるような書き方をするのはいかがなものかなと思いますけれども、表現方法についてどう感じますか。
◎有東 教育企画室課長
この時点での数字につきましては過少評価というか、今先ほど申し上げた億円単位というところで数字を置きにいったもので、決してそういった過少な金額を見ていただこうという意図でしたものではございません。
なおかつ、こちらにつきましては大きく加減する可能性があるというふうな形で、決してこの金額が確定的なものとも申し上げられない中で、そこについては今後変わる余地があるというのもきちんと御説明をさせていただいているというふうに認識しております。
ただし、あくまでも概算、規模的なところの御説明となる今回の基本構想で、できる限界というのがこちらだったのかなというふうには認識しておりますので、今後基本設計、このあたりをつくっていく中で、皆様の御意見を拝聴しながら、しっかりとしたつくり込みができていけば、こちらのほうの、例えば先ほど御質問がございました、実際にほかに取れる補助金であったりとか、さらに詳しい起債の内容であったりとか、そういったことが改めて御説明ができるかと思います。
現時点については、できること、書けた範囲としてはこちらになりますが、今後、基本設計、さらには実施設計に向けてさらなる精査について取り組んでまいりたいと思っております。
○あらさき 副委員長
最後に要望なんですけども、国の建築の単価理論値がね、非常に低いと。実際に2分の1だけど、事実上かかってくる金額の2分の1には全く届かないっていうことで、11億円っていう補助金は非常に小さい額だなっていうことは当局でも感じているんじゃないかなと思うんですけども、これはやっぱり国に対してしっかり意見を言っていくべきだと思うんですけど、いかがでしょうか。
◎芦田 教育総務部総括次長[兼学校管理課長]
今御指摘のありました文部科学省のこの補助金でございます学校施設環境改善交付金、こちらについては補助率に対しまして、補助基本額という形で、実際にかかる経費に対して建築単価というところを設定され、その建築単価に基づく金額ということで枠をはめるという形で、結果的には全額が対象にならないということが生じております。このことについては本市においても国に対して要望を過去からずっとしてるところでございますし、全国市長会あるいは大阪府市長会を通じて地方六団体からもそのような声を上げているところでございます。
○中村 委員長
これをもちまして質疑を終わります。
これより討論に入ります。
あらさき副委員長。
○あらさき 副委員長
議案第57号、(仮称)大東市立ほうじょう学園の設置に関する基本構想の策定について、反対討論を行います。
北条小学校が土砂災害区域にあるとして、反対しにくい雰囲気を最初につくられました。しかし、先般の3月の一般質問で、もし大地震が起きても、土砂災害が起きても、すぐに土砂が流れ込む場所での授業はしておらず、また大雨などで危険な場合は避難は早めに行っており、安全について配慮されているということが報告されております。
いずれは移転することについて強行に反対しようとは思いません。けれども、今回は一刻も猶予も許さないっていうような議論も一方で行われ、強引さを感じ得ません。
今回の基本構想では、北条小学校の移転と一体に、校舎をわざわざ中学校と一体化させて義務教育学校にしていくという方針も合わさっております。
義務教育学校という教育の形を大きく改変することについて、もっと議論していくべきだと感じました。
今、現場では教師の未配置問題、既に年度途中でも現在も発生しており、そして教師不足と多忙化で、全く余裕のない状態であると聞いております。
日常の教育活動にゆとりが欲しい、子供たちの声にゆっくり耳を傾ける時間が欲しい、そういった現場の思いは、義務教育学校を設置してかなえられるのでしょうか。
義務教育学校は、国が2016年から推し進めていますが、大阪府内には施設一体型の義務教育学校は8校しかなく、それ以上の広がりは見せておりません。各地でメリット・デメリットもたくさん出され、それ以上積極的に進んでいないということは、デメリットがメリットを上回っている可能性さえあるのです。
そんな中で、全市的な議論もしないまま拙速に進めていくべきではありません。
また、当事者である子供の声を聞いた経過も報告されませんでした。住民合意のやり方も納得できません。公園を3分の1潰すこと、木を伐採してしまうかもしれないこと、プールのこと、概算事業費で67億円以上税金が投入されることなど、どれぐらいの市民が知っているのでしょうか。また、概算事業費については、60億円超えの非常に大きな事業費について、高いというイメージを持たれた教育委員会は、ごまかしの説明を文書に盛り込みました。誠実さに欠け、移転と義務教育学校設置ありき、住民合意のない基本構想は、もう一度、市民目線に立ち戻って議論し直すべきであると求めて、反対討論を終わります。