その後も放流マスの反応は悪くなかったが、相変わらずフッキング率が低く、キャッチ出来る魚は少なかった。
魚が獲れなくなると、普段絶対に使わないようなフライを使ったりして、何が何でも獲ろうと考える。これは釣り人というより、もはや人間の動物的本質、すなわち狩猟本能のようなものなのかも知れない。そう考えると、妙に開き直って、それまで感じていた後ろめたさも無くなった。しかしその一方で、忍野でこのような釣りをすることに、違和感を感じていたのも確かだった。
そんなとき、流心部でしきりにライズする個体を発見。
流してみるとモコッと出て、今度はきっちりと合わせることが出来た。
まるでサクラマスのように左右に走るのを見て良型のヤマメと確信、慎重にやり取りする。
取り込んで計測してみたところ、27センチとまずまずのサイズだったが、残念ながらヒレの丸い放流魚だった。
その後、久し振りに会ったK氏と、タックルの話で盛り上がった後、もう一度同じポイントへフライを入れてみる。
すると、同じような出方で連続ヒット。今度はグリグリとローリングしている。
上がって来たのは、またしても良型のヤマメで、今度は28センチと少し大きいものの、こちらもやはり放流魚であった。
そろそろK氏が上がると言うので、見送ってから下流へ移動。
温泉下で25センチ程のイワナをキャッチして、そのまま川を見ながら歩いていると、流心部に悠然と泳ぐイトウ君を発見。久し振りに姿を見たが、すでにその大きさは1メートルをゆうに超えていた。
つづく
写真上:ピーカンに晴れて反応が悪くなった時に釣れた27センチのメス。
写真中:二尾目は28センチのオスだったが、こちらの方が尾びれが長いので、実質同サイズと言って良い。
写真下:温泉下の流心部に定位する巨大なイトウ君。間違ってもこれを釣ってやろうなんて考えない方が良い。
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