ニッポンにも、頬がタダレ落ちるほど美味しい家庭料理は、いっぱいある。
寒いところ繋がりということで、ここは東北。宮城県気仙沼市。
RQW(RQ被災地女性支援センター)のお手伝いで、先々週、階上(はしかみ)地区というところに撮影に出かけた。RQWはここで、地元のボランティア団体と一緒に編み物教室を開いている。
そのPRイベントを来月東京で行うことになったので、階上地区を紹介するための写真も必要になった、というわけ。
それで、編み物教室のお母さんにお願いして、普段の生活の様子を撮らせてもらうことに。
するとまず出してくれるのは、…やっぱり料理なんですな。
これは、本場のけんちん汁。
一番上の写真にもある白いだんごは、米粉です。
各家庭では、古くなったうるち米を町の精米所で粉にしてもらって、米粉として保存しておくんですって。それを団子にして、けんちん汁に入れたり、ぜんざいにしたりして食べるのだそう。
ちなみにこれは米なんだけど、団子でもあるので、テーブルの上ではサイドメニュー扱いです。つまり白米は別途お茶碗によそわれて出てくるわけで、美味しいからといってあんまりガッツクと、あとで胃が破裂寸前になって苦しむことになるので要注意。
そしてお漬け物も欠かせない一品。
もちろん手づくり。
今の季節は養殖ワカメの種の植え付け作業中なんだそうで、間引かれたワカメは食卓で消費されることになります。
話によると、ワカメはまず一定の場所に胞子を蒔き、ちょうど田植え前の苗を育てるように、ある程度の大きさになるまではたくさん育てます。それを、もっと大きくするためにはロープに付け替えて波がある場所に移動するんだけれど、その時に要らないワカメが発生する。育てた苗を全部は使わない、というわけね。
で、近所に住んでいる養殖家の人が、この時期になると幼少ワカメを両手に窓を叩いてくれる、というのがどこの家でも常なんだそうです。
ええですなぁ~。
この地域に、年末年始、再びお邪魔することになった。
今度は、初日の出と共に行われる「虎舞」の撮影。その謂れも取材してきます。
もともとニッポンの古来文化が数多く残っている東北。
ちょいと、私の中で熱を帯びてきましたぞ。
なくしちゃいけないものが、ここにはまだたくさんあるんだ。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます