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DAZN観戦 2022年ACL グループI第1節 川崎フロンターレvs蔚山現代FC

2022-04-17 16:01:35 | サッカー視聴記(2022年その他)

<川崎スタメン> 4-2-3-1
GK チョンソンリョン
RSB 山根 CB 山村 CB 谷口 LSB 佐々木
DH ジョアン・シミッチ DH 橘田
RSH 家長 CH 遠野 LSH マルシーニョ
FW レアンドロ・ダミアン
<蔚山スタメン> 4-4-2
GK チョヒョヌ
RSB キムテファン CB イムジョンウン CB キムヨングォン LSB ソルヨンウ
RSH 天野 DH イギュソン DH パクヨンウ LSH ヴァレリ・カザイシュヴィリ
FW オムウォンサン FW レオナルド
※表記はyahooのページに準拠しています

4月とはいえ、アジア地区(グループIはマレーシアで集中開催)はとてつもない暑さに見舞われ。
そんな中で行われるサッカーは、ペース配分にもウェイトを置かなければならないという苦しさが滲み出るものです。

迎えた初戦は川崎にとっていきなりの、前年敗退した相手である蔚山と対戦する事となる、つまりリベンジマッチとなりました。
蔚山のスタメンも、前年観た名前の選手が多数を占めている……と思いきや、ウォンドゥジェやユンビッガラムが離脱中らしくそのウェイトは思ったほど高くなく。
おまけに補強で加わった選手は、日本にとって馴染み深い名前。
マリノスからレンタルで加入した天野、2019年のJ2得点王であるレオナルド、前年までガンバのセンターバックだったキムヨングォン(金英權)の3人が加入。
今季もリーグ戦(Kリーグ)では無類の強さを発揮しているらしく、新たな力を得て日本のクラブに立ちはだかる、という印象となりました。

川崎は通常のフォーメーションである4-1-2-3から、直近のリーグ戦である8節・柏戦(1-0)でシフトした4-2-3-1を継続。
ドイスボランチシステムを採用し、今季中々置き所の無かったシミッチを起用して中盤の底を固めたのに手応えを得たようで。
一方の蔚山も、普段の天野をトップ下とした4-2-3-1をマイナーチェンジし、レオナルドとオムウォンサンの2トップである4-4-2へとシフト。
天野は右サイドハーフでスタートを切りました。

入りに川崎がコーナーキック攻勢に入るも、有効打が撃てずに蔚山ペースに移り変わり。
前半5分、左サイドでの攻撃に逆サイドから天野が加わりパスを受け、そのまま遠目からシュートを放つも枠外に。
このシーンをはじめ、ポジションは変わってもトップ下のような振る舞いで攻撃を流動化させていた天野。

それでも蔚山の基本は、前年の対戦時と同様のポゼッションスタイル。
暑さの影響もあり、敵陣深くに進入してもじっくりとパスを繋いで攻め直すシーンが数多見られました。
そして9分には自陣でのカットから、カウンター気味に敵陣に運んでオムウォンサンがミドルシュート(ゴール左へ外れる)という具合に、相手に隙があれば鋭く突くという展開。

後手を踏んだ感のある川崎も、16分には橘田のボール奪取からダミアン→マルシーニョと繋がり、中央からマルシーニョがミドルシュート。(GKチョヒョヌキャッチ)
リベンジを果たす意気込みが感じられた、という所で、蔚山はこの辺りから本来の4-2-3-1へと戻した感があり。
オムウォンサンが右サイドへと移り、天野はトップ下を務めつつ、守備時は4-4-2ブロックの最前線に張る役を務める事に。

好機はそこそこ作るも、様子見+暑さの影響でペースは中々上がらないといった序盤戦。
そこで生まれた先制点も、スローペースから一瞬の隙を突いたものでした。
21分、最終ラインでパスを回す蔚山、そこからパクヨンウが裏へとロングパスを送り。
走り込んだレオナルドが収めてそのままエリア内へ進入し、左へ流れたのちシュートを放つと、角度のついたグラウンダーのボールが右サイドネットに突き刺さり。
レオナルドのトラップがハンドという疑惑があったものの、覆る事は無く蔚山が先制点を奪いました。

その後反撃に出たい川崎ですが、ボールポゼッションで上回る蔚山の立ち回りにリズムを掴めず。
最終ラインの形を頻繁に変えるビルドアップで、ボックス型⇔丁の字型への変形は下より、FWのレオナルドまで最終ラインに降りる場面も見られるといった流動性。
暑さのせいもあり積極的なプレスにもいけず、そのまま30分に飲水タイムが採られます。

明けた直後の32分に好機を掴む川崎。
左サイドをマルシーニョがドリブルし中央へ横パス、そこから遠野→ダミアン→エリア内の家長へと繋ぎ、家長の横パスから山根が右からシュート。
しかしここもGKチョヒョヌがキャッチして防ぎます。
ようやくペースが出て来たか、以降も攻撃権を握る川崎ですが、ボールを握っての攻撃は巧くいかず。
シュートに持ち込めたのは敵陣で奪った時であり、巧くショートカウンターに繋げたい所でしたが、プレスの頻度自体が減りがちな試合の中では厳しいものがありました。

そして前半も終盤を迎えると、再度蔚山がボールを握る展開となり、カザイシュヴィリのボールキープ力を交えつつゲームをコントロールしていき。
44分にはそのカザイシュヴィリが、長いパスワークを経てキムテファンのスルーパスに走り込んでエリア内右からシュート。(GKチョンソンリョンキャッチ)
反撃の気勢を削がれた格好となった川崎、結局0-1のまま前半を終えます。

後半を迎え、川崎はフォーメーションを弄り本来のものに戻し。
<後半頭からの川崎> 4-1-2-3
GK チョンソンリョン
RSB 山根 CB 山村 CB 谷口 LSB 佐々木
DH シミッチ
IH 橘田 IH 遠野
RWG 家長 CF ダミアン LWG マルシーニョ
これで蔚山の目線を変えたか立ち上がりの後半1分に決定機、右サイドで家長を中心に組み立てる体勢に。
山根の縦パスがエリア内のダミアンに入り、こぼれるも拾った橘田がエリア内中央からシュート、しかしGKチョヒョヌにセーブされモノに出来ず。
敵陣で崩す体勢が出来たと思われましたが、6分には敵陣でシミッチがボールカットしてのショートカウンター。
こぼれ球をダミアン→遠野→家長と繋ぎ中央で前進、家長のダイレクトシュートが放たれるもGKチョヒョヌがキャッチ。
13分にはシミッチが自陣からロングパスを送り、エリア内左で受けたマルシーニョが中央へ流れ、浮き球をダミアンがシュートにいくもジャストミート出来ず。
組み立てとショートカウンター、そして中盤省略という三方を駆使してゴールに迫らんとします。

蔚山はその川崎の姿勢に押され気味となり、16分最初にカードを切る事に。
天野→イチョンヨンへと交代し、イチョンヨンは天野と同じポジションを務め。
直後に川崎のCKを挟み、川崎サイドも遠野→脇坂へと交代。
ともに中盤に実績ある選手を加えるベンチワーク。

その後も押し込む川崎ですが、ダミアンのバイシクルが遥か上空へと上がってしまったり、マルシーニョのドリブルが囲まれて奪われたりと個人技がやや空回りしていたかのようであり。
そこで24分に3枚替えを敢行した鬼木達監督、山村・橘田・マルシーニョ→車屋・知念・宮城へと交代します。(家長が右WG→左インサイドハーフにシフト)

25分に宮城が左からカットインし、中央で彼のパスを受けた家長がシュート。(ブロック)
26分にはフリーキックから右へ展開し、山根のクロスを知念が合わせヘディングシュート(枠外)と、交代選手が絡んで好機を作る川崎。
途中にダミアンがエリア内でバイシクルシュートにいくも、蔚山・キムテファンを蹴ってしまう冷や汗ものの反則となるシーン(ここでカードが出なかったのは運が良い)もありましたが、ようやく攻撃リズムが出て来たという印象でした。
劣勢の蔚山が30分に2枚替えを敢行(カザイシュヴィリ・イギュソン→ユンイルロク・コミョンジン)しても尚も攻め、ダミアンの落としを受けた宮城がエリア内左へ進入、右足で撃つと見せかけ切り返して左足でシュートするもブロックされ。
CKを得たという所で後半の飲水タイムが採られるという、日本ではほぼ見られない現象となったのには苦笑しましたが。

明けてからのCK攻勢でもモノに出来ず、進んでいく時間と暑さの前に焦燥感が漂いつつある川崎。
35分にダミアン→小林へと交代し、最後の攻勢に入る……と思われましたが、これを境に蔚山のペースへと移り変わり。
苦しい時間帯でもボールを大事にしつつ、川﨑のプレッシングを巧に剥がしてキープ。
そして出来たスペースをスルーパスで突くという立ち回りで、追加点を狙いつつ時間を使うという川崎にとって最も嫌な展開に持ち込みました。
しかしその蔚山も、レオナルドが足を攣らせてしまい交代を余儀なくされ。(パクチュヨンと交代、40分)

その後はしっかりとブロックを敷く蔚山に対し、川崎がその外側からどう崩すかという展開に。
しかし中々果たせずに時間が進み、とうとうアディショナルタイムを迎えます。(その中で小林・知念が2トップの4-4-2へとシフトしたっぽい)
度々いい形を作ってきた宮城を軸として、敵陣左サイドから彼がどう動くのか、という流れとなり。
そこでカットインやらエリア内左への浮き球パスやらと様々な手を尽くす宮城。

それでも得点はならず、何とか逆の右サイドで山根の手前からのクロスがクリアされた事でCKを得たのは皮肉というべきでしょうか。
何でも良いからチャンスが欲しい川崎にとっては僥倖に変わりなく、この右CK、キッカー脇坂のクロスの跳ね返りを宮城がボレーシュート。
散々左サイドを掻きまわしたご褒美のゴールか、と思われたシュートでしたがこれもGKチョヒョヌにセーブされ、続いて左CKに。
既にATも3分を過ぎ、蔚山にとっては後ひと踏ん張りという所で、今度は中央に上がったクロスを直接GKチョヒョヌが抑えにいき。
しかしこれをあろう事かファンブルしてしまい、こぼれ球をすかさず車屋がボレーシュート、ゴールネットに突き刺し。
土壇場で同点に追い付いた川崎、チョヒョヌは(知念の)キーパーチャージをアピールしたものの覆る事は無く。
正直その姿は見苦しいと感じましたが、ファインセーブから一転しての致命的なミスとあっては、その心情は複雑なものがあり責められず。

結局1-1で、引き分けに終わったこの試合。
前年グループリーグでは全勝だった川崎も、今季は戦力ダウンしている以上、この結果は仕方無いといった所でしょうか。

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DAZN観戦 2022年J3リーグ第5節 カターレ富山vsFC岐阜

2022-04-15 18:35:43 | サッカー視聴記(2022年その他)

<富山スタメン> 3-3-2-2(3-1-4-2)
GK 西部
RCB 大畑 CCB 林堂 LCB 鎌田
RWB 松本雄真 DH 末木 LWB 安藤
IH 姫野 IH 椎名
FW マテウス・レイリア FW 川西
<岐阜スタメン> 4-2-3-1
GK 桐畑
RSB 舩津 CB フレイレ CB 岡村 LCB 宇賀神
DH 山内彰 DH 庄司
RSH 窪田 CH 柏木 LSH 菊池
FW 山内寛史

今季から新たに岐阜の監督に就任した三浦俊也氏ですが、実に11年ぶりとなるJリーグの監督業。
そのクラブの選択は2年前のゼムノヴィッチ・ズドラブゴ氏(18年ぶり)然り、過去のネームバリューだけで監督を選んでやしないかと、傍らから見ていて不安を感じる時もあり。
そんな思考は当然選手編成にも色濃く表れ、一部のメディアで「銀河系軍団」などと呼ばれる程、一昔前のJ1の主力・J2でレギュラーからあぶれた選手を搔き集めたものとなり。
前年も似たような編成で昇格を逃した事もあり、緊縮という名の方針転換がなされるかと思われましたが、さらにその傾向を強めて今シーズンに臨む事となりました。

開幕から3戦で1勝1分1敗と全くの五分の成績を描き、上位と下位どちらに針が振れるかという所で、まさかのウィルス禍に襲われてしまい。
活動停止により前節は中止、その爪痕が残るように3節から大幅にスタメンを弄っての試合を強いられた三浦氏。(6人入れ替え)
そんな状況で迎えた富山との一戦は、富山監督・石崎信弘氏とともに奇しくも、過去に札幌(現在J1)を昇格に導いた者同士の対戦となりました。

立ち上がりからサイドを効果的に使い押し込んでいく岐阜。
メンバーを弄った影響か、この日は4-4-2から4-2-3-1へとフォーメーションを変更(一部では4-3-2-1と表現されていましたが)していた事もあり、憚らずも目先を変える効果があったのか。
過去の監督業では、専守のサッカーと揶揄される程のディフェンス重視な側面があった三浦氏ですが、この日の岐阜はボール保持を重視しての攻撃が色濃く表れていました。
それは自身の発想の転換か、ないしは充実したメンバーを揃えた岐阜の編成に合わせての事なのかは不明ですが。

一方プレッシングサッカーが持ち味の富山も、岐阜のポゼッションに対抗。
前半12分、敵陣で椎名がボール奪取すると、拾った姫野のリターンを中央で受けてミドルシュートを放ち。
しかしGK桐畑のセーブに阻まれます。
この他にもボール奪取や、岐阜のパスミスを拾ったりして好機に繋げる富山。
21分にはパスワークでの前進から、エリアからすぐ手前の位置でマテウスが岐阜・庄司に倒されて反則、フリーキックを獲得。
右ハーフレーンの位置から放たれた、キッカー林堂の直接シュートは壁を越えてゴールを襲うも、惜しくも右に外れてサイドネット。
一進一退ながら、フィニッシュに繋げられている分富山が優勢という絵図の中、(4月とは感じられない暑さ故の)飲水タイムを迎え。

その後は右往左往し中々ボールが落ち着かない展開を描き。
時間を浪費したのち、32分に再び岐阜・宇賀神の反則でフリーキックを得た富山、今度は右サイド奥なのでクロスを選択。(キッカーは椎名)
クリアされた跳ね返りをダイレクトで姫野がシュート(エリア内でブロック)と、再びフィニッシュで終え。
ペースを掴んだ富山は迎えた34分、最終ラインからの繋ぎを得点に結び付けます。
右サイドでダイレクトパスを繋ぎ前進、川西のフリックでマテウスにボールが渡ると、ドリブルで前進ののち中央へパス。
エリア手前で受けた姫野、ボールコントロールで好位置に置いたのち右足でシュートを放つと、ゴール左隅を見事に捉え。
優勢の流れの中で、しっかりと先制点を奪いました。

リードを奪われた岐阜、自身の攻撃スタイルもあり、ここからボールを持たされる危惧が高まる事に。
ポゼッションサッカーとは言っても、中々可変が見られず富山のプレッシングに難儀する場面が目立っており、この辺が三浦氏の攻撃面の落とし込みの課題でしょうか。
そんな中、右サイドで舩津を使う攻撃に活路を見出す岐阜。
36分にパスワークから窪田がエリア内へスルーパスを送り、走り込んだ舩津が富山・マテウスに倒されるという際どいシーン(反則は無し)が見られましたが、以降も右サイドでの崩しから舩津がクロスに辿り着く攻撃で押し込み。

そしてアディショナルタイム、左サイドでのスローインから、庄司のサイドチェンジでここも右サイド。
そして例によって舩津がクロスを上げると、ニアサイドで山内寛がヘディングで捉え、ループの軌道となったシュートがGK西部を越えてゴールに吸い込まれ。
前半終了間際での同点という、最高の形を描いた岐阜。

1-1で終えて迎えた後半、岐阜はハーフタイムで菊池→村田へと交代して臨み。
後半もサイド中心の攻撃を展開する岐阜。
富山はプレッシングが嵌らなくなり、ウイングバックのみの薄いサイドを突かれて押し込まれるシーンが多くなり。

後半6分、柏木のスルーパスに右サイド奥に窪田が走り込み、ディフェンスに遭うもコーナーキックを得。
これがこの試合初のCKとなりましたが、そこからゴールが生まれます。
右からのキックでキッカー柏木がニアサイドにクロスを送ると、ヘディングシュートを放ったのはまたも山内寛で、富山・鎌田のブロックも及ばずゴール左へと突き刺し。
急造的な起用となりがらも、本職であるFWで力を発揮した山内寛。

逆転を果たした岐阜、9分には窪田が右サイドでのカットインからミドルシュートを狙う(枠外)など、押せ押せとなってきた感があり。
流れを引き戻したい富山、その直後に椎名→大野耀平へと交代します。
これで末木・姫野のドイスボランチへと移行しますが、大野はFWに入ったものの、1トップか2トップかは今一つ不明な状況に。

つまりは守備の際は5-3-2か、5-4-1か不透明という事であり、そのため岐阜のサイド攻撃に難儀する状態は続いてしまいます。
そして14分左サイドで宇賀神のパスを受けた村田、持ち味の突破力を発揮。
ドリブルで奥へと切り込んでグラウンダーのクロスを送ると、ニアで山内寛フリック→ファーで窪田シュートという完璧な流れでゴールネットを揺らし。
さらに点を重ねた岐阜、勝利に大きく前進します。

2点差となり、こうなると中々ショートカウンターも望めない状況である富山。
16分に一瞬の隙を突き、最終ライン(大畑)からのロングパスにより一気にエリア内を突く攻撃で決定機を迎えますが、エリア内右から放たれた大野耀のシュートは岐阜・フレイレがスライディングでのブロックで防がれます。

18分には前線3人(マテウス・川西・大野)の関係性で攻撃、縦パス→ポストプレイの連続での前進から、ドリブルでエリア内左を突いたマテウスが低いクロス。
ファーサイドで大野がボレーシュートにいくも、ジャストミートせず右へと逸れ。
結局これを最後にマテウスが退く事となります。(高橋と交代・同時に姫野→大山へと交代、19分)

ハッキリとした大野の1トップになった事もあり(ボランチには松本がシフトし、大山が右WBに)、岐阜の攻撃を遮断しつつ攻撃権を握れるようにはなった富山。
22分には再びロングパスを大野が受けにいき、岐阜・フレイレとの競り合いでチャージされて反則、直接FKを得ます。
キッカー林堂は再び直接シュートし、壁の間を通してゴール左を襲ったものの、GK桐畑のセーブに阻まれてゴールならず。

後半の飲水タイムは25分に挟まれ、明ける際に岐阜は庄司→本田へと交代。
尚も富山の攻撃を受ける中、29分には窪田が足を攣らせて続行不能となり担架で運ばれるなど、ダメージが色濃く表れてきた岐阜。(石津と交代)
しかし三浦氏の本業は守備、と言わんばかりに最後の場面ではやらせず、得点を与えません。

33分に富山は最後の選手交代、末木・松本→碓井・松岡へと2枚替え。
これにより再び碓井の1アンカーで、3-3-2-2へとフォーメーションが戻る事となります。
2列目に入った松岡はその直後に川西の浮き球パスを収めたのち、エリア手前からシュートを放つ(GK桐畑キャッチ)など、積極性を見せる事でチームに活力を与えんとします。
前年のこの試合(27節・熊本戦)を思い出させる松岡の存在感ですが、この日は残念ながら結果に表れる事は無く。

36分に岐阜も最後の交代を行い、柏木・宇賀神→本石・小山へと2枚替え。
2人ともDF登録で、舩津が左SBに回り小山が右SBに入りましたが、もう一人の本石は最前線の1トップへ。(山内寛がトップ下に降りる)
その後はロングボールのターゲット役となった本石、コンバートかないしは長身FWを起用したかった故の窮余の策か。
ともかくこれにより中々攻め辛い状況に陥った富山、以降両センターバックも深い位置まで攻撃に絡んでくるも、再度の攻勢は最終盤まで待たれる事となります。

44分ここも最終ラインからのロングパスを通して好機を作る富山、大畑のロングパスをエリア内右で高橋が受け、戻しを経て大山がクロス。
これをファーサイドで鎌田が合わせボレーシュートを放ちますが、GK桐畑のセーブに阻まれ、どうしてもゴールを割れません。
尚も攻め込み45分、左サイドを崩して鎌田からのクロスが上がると、ファーサイドで大野が頭で合わせにいき。
しかし齎されたのは競り合った岐阜・村田と交錯した結果、自身が痛んで倒れ込むシーンとなってしまいます。
村田が立ち上がる一方で、大野はスタッフに支えられてピッチ外で治療を受ける事となり。

その後アディショナルタイム中に大野がプレーに復帰するも、やはりこの窮状を跳ね返すのは厳しかった富山。
結局1点も返す事無く、試合終了の笛が吹かれ。
岐阜が活動再開後の初戦を白星で飾る事となりました。

岐阜にとって目出度い試合となった一方で、富山は5戦で3敗(1勝1分)と厳しい状況に陥る事となり。
岐阜と同じく今季こそ昇格を目指すという立場にも拘わらず、といった惨状に、ホームページ内では早くも社長・左伴繁雄氏からの声明が発表されました。
「昇格への最大のチャンス」と語っていた前年を逃したツケは大きい、という印象を受けましたが、果たして巻き返しはなるのか。

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DAZN観戦 2022年J3リーグ第3節 AC長野パルセイロvsカマタマーレ讃岐

2022-03-30 16:02:15 | サッカー視聴記(2022年その他)

<長野スタメン> 3-3-2-2(3-1-4-2)
GK 金珉浩
RCB 喜岡 CCB 秋山 LCB 池ヶ谷
RWB 船橋 DH 宮坂 LWB 水谷
IH 佐藤 IH 坪川
FW 宮本 FW 森川
<讃岐スタメン> 3-3-2-2(3-1-4-2)
GK 高橋拓也
RCB 伊従 CCB 西野 LCB 遠藤
RWB 川﨑 DH 長谷川 LWB 臼井
IH 後藤 IH 中村
FW 松本孝平 FW 小山

松本がJ2から降格してきた今季、再度信州ダービーが行われる環境を手にした長野。
とはいっても目標がJ2昇格なのは不変であり、それを内外に強く示すべく、シュタルフ悠紀リヒャルト氏を新監督に招いたオフ。
同じYS横浜から3選手を獲得(池ヶ谷・船橋・佐藤)し、この日も揃ってスタメン起用するという具合に、その本気度とシュタルフ氏自身のサッカーの落とし込みのスピード感が伺い知れます。

開幕からフォーメーションを相手に合わせてチェンジし続けている長野、この日は3-3-2-2を選択。
折りしも相手の讃岐と同一のものとなりました。
アンカーの両脇という弱点を突かれ易いこのフォーメーション、特に付け焼刃なら尚更であり。
前半5分、後方でのパスミスがエリア手前へ転がると、讃岐・後藤がすかさず反応してペナルティアークからシュート。
しかしGK金珉浩(キムミノ)がキャッチ。

不安定さが顔を覗かせた長野ですが、続く6分には右サイドで船橋が目の覚めるようなミドルシュートを放ち。
GK高橋拓にセーブされて右CKとなり、キッカー宮坂はニアへ低いクロスを入れると、宮本が潰れて中央に来た所を坪川が合わせ。
混戦の中ボールがゴールへと転がり、セットプレーで先制点を挙げた長野。

長野は9分にも宮本が中盤でカットして前進、そしてスルーパスを森川へと通し。
しかしその刹那、抜け出そうとした森川が讃岐・西野と交錯して倒れ込み。
たまらず笛が鳴り、絵面的に讃岐の反則と思われた判定でしたが、長野の反則となってしまいました。

これで流れが変わったのか、その後は讃岐が攻撃権を握り。
長短のパスを絡めた上で、中村の突破力をアクセントとしつつ好機を演出していきます。
19分、中央で受けた中村が左へ向かってドリブル、遠藤とのパス交換を経て再度中央へ戻し。
伊従がエリア内へ縦パスを通し、受けた小山が右へ流れてシュートを放つもGK金がキャッチ。

しかし先程の反則から、それが一つのキーポイントとなってしまっていた試合情景。
25分に森川のドリブルが讃岐・西野に倒され、反則で今度こそ長野のフリーキックに。
右ハーフレーン・エリアからやや手前という位置で、キッカー宮坂はクロスを上げずにショートパス、森川のドリブルを使って左サイド奥へ。
そしてカットインを経てエリア内左奥からマイナスのクロスが入り、ニアサイドで受けた池ヶ谷がシュートしますが、GK高橋拓がセーブ。
防いだ讃岐がカウンターに持ち込み、小山がドリブルで中央を突き進む体勢に入りますが、中盤で讃岐・船橋にスライディングで倒され。
当然反則で、船橋に警告が突き出されますが、讃岐は納得出来ず(一発レッドを求めて)抗議するシーンも生まれました。
やはり両チームとも、判定にナイーブになっていたのでしょうか。

讃岐は前年観た際の、重苦しさ全開のサッカーという雰囲気は何処にも見当たらず。(せいぜい川﨑のロングスローぐらい)
今季は2試合で既に5得点と、攻撃サッカーに舵を切ったその成果も表れており、ようやく改革のレールに乗り上げたという印象でした。
開幕前にクラブは「2024年のJ2昇格」という目標を掲げたとの事。
俗にいう3年計画とされるものでしょうが、目先の結果へのプレッシャーから解放されたかのように、長野ゴールに迫るシーンを量産していたこの試合。

しかし成果はサッカーで表現できても、結果に結び付くかどうかは別問題。
32分に長野・吉岡のボールキープを小山が倒してしまい、再度長野のFK。
右サイド・エリアからかなり手前という位置で、キッカー宮坂はクロスを選択すると、クリア出来ずにボールは中央へこぼれ。
すかさず池ヶ谷がシュートを放ち、ゴールネットを揺らして2点目を挙げた長野。
セットプレーの守備の脆さを露呈してしまった讃岐、思わずGK高橋拓も失点後にポストを腕で叩くシーンが見られ。

それでも讃岐の攻撃は委縮する事無く。
34分には右サイドでのパスワークを経て、中央で受けた中村がドリブルからミドルシュート、ブロックされエリア内へこぼれた所を小山がシュート(ブロック)と攻め立て。

しかし再度セットプレーでゴールを脅かされる讃岐、39分の長野の左サイドからのFK。
キッカー宮坂は再びショートパスを選択し、森川がカットインでエリア内へ進入してシュート。
GK高橋拓がセーブするもその後の攻撃でCKを得て、CK攻勢へと移行する長野。(2本続くもシュートは撃てず)

何とか凌いだ讃岐でしたが、そのダメージからか43分についに決壊。
左サイドでの前進から宮坂がエリア内へミドルパスを送り、クリアされるもエリア手前の宮本の足下に収まってしまい、宮本がそのままシュート。
ゴール右へと突き刺さり、前半のみで3点目を奪いました。
この場面はセットプレーでは無かったものの、2点目のシーン然り、クロス・ロビングのクリアという所で甘さが見られた讃岐の守備。

3点差で突入したアディショナルタイム、点差を縮めるべく讃岐は尚も攻め込み。
右サイドから川﨑がエリア内へラストパスを送り、松本孝のシュートがブロックされるも尚も繋ぎ、再度川崎のラストパスから後藤がエリア内右からシュート。
しかしGK金のセーブに阻まれ、CKを得るもそこから逆に長野のカウンターに。
クリアボールを拾った森川がドリブルで一気に持ち上がり、エリア手前からシュートを放ちましたが、ここはGK高橋拓がセーブ。
目まぐるしい攻防を経て前半を終え、讃岐にまだやれそうな雰囲気が漂ったものの、スコアは3-0。

迎えた後半、スコア差もあり讃岐がボールを握る展開に。
そこからどう崩すかという難題を突き付けられる格好ですが、長野も隙あらば追加点を取りにいく意識は変わらず。

入りからの讃岐の流れが止まり、次第に長野がボールポゼッションを高め。
しかしそこを突く讃岐、10分に長野の右→左へのサイドチェンジを川﨑が出足良くカットし、パスを繋いで前進したのち川﨑の右からのクロス。
ファーで小山が右足アウトサイドでのボレーシュートを放ちましたが、ゴール上へと外れてモノに出来ず。
相手の前へのベクトルを逆利用できた讃岐でしたが、逃してしまったのは大きく。(直後に臼井→渡辺へと交代)

しかし失意する暇は与えられず、再び讃岐がボールを握って攻撃を展開。
押し込まれる長野は17分に交代カードを切り、船橋と佐藤に代えて三田とデューク・カルロス(出身は日本)を投入。
ドイスボランチの体制へとシフトし、中央を固めに掛かります。
<後半17分以降の長野> 3-4-2-1
GK 金
RCB 喜岡 CCB 秋山 LCB 池ヶ谷
RWB 森川 DH 宮坂 DH 坪川 LWB 水谷
IH 三田 IH デューク
FW 宮本
それでも守備時5-4-1というよりは、シャドーが前掛かりの5-2-3といった感じで、依然として4点目を狙いにいく姿勢が窺えました。

21分には代わって入ったデュークが推進力を見せ、左サイドを讃岐のアタックを受けつつもキープして前進。
その攻撃は実らずも、直後には森川が中央を前進してエリア内へ送り、受けた宮本が右へ叩いた所をシュートにいったのは三田。
枠を捉えられずも、遠藤にアフターチャージを受けた事で反則(遠藤に警告)・直接FKに移り変わり。
右ハーフレーン・エリアからすぐ手前という絶好の距離で、キッカー宮坂は直接シュートを狙いますが惜しくもゴール上へと外れ。
前線をフレッシュにした効果が早速表れ、讃岐の反撃ムードを堰き止めます。

形勢不利な讃岐は22分、中村・小山→鯰田・青戸へと2枚替え。
それを受けて長野も24分に、宮坂に代えて住永と、中央に運動量を補填します。

讃岐はやはりボールポゼッションを高めての攻撃をするしかなく。
これ以降、右センターバックの伊従がサイドバックのように右に大きく開き、4バック(2CB)のような可変を取る場面も見られ。
そしてドイスボランチのように鯰田が降りて来るなど、ビルドアップに一工夫凝らすも、成果は芳しくなく時間が進んでいきます。

32分に最後の交代を敢行する長野、森川・宮本→東・佐野へと交代。
2人とも前線に入り(佐野が1トップ)、デュークが左ウイングバックへ回る事となります。(水谷が右WB)

マイボールの際はデュークを走らせるスルーパス中心の攻撃で、讃岐に押し込まれた陣地を回復していく長野。
点差的な余裕もあり無難な立ち回りに映ったものの、そこに落とし穴が待ち受けていたでしょうか。
36分、長野のスローインを直接讃岐・遠藤がカットして攻守交替、浮き球のパスを松本孝がヘディングで収めてのポストワークから右奥へ展開。
スペースへラフに送られたこのボールに、川﨑が猛然と走り込んでクロスを上げると、ファーサイドで青戸が合わせヘディングシュート。
ゴール左へと突き刺さり、ようやく長野ゴールをこじ開けて1点を返します。

この1点で士気を高め、さらに攻め上がる讃岐でしたが、その前掛かりの意識を突くようにその後決定機を作ったのは長野の方。
40分にGK金のパントキックを住永がフリックして攻撃開始、東→三田→佐野と前線3人がパスを繋ぎ、佐野のスルーパスに東が走り込み。
エリア内から東がシュートを放つも、GK高橋拓がセーブ。
尚も繋がんとする讃岐からボール奪取してターンを渡さない長野。
42分にはクリアボールを収めた佐野がスルーパス、走り込んだのは再び東でGKと一対一の状況となり、ペナルティアークからシュート。
左へシュートしてGK高橋拓の逆を突くも、ゴールポストを直撃してしまいモノに出来ず。

反撃どころか、4失点目の危機に苛まれてしまう讃岐。(43分に伊従→西本に交代)
劣勢の中、43分には自陣からのFKでも(GK高橋拓が)放り込みを選択、エリア内左へのロビングを松本孝が落とし。
これを渡辺がシュートに持ち込みますが、GK金がキャッチ。
直後に再び長野の攻撃が始まり、エリア手前での長野のキープに対し長谷川が反則を犯してしまい、判定に不服な態度を取った長谷川が警告を受け。
再びエリアからすぐ手前の長野のFK、キッカー住永のグラウンダーのシュート気味のクロスを秋山が合わせに走り込むという攻撃を展開するも、GK高橋拓が何とか抑え。

その後のATでも厳しい戦いを強いられた讃岐、結局それ以上スコアを動かす事は出来ず。
3-1で長野が勝利に辿り着き、昇格に向けて幸先良い滑り出し(2勝1分)となりました。

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DAZN観戦 2022年J3リーグ第2節 いわきFCvsSC相模原

2022-03-24 16:02:02 | サッカー視聴記(2022年その他)

<いわきスタメン> 4-4-2
GK 鹿野
RSB 嵯峨 CB 家泉 CB 星キョーワアン LSB 日高
RSH 岩渕 DH 宮本 DH 山下 LSH 鈴木
FW 古川 FW 有馬
<相模原スタメン> 4-4-2
GK 圍
RSB 石田 CB 藤原 CB 水本 LSB 渡部
RSH 藤本 DH 中島 DH 中原 LSH 松橋
FW 船山 FW 浮田

満を持してと言うべきでしょうか、今季からJリーグでの戦いがスタートしたいわき。
本格的にJ参入を目指す(というよりは、理念を見る限り頂点を目指しているように思える)のは2015年オフからの事で、高速のようにわずか6年でのスピード昇格を果たし。

2017年の天皇杯でJ1・札幌を下した(2回戦、5-2(延長))事で一躍注目を浴び、その地力を存分に活かしてその後地域リーグ(東北)で無双を繰り広げ。
最速(2年)で昇格を果たし、JFLへと戦いの場を移したのが2020年。
そこでは流石に最速とはいきませんでしたが、2年での昇格は十分すぎるほど早いでしょう。
JFLでも優勝を果たし、そして今季を迎え。
このスピード感に流石にハード面は付いていけなかったか、ホームスタジアムのいわきグリーンフィールドはJ3ライセンスの要件を満たしていないとの事で使用できず。
代わりに同じ福島県にあるJヴィレッジの、Jヴィレッジスタジアムを当面の間使用する事となっています。
そしてそのJヴィレッジスタジアムに、相模原を迎えてのホーム開幕戦。

既に周知の通り、選手のフィジカルを徹底的に鍛え上げる事に定評のあるいわき。
Jクラブ(横浜FC、前年は松本にレンタル)からのレンタルで加わった星、そのサイズの大きさで中央の守備を任されたものの、「彼の存在でチーム強度を高める」という表現は似合わないようでもあり。
果たしてそんな下地のもと、どんなサッカーが展開されるのか。

早速の前半1分、縦に速く送ったボールのこぼれを鈴木がスルーパス、受けた古川が左サイド奥に持ち込んでクロス。(GK圍が直接キャッチ)
続く2分には同じくこぼれ球を宮本がダイレクトで縦パス、受けた古川が先程同様に左サイドで前進してクロス。
このグラウンダーのボールを中央で有馬が合わせてシュートするも、相模原・渡部のブロックに阻まれ先制攻撃は実らず。
しかし縦に速い攻撃という意識は垣間見えました。

一方の相模原、前年は惜しくもJ2から降格してしまったクラブであり、先輩的立場としてしっかり叩きたい一戦。
今季はシーズン頭から指揮を執る高木琢也監督のチーム作りの下、前年では引継ぎの意味合いが高かった3-4-2-1のフォーメーションから、4-4-2へとシフトしてリーグを戦います。
この日はいわきのフィジカルを警戒してか、ロングボール主体の攻撃を展開。
6分にCKを得ると、ショートコーナーで変化を付けたのち石田がエリア内右奥からマイナスのクロス、中央で受けた浮田がシュートするも枠を捉えられず。
16分にはゴールキックでのロングフィードを、浮田が落下点に入るふりをして長し、奥の船山が入れ替わって受けたのちエリア内へラストパス。
そして松橋がシュートを放つも、GK鹿野のセーブに阻まれ。
流れの中から好機は作れずも、先輩としての風格か、小技を使いつつ決定機に持ち込みます。

セットプレーで良い流れを作ったかに見えた相模原でしたが、18分にはいわき・有馬がフィジカルを活かしてボール奪取・キープする所を藤原が反則を犯し、逆にいわきのセットプレー(直接フリーキック)に。
これをキッカー日高が直接シュートするも、エリア内の有馬に当たりゴール右へと外れて命拾いします。
その後はいわきがスローインから相手を押し込むという流れに移り変わり、苦戦の色が見え始める相模原。
そして30分過ぎ頃から目も当てられない状態となります。

33分敵陣左サイドで繋ぐいわき、ここでは相手を押し込んだ末のショートパス主体で攻め込み。
一旦奪われたのち、相手のパスミスがエリア内に転がった所を鈴木が走り込んでシュートを放ちますが、ゴール上へと外れ。
その後も自陣で奪われるシーンが目立ち攻め込めず、逆に押し込むいわきはCKを数多獲得と、優劣がハッキリと表れます。
41分には右奥でのスローインから、佐賀のクロスをファーサイドで鈴木が落とし、眼前で古川が跳び込むも(古川は触れず)GK圍が何とか防ぎ。

そして最終盤を迎えますが、ここで相模原は45分に乾坤一擲の好機。
自陣でのスローインから浮田の右→左へのサイドチェンジが転機となり、こぼれ球を拾った渡部が対角線へのパス。
収めた浮田から松橋→藤本へと渡り、エリア内右から藤本がシュートを放ちましたが惜しくもゴール左へと外れ。

後半に向けて良い流れを作った相模原でしたが、懸念されていたボディコンタクトの面でややイライラしていた感があり。(上記の鈴木のシュートのシーンでは、中原が宮本に倒されるも流されていた)
38分にいわき・山下のドリブルを腕で止めてしまった中島に警告が出され、逆に43分には石田がいわき・鈴木のアフターチャージを受けるシーンが。(鈴木に警告)
そしてアディショナルタイムに、スルーパスに走り込もうとしたいわき・岩渕が水本と接触して倒してしまいいわきの反則に。
これで両者ややヒートアップするシーンが生まれてしまうなど、暗雲も含ませの前半終了となりました。

巻き返したい相模原、選手交代は無かったものの、後半からポジションをマイナーチェンジ。
浮田を左サイドハーフへと移し、入れ替わった松橋がセカンドストライカー的な位置へとシフトして臨みました。

このターゲット役の浮田のシフトにいわきサイドは対処が遅れ、立ち上がりから攻め上がる相模原。
後半2右サイドから藤本縦パス→船山ポストプレイ→石田と前進してクロスが上がると、松橋が中央でヘディングシュートを放つも枠外に。
9分には中島が左へロングパス、跳ね返りを拾ったのち浮田・松橋とポジションチェンジしたもの同士でパス交換ののち、左ハーフレーンから浮田がカットイン。
そしてエリア内やや左からシュートを放ちましたが、ゴールバーを直撃してしまい先制ならず。

しかしいわきは12分、ラフなロングボールを鈴木が落とし、クリアされたボールを拾った有馬がミドルシュート。
ブロックされたボールがエリア内へと跳ね上がり、古川が走り込んで前に出たGK圍に先んじてシュートしたものの浮いてしまいゴール上へ。
出来れば有利な時間帯で得点したかった相模原でしたが、それは果たされずに再度試合様相は混迷する事となり。
そして17分お互いに交代カードを切りにいき、相模原は松橋→佐相、いわきは古川→吉澤へと交代します。

これ以降、互いに攻め合うもシュートには辿り着けない時間が続き。
相模原はその道中に浮田が元のFWへと位置を戻した(佐相が左SHに回る)ものの、それでも流れは得られません。(22分に中島→田中陸へと交代)
逆にいわきは、ラフな浮き球のパスを送りそのセカンドボールを拾って前進を果たすという攻撃も見せ。
悩みが表れ始めた相模原を尻目に、シンプルに攻撃する意識を強くしたような感じでした。
そのいわきの攻撃に対し、相模原ディフェンスのセーフティなクリアによりスローインが増大していくといった展開。

そして30分、そのいわきのスローインからでした。
投げ込まれたボールを左サイド奥で吉澤が受け、彼のキープを経て日高がクロスを上げると、有馬の足下でのポストプレイから鈴木がシュート。
豪快に放たれたボールがゴール左上を捉え、待望のリードを奪ったいわき。

ビハインドとなった相模原は、キックオフの前に2枚替え。(船山・藤本→安東・夛田、石田が右SHに回り夛田が右サイドバックに)
初勝利への進軍を開始したいわきを相手に、意地を見せて阻みたい状況となります。
33分に石田がいわき・日高に対するオフェンスファールで警告を受ける一面もありましたが、その意地でセットプレー攻勢に持ち込み。
39分に左CKを得ると、そこからスローインを挟み5本も続く事となります。(その前にいわき・岩渕が足を攣らせ、谷村と交代)

キッカーの安藤は、ニアサイドへとクロスを送りクリアされるという流れを3本続け。
そして4本目に逆のファーサイドへクロスを送ると、クリアボールをダイレクトで渡部がミドルシュート。
しかしエリア内でのいわき・家泉のブロックに阻まれ、こぼれ球をさらに繋いで浮田が倒れながらシュートしますが、GK鹿野のセーブに阻まれ。
モノに出来ずに終わってしまいます。

その後43分にもCKを得た相模原でしたが、クロスから放たれた藤原のヘディングシュートはゴール右へと外れ。
これで打ち止めとなった感があり、以降いわきがセットプレーを交えながら攻め込み。
鈴木が相模原・夛田にアフターチャージを受けて反則になると、その傍らでいわき・有馬と相模原・中原がヒートアップする場面も見られます。

ともに過去J1所属を経験した有馬と中原が言い合いになるのは趣深くありましたが、その後突入したATでは両者負の見せ場を作ってしまいます。
上記の反則で得たいわきのFKから、クリアされたボールを宮本がヘッドで繋ぎ、右サイド奥に持ち込んだ嵯峨がカットインでエリア内へ。
2人を剥がしさらにエリア内で中原を抜いた所で、中原に後ろから倒される格好となって反則の笛が鳴り、PKを獲得します。
冷静になりきれなかった中原による失点、と表現したくなったシーンでしたが、それを打ち消したのがPKキッカーを務めた有馬。
ゴール正面に放ったシュートは、右に跳びつつも足を残したGK圍にセーブされ、その跳ね返りを自ら詰めにいったもののふかしてしまい枠外に。
有馬には呆然とする暇すら与えられず、すぐさまゴールキックから試合は再開されます。

勝利を決定付ける追加点こそ得られませんでしたが、その後も好機を作らせずに時計を進めるいわき。
そして試合終了の笛が鳴り響き、ホームでの初試合は記念すべき一日へと昇華を果たしました。

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DAZN観戦 2022年J3リーグ第1節 テゲバジャーロ宮崎vsヴァンラーレ八戸

2022-03-17 16:01:42 | サッカー視聴記(2022年その他)

<宮崎スタメン> 4-1-2-3
GK 植田
RSB 青山 CB 神野 CB 瀧澤 LSB 大熊
DH 千布
IH 下澤 IH 徳永
RWG 薗田 CF 工藤 LWG 新保
<八戸スタメン> 3-4-2-1
GK 蔦
RCB 小牧 CCB 藤井 LCB 下堂
RWB 國分 DH 相田 DH 宮尾 LWB 丹羽
IH 前澤 IH 有間
FW 萱沼

宮崎にとっては、前年初の舞台となったJ3リーグ。
そこで散々にリーグ戦を掻き回し、最後まで優勝争いを繰り広げるという胸すく戦いぶりを展開しました。

しかし「出る杭は打たれる」の諺は健在で、待っていたのは主力選手の引き抜き。
上位クラブへ送り出すのならまだステップアップ(+移籍金獲得)と割り切れますが、それは2名のみ(前田・梅田)に止まり、後は同一リーグのクラブへと移籍。
前年までのチームメイトがライバルとなるその姿には複雑なものがあり、この日の相手の八戸には渡邊が在籍する事となりました。

それでもクラブとしての地位は向上しつつあり、オフの編成ではストライカーの工藤が加入と一定の成果を上げ。
ホームスタジアム(ユニリーバスタジアム新富)の規模からも窺えるように、未だ発展途上が故の楽しみを味わう時期でしょうか。
しかしもうじきJ3にも降格制度が導入されるという事で、おちおちとしていられず。

予想スタメンでは前年同様の4-4-2とされていたものの、千田がアンカーに位置し、かつビルドアップの際にサイドバックがあまり上がらず。
これは4-3-3を取り入れたのかな……と思いつつ観戦していると、薗田が右サイドでのプレーが中心となっており、やはりそうであると確信。
期待を一身に背負う工藤は、センターフォワードとしてストライカー兼ポストプレイヤーの立場。
前半5分に敵陣右サイドでパスカットした工藤、相手GKの位置を見てそのままロングシュートを放ちましたが、ゴール左へと外れ。

一方八戸は前年からの延長のチーム作りながら、新加入選手6人がスタメン入りと過半数を占め。
立ち上がりは追い風の立場もあり、ロングボール中心での組み立てを見せ。
前年見せていたようなGK蔦が前へ出てのビルドアップへの参加や、左右のセンターバックのオーバーラップが控えめとなっていたのは、新戦力が加わったが故の慎重さが前面に出ていたでしょうか。

しかし徐々にペースを掴んでいく八戸、13分に丹羽の左サイドの突破から、パスを受けた有間が奥でカットイン。
そしてグラウンダーのクロスを入れ、クリアされたボールをエリア内左で丹羽が拾い、シュート気味に中央へ送るもさらに跳ね返され。
しかし尚も宮尾が拾いミドルシュート(ブロック)と波状攻撃を見せ。
17分には右コーナーキックからの攻撃で、キッカー宮尾のクロスがクリアされるも再度宮尾に渡ってクロス、今度はエリア内にこぼれた所を下堂がシュート。
ブロックされた所を再度下堂が反応してシュートし、コース上で萱沼がコースを変えにいったもののGK植田のセーブに阻まれます。
エリア内で何度も仕掛けていく分厚い攻撃を展開。

押され気味の宮崎は、自陣からのビルドアップでも八戸のプレッシングの前に苦戦気味。
アンカーを採用したが故に、千布へのパスコースを切られつつの対応を強いられ、思い切った手を打たなければボールを前に運べない状況。
GK植田が前に出て運んだり、インサイドハーフや左ウイングの新保が降りてボールを受けたりといった対処を見せ、何とか攻撃の流れを掴んでいきます。
26分に得た左CKで、キッカー大熊が中央へクロス、待ち構えていた工藤がヘディングシュート(GK蔦キャッチ)とセットプレーからフィニッシュ。

そして先制点への道筋もセットプレーとなり、31分に右サイド奥で青山のスルーパスを受けた薗田がボールキープし、八戸・丹羽のチャージを受けて反則。
CKに近いような位置でのFKを得ると、キッカー大熊が中央へクロスを入れると、合わせにいった神野により混戦に。
新保の折り返しがブロックに当たり、こぼれた所を瀧澤がシュートにいくと、ミートせずに転がったボールを薗田が再度シュート。
加速されたような形になり、強烈なボールがGK蔦とDFを弾いてゴール内に転がってゴール。
立ち上がりの八戸同様のエリア内での乱戦を制し、宮崎が先制に成功しました。

リードされて反撃体制を採る八戸、小牧の上がりやGK蔦のビルドアップ参加を解禁し。
34分にはその小牧から右サイドで前進し、前澤のスルーパスを最奥で國分がスライディングで残し、萱沼が拾ってエリア内で攻撃。
萱沼から受けた前澤がカットインし、中央へこぼれた所を有間がシュート、ブロックされるも跳ね返りをさらに相田がシュート。
ノーマークで放たれたものの、枠を捉えられず逃してしまいました。

危機を招いた宮崎でしたが、その後はリードしている側らしく振る舞い、ボールポゼッションの時間を増やしていきます。
GK植田の足下の巧みさから、多彩なビルドアップで八戸のプレッシングをかわし、試合を組み立て。
八戸は前掛かり故に裏を突かれるシーンが多くなっていき、GK蔦が前に出てクリアするシーンも目立ち。
そのまま宮崎がリードを保って前半を終了します。

ともに交代無くキックオフとなった後半は八戸の攻撃から始まり、締め直したかのように押し込み。
後半3分に早くも決定機を迎え、スローインからの細かい繋ぎで右サイドを支配したのち、スルーパスに走り込んだ國分からマイナスのクロスが入り。
そして中央で有間が合わせシュート、ブロックされるもすかさず再度シュートを放った有間、しかしGK植田がセーブ。
尚も左へこぼれたボールを萱沼が詰めに行きましたが、宮崎・薗田を倒してしまい、反則で終了となり。
開始早々に前半見せたような波状攻撃を仕掛けたものの、同点とはなりませんでした。

それでもプレッシャーを感じつつあった宮崎、9分には新保が小牧に対して反則・警告を受けると、さらに13分には反則の後に神野がボールを蹴り出してしまい遅延行為で警告。
劣勢故の被害も次々と生まれ。

何とか流れを切りたい状況となった宮崎は、16分に2枚替えを敢行、工藤・新保→高橋・岡田へと交代。
同時に八戸も有間→島田へと交代します。

ベンチワークの交錯を経て局面がどうなるか注目されましたが、宮崎の目論見(真相は不明)通りに大きく変わり。
左WGに入った岡田が、期待通りの活躍を見せてペースを掴みます。
J2クラブ(町田)を契約満了→シーズン間近(2月末)になって加入決定と、半ば戦力外のような流れのオフとなった岡田ですが、前年もJ2で27試合出場と決して戦力外とはいえない成績を残しており。
オフの最終盤まで残されていたのが不思議であり、主力選手が大量に抜けた宮崎にとってはまさに干天の慈雨であったようです。

その岡田の居る左サイドから流れを作る宮崎、21分には岡田のカットインからのクロスを、ファーサイドで薗田が足で跳び込んで合わせ。(枠外)
26分には左サイド後方から徳永が斜めの縦パスを打ち込み、左ハーフレーンで受けた岡田から前進、ラストパスを受けた高橋がエリア内左からシュート。(GK蔦セーブ)

逆に宮崎の攻勢を受ける立場となってしまった八戸。
27分に萱沼・丹羽→渡邊・佐藤和樹へと2枚替え、古巣対戦となる渡邊を投入。(島田がFWへシフト?)
小牧を一列上げて左ウイングバックへとシフト(右CBには下堂がシフトし、左CBに佐藤和)させるなど、攻撃体勢を整えに掛かりました。

しかし葛野昌宏監督のその采配も空しく、量産される宮崎のフィニッシュシーン。
30分に敵陣で薗田がパスカットし、拾った下澤がミドルシュートを放つもGK蔦がセーブ。
その後CK攻勢に突入した宮崎、32分の右CKではクロスがファーサイドでこぼれた所を徳永がシュート、しかしこれもGK蔦の至近距離でのセーブに阻まれ。
続く左CKからも、クロスをGK蔦がパンチングでクリアした跳ね返りを千布がミドルシュート(枠外)と、シュートを浴びては蔦を中心に何とか守るというシーンが続く八戸。

攻め続ける宮崎も、34分に薗田がエリア内からシュートを放ちました(ブロック)が、その際に足を攣らせてしまい続行不可能に。
交代を余儀なくされ、綿引が引き続き右WGとして投入されました。

宮崎サイドのダメージも表れてきただけに、この時間帯を凌いで終盤の反撃に繋げたい八戸。
10番の新井山を投入する準備も採られていましたが、その最中についに決壊。
38分敵陣右サイドで八戸のスローインを千布が拾い、徳永→岡田ポストプレイ→下澤と繋いでエリア内右を突くと、下澤の放たれたシュートがゴール左へと突き刺さり。
貴重な追加点をゲットした宮崎、勝利へ大きく前進しました。

痛すぎる失点となった八戸(直後に相田→新井山に交代)、逃げ切りの意識を高める宮崎の前に、ボールポゼッションを高めての攻撃を試みるしか無く。
40分にCKから、下堂がヘディングシュートを放ったもののゴール前で宮崎・瀧澤のブロックに阻まれます。
途中に宮崎のカウンターも受けながら、歯を食いしばりつつ攻め上がる八戸。

アディショナルタイムに入った所で、最後の交代カードを切った宮崎。(徳永・下澤→小野寺・奥田)
そして守備固めのフォーメーションへとシフトします。
<後半ATでの宮崎> 3-4-2-1
GK 植田
RCB 奥田 CCB 神野 LCB 瀧澤
RWB 青山 DH 小野寺 DH 下澤 LWB 大熊
IH 綿引 IH 岡田
FW 高橋

何とか1点返したい八戸、佐藤和のエリア内へのロングパスを島田が収め、シュートを放ちますがGK植田がセーブ。
その後も中央を固める宮崎に対し、後方からロビングを入れていく八戸ですが、フィニッシュには辿り着けぬまま、試合終了を告げる笛が鳴り。
開幕戦勝利をホームで飾る事に成功した宮崎、今季も前年に引き続き旋風を起こす事が出来るでしょうか。

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