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DAZN観戦 2022年J3リーグ第8節 鹿児島ユナイテッドFCvsカターレ富山

2022-05-09 16:02:51 | サッカー視聴記(2022年その他)

<鹿児島スタメン> 4-2-3-1
GK 白坂
RSB 渡邉 CB 広瀬 CB 岡本 LSB 砂森
DH 木村 DH 中原
RSH 五領 CH 圓道 LSH 米澤
FW 有田
<富山スタメン> 3-3-2-2(3-1-4-2)
GK 西部
RCB 鹿山 CCB 林堂 LCB 今瀬
RWB 松本 DH 碓井 LWB 安藤
IH 椎名 IH 姫野
FW 吉平 FW 川西

2試合が中止になるなど波乱万丈となった今節のJ3、終了後もその余波は凄まじく。
先に書いておくと、早くも岐阜・三浦俊也監督が契約解除の憂き目に遭ってしまい、昇格を目指すクラブの躓きを象徴する事となりました。そりゃあの面子でヘニキFWなんて起用をすれば強化部との関係悪化は不可避っぽい……
天皇杯予選を挟み、次節まで間が空く中でリーグ戦への巻き直しを図りたい不振の各クラブ。

躓きといえば、次に危なそうなのが富山。
クラブの声明が発表されたのは前回触れたとおりですが、そこから連勝で成績的には何とか建て直し。
それでも完全に暗雲を拭い去れていないと思うのは、今季を戦うに辺りユニフォームの胸スポンサーが無いという事象でしょうか。
2019年以来の3シーズン目であり、そのバックボーンの乏しさに今年こそ昇格に向けて地域一丸、という意識はあまり感じられず。

一方の鹿児島は、岐阜程では無いものの、上位カテゴリで実績十分な選手をオフに補強。
今年こそ……という意識を高めてシーズンに臨んでいるのは十分伝わり、その通りに開幕から6戦無敗で上位争いを繰り広げています。
それでも前節(長野戦・1-2)は初黒星に加えて左サイドバック・薩川の負傷交代、試合終了間際のロメロ・フランクの退場処分といった痛手も付いてしまうなど足止めを喰らい。
尾を引きそうな予感を振り払うための重要な一戦となりました。

ロメロの穴には新人・圓道が、薩川の代役はベテランの砂森が、いずれも今季初スタメンで起用され。
前年に突き詰めたポゼッションスタイルを、オフを跨いだ事で勝利への道筋として昇華させるといったサッカーでしょうか。
4-2-1-3が基本の前年のフォーメーションから、ややマイナーチェンジさせた4-2-3-1で挑み。
サイドハーフ(ウイング?)とSBの関係性を軸としてのサイド攻撃に、積極的なサイドチェンジを絡ませての崩しが主体の鹿児島の攻撃。
これに今季加入した木村の中盤の底での働きが実に絶妙で、こぼれ球を拾っては攻撃に繋げるという、相手からすれば非常に嫌らしい機能の仕方をしていました。

前半10分、その木村の展開から右サイドで攻撃ののち、跳ね返りを拾った五領から逆サイドへ。
砂森が左ハーフレーンからミドルシュートと思った刹那、ファーサイドで抜け出した中原が合わせてゴールネットを揺らし。
シュートと見せかけたクロスが見事先制を呼び込んだ……と思われましたが、残念ながらオフサイドで無効となりました。

一方の富山、ハイプレスが基本線ながらも中々嵌らない今季のサッカーを受け、この日は後ろ目の重心となり。
ビルドアップの際に川西が頻繁に降りてくるのは彼の性質でしょうが、それをチームに組み込むように、姫野も下がり目の位置でボールに絡むので3-4-2-1のように見える布陣。
降りてくる川西・姫野を利用して3バックを可変させての繋ぎが基本線で、それは相手のプレッシングをかわすという意識が強く、ロングボール主体のビルドアップに表れていました。
そして守備ではブロックをしっかり固め、ボールを繋ぐ鹿児島を逆手にとるといったスタイル。

しかし次第に敵陣でのボール奪取からの好機が目立っていく富山。
20分に右サイドで姫野のボール奪取から、拾った椎名がエリア内へ縦パス、川西が受けるという絶好の流れとなるも川西は収められず。
23分にも椎名が敵陣右サイドでパスカット、そこから繋いだのち松本がミドルシュートを放ちますが、GK白坂が際どくセーブ。
いわばロングカウンター狙いから、ショートカウンターへの狙いへと徐々に移り変わったようであり。
この変化は、落ち着いた入りを経ての計画的なものか、ないしは潜在的な意識が自然に現れての想定外のものなのかは傍らからでは不明。

そうした意識で先制点を奪いにいった富山でしたが、鹿児島は攻守両面で木村の存在感が絶妙であり。
富山ペースになりかける所を寸断し、逆に自分達のペースへと引き込んでいきます。
迎えた34分鹿児島の怒涛の攻撃が始まり、右サイドでの繋ぎから中原がサイドチェンジを経て左サイドで前進、スルーパスに走り込んだ砂森からマイナスのクロス。
これは中央の圓道の前でクリアされるも、尚も右サイドのスローインから攻撃、パスワークで左サイドへと移したのち砂森がエリア内へスルーパス。
クリアに遭いこぼれるも、走り込んでいた有田が拾ってシュート。
これも枠外に終わりましたが、その直後に富山がビルドアップをミスして再度鹿児島の攻撃に。
拾った中原からのパスを受けた五領がエリア内右を突き、入れられた低いクロスを有田のポストプレイを挟み、圓道がシュート。
ブロックされてこぼれた所を有田が詰め、ゴール左へと突き刺し。
短時間でプレッシャーを与え続けた成果を、見事先制点に繋げました。

リードを奪われた富山、これで意識はハイプレスへと方向性が固まる事となり。
流れの中でも、41分にビルドアップで鹿児島のプレスを剥がし、長いパスワークを経て松本のシュートに繋げる(ブロック)等主体的な攻めを見せます。

しかし試合巧者ぶりでは鹿児島の方が上回っていたでしょうか。
42分、富山のプレスを岡本の左→右へのサイドチェンジでいなしたのち、手薄な右サイドを突破した渡邉がクロス。
ファーサイドで米澤がボレーシュート、ジャストミートせずも富山・鹿山に当たって跳ね返り、再度放たれた米澤のシュートがゴールに突き刺さり。
先制点と同様の連続シュートで仕留め、リードを広げた鹿児島。

何とか点差を縮めんと攻め上がる富山ですが、前半では時間が決定的に足りずにそれはままならず。
2-0で折り返し、ハーフタイムを挟み椎名・姫野→高橋・末木へと2枚替えを敢行、後半に賭ける事となりました。

まずは1点が欲しい富山ですが、その道のりは険しく。
立ち上がりからの後ろ目の重心をかなぐり捨て、リスク覚悟での攻撃が不可欠な展開を強いられます。
後半5分に相手のクリアボールを拾った鹿山が即ロングパスを送り、跳ね返りを敵陣で拾って鹿児島のブロックが整わないうちに攻撃開始。
安藤が前進してペナルティアークからシュート、ブロックに遭うも拾い直した安藤が今度はパス、後方から末木がシュート。(ブロックに当たりゴール右へ外れる)

良い連撃を見せたもののゴールは奪えずに終わると、守備意識の薄さを突かれる事となる富山。
11分の鹿児島、中央での縦パス攻勢から右へと展開し、五領のスルーパスに走り込んだ渡邉がスライディングでクロスを送り。
強引ながらも入れられたグラウンダーのボールをニアサイドで有田がフリックし、ファーへ流れた所に走り込んだ中原がシュート。
富山サイドの心を折る3点目を奪いました。

15分に再度ベンチが動いた富山、マテウス・レイリアとアルトゥール・シルバを投入。(吉平・碓井と交代)
助っ人の力を加えて反撃せんとするも、劣勢を挽回するには至らず。
21分に鹿児島のコーナーキック攻勢に入ると、これが4本も続き時間を使われてしまい。
絵図的にも、キッカー木村のクロスが直接ゴールに向かいGK西部が何とか逃れる(3本目)という危ないシーンを作られてしまいます。
(20分に鹿児島は五領・有田→福田・山本へと交代)

27分に富山は縦パス攻勢から、こぼれ球を拾った高橋がシュートするもGK白坂のセーブに阻まれ。
大攻勢を掛けられず、折角辿り着いたフィニッシュも防がれるという厳しい展開となります。
ベンチも29分に鹿山→神山へ交代と、早くも5人の交代を使いきり。

鹿児島ベンチも31分に動き、木村・渡邉→野嶽・木出へと交代。
先程の交代含め、木村が退いた事と併せて若手だらけのメンバー、かつ木出の復帰戦という要素も重なり。
これで若干不安定となったか、富山が攻撃権を支配する流れになるも、決定打は放てず。
34分にCKからマテウスが、37分に左からの安藤のクロスから松本がそれぞれヘディングシュートを放ちますが、得点は出来ません。

37分に鹿児島も最後のカードを切り、圓道→八反田へと交代。
八反田も今季初出場でしたが、流石にベテランとあり、その存在感で押され気味となっていたチームを建て直し。
再び攻勢の流れを得た鹿児島、38分・39分と山本がエリア内で立て続けにシュート。(いずれもGK西部がセーブ)

果敢に今季初得点を狙いにいった2年目の山本、そしてそれが果たされたのが42分でした。
右サイドのスローインからの攻撃で、クリアボールを拾った中原が中央へと流れ、エリア内へと縦パス。
受けた山本が左足でシュートを放つと、ゴールマウスを捉え。
渇望感を見事結果に繋げた山本。

これで止めを刺した……かに見えましたが、その後富山も諦めず(プロなのだから当然か)攻め上がり。
迎えた45分、シルバの左への展開から、安藤のエリア内へのロングパスに走り込む川西。
中央で収めたのち、前に出てきたGK白坂の頭上を越すループシュートを放つと、ボールは綺麗にゴールに吸い込まれ。
ようやく1点を返しましたが、時間はアディショナルタイムに突入。

守備を固める鹿児島に対し、敵陣で長いパスワークの末に、末木のクロスを収めたマテウスがエリア内からシュート。(ブロック)
何とか執念を見せるものの、鹿児島にボールキープで時間を使う体勢に入られてしまいます。
結局それ以降フィニッシュには辿り着けず、4-1で試合終了の時を迎え。
好調ぶりを保った鹿児島、これで首位の座を奪う事にも成功しました。

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DAZN観戦 2022年ACL グループI第4節 ジョホール・ダルル・タクジムFCvs川崎フロンターレ

2022-04-26 16:02:57 | サッカー視聴記(2022年その他)

<ジョホールスタメン> 4-1-2-3
GK マルリアス
RSB ディビス CB マウリシオ CB ロウリー LSB コービンオング
DH ホンワン
IH ファザイル IH マラニョン
RWG サファウィ・ラシド CF フォレスティエリ LWG サイフッラー
<川崎スタメン> 4-1-2-3
GK チョンソンリョン
RSB 山根 CB 谷口 CB 車屋 LSB 佐々木
DH 橘田
IH 脇坂 IH チャナティップ
RWG 家長 CF 小林 LWG 宮城
※選手の表記はyahooのページに準拠しています

※前回のACLの記事-川崎vsジョホール

1位通過のためには必勝しなければいけない一戦を迎えた川崎、相手は前節同様にジョホール。
前節からジョホールは6人・川崎は5人入れ替えと、重要な試合にも拘らずターンオーバー必須な日程の厳しさが改めて露わになり。
その中で川崎は、2・3節と連続してベンチ外だった家長がスタメンに復帰。
離脱の疑いを晴らした形となりましたが、これがこれまでベストメンバーを貫いてきたジョホールのメンバー落としを的確に突く作戦だとしたら、川崎の思慮深さが改めて証明される事となりますが真相の程は不明。

ともかく右ウイングに居る家長の存在で、一定のボールポゼッションを確保してペースを掴む事が出来るようになり。
一方のジョホールが、今年リーグ戦でも未出場の選手がスタメンに顔を出した(放送席の談)とあれば、ターンオーバーを含めての地力の差が露わになるのは当然だったでしょうか。

立ち上がりボールを握り攻勢を掛けたのはジョホール。
しかし川崎は落ち着き払った守備で崩される事無く、かつプレッシングで自由を与えずに時間を進めていきます。
個人的には、左WGがマルシーニョ→宮城に入れ替わったのが守備面で大きかったと思い。
前節のようにジョホールの右サイドにスペースを与える事無く、かつ後ろと連動したプレスが掛けられるようになっていました。

ボールを回すもののフィニッシュには辿り着けないジョホールを尻目に、前半10分辺りから様子見は終わりとばかりに攻撃を仕掛ける川崎。
前年のリーグ戦でも並み居るJクラブを苦しめてきた王者らしい振る舞いをこの日は徹底し、その通りに相手を圧倒していきます。
12分、敵陣中央で脇坂がボール奪取し、拾った小林が前進する所マウリシオのスライディングにより倒され反則。
マウリシオが警告を受けると共に、中央から絶好の位置での直接フリーキックの好機となり。
キッカー脇坂はこれを直接シュート、壁を越えて強烈なカーブが掛かったボールがGKマルリアスのセーブを弾き、ゴール左へと突き刺さり。
早々に、今までの消化不良を吹き飛ばす先制点が生まれました。

勢いを得た川崎は、尚も17分に最終ラインから組み立てての攻撃、左サイドでの前進から佐々木→脇坂と経由して中央から小林がシュート。(GKマルリアスキャッチ)
その後も圧を掛けていく川崎の攻撃に対し、ジョホールはセンターバックのマウリシオが足を痛めてしまい(筋肉系トラブルか)、交代を余儀なくされる事に。
前出した「リーグ戦も未出場の選手」がまさにこのマウリシオであったので、先程の反則のシーンも含め、この過酷な戦いに付いていけなかったという印象でした。
代わってザフアンが投入されるも、このザフアンもリーグ戦未出場との事。

川崎のパスワークに対し劣勢に陥ったジョホール、反則で止めざるを得ないシーンも膨れ上がり。(24分には宮城のドリブルを止めたファザイルに対して警告)
前節途中からシフトした4-1-2-3というフォーメーションを選択したものの、メンバー入れ替えもあり、川崎と同一の布陣で挑むには純粋に力不足といった感じでした。
その川崎も攻撃機会は少なめで推移していたものの、前節や1節・蔚山戦での消化不良ぶりは特に感じる事は無く、要所で家長のボールキープを交えた冷静なペース配分がなされていたという印象。
あるいは早々にリードを奪ったという点がそう見せていたのか。

29分に飲水タイムが挟まれ、そろそろスコア的にも余裕が欲しい状況を迎え。
そして31分の川崎の攻撃、一旦はチャナティップの中央突破が阻まれるも、クリアボールを右サイドで山根が拾って再度押し込み。
山根がパスを出したのち前線へ走り込み、家長を経由して脇坂のエリア内右へのスルーパスを受けにいき、中央へ横パス。
GKマルリアスの飛び出しを綺麗にかわし、小林が足で合わせて仕上げ。
シュートを決めた小林が足を痛めるという心配なシーンも生まれましたが、無事に終わり、首尾良く2点目を挙げます。

何とか川崎からペースを剥がしたいジョホール、36分にディビスがボール奪取したのち右サイドで長距離をドリブルで駆け上がり。
そしてクロスを上げ、ニアサイドでフォレスティエリが合わせにいきましたが、齎されたのは川崎・谷口との頭部同士での接触という痛々しいシーンとなります。
何とか両者とも起き上がり、一旦ピッチ外への退場を挟んで復帰。
その後もサイド奥を突く攻撃を仕掛けるジョホールでしたが、コーナーキックを得るのが精一杯に終わり。

そして迎えた43分、再び川崎の攻撃が牙を剥き。
左サイドでのスローインからのパスワークで逆サイドへと展開し、ここも山根が家長へ託したのちスルーパスに走り込み。
そして右奥から低いクロスを入れると、小林が完璧に合わせたボレーシュートでゴールネットを揺らし。
3点差へと広げ、勝利への歩みを揺ぎないものとします。

前半の残り時間、ジョホールはややフォーメーションを弄り。
サイフッラーが右サイドへと移っていたので、彼が右サイドハーフとなった4-4-2へとシフトした感を見せ。
しかし少ない時間では効果を見せられず、そのまま攻撃機会を得られずに前半終了となります。
ハーフタイムでフォレスティエリ・ファザイル→バクリ・ファイズへと2枚替えを敢行し、迎えた後半戦。
更なるフォーメーション変更を敢行して挑んだジョホール。
<後半開始~20分頃までのジョホール> 3-3-2-2
GK マルリアス
RCB ディビス CCB ザフアン LCB ロウリー
RWB サイフッラー DH ホンワン LWB コービンオング
IH マラニョン IH ファイズ
FW バクリ FW ラシド

幕が明けた後半、ボールキープでペースを保たんとする川崎に対し、何とかプレッシングによりボール奪取・反撃に移らんとするジョホール。
後半7分、敵陣右サイドでサイフッラーがボール奪取すると、中央→左へとパスワークでサイドを移し、左からファイズがシュート気味にクロス。
手前でラシドの跳び込みがありましたが、GKチョンソンリョンは惑わされず何とかセーブ。
続く右CKからもロウリーがヘディングシュートを放つ(枠外)など、一定のフィニッシュシーンを作り希望を繋ぎます。

一転して相手の圧力を受ける形となった川崎ですがそれをいなし続けると、14分にベンチも動き。
家長・宮城→知念・マルシーニョへと2枚替え、柱の家長を退かせるペース配分の意識を示します。
このベンチの采配に落ち着きを取り戻し、ジョホールに攻撃のリズムを与えず。
時間を進めると共に、マイボールの際はマルシーニョ・チャナティップの居る左サイドでの推進力を押し出してプレッシャーを与え。

巧くいかなくなったジョホールは、20分を過ぎた辺りで再度フォーメーションを弄り。
再び4-1-2-3へと戻し、ディフェンスラインは初期状態へと戻り、バクリがセンターフォワードとなります。(25分にディビス→サファリへと交代)
その後26分にコービンオングが左ハーフレーン・エリア手前からシュート。
谷口にブロックされて左CKを得て、ザフアンがヘディングシュートを放つという具合にフィニッシュを生み出すも、流れを変える得点は奪えず。

29分に飲水タイムが挟まれると、文字通り入水となってしまったようで、ジョホールのペースダウンを受けて共に中々好機が生まれない展開に。
一方32分に再度ベンチが動いた川崎、脇坂・橘田→小塚・塚川へと2枚替え。
前回の両ウイング交代に続き、今度はMFを揃って代える手法を採ります。(ジョホールも35分にサイフッラー→アイマンへと交代)

次節以降の事を考えてのベンチワークを見せる川崎に対し、攻めなければならないジョホール。
そんな思惑が交錯した結果、36分に追加点が生まれます。
自陣で塚川がボールを拾って小塚→チャナティップと渡ると、長距離をドリブルしたのちエリア内左へとラストパスを送ったチャナティップ。
チャナティップがディフェンスを引き付けた事で、完全フリーで受けたマルシーニョがシュートを突き刺し。
相手の前向きのベクトルを突き、4点目をゲットした川崎。

何とか1点返したいジョホールは、41分に左サイドでラシドが知念に反則を受け、FKの好機。(蹴る前に川崎は車屋→山村へと交代)
キッカー・ファイズは低いクロスを選択すると、ニアサイドでマラニョンがフリックでのシュートを狙いましたが、GKチョンソンリョンがキャッチ。
惜しいシーンとなりましたが、結果的にこれが最後のシュートとなり。

直後の43分に再度川崎の攻撃、右サイドでの組み立てから、スルーパスに抜け出した知念のクロスがブロックされるもセカンドボールを確保。
そして小塚がエリア内左を突く縦パスを入れると、受けた小林は中央へ横パスを送り、走り込んだチャナティップを経由してマルシーニョがシュート。
ジョホール・コービンオングが何とかブロックするも、跳ね返りを拾ったチャナティップがゴールネットを揺らし。
ダメ押しの5点目を奪います。

これが文字通りにとどめとなったのか、ジョホールは以降攻撃機会を作る事が出来ず。
川崎の最終ライン中心のボール回しを遮断する事すらままならなくなり、3分のアディショナルタイムでも、何も起こす事無く試合終了の時を迎え。
旋風を巻き起こしたジョホールでしたが、川崎相手にチーム総合力の差が露呈した形となり、ホームの地に歓喜を呼び起こす事は出来ませんでした。

0-5で圧勝し、1勝1分でジョホールとの直接対決を終えた川崎。
後は次節・蔚山戦を制する事が出来れば、1位でのリーグ通過が現実のものとなるはずです。

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DAZN観戦 2022年ACL グループI第3節 川崎フロンターレvsジョホール・ダルル・タクジムFC

2022-04-22 18:14:30 | サッカー視聴記(2022年その他)

<川崎スタメン> 4-2-3-1
GK チョンソンリョン
RSB 山根 CB 山村 CB 谷口 LSB 佐々木
DH 橘田 DH ジョアン・シミッチ
RSH 知念 CH 遠野 LSH マルシーニョ
FW レアンドロ・ダミアン
<ジョホールスタメン> 3-3-2-2(3-1-4-2)
GK マルリアス
RCB ディビス CCB サード LCB ロウリー
RWB アイマン DH ナチョインサ LWB コービンオング
IH レアンドロ・ベラスケス IH ファザイル
FW ベルクソン FW フォレスティエリ
※選手の表記はyahooのページに準拠しています

※前回のACLの記事-川崎vs広州

前節はほぼ完全ターンオーバーのスタメンで、大勝(8-0)という結果を得た川崎。
成功体験を持ちつつ、温存したメンバーを惜しみなく投入してこの試合に臨む事が出来たとあれば、後は結果だけという状況。

しかし、右サイドで起用されるべき家長がベンチからも外れ、アクシデントを疑わせる事態となったが第一のブレーキ。
そして、相手チームはマレーシアのクラブ・ジョホールであり、この集中開催の地で完全なホームの地の利を得る事が出来る。
過去2試合では無かった、数多の観衆が詰めかけるスタジアム内で、かつホームチーム故の場内の演出(試合中のチームカラーに染めるライトアップなど)も加わり。
言わば川崎にとっては完全アウェーという立場であり。
そして猛烈な気候が襲い掛かる、三重苦ともいえる状況での戦いを強いられてしまいました。

相手のジョホールは2015年にACL制覇の経験があり、今季も国内では強豪の立場は揺るがないクラブ。
Jリーグの札幌とパートナーシップの関係を築いているという結び付きもあり、日本のクラブに対しては一定の見解がある……かどうかは不明ですが、川崎にとっては間違っても軽々しく「必勝」とは言えない相手。
そして今大会でも2戦2勝で首位の座をキープしており、この川崎との2連戦でそれを盤石なものにせんと挑んできます。

試合が始まって間も無く、川崎は相手スローインを直接カットにいった山根がハンドを犯してしまい、ジョホールの左サイドからのフリーキックに。
キッカー・フォレスティエリのクロス→ナチョインサのフリックはクリアするも、跳ね返りをファザイルがボレーシュート(ブロック)と、はやフィニッシュに持ち込まれ。
その後もホームアドバンテージか、ないしは単なる審判団の基準の違いか、反則を量産するなど判定に悩まされ気味であった川崎。

雰囲気的に不利な状況を打開したい川崎は前半9分、敵陣で知念がカットしたボールをマルシーニョがエリア内へ繋ぎ、知念が再度反応してシュートを放つもオフサイドを取られ。
しかしこのプレーで(無効になったとはいえ)知念のシュートをセーブしたGKマルリアスが、味方のサードと交錯してしまい倒れ込む事態が生まれてしまいます。
ホームの雰囲気を作り出していたスタジアムも不安一色の様相となりますが、何とか無事にプレーを続行したマルリアス。

その隙を突かんと13分の川崎の攻撃、GKチョンソンリョンのロングフィードがマルシーニョに収まってから左サイドでの攻撃。
遠野のエリア内へのスルーパスにマルシーニョが走り込み、入れられたグラウンダーのクロスをダミアンが合わせシュート、しかしロウリーがブロックして防ぎ。

相手守備が不安定なうちに決めておきたい所でしたが、それは果たせず。
そして逆に弱点を突かれてしまう川崎。
この日もドイスボランチシステムで挑んでいるとはいえ、4-2-3-1なのか4-2-1-3なのか今一つハッキリしないフォーメーション。
守備時にマルシーニョが積極的に前に出る事がその一因(後は右サイドが純正FWの知念なのが原因か)なのですが、それ故サイドハーフとサイドバックの間に広いスペースが生まれてしまい、ジョホールはそこを突いて攻撃を展開していき。
それをシミッチがカバーする場面が頻発していき、何とか凌いでいるといった絵図の立ち上がりでした。

好機もポゼッションも上回っていた川崎でしたが、その要因で守備では奔走されていた事もあり、スタミナ面を考慮しての立ち回りを押し出さざるを得なくなり。
つまりは意図的なスローペースを余儀なくされるという事で、折角いい攻撃が生まれても、それを期に波状攻撃を掛けるといったシーンは殆ど見られませんでした。
そんな展開で時間が進んでいき、27分の攻撃。
最終ラインの繋ぎから、シミッチがエリア内左へ一気にロングパス、走り込んだマルシーニョはダミアンへの横パスを選択。
遮断されるもマルシーニョが再度繋ぎ直し、受けた遠野がエリア内からシュート。(枠外)
疑似カウンターらしき手法でフィニッシュに持ち込んだ川崎、悪コンディションの中ではこれが最善の手、といった思考が垣間見えました。

飲水タイムが挟まれた後も概ねそんな試合展開を描く中、ジョホールはその途上でフォーメーションを変更。
<前半途中からのジョホール> 4-2-3-1
GK マルリアス
RSB ディビス CB サード CB ロウリー LSB コービンオング
DH ナチョインサ DH ファザイル
RSH アイマン CH ベラスケス LSH フォレスティエリ
FW ベルクソン
あえてミラーマッチに近い状態へとシフトしてきました。
とはいっても、守備時にはナチョインサのアンカーというのは変わっていないようにも見え。(つまりは4-1-4-1か)

このシフトにより川崎に対してマッチアップが明確になったものの、それによる激しい寄せによるチャージも副産物としてついて来てしまい。
36分にはダミアンに対しアフターチャージを犯したベラスケスが、43分にはこぼれ球の競り合いで遠野を倒してしまったアイマンがそれぞれ警告を受ける運びとなりました。
それでも好機は作り39分には右サイドでのパスワークから、戻しを中央で受けたコービンオングが前進し、そのまま遠目からシュートを放つもGKチョンソンリョンがセーブ。
41分には右サイドからのディビスの低いクロスをエリア内中央でベルクソンが収め、そのまま反転シュートを放ちましたが山村のブロックに阻まれ。
川崎がポゼッションで上回る中、ジョホールもしっかりとフィニッシュシーンを作るという攻防戦となり、前半はスコアレスで終了します。

共に交代無く迎えた後半。
川崎はペースアップを図るという意図は伺えましたが、次第にマルシーニョの突破力頼みという感じに。
そのマルシーニョのドリブルが止められるシーンも目立ち、中々好循環が生まれずに時間が進んでいき。
ミラーマッチでは向こうが有利、といった状況を強いられていたでしょうか。

しかしジョホールサイドもシュートまでは辿り着けずという膠着状態に。
先制点がそのまま勝敗に直結しそうな雰囲気も漂いつつありました。
そんな雰囲気に過敏になっていた感があったのが知念であり、頻繁にプレッシングを掛けるも反則を取られてしまう場面が目立った後半。
フラストレーションも溜めがちとなり、それは17分に自陣でコービンオングに反則を受けた際に噴出し、倒された後ヒートアップに発展させてしまいます。
チーム全体思うように攻撃出来ていない状況もあり、仕方無いといった情景でしたが、この厳しい試合を乗り越えなければ予選突破は難しい今年の状況。

良くない流れを受け、既に16分に2枚替えを敢行していた川崎。(遠野・山村→脇坂・車屋)
それでもマルシーニョの居る左サイドでの打開を図る状態は変わらず、今度はスルーパスを多めにして奥を突かんとするも、効果は現れません。
一方のジョホールも23分に2枚替え、アイマン・ベラスケス→ラシド・ファイズへと交代。

ボールが中々渡らず苛立っていたのか、26分にはダミアンがロングシュートを狙う一幕もあり。(枠外)
しかしこれが「中々崩せない時は遠目から狙う」というヒントになったでしょうか。
29分の川崎、相手のミドルパスを前に出てカットした佐々木、そのままカットインで中央まで流れた末にミドルシュートを放ち。
ゴール右を襲うも、ゴールポスト外側に当たって枠外となり惜しくも先制ならず。
ここから攻撃権を独占したい所でしたが、30分に飲水タイムが挟まれてブレイク。

再開されるとやはり好循環は途切れたのか、川崎はボールを握るも好機に繋げられないという状態に陥ってしまい。
そんな相手を突くように、カウンター気味に攻撃を仕掛けるジョホール。
34分自陣でボールカットし、すかさずファイズがスルーパスを送ってラシドが裏に抜けるも、前に出たGKチョンソンリョンがクリア。
38分には川崎のプレッシングを抜けてラシドが前進する所、車屋が反則で止めて警告を受け。
濃くなってきた疲労の色もあり、ジョホールの功名な立ち回りに苦境の色を隠せない川崎。(35分にジョホールはファイザル・ベルクソン→ラヒム・サイフッラーへと2枚替え)

何とか打開しようとベンチも動く川崎、40分にマルシーニョ・ダミアン→宮城・小林へと2枚替え。(知念がセンターフォワードにシフト)
前線の選手を代え、あくまでも得点を狙いにいくものの、依然として状況は厳しく。
逆にジョホールがゴールを脅かしにかかります。(43分にフォレスティエリ→バクリへと交代)
44分には右サイド奥のスローイン、エリア内に直接投げ込まれてバクリポストプレイ→ラシドボレーシュートと繋ぎ。(枠外)
45分にはクリアボールが中央のラシドに収まり、前進ののちミドルシュートが放たれ。(枠外)
やはり成績的に上に居るジョホールの方が「引き分けOK」というスタンスもとれる分、精神的に楽に振る舞う事が出来るといった終盤戦。

アディショナルタイムに突入し攻勢を掛けたい川崎ですが、唯一の好機は車屋のロングパスを小林が頭で合わせて収め、エリア内右からシュートを放ったもの。(枠外)
一向にエンジンが掛からないまま、3分のATが過ぎ去る事となりました。

結局スコアレスで試合終了となり、勝ち点1を分け合い。
これで1位に立つには次節必勝の状況に追い込まれた川崎、メンバー的にも苦しいやり繰りが予想されますが、再戦で全てをひっくり返す事が出来るでしょうか。

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DAZN観戦 2022年J3リーグ第6節 ギラヴァンツ北九州vs愛媛FC

2022-04-21 16:01:19 | サッカー視聴記(2022年その他)

<北九州スタメン> 4-4-2(4-4-1-1)
GK 吉丸
RSB 藤谷 CB 藤原 CB 河野 LSB 永田
RSH 中山 DH 六平 DH 針谷 LSH 藤川
FW 前川 FW 高澤
<愛媛スタメン> 3-4-2-1
GK 徳重
RCB 鈴木 CCB 栗山 LCB 大城
RWB 三原 DH 矢田 DH 横谷 LWB 高木
IH 茂木 IH 佐々木
FW 近藤

J2から降格したてのクラブ同士の対戦。
こうした試合では、どちらの方が悲壮感が大きいかという事をつい考えてしまうものであり。

愛媛は2006年にJリーグに参入して以降、ずっとJ2の座に居座っていたものの近年の成績的な落ち込みを跳ね返せずに前年降格が決定、今季初のJ3を経験する事となり。
当然「1年でのJ2復帰」が目標である事は疑いようが無く、編成面でも過去にJ1経験のある選手(徳重・森脇・矢田・松田)を集め、準備を万端にしてリーグ戦に臨みました。
しかしいきなり開幕からの3連敗で躓く事となり、その後連勝して何とか巻き返しを図っているという最中。
北九州は愛媛のような長期的な低迷こそ見られないものの、1年のスパンでの躓きが致命傷となり急転直下、といったJ2での歩みを経て今回2度目の降格。
前回は前監督・小林伸二氏の手腕もありJ2復帰→一時の飛躍を経験出来たものの、もう同じ手法は使えずとあり、ここからどうするかを迫られている状態。
補強選手は肉付けといった感じで、主に前年に加わった選手を主戦力として挑んでいる今季。
とりあえず地盤を固めて、サッカーの質を高めた結果が昇格に繋がれば……といったスタンスでしょうか。

傍らから見れば、初のJ3で悪戦苦闘している愛媛の方が悲壮感が強そうですが、北九州も前節で大敗(沼津戦・0-4)するなど洗礼を浴び。
昇格戦線への蜘蛛の糸を掴むとともに、それに値するサッカーを繰り広げるのはどちらか、といった試合でしょうか。

主導権争いを経ての先制攻撃は北九州で、前半3分敵陣でのボールカットから、藤川のスルーパスをエリア内右で受けた中山がクロス。
跳ね返りを再度中山が拾い、今度はシュートを選択しましたがGK徳重がキャッチ。

しかし以降は愛媛がペースを掴み。
4節から変更したという、3-4-2-1のフォーメーションから織りなされる攻撃で、北九州のオーソドックスな布陣を縦横無尽に崩していきます。
10分、最終ラインでの繋ぎから横谷が右へ長いパスを送り、受けた三原が中央へ出したパスを近藤がダイレクトでエリア内右へ送り。
受けた茂木がワントラップからシュートを放ちましたが、GK吉丸のセーブで惜しくも防がれます。
前線3人の高さが不足しているという布陣のなか、高目に配置したウイングバックを軸に、敵陣で5レーンを意識した崩しを徹底しているといった印象の愛媛の攻撃。

一方の北九州、ビルドアップを大事にしているという点は変わらずも、前年までの3-1-6への変形は影も形も無くなり。
2センターバックからのオーソドックスな繋ぎを基本とするも、ボランチは針谷がアンカー的な位置取りで、六平が主に右サイドに張り出すという形。
針谷へのパスコースは中々開かないので、右サイドに人数を多くして前進していくという攻撃でした。
そのため左サイドハーフの藤川が、逆サイドでパスの出し入れに絡み、何とか攻撃を流動化させようという立ち回りを見せ。

次第に北九州も、20分にコーナーキックからの二次攻撃で河野がミドルシュート(枠外)、26分には左→右のサイドチェンジを受けた中山がカットインからシュート(枠外)とフィニッシュに繋げ。
しかし上記の基本線がぶつかり合った結果、愛媛優勢の流れというのは変わらず。
北九州は愛媛のプレッシングを受けるに従い、次第に攻撃が機能しなくなり攻撃機会を独占されるに至ります。

当然見られたのは愛媛の攻撃に晒されるシーンばかりで、33分大城のミドルパスはクリアするもセカンドボールを高木に拾われ、パスを受けた三原がエリア内右を突いてシュート。(GK吉丸セーブ)
39分にはパスミスで佐々木に奪われてショートカウンター、パスを受けた近藤がエリア内に進入してシュート(GK吉丸セーブ)と、危機を招いては吉丸の好守に助けられるといった展開を強いられ。

その後は膠着したものの、流れを変えたい北九州は右サイド偏重といった攻撃を改めたい展開に。
終盤の45分、GK吉丸からの繋ぎで針谷は左へ展開し、藤川が本来の左サイドをドリブルで前進したのちエリア内左へスルーパス。
そして走り込んだ高澤がゴール左を狙ってシュートしたものの、右へと逸れてしまいモノに出来ず。
最後に北九州が良い形を見せたものの、結局スコアレスで前半終了となります。

共に交代は無く後半開始の笛が吹かれ、今度は愛媛が主導権争いを制し、ロングパスで左奥からのスローインを得て攻撃権を掴みます。
そして左CKを得てからの二次攻撃(後半2分)で、矢田がエリア内へロビングを入れ、GK吉丸にパンチングで弾かれた所を横谷がダイレクトでシュート。(枠外)
続く3分には高木の左サイドからのクロスをファーサイドで三原が収めてから、戻しを再び横谷がダイレクトでシュート。
ブロックに入った北九州・藤川の腕に当たってハンドの反則、エリアからすぐ手前の直接フリーキックへと移り変わり。
しかしキッカー矢田の直接シュートはゴールバー上を掠めてしまい、惜しくもモノに出来ず立ち上がりの流れは終了します。

何とか相手の流れを切った北九州、基本線の右サイドでの攻撃を主砲としつつ、前半終了間際に見せた左サイドでの攻撃を副砲として使い。
7分には副砲で前進する姿勢をとってから、左サイドからのパスを中央で受けた前川が右へとスルーパス、奥で受けた中山がエリア内右でのキープののち戻し。
そして前川から放たれたダイレクトでのシュートを、GK徳重はキャッチにいくもファンブルし、拾った藤川が右へと流れてシュート。
しかしゴールライン寸前で愛媛・鈴木のブロックに阻まれてしまいます。
13分同じく中央で前川が受けると、左へ流れる姿勢を見せつつドリブルで前進したのち右へと展開、受けた中山のエリア内右へのスルーパスに六平が走り込んでマイナスのクロス。
これを中央で前川が合わせにいくも、愛媛・茂木に倒されて撃てず。
副砲をちらつかせつつの主砲による攻撃と、両サイドを意識させての攻撃で決定機を作っていったこの時間帯の北九州。

その後愛媛も攻撃機会を増やし、お互いが好機を作っていく好試合とも取れる様相に。
そんな中ともにCKも量産していきますが、目立ったのがともに変化を付けてのフィニッシュ。
17分に左CKを得た愛媛は、キッカー矢田のショートコーナーを受けた茂木がそのまま左サイドからシュートを狙い。(GK吉丸キャッチ)
19分に今度は北九州の右CK、針谷のショートコーナーを受けた前川は少し溜めてエリア内へスルーパスを送り、奥に走り込んだ針谷がシュートかクロスか判別し辛い低いボールを入れるもGK徳重に防がれ。

お互い小手先の変化をぶつけ合った末に、ペースを掴んだのは北九州。
今度は中盤からの長いパスにより組み立てを見せ、目線を変えるのに成功した、といった攻撃を展開します。
23分、右から藤川が左サイドへミドルパスを送り、受けた永田がディフェンスに遭うも左CKを得。
ここでキッカーを針谷→中山へと変更した北九州、その中山のクロスをファーサイドで藤川が収め、そのままシュートするもGK徳重のセーブに阻まれます。
31分には最終ラインでの組み立てから、右で受けた藤谷がドリブルののち手前からクロスを送ると、ファーサイドでマークを外した高澤が合わせヘディングシュート。
しかしミートに失敗したのか、放たれたシュートはゴール右へと逸れて逃してしまった高澤。

ともにカードを切る事を躊躇ったまま試合は進んでいき、30分に先に北九州が選手交代。
中山→佐藤亮へ交代すると、32分に愛媛も最初のカードを切り。
佐々木→佐藤諒に交代と、両チームとも「さとうりょう」がピッチ上に登場する珍妙な流れとなりました。

35分の愛媛、パスワークで左サイド奥を突いて高木がクロスを入れると、ブロックに入った北九州・藤谷がハンドを犯してしまい再びエリアからすぐ側のFKに。
今度は角度の無い所からとあり、クロスを選択するかと思われた所で、キッカー茂木は第3の選択肢の横パス。
これをダイレクトで佐藤諒がシュートするも、枠を捉えられず。

交代選手の佐藤諒がフィニッシュを撃つシーンを作ると、北九州は38分に高澤→上形へと交代。
するとこちらも佐藤亮の右サイドからのミドルパスを中央で収めた上形、エリア内へ進入してシュートを撃たんというシーンに。
しかし愛媛・鈴木のチャージに阻まれ、倒れるも反則無く終わってしまいました。

終盤を迎え、戦術云々よりも勝利への執念が先に立つという絵図となり。
愛媛がその通りに先に押し込み、左サイド奥でのボールキープで相手の反則を誘発してFKを得ます。
するとベンチは3枚替えを敢行し、茂木・矢田・高木→行友・前田・内田へと交代。(44分)
行友は特別指定選手ながら、過去2試合途中出場で2ゴールという運気を持った選手であり、この土壇場での先制点が期待されての投入となり。
しかし同時に投入された内田がキッカーを務めてのセットプレー攻勢の方が目立つ事となりました。

結局CKから、大城のヘディングシュートが枠外になった所で愛媛の攻撃は打ち止め。
突入したアディショナルタイム、北九州が最後の攻勢に。
右サイドで攻撃に絡む藤川、ドリブルを経てエリア内右からシュートを放つもブロックに阻まれ。
CKを挟んだのち、さらに藤川が右で佐藤亮のスルーパスに走り込みクロス気味にシュートを放つ(GK徳重セーブ)など、右でも左でも関係無しに盛んにゴールを狙う藤川。
その意識が奏功して愛媛を押し込んだものの、やはり時間が足りず、先制点は生まれる事はありませんでした。

そしてスコアレスのまま試合終了の笛が吹かれ。
ともに勝ち点1を分け合った事で、昇格に相応しいクラブかどうかの審判が下されるのは先送りに、といった結果になったでしょうか。

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DAZN観戦 2022年ACL グループI第2節 広州足球倶楽部(広州FC)vs川崎フロンターレ

2022-04-20 16:02:17 | サッカー視聴記(2022年その他)

<広州スタメン> 4-1-2-3
GK ヘーリーパン
RSB ファンルイウェイ CB フェンイーファン CB ペンジアハオ LSB ワンティアンキン
DH チェンジェンフォン
IH ヤンシン IH スーティアンシ
RWG リージアハオ CF ファンカイジョウ LWG イエルンピョウ
<川崎スタメン> 4-1-2-3
GK チョンソンリョン
RSB 瀬古 CB 塚川 CB 車屋 LSB 松井
DH 小塚
IH 脇坂 IH チャナティップ
RWG 小林 CF 知念 LWG 宮城
※選手の表記はyahooのページに準拠しています

※前回のACLの記事-川崎vs蔚山

前年に引き続き、リザーブチームをACLの舞台に送る事となった中国のクラブ。
しかし今回は国政の事情(とはいってもウィルス対策が根底)故の事、という違いがあり、グループJの上海海港は出場辞退にまで至っています。
出場権を得ても、出場するのに意味があるのかどうかという思考をまず巡らせなければならない、という苦慮。

ともかく初戦で引き分けた事で、相手にどんな事情があれど手加減は許されない状況の川崎。
とはいっても中2日続きの日程もあり、こうした力の劣る相手には大胆なターンオーバーは必須。
そうして川崎が採った選択は、GK以外のスタメン全員入れ替えというものでした。

広州は初戦のジョホール・ダルル・タクジムFC(以下JDT)戦では退場者を出した上に、その一発レッドを喰らったグァンハオジンが、クラブから即解雇を言い渡されるという一悶着があり。
そのためか普段採っている3バックのシステムから変更し、4-1-2-3のフォーメーションと、川崎と同一のもので挑みました。
いきなりの前半1分に、センターフォワードのファンカイジョウがロングパスで裏抜けを図る攻撃。
しかしそれを防がれると、以降は前評判の通りに川崎がペースを握り続ける展開となりました。

前半3分に最初のコーナーキックを得てCK攻勢に入り、2本目の右CKからキッカー脇坂のクロスをファーサイドで収めた小林がシュート。(ブロック)
直後の5分にも、敵陣で知念が相手からボールをこぼした所をチャナティップがすかさず裏へ送り、走り込んで受けた小林がエリア内右へ進入。
そしてカットインの姿勢からシュート(GKヘーリーパンキャッチ)と、盛んにフィニッシュを放つ小林。

しかし序盤に結果を出したのは小林以外の選手でした。
7分に3本目のCKを得ると、キッカー脇坂のクロスを中央で知念が合わせヘディングシュート。
ニアサイドでの潰れに釣られてしまった広州ディフェンス、慌ててGKヘーリーパンが跳び出すも間に合わず、ゴールネットを揺らし。
先制に成功すると、堰を切ったかのようにゴールラッシュの流れとなります。

11分に広州がやり返し、左サイドで受けたイエルンピョウが遠目からシュートを放つも枠外に。
苦し紛れという距離のあったシュートだったものの、結果的にこれがこの日唯一のシュートとなった広州。
直後の12分に返す刀を受け、車屋のエリア内左へのロングパスに宮城が走り込み、ラインギリギリの所でダイレクトでクロス。
これをニアサイドで再び知念が、今度は足で合わせてシュートを放ち、ネットに突き刺して追加点。
尚も攻め立てる川崎、14分に再び裏へのロングパスでエリア内を突き、走り込んだ脇坂が左からマイナスのクロス。
ニアサイドで受けたチャナティップは一旦クロスを選択するもブロックされ、こぼれ球をシュートしましたがGKヘーリーパンがセーブ。
しかし尚も拾った知念が右へ横パスを送り、小林がシュートを放つも広州・ワンティアンキンのブロックに阻まれ。
必死で守った広州でしたが右CKになると、キッカー脇坂ファーにクロス→小林落とす→車屋ボレーシュートという流れる攻撃は止められず。
はや3点リードを得た川崎。

広州ディフェンスは4-5-1のブロックで構えるも、2列目を裏へのパスでスキップされて崩されるといったピンチの招き方を頻発させてしまった格好。
ここら辺は、やはり普段5バックで守る(であろう)チームだと思わされました。
そんな苦悩を余所に川崎の攻撃は止まず、19分には瀬古が倒されてフリーキックを得ると、そこからの攻撃でさらに瀬古が反則を受け。
今度はエリア内という事でPKとなり、4点目を取るべくキッカーを務めたのは小林。
しかしゴール左へ放ったシュートはGKヘーリーパンにセーブされ、跳ね返りを自ら詰めてゴールしたものの、楽勝ムードの渦中という事もありスッキリしない得点となってしまいました。
その後もCKから知念がヘディングシュート(28分)、エリア内へのロングパスに小林が走り込んでシュート(29分)と攻め続けるも、GKヘーリーパンのセーブに阻まれ。
4点リードのまま飲水タイムが挟まれます。

再開後、ボール支配するもフィニッシュに結び付かない時間が長くなり。
緩み感が漂い始める所で39分、敵陣で瀬古のボールカットからの攻撃、右サイドで繋いだのち小塚が中央へ流れ縦パス。
知念のフリックを挟んでエリア内の小林に渡り、シュートを放ちましたが左ゴールポストを直撃、しかし広州ボールをチャナティップが奪い返して継続。
エリア内での攻防を経て宮城が左からシュートを放ち、またもゴールポストに当たるも、今度はしっかりと小林が詰めてゴールネットを揺らし。
5点目を奪った川崎。
その後はスタミナ節約モードに移ったかそれとも上記の緩みの影響か、広州に攻撃を許す場面が目立ちましたが、0-5のまま前半を終えます。

前半だけでシュートは1対17と、誰が見ても優劣は明らかだった試合展開。
ハーフタイムに2枚替えを行った川崎、経験を積ませるべく五十嵐と田邉を投入します。(知念・松井と交代、小林がCFに回る)

一方の広州も同様に2枚替え、ファンカイジョウ・ファンルイウェイ→グオシューアイ・チェンクンに交代して後半に臨み。
そして後半2分、ゴールキックから短く繋いで組み立てる広州、川崎のプレッシングを掻い潜って左サイドで前進。
スルーパスを受けたグオシューアイがオフサイドとなり実らずも、一矢報いるという雰囲気は感じられた攻撃を見せました。

しかしそれを実らせるのはやはり良い守備あっての事であり、こちらの方面は決壊したまま。
5分の川崎の攻撃、敵陣でひたすらサイドを振るパスワークから、車屋のエリア内左への浮き球パスに走り込んだのは宮城。
トラップで中央方面へ流れたのちシュート、前に出たGKヘーリーパンの股を抜いてゴールネットが揺れ、6点目を奪います。

これで広州は得た自信も喪失したか、以降川崎の攻撃に対し、ウイングが最終ラインに降りてスペースを消すという守備ブロックが目立ち。
しかも確信を持っての5バックならまだしも、基本の4-5-1から相手の圧に屈して「降りてしまう」といった感じの守備で、時には両サイドとも降りて6バックに見えてしまう事もあり。
当然前線から規制は全く掛けられず、ほぼハーフコートマッチで川崎が攻撃を続けていく展開となります。
そんな中で川崎は13分にさらにカードを切り、脇坂→高井へと交代。
高井がセンターバックに入り小塚が中盤(脇坂の位置)に上がり、テストモードへと深入り。

以降は右ウイングを務める五十嵐の推進力を活かす、ないしは試すという立ち回りを見せる川崎。
14分に宮城の縦パスを中央で受けた五十嵐、そのままエリア内へ前進してシュートを放った(ブロック)のを皮切りに、様々な手でゴールに絡まんとします。
右サイドから奥へ進入してのクロス・エリア内でのカットインなど、サイドアタッカーとして振る舞い好機を作る五十嵐でしたが、中々結果に繋げられず時間は進んでいき。
迎えた18分、右ハーフレーンでボールを持った五十嵐、今度はエリア内へのスルーパスを選択。
すると後方から走り込んで受けたのは塚川で、右奥からのマイナスのクロスをニアサイドで小林が合わせたものの、ジャストミート出来ずに右ゴールポストに当ててしまいゴールならず。

直後に飲水タイムが挟まれて仕切り直し。(広州はリージアハオ・イエルンピョウ→イーグオチェン・シャディールシハケジャンに交代)
こんな早期に飲水タイムかと思わされましたが、その後30分にも採られ、東南アジア(マレーシア)の暑さを考慮して後半で2度(試合全体で3度)挟む措置を採ったようでした。
20分には広州・スーティアンシが塚川に腕でチャージされて倒れ込むなど、試合前に懸念されていたラフプレーの具合でも川崎に上回られるといったシーンに苦笑しつつも試合は進んでいき。

そして24分、最終ラインからのパスを降りて受けたチャナティップに見せ場が。
瀬古の縦パスがカットされたこぼれ球を拾ったチャナティップ、そのまま中央をドリブルで突き進みエリア内へ進入。
そしてシュートをゴール左へと突き刺し、7点目を奪います。
加入後リーグ戦では警告を貰う場面ばかりが目立ち、乗り切れていないという印象だったチャナティップ、この一撃で上昇機運に乗れるかどうか。

この得点後に小林が退き、遠野を投入した川崎。
尚もペースは変わらず、続く25分には左サイドから田邉がドリブルで切り込み、クロスがブロックされて左CKに。
キッカー遠野はファーサイドへのクロス、流れた所をエリア内で拾った宮城から再度クロスが上がると、五十嵐のフリックを経て奥で車屋が足で合わせシュート。
ゴールに突き刺さりこれで8点目、車屋自身も2試合で3ゴールという量産体制となりました。

散発的に広州も反撃機会を得ていたものの、前へとベクトルを向ければ、その分奪われた時の逆襲で人数不足になるというジレンマ。
川崎のパスワーク・ボールキープに対し、数的優位を作れなければ防げないというのが全体の雑感であり、やはり力量差は明らかでした。

その後27分に遠野がエリア内から強烈なシュートを放つもGKヘーリーパンがセーブ。
34分には中央からの直接FK、キッカー小塚が直接シュートを放つもゴール上へと外れ、という具合に川崎のフィニッシュは続けられ。

ひたすら川崎の攻撃を受け続ける広州、終盤になって疲労が色濃くなり完全に攻める余裕は失われ。
とはいっても川崎も疲労の色は隠せず、崩しの鋭さを失った所でフィニッシュは止み(40分の遠野のシュートが最後)、後は残された時間を消化するのみといった展開に。
最後に広州が意地で攻め上がり、アディショナルタイムにしてこの日初となるCKを得たのが見せ場だったでしょうか。
その後カウンターを喰らいかかり、チャナティップのドリブルをスライディングで止めて反則を受けたスーティアンシが警告を貰って締められてしまいましたが。

結局0-8で試合終了の笛が吹かれ、川崎が得失点差を大量に稼いだ一戦となり。
一方ライバルと謳われていた蔚山は2節でまさかの敗戦となり、2戦全勝となったJDTが3・4節で川崎と対戦。
この連戦が一つのヤマとなるのは明白であり、相手を上回る成績を残せるかどうか。

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