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DAZN観戦 2022年J2リーグ第41節 大分トリニータvsモンテディオ山形

2022-10-20 16:31:45 | サッカー視聴記(2022年J2)

※前回の大分の記事はこちら(38節・甲府戦、2-1)
※前回の山形の記事はこちら(38節・ヴェルディ戦、0-1)

<前節からの変更>

大分=1人のみの変更で、1トップを長沢→金崎へと代える。長沢はベンチ外となり、新たにベンチに入ったのは中川の他に屋敷が7試合ぶりと、シーズンオフを見据えた起用か。

山形=こちらも1人のみの変更で、左サイドバックが松本怜大→川井。川井は前節ベンチ外で、代わりに松本怜がベンチ外となったので、ベンチメンバーにサプライズは無し。

スタメン

終盤に来てプレーオフ圏争いに加わった山形でしたが、順延試合で思うように勝ち点を稼げなかったのが響いて現在は8位。
残り2試合は大分・徳島と自分より上位が相手であり、確実性に欠ける状況のなか勝利をもぎ取る事が出来るかどうか。

一方の大分は、その苦しい上位対決は前節経験済みであり、こちらは横浜FC相手に撃ち合いを制し(3-2)先んじてプレーオフ圏が確定。
ホーム最終戦を温かい雰囲気で迎える事に成功しましたが、それがこの試合の勝負の分かれ目となってしまったでしょうか。

試合が始まり、どうしても勝ち点3が欲しい山形が仕掛けるも、大分もそこからカウンターを仕掛けたのが前半3分。(シュートには繋がらず)
7分の山形の攻撃、右サイドから仕掛けて山田康太がスルーパス、走り込んだ半田からグラウンダーでクロスが入るとファーサイドで加藤が合わせシュート。
これがゴール左へ僅かに外れるという決定機が生まれると、大分も直後の8分にやり返し、金崎に縦パスを入れてこぼされるも弓場が拾ってチャンスエリアに運び。
そして中央ペナルティアークで町田がシュートを放ち、惜しくもゴール右へ外れと決定機の応酬、実力者同士の好試合といった立ち上がりの絵図となりました。

しかし勝利へのプレッシャーからか、若干山形のボール運びに堅さが見られ、それを改善しようと1トップのディサロ燦シルヴァーノが下がってのポストワークで円滑にしようという立ち回りが目立ち。
一方の大分は最終ラインからの繋ぎの姿勢を維持しつつ、GK吉田舜のロングフィードを1トップの金崎に当て、そこからセカンドボールを拾い組み立てる手法でもリズムを作っていた風でありました。
14分にはその流れから跳ね返りを梅崎が拾い、増山がさらにエリア内の金崎へ浮き球を送り、クリアされるも尚も繋ぎ弓場のミドルシュートが炸裂。(山形・野田がブロック)

そんな差異を感じながら試合は進んでいき、23分には山形がビルドアップの最中にパスミスしてしまい金崎に拾われ、エリア内でシュートを受ける(ブロック)などやはり堅さが危機に直結する流れ。
その直後に中盤で山田康が持ちスルーパスを送らんとした所で、ディサロが抜け出す前に大分・梅崎に倒されるという事案が発生。(梅崎に警告)
ビッグチャンスが生まれそうなシーンも、不運に見舞われ実りません。

ホームでかつ上位の大分に針が振れているといった展開でしたが、それに暗雲が差したのが32分。
町田が筋肉系トラブルに見舞われ倒れ込み、続行不能となり早くも交代カードを切る事となりました。
代わって前節のヒーローである野村が投入されましたが、出来れば後半にジョーカーとしたかった所。

大分のリズムがやや悪くなった影響か、以降山形もビルドアップがスムーズになっていき。
サイドで人数を掛けての細かい繋ぎが冴え渡り、前線へボールを運ぶ回数も増えていきます。
しかしその一方で、大分が37分に金崎のヘディングシュート(枠外)・40分にはエリア内を突いた野村のヒールパスを経て井上がシュート(枠外)と、フィニッシュの面では大分に分があり。

そうした流れで迎えた終盤に更なるアクシデントが。
40分、中盤でパスを受けた山田康が大分・弓場のアタックを受け体勢を崩した所に、後ろから全速力で戻って来た大分・ペレイラのチャージを頭部に受けてしまいます。
激しく痛み倒れ込むその姿に、先日の横浜FCのスベンド・ブローダーセンが救急車で運ばれてしまったシーンがプレイバックされる程で、その通りに2分程立ち上がれず。
頭部固定用の担架も持ち出されましたが、幸い山田康は何とか起き上がりプレーを続けるに至り一安心。

そして突入したアディショナルタイム、今度は大分・井上が頭部を痛める(チャージを受けたのち頭部から倒れてしまう)アクシデントも生まれるなど、中々攻撃のリズムを生み出せない流れに。
ペースを失った大分を尻目に攻撃を仕掛ける山形、藤田のスルーパスに半田が右サイド奥へ走り込んだ事で、ディフェンスに遭いコーナーキックを獲得。
そのCKから、クロスの跳ね返りを拾った川井からさらにロビングが送られると、やや右で野田が跳んだその奥で直立のまま合わせたのはディサロ。
これが綺麗なループヘッドとなってゴールに吸い込まれ、終了間際の先制点となりました。

山形がリードを奪って迎えた後半。
反撃に掛かりたい大分でしたが、優勢の流れから一転ビハインドとなった影響か、攻撃に勢いは無く。
それでも攻撃が途切れてもすかさずゲーゲンプレスにいく姿勢を貫きましたが、それが仇となってしまったのが後半4分でした。
そのプレスを受けてラフな繋ぎを強いられた山形、國分が前へ蹴り出した所にディサロが走り込み。
これを先んじてペレイラが戻りながらのヘッドでGKへのバックパスにしようとした所、GK吉田舜もクリアするため前に出て来てしまったがために、ボールは無人のゴールへ向かってしまう事に。
詰めにいったディサロが触れるまでも無く、無情にもゴールへと転がるオウンゴールとなってしまいました。
労せずしてリードを広げた山形。

これでようやく目が覚めた感があった大分、攻勢に入り。
やはり精神的余裕が、ホームの雰囲気もあり緩みに繋がっていたでしょうか。

その後もボールを握らんとする山形に対し果敢なプレッシングで対抗。
8分には井上が川井に詰めにいき、戻させたのち野田から野村がボール奪取、拾った金崎がシュートを放ちましたが惜しくもゴール右へと外れ。
これを境に、ボール支配はすっかり大分のものとなります。

後半は下田が最終ラインに降りる、ミシャ式の4-1-5という布陣でのビルドアップを貫く大分。
前半のスタートは弓場が一列上がっての3-1-5-1を採っていたのは相変わらずでしたが、試合が進むにつれてこの形へシフトするというのは前回観た際と同じ流れであり。
この日はビハインドで山形サイドが守勢となった事もあり、安定性は後者の方が上かと思ったものですが、プレーオフの場ではどうなるでしょうか。

金崎や野村がシュートを狙っていくも、ジャストミートせず防がれるという今一つなフィニッシュを描いたのちの16分。
クリアボールを拾った三竿からの二次攻撃、エリア内中央でパスを受けた弓場がシュートを放ったものの、左ゴールポストを直撃と惜しい逃し方となり。
前半にも惜しいシュートを見せていた弓場、どちらのビルドアップの形でも攻撃に絡むというキーマンなのは不変だったでしょうか。
そんな中、金崎・梅崎のベテラン2人が燃料切れとなったか17分に揃って退き、伊佐・中川が投入され。

山形はひたすら攻勢を受ける展開でも、大分の最終ラインにプレスを掛けるなど、基本である攻撃サッカーの姿勢は不変であり。
しかしGK吉田舜を交えながらのビルドアップに、嵌る事は無く次々と好機を作られる流れを変えられず。
20分に3枚替えを敢行、ディサロ・國分・加藤に代えてデラトーレと樺山そしてチアゴ・アウベスを投入。
前線の顔ぶれを代えて圧力を出さんとしましたが、これも不発となり。
結局シュートを放つ事は最終盤まで皆無であった後半戦、それだけに大分のオウンゴールが高くついた格好でした。

その流れのままに、まず1点返したい大分。
21分には伊佐の反則気味のボール奪取から左サイドで運び、三竿がスルーパスに走り込んで最奥からクロス、合わせたのはここも弓場。
今度はヘディングシュートが放たれるもこれもゴール右へ外れと、訪れた決定機をモノに出来ません。

一方的な展開が続くもゴールを奪えないといった流れ。
大分の次に打った手は29分、両ウイングバックの位置を入れ替えるというものであり、井上が左に回り増山が右へ。
最初はCK(28分)からの流れかと思われましたが、以降井上の交代まで継続する事となりました。
そして迎えた30分、山形GK後藤の縦パスを伊佐がカットと再びプレスを嵌めて得たショートカウンターのチャンス。
下田のシュートは山形・山﨑にブロックされるも尚も繋いで左サイドを踏襲し、井上がカットインからシュート。(ブロック)
右利き故の期待されるプレーを早速見せた井上。

32分に山形がカードを切り、山田康がお役御免となり小西へ交代。
本来ボランチの小西がトップ下と、守勢が続く展開もあり守備的な布陣にも映り。
尚も攻め立てる大分、36分には今度は右から増山がカットインシュートを放つ(ゴール左上へと外れ)など、ベンチの狙いは形になりつつありました。
しかしその直後に井上が交代となり(屋敷と交代、同時に弓場→エドゥアルド・ネットへと交代)、増山は元の左WBへシフト。

代わって右WBに入った屋敷、39分に右ワイドでのボールキープからカットインしハーフレーンへ移ると、前進に変えてエリア内右を突き。
そしてさらに奥へ切り込んでマイナスのクロスを入れる(カットされる)という具合に、井上・増山とは変化を付けるプレーを見せます。

一向に攻撃シーンを作れない山形。
たまらず40分に藤田→喜岡へと交代すると、喜岡はセンターバックの山﨑・野田の間、つまりリベロの位置に入り3バックへとシフト。
当然意味する事は5バックのシステムでの守りきりであり、プレーオフ進出が掛かった終盤でとうとう守備的な布陣を使う事となったピーター・クラモフスキー監督。

大分がゴールを奪えぬまま、とうとうATへと突入。
山形は左サイドでのスローインから、受けたデラトーレが奥へ切り込んでコーナーでキープする姿勢を作るも、直ぐに奪われ途切れ。

それでも焦りが色濃くなってきた大分、ビルドアップの体勢がとうとう破綻します。
GK吉田舜がパスを出せずに切り返した所を、デラトーレがプレスにいって見事に奪いきり、一転して山形の絶好機に。
そして南→チアゴと経由したのちシュートがGK不在のゴールに放たれ、ペレイラのブロックも空しくゴールに突き刺さるボール。
山形はこれが後半の初シュートでしたが、それをしっかり得点に繋げる形となりました。

その後もめげずに攻める大分ですが、シュートはサイドからのフリーキックで、クロスから伊佐がヘディングシュートを放ったのみ(オフサイドで無効)に終わり。
結局猛攻は実る事無く、0-3のまま試合の幕は閉じられました

山形は勝利した事で、プレーオフの望みは最終戦に託され。
相手はライバルの徳島という直接対決で、勝利が絶対条件(それに加えて仙台の引き分け以下)と苦しい立場ですが、ホーム故に最高の舞台ともいえるでしょう。
果たしてその結末は如何に。

コメント
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