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DAZN観戦 2022年J2リーグ第42節 東京ヴェルディvsファジアーノ岡山

2022-10-26 18:24:19 | サッカー視聴記(2022年J2)

※前回のヴェルディの記事はこちら(38節・山形戦、1-0)
※前回の岡山の記事はこちら(41節・秋田戦、1-2)

<前節からの変更>

ヴェルディ=変更はバスケス・バイロン→佐藤凌我の1人のみで、右サイドハーフ→FWへの変更に合わせ、前節FWの河村が右SHにシフトして挑む。

岡山=6人を変更、ヨルディ・バイスがベンチ外となるなど、3位が安泰となった事による入れ替えが中心か。そのバイスに代わって濱田が中央センターバックを務める。その他アンカーが輪笠→本山・右ウイングバックが河野→成瀬。シャドーは河井・田中の2人とも代え、ステファン・ムーク仙波。FWはミッチェル・デューク→ハンイヴォン。(出場停止明け)なお既に契約満了による退団選手が発表されているものの、その中でベンチに入ったのは宮崎智彦のみ。

スタメン

自動昇格は果たせなかったものの、プレーオフ圏の最上位である3位が決定して最終戦を迎えた岡山。
後は1週間後に始まる決戦に向けての調整か、ないしはあくまでも勝利を目指すのか。
例年早めに進路を決める節があるクラブの伝統に従うように、既に5人の選手の退団(廣木・喜山・宮崎智・関戸・齋藤)が発表されている状況ですが、久々のプレーオフ出場とあっては花道を作るという余裕も無いようで。(宮崎智のみがベンチ入り)

デュークをベンチに温存して臨んだ岡山ですが、立ち上がりからハイテンションで攻勢を掛け。
いつも通りに最後方からの長いパスを中心に前線にボールを入れ、前半3分にはそこからセカンドボールを繋いだ末に佐野がエリア内左からシュート(ゴール上へ外れる)とファーストシュートを生み出しました。
6分にはカウンターに持ち込み、スルーパスを受けたチアゴ・アウベスがエリア内左に切り込んでシュート。(GKマテウスキャッチ)

その岡山の姿勢は36節(徳島戦・0-1)でのものと同様で、左WBの佐野が前線のプレッシングに加わり、逆の右WB(成瀬)は相手の左SHをケアする位置で待機。
左CBが本職サイドバックの徳元なのも影響し、4バックへの可変にも見えるこの布陣を、ヴェルディ相手にも見せていきます。
そんな非対称のシステムを受けて後手に回るヴェルディを尻目に、11分には徳元が・13分には佐野がミドルシュートでゴールを脅かしに掛かり。(前者はブロック・後者はGKマテウスがキャッチ)

そんな立ち上がりの時間を経て、ようやくヴェルディサイドは岡山の姿勢をインプット出来たでしょうか。
上がり目となっている佐野の裏を突くように、右サイド深めで河村にロングボールを受けさせる攻撃を見せ始めます。
22分にはその河村が起点を作ったのちのクロス、最初はクリアされるも馬場のスルーパスに走り込んで2度目のクロスを入れる河村。
低く速いボールをGKとDFの間に入れ、岡山・濱田がクリアするもそのボールが左ゴールポストを叩く際どいシーンが生まれ。
こうして攻撃の片翼を担う事となった河村、その後も攻守にアグレッシブに動き回りましたが、26分にはパスを送った岡山・本山をアフターで倒してしまい反則・警告を受ける空回りといった場面も。

次第にリズムが悪くなってきた岡山は、最終ラインからショートパスで繋がんとする姿勢へと傾倒していき。
ゴールキックも短く繋ぎ、ヴェルディのプレッシングをショートパスでかわさんとしますが、普段から貫いていなければそれは中々難しく。
逆に言えば、プレーオフに向けて多彩な攻めの姿勢を持っておきたいという思惑だったでしょうか。

しかし34分のヴェルディの攻撃で、そのお手本を見せ付けられる事となり。
奈良輪とのパス交換を経たCBのンドカ・ボニフェイスが中央をドリブルで持ち上がると、3人剥がして繋ぎ染野→梶川と経由して左へ展開、加藤蓮のクロスが上がり。
その間にFW2人(佐藤凌・染野)がターゲットとならんとする中、その2人の頭を越すファーサイドへクロスが上がると、河村が綺麗にフリーとなってヘディングシュート。
ゴール右へと突き刺さり、鮮やかな流れでヴェルディが先制点に辿り着きました。

リードを奪われた岡山、36分にムークのドリブルがヴェルディ・ンドカに反則で止められ、直接フリーキックの好機を得ます。
中央~左ハーフレーンの中間ぐらいという位置から、チアゴが直接シュートを放ち、壁に当たったボールを佐野がミドルシュートで追撃しましたがゴール上へと外れ。
この際に頭でブロックしたヴェルディ・染野が脳震盪チェックののちピッチ外に出るという慌ただしい状況となり、染野が戻ったというタイミング(39分)でさらに好機を生み出す岡山。
仙波の縦パスをチアゴがフリックでエリア内へ送り、こぼれ球を拾った仙波がエリア内右奥からグラウンダーでクロス。
クリアされたボールを成瀬がボレーシュートにいくもミートせず、しかし混戦のなか尚も細かく繋いで成瀬がシュート(枠外)と攻め立て。

好機とあらば人数を掛けて攻め込む岡山ですが、堅守を維持するヴェルディの前に中々攻撃機会を作れず。
結局前半は1-0のまま折り返しとなりました。

ハーフタイムで岡山サイドが動き、成瀬→永井へと交代。
これでハンイヴォンがWBへと回り、左に入った事で佐野が右WBへシフトとポジションチェンジも交え。

かくして後半開始の笛が吹かれましたが、いきなりの後半2分に岡山・本山とヴェルディ・馬場が空中戦で頭部同士で接触、激しく痛む本山を尻目に反則を取られた馬場が警告を受け。
幸い本山は無事に起き上がり、早速入れ替えたWBを中心にゴールに迫らんとする岡山。
4分に右サイドからアタッキングサードに運んだのちチアゴがサイドチェンジを選択、受けたハンイヴォンがカットインを経てエリア内左からシュート(ブロック)と持ち味を見せます。

プレスの圧力も増して同点を狙う岡山。
それに対しヴェルディは、GKマテウスを使ってのビルドアップで冷静にかわさんとし。
11分にはマテウス→ンドカ→マテウスというパス交換で引き込み、右へのフィードでかわしたのちサイドを振りつつ前進。
そして左からのパスを受けた奈良輪がミドルシュート(GK堀田キャッチ)と、最後尾からフィニッシュまで持っていく流れを作りました。

相手を守勢に追いやりたい岡山でしたが、プレッシングのみでは果たせず。
そんな思惑からか、ターゲットのデューク投入に踏み切ったのが15分でした。
チアゴに代えての投入で、ロングボール攻勢の効率アップにより陣地を押し上げに掛かったでしょうか。
しかし同時に仙波→河井に交代し、不可解だったのはそれと共に大幅なポジションチェンジが敢行された事。
河井はアンカーに入り、それにより本山がシフトしたのは何と右CBで、柳が中央・濱田が左へシフト。
押し出された徳元が空いたシャドーに入るそのイレギュラーっぽい布陣に、プレーオフを見据えての采配という思惑が透けて見え。

なお同時にヴェルディもカードを切り、梶川→深澤へと交代。
深澤は右サイドバックに入り、奈良輪が左SBへ・加藤蓮が左SHへ玉突き的にシフトしましたが、こちらは既に経験済みのポジションであり。

そしてその岡山の布陣が、失点に直結する事となります。
18分中盤でボールを確保した岡山、最終ラインに戻されてパスを受けた本山、ヴェルディのプレスを受ける形となったためさらに戻し。
しかしこれが柳のマイナス方向へとズレてしまい、ヴェルディ・佐藤凌に掻っ攫われてそのまま前進、GK堀田の前目の位置を確認してのミドルシュートが放たれ。
グラウンダーのシュートがゴール右へと突き刺さり、痛すぎる追加点となってしまいました。
一方棚ぼた的なゴールを決めた佐藤凌、これで昨季に並ぶ13得点という事で、ベンチメンバー・スタッフ達と手厚くハイタッチを交わし。

やはり慣れないポジションはやらせるべきではないと反省したのか、以降4-4-2へとフォーメーションをシフトする岡山。
徳元を本来の左SBへと置き右SBには本山、そしてムーク・河井のドイスボランチへと当て嵌めました。

気を取り直して攻め始めたものの、20分のCKでは逆にヴェルディにカウンターを浴びる(シュートには繋がらず)など流れに乗れない岡山。
直後の21分には再び右スペースでスルーパスに走り込んだ河村のグラウンダーでの「クロスが入り、染野がゴールエリア眼前で合わせるという決定機になるもジャストミート出来ず、こぼれ球を加藤蓮が詰めにいくもGK堀田が抑え逃してしまったヴェルディ。

23分にムーク→輪笠へと交代した岡山。
ボランチの機動力を確保したうえで、人数を掛けてサイド攻撃を仕掛けて押し込みを図ります。
輪笠が積極的にサイドに張り出してボールを出し入れするも、フィニッシュまでは辿り着けない時間が長くなり。
それでも攻撃権を握られたヴェルディは、28分に2枚替え。
馬場・加藤蓮→加藤弘堅・平へと代え、谷口が左SBに回り奈良輪が左SHへシフト。
守備強度を高めた布陣のみならず、岡山の右サイドアタックを受けた際は、奈良輪が一列降りて5バックへと可変する体制で後ろを固めに掛かりました。

時間も進み苦しくなってきた岡山、32分に最後の交代。
宮崎智が投入され(徳元と交代)、岡山でのラストプレーかどうかは今後のプレーオフ次第ですが、雄姿を見せる宮崎智。
その直後の33分、河合のロングパスでデュークが裏を取り、ダイレクトでループシュートを放ってGKマテウスの頭上を破り。
しかしボールはゴールに吸い込まれるも、オフサイドで無効となり実りません。

守備固めの様相となったヴェルディに対し、強度でこじ開けるしかないという状況の岡山。
有利なヴェルディサイドも36分、多大な貢献をしていた河村が足を攣らせてしまうなど、決して無傷では済まされず。(39分にバイロンに交代・同時に佐藤凌→阪野に交代)
それでも過去4試合無失点で連勝という実績を胸に、自身を持って逃げ切りへのロードを走っていきます。

ヴェルディがボールキープに徹する時間も作りつつ、岡山が得点出来ぬまま、とうとう突入したアディショナルタイム。
完全に押し込むという流れを作れず、既に同点への機運は無い状況のなか、中盤で輪笠のボール奪取から決定機を迎え。
その輪笠が中央へ縦パスを送ったのち、右サイド奥でスルーパスを受けてクロスを供給。
そして永井のヘディングシュートがゴールを襲ったものの、バーを掠めて惜しくも得点出来ずに終わります。

結局2-0のまま試合終了、ヴェルディは6連勝でシーズンを締めた一方で、まだ試合が続く岡山。
連敗でプレーオフを迎えるとあっては不安が拭えませんが、戦術的に色々試しを図った試合だったのも確かであり。
決戦の時までどう取り入れるか、期待半分不安半分といった所でしょうか。

コメント
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