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DAZN観戦 2023年J2リーグ第9節 ジュビロ磐田vsFC町田ゼルビア

2023-04-15 16:52:22 | サッカー視聴記(2023年J2)

※前回の町田の記事はこちら(7節・藤枝戦、1-0)

<磐田スタメン> ※()内は前節のスタメン

  • ファビアン・ゴンザレスが移籍問題により出場停止の真っ只中。出場可能は15節から。
  • 杉本がJ1・マリノスへ完全移籍、6節以降をもって登録抹消。
  • 針谷が7節(大分戦、1-2)で負傷交代、以降ベンチ外が続く。
  • GK齋藤・伊藤稜介・舩橋・川合の4名が4節から2種登録。
  • 李が7節から2種登録。
  • 来季加入内定の植村が特別指定で登録。

<町田スタメン>

  • 前節(秋田戦、0-1)は3-4-2-1。4-4-2へと戻して挑む。
  • 宇野の故障が発表され、6節(いわき戦、1-0)で発生して全治12週間との事。
  • 7節で負傷したミッチェル・デュークの詳細が発表され、全治6週間との事。

新規登録禁止という、厳しい船出を強いられた磐田の今シーズン。
その成績は3勝2分3敗と可も無く不可も無く、といった感じですが、チームを進化させる手段に乏しいのは明らかであり。
飛び級で新加入となった後藤の活躍はあれど、未だ17歳の若武者を全試合(リーグ戦)に出場させる程、選手層の問題は特にFWに厳しく襲い掛かっています。ここからさらに杉本が移籍した訳だが、本人が成績を残せていなかったため大した要因では無いと思われているのが珍妙

そして現在、ルヴァン杯の参加も強いられている影響で連戦の真っ只中。
1年でのJ1復帰、というフレーズを気軽に言える状況では無さそうですが、果たしてその凌ぎの先に待ち受けている情景はどのようなものか。

この日は目下首位の町田を迎えての一戦。
前節の大勝(水戸戦、5-1)もあり、ある意味チームの現在地を確認するにはうってつけの相手ですが、当然一筋縄ではいかぬ強敵。
ロングボール攻勢で強度を前面に押し出す町田に対し、前半3分センターバックの鈴木海が早くも(エリキへの反則で)警告を受ける事となってしまい。

ホームの声援を背に受け、普段通りのサッカーを貫かんとする磐田。
しかし町田のゆったりとしたペースに対し、主に町田のゴールキックの際に上がるブーイングが目立つといった状況。(相手の町田サポーターも、磐田のビルドアップに対しブーイングを目立たせていましたが)
これが良くなかったでしょうか。
11分町田はそのゴールキックからで、ポープのロングフィードが跳んだ荒木の頭上を越えると、エリキが拾った事で一気に好機が生まれ。
ラストパスを受けた平河がエリア内へ進入してシュートと、僅か1本のパス(ロングフィードも含めると2本)であっさりゴールに辿り着き。
いかにもパワーサッカーらしい攻めで、先制点を挙げました。

先行された磐田、ボールポゼッションを高めて反撃を敢行します。
しかし当然町田のプレッシングに悩まされる事となり。
遠藤が最終ラインに降りた時は前に運ぶ事が出来るようになるも、そうでない時は町田ディフェンスに引っ掛かったり、無理矢理なロングボールを上げるしか無いといった状況。
そして前に運んでも、町田の素早い寄せの前に結局は好機を作れずという時間がを強いられます。
一方の町田も無理攻めはせず、マイボールの際は最終ラインからの繋ぎを重視する姿勢へ。
それに磐田もプレッシングで対抗し、お互いにボールを握るも好機に辿り着けないというシーンが長く続き。

先に打開を見せたのは町田で、23分にGKポープの縦パスから稲葉ポストプレイ→藤原ダイレクトで縦パスでエリキに渡し。
そして平河をスルーパスで走らせるという、先制点と類似したシーンを生み出さんとしますがこれは繋がらず。
先手を取られた磐田も直後の24分、遠藤が厳しめの短いスルーパスを送り、これを松本がスライディングで繋ぐ事で打開を図り。
その後もプレッシャーをいなしながら前進し、遠藤の左への展開からドゥドゥのクロスが上がる(金子がヘッドで合わせるもシュートにはならず)という具合に、プレッシングを恐れず繋ぎに成功しての好機を生み出した両チーム。

そんな中で磐田・松原が町田の強度に対しやや神経過敏といった絵図を見せ、上記の好機の中で奥山政との接触があり、倒れ込む奥山政。
それに対し何らか言い放っていたシーンが映し出され、不穏な空気を生み出します。
30分には磐田が前進する中、荒木にアフターチャージを受けた事でパスワークそっちのけでヒートアップを見せてしまい。
リードされても冷静さを保つ中で、松原1人がそれに乗れていないといった流れとなります。
この空気は後も続き、37分には磐田のフリーキックの際に、リスタートを平河が妨害してしまい警告を受け。

そんな松原の居る左サイドを余所に、鈴木雄が盛んに上がる右サイドを重視して攻める磐田。
31分にそこから決定機、町田のパスカットに遭いつつもパスワークを完遂し、松本のスルーパスで右ポケット奥を取った鈴木雄。
入れられたグラウンダーのクロスはGKポープに弾かれるも、遠藤がエリア外で拾ってシュート、ブロックに当たるも尚もゴールに向かい。
しか右ポストに当たってしまい惜しくも実らずとなると、磐田は悔しがる暇も与えられず町田がカウンターに持ち込みます。
藤原がラフに裏へとボールを送り、拾われた所をすかさずエリキが奪い返し、そのままドリブルでエリア内へ。
最後は荒木への横パスを選択するも、GK梶川が抑えて何とか凌ぎます。

前への意識を高めるも、それを逆手に取られるという負けパターンが過る磐田。
42分には再び町田がGKポープからの組み立て、ボランチに対し上原が食いつきにいった事でかわされてしまい、そこからダルマ式に前に出てはかわされるの連続でピンチを招き。(最後は右から高江のスルーパスがエリア内に入るも平河には繋がらず)

磐田がポゼッションを高めて好機を作れるようになるも、その間に町田の逆襲を浴びるという流れが形成されつつあり。
そのまま迎えたアディショナルタイム、ここも右サイドからの攻撃で、パスワークの中でドゥドゥが逆サイドから張り出して攻めに絡み。
そしてハーフレーンから右ポケットへスルーパスを送るドゥドゥ、それに走り込むのは当然ながら鈴木雄で、奥からマイナスのクロス。
これを金子が合わせてシュートし攻撃を完遂させ、ゴールネットを揺らして同点に。
その後町田のキックオフ、ロングボールを送った直後に前半終了の笛が鳴るという具合に、最後の好機で見事結果を出したという形の磐田。

共に交代無く迎えた後半。
勢いそのままに、とはいかずも、最初に好機を作ったのはやはり磐田で後半2分。
ここも遠藤が中盤の底でミドルパスで展開、そのまま自身も左サイドで攻撃に絡みつつ前進。(松原からクロスが上がるもシュートにはいけず)

前半の苦境の時間帯然り、やはり遠藤が絡む事が今の磐田の生命線、という事を再認識させるには十分な内容。
それを町田サイドも理解したようで、8分は自陣でボールコントロールする遠藤に対し、2トップが素早くプレッシャーを掛けボール奪取に成功します。
しかしここはショートカウンターに繋げられず、一旦戻して作り直しに。
その直後に磐田も、町田ボランチ・高江を4人で囲んで奪うという具合に、キーマンへのチェックをお互い強める姿勢に。

攻めのリズムを掴むとともに、前述のパワーサッカーと相対する故の不穏な空気を振り払いたい磐田ですが、5分に不運な形でミソが付きます。
磐田のクリアでタッチに出たボールが壁に当たって跳ね返り、そのままGKポープが抑える事態になると、町田サイドに素早く渡さなかった事で遅延行為となり警告が出され。
俗にいう「スイカ泥棒」に思わぬ形で相成ってしまったポープ、前半の平河とともに、のちの伏線になってしまったでしょうか。

そんな中、磐田は11分に早くも遠藤を交代させる手段を採り。
連戦を考慮しての事なのは明白(前節もハーフタイムで交代)で、鹿沼へと代えて残り時間に臨みます。(同時に大津→後藤へと交代)

直後の12分、再び町田はGKポープのロングフィードによる好機。
跳ね返りを繋いだのちに高江がミドルシュートを放ち、コントロール重視でゴール右を狙ったものの惜しくも枠を捉えられず。
遠藤不在となった以上、先にペースを与えてしまった磐田は綺麗に繋げる事は厳しいといった状況で、再び町田の強度に悩まされる時間帯へと突入します。(15分に町田は高橋→沼田へと交代、平河が右SHへシフト)
攻めではプレッシャーを受けて前進に難儀し、守りは相手の長いパスによる前進を止めるのに四苦八苦。

それでもホームである以上、引き分け上等な戦いを見せる訳にはいかない磐田。
23分に松本の反則気味のボール奪取からの攻めで右サイド奥でのスローインに持ち込み、鈴木雄がカットインからミドルシュートを狙い。
ブロックされた尚もCKで継続するも、これを防がれると町田のカウンターが牙を剥きます。
2本目のクロスをGKポープがパンチング、このボールが直接平河に渡ると、一気にドリブルでエリア手前中央まで進む平河。
たまらず鹿沼が倒してしまい反則・警告、そして絶好の位置での直接FKを得た町田。
是非ともモノにしたい所でしたが、キッカー翁長の直接シュートは壁を直撃。

悔いが残る逃し方をした町田、これを境にチーム全体もペースダウンが見られ。
磐田が流れを引き戻し、攻撃を続けるも決定打に欠く中、31分に交代カードも切り(金子・松本→山田・藤川)勝負を賭けにいきます。
32分には左サイドのスローインから素早く松本がクロスを上げ、クリアボールを鈴木雄が再びミドルシュート。
これも翁長のブロックに阻まれ、尚もエリア内を伺うようにパスを繋ぐもののモノに出来ず。

しかし町田サイドも危うい流れの中、直後のゴールキックでGKポープがやらかしてしまいます。
フィードが低くなって直接後藤にカットされる事態となり、そのままエリア内でGKと一対一に持ち込む後藤。
ポープを右へとかわし、GK不在のゴールへシュートを流し込んだものの、ここも翁長が戻ってブロックで防ぎ難を逃れ。
町田にとってはホッと一息といったシーンでしたがそれも束の間、最悪の事件がここで発生します。
外に出たボールが藤原の下に転がると、素早くCKを始めるべく山田が強引にボール奪取。
しかしこれにより生まれたのは逆上した藤原の蛮行であり、山田を押し倒した藤原によって両軍入り乱れる事態に繋がってしまいます。
ベンチのスタッフ総出で何とかこれを収拾し、この要因となった藤原に対して主審が赤いカードを突き出したのが37分。(同時に藤原に対して手を出したと思われるドゥドゥ・鈴木雄にも警告)

数的優位となった磐田ですが、状況が状況故に直ぐに試合再開する事は許されず。
その間に町田ベンチはCBを補充する交代を敢行(荒木→グティエレス)してしまい、町田の動揺を突く事は出来ませんでした。
以降、町田が4-4-1ブロックで固める体勢を取る中、それをどう崩すかという問題に立ち向かう事となった磐田。
(町田は42分にエリキ→藤尾に交代、直後に磐田も上原→小川に交代)

43分に好機を迎え、山田が細かい繋ぎによる前進を経てエリア内右へスルーパス、そこに藤川が走り込み。
しかし町田は翁長がショルダーチャージで藤川を弾き飛ばしてのディフェンスで防ぎ、これが反則無しとなった事で磐田ベンチは一斉に異議を唱える事態となってしまいます。
乱闘後もその暗雲を引きずる事を強いられ、それに従うように45分には山田がスライディングでグティエレスを削ってしまい反則・警告。

状況を打開できない磐田。
突入したATでも、町田のブロックの外でボールを回すだけ、というシーンを長く強いられ。
その結果フィニッシュに辿り着く事無く、数的優位が逆に足枷となったようなサッカーを強いられる事となりました。
町田は引き分け上等、といった感じでしたが、こちらも遅延行為でグティエレスが警告を受ける等カード塗れの流れには逆らえず。

結局長いATで試合は動く事無く、1-1のまま試合終了の笛が鳴り。
ホームの磐田は言わずもなが、町田にとってもこれで首位の座を明け渡すなど、連戦を象徴するように難儀な試合になりました。
お互い3日後にはスカッとする試合をこなしたい所でしょう。


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