前回野球観戦という、このブログの趣旨に全く合わない事をやってしまったお詫びの意味を含めて現地観戦。
そのため、相手の福岡の試合を観るのは3連荘となってしまいましたが気にしない。
前回述べた通り、北海道のスポーツ環境は、プロ野球・日本ハムが本拠地移転を敢行した事でガラリと変わり。
傍らから見てみれば置いてけぼりを喰らったかのような札幌市ですが、めげる事無く「スポーツ文化の振興」という、多目的である札幌ドームの理念を今一度思い出すように歩み始めているようであり。
#札幌ドーム で高校大会続々 11月に高校サッカー決勝 10月は高校ラグビー決勝、秋季全道高校野球 | 道新スポーツ | DOSHIN SPORTS https://t.co/wS5HDRrhmq @doshinsportsより
— 道新スポーツ (@doshinsports) April 20, 2023
いざ新球場が開幕してみると、そのアクセスの悪さを筆頭に悪評が目立つようになった日本ハム側を余所に……という、当初の予想とは逆の構図が出来つつあるのが何とも。
まあ対立などせずどちらもwin‐winになるのが素晴らしい事でしょうが(綺麗事)
さてそんな事情から、一新した地下鉄・福住駅の様相。
改札~3番出口間のパネルも、当然の如く、日本ハムが居なくなった分札幌の独占状態に。
ただクソンユンや小野・深井・中島らこの日ベンチ外だった選手が目立っていたのが何とも
割り当ての余裕が出来たのか、ミハイロ・ペトロヴィッチ監督(以下ミシャ)も満を持して登場しておりました。
エスカレーター前のパネル。
「○○、世界へ」というフレーズは、「柏から世界へ」(2018年)の如く何かのフラグと思えて不安で仕方無いですが気にしない。
行列を避ける意味合いも兼ね、駅直結のイトーヨーカドー内にあるドトールコーヒーショップに入り、アイスコーヒー一杯で一服。
この店内から、ドームに向かわんと足を動かしているサポーターたちの姿を見るというロケーションは、嫌でもテンションを上げさせるのに十分足るものでした。
休息もそこそこにいざドームへ。
入場前に見学したメモリアルコーナー、去年の札幌ドームMVPの栄冠(?)には青木。
こうしたロゴの表記も、すっかり札幌一色に。
移転した日本ハムを弄るのはこれまでにして……
今後の観戦の際に壁になりそうなのが、今季から札幌でも導入した、ダイナミックプライシングシステム。
いわゆる価格変動制であり、それに伴い全体のチケットの値段も一回りアップといった感じに。
とてもじゃないがメインスタンド側は手を出せそうにない、という事で、約2週間前に取ったバックスタンド側(カテゴリー3)チケットは4800円(手数料などは抜き)でした。
前回のFC東京(味の素スタジアム)のバックスタンド側のお値段と比べても、かなり強気なものであり。
果たしてこれが観客動員の足枷にならなければ良いですが。
おかげで今回も電光掲示板はこんな感じで見辛い角度ですが、これに関しては思わぬ形で解決を見せました。(後述)
尚この映像の方は札幌OBの石井謙伍氏で、試合前のイベントに河合竜二氏に呼ばれる形(勝手な想像)で参加。
さて入場を果たすと、ゲートから直ぐのブースでお仕事をしているこの鳥方の姿が。
説明不要のドーレくんであり、こうして我々の間近に姿を現すのは何時以来か……と感慨深く。
試合開始まで1時間以上前、という早めの段階でピッチを周回するドーレくん。
練習中にスタメン紹介を行う札幌ならでは、といった所でしょうか。
やっぱりマスコットの存在感は良いものです。(何がだ)
席に着き、現地に来たからには楽しむべきスタジアムグルメ。
コンサドーレ太鼓判メニューからの選択。
とは言っても、その名の通り「赤・黒カラーに染め上げられた」食品。
これが味の方にも影響するのは言うに及ばず、特に赤カラーは「甘・辛」がメインとなる、人を選ぶものに偏ってしまうのが悩み所。
熟考の結果、黒カラーの趣が強いものを選び「BLACK担々焼きそば」。
それでもその名称の通り、辛味がそこそこにありましたが。(カレーでいえば中辛レベル)
黒要素であるこの真っ黒い麺はイカスミ味と、こちらも人を選びそうな味付けですが個人的には嫌いでは無く。
これとハンバーガー1個を合わせて食し、腹ごしらえは万全。
ふと福岡サポーターサイドのスタンドを見ると、その断幕にはえげつない文字が。
「九州独立」との事です。(まあ20年以上前から使用されていたフレーズですが)
試合に向けて、メモの準備をするか……という所で一悶着。
持ってきたボールペンが、何とインクが出ない事態が発覚して大慌て。
心中穏やかでは無いといった状態で、席を立ち「コンサドーレオフィシャルショップ」でペンを購入する事にしました。
余談ですが、このショップは前年までの「GOODS JAM」の場所に作られたもの。
これから札幌がドームを席捲していくという形が名実ともに現れているようであり。
ドーレくんのイラストがプリントされたボールペン、600円なり。(税抜、自宅で撮影)
完全なアクシデントによる出費ですが、まあご祝儀代わりという事で……
店を出て再度席に着いた際には、既に13時過ぎ。
程なく練習開始となりました。
ピッチに登場後、全方位に頭を下げる選手達と、それに赤黒のフラッグ総出で応えるサポーター。
一方登場するやいなや、一目散に(といっても歩いて)福岡サポーターサイドへの挨拶を最優先する福岡選手。
その後に全方位、さらには札幌サポーターサイドに頭を下げ。
これには拍手が起こる……と同時に少量のブーイングも混じるという、やや困惑気味の札幌ゴール裏。
余談ですが、この札幌サポーターの「ブーイング文化」と言うべきでしょうか。
以前に(コロナ禍前ぐらいか)顕著だった「相手選手が練習に姿を現した段階でブーイングを起こす」という行為は、個人的に好きになれません。
対象が鹿島・浦和といった歴史のある強豪ならば、「その威光に負けない」意気込みを示すもので悪くないと受け取れるのですが……。
自分が以前観た松本戦(2019年)でも、明らかに立場が劣る松本に対してそれを敢行していたのは、マイナスイメージの方を強く感じてしまいます。
まああくまで個人的な感想なのですが。
そんな事を考えつつ、迎えたスタメン発表の時間。
「まずはアウェイのアビスパ福岡」というDJのアナウンスの際にも、ひとしきり札幌サイドから起こるブーイング。
その中でも、元札幌である奈良・前のアナウンスに対しては拍手。
そして例によって映像付きの、札幌の選手紹介。
一部アニメーションも取り入れられており、このシーンの際に、顔をやや下向きの位置から上げるというものが。
演出面もそれなりに頑張っている趣が感じられました。
今季が6年目と、広島・浦和時代と同レベルの政権の長さとなったミシャ監督。(尚DJのコールは、「ミハイロ・『ミシャ』・ペトロヴィッチ」というものでした)
今季限りとなるかどうかは札幌フロントの姿勢次第なのでしょうが、少なくとも『その時』が、浦和時代のような「成績不振による、サポーターとの喧嘩の果てに采配面で自爆」というものでは無い事を祈るばかりです。
練習も終わり、キックオフ前にトイレに行っておこうという目的で席を立ち。
しかし上段に上がってみると、そこには「座席で選手入場シーンを迎える」という自分のプランを覆す絵図が準備されていました。
それはビッグフラッグであり、バックスタンド側に掲げる準備が行われており。
当然、人間を覆うように上部に掲げられるものであり。
映像を撮りたいという自分は反射的に、「たまったものでは無い」という思いに駆られ、その場から避難する事を決定しました。
そしてトイレを済ませたのち、自身初となる3階での展望に。迷惑な奴だ
いかにも写真を撮ってくださいというように設置されていたパネル。
ドーレくんの隣のキャラクターは、札幌ドームのオフィシャルのものであるチャームコロンだそうです。
この脇で、入場直前~直後にかけてひとしきりに撮影。
着席時に比べてはるかに見やすい掲示板の角度。
今度からここからの撮影をメインにしよう、と考えさせるのに十分でした。
試合前の映像の演出も、本当に頑張っているという気概が伺えるものであり。
ほぼ真上という位置からの、札幌サポーターならびにコンサドールズの姿。
これも自分にとっては、「どうして今まで……」と思わざるを得ない斬新なもの。
しかし選手入場は、バックスタンドからよりさらに極小のものとなり。
尚キックインのような場所に居るキャラクターは、北海道新聞社のものである「ぶんちゃん」。
こうした真新しい光景を与えてくれて、ある意味感謝しなければいけない対象であるビッグフラッグのお姿。
この後慌てて戻り、何とかキックオフ直前で着席。
この日のスタメン。
札幌はGKクソンユンがベンチ外となり、開幕節以来のスタメンとなった菅野がGK。
故障で無いのならば、4試合で10失点の惨状ではある意味仕方ないと言える交代劇でしょうか。
また中村桐耶の出場停止(前節一発退場)を受けて微調整の果てに、ルーカス・フェルナンデスが左ウイングバックで今季初スタメン。
一方の福岡は、前節の4-4-2から3-4-2-1へとシステム自体を弄り。
三國ケネディエブスをセンターバックに使う事でそれを果たし。
頂点の1トップは当初ルキアンでしたが、のちに山岸と入れ替わっていました。
お互い3-4-2-1(札幌の方は駒井が1トップなため、実質0トップかも)のミラーマッチといえる布陣で、迎えた試合開始。
最初にクロスに辿り着いたのは福岡(前半2分、左から小田のクロス)でしたが、その後は札幌が攻勢に入り。
福岡がロングボールを蹴り、それを跳ね返される事によって、前に向けたベクトルの逆を突かれるという流れとなります。
そして早々の5分に札幌が先制点に辿り着き。
試合前に気になるデータを見たので、乗せておきます。(多謝)
【Jリーグ】J1の18クラブの「ロングパスの成功率」を計算してみた。表のとおり、アルビレックス新潟が56.5%で1位。2位はセレッソ大阪で55.6%。どちらも前線に大型フォワードがいるわけではないことを考えると「GKやDFのキックの精度が高い。」と考えられる。3位はガンバ大阪、4位は浦和レッズ。 pic.twitter.com/W6Q0Xg68CF
— じじ(サッカーコラム J3 PLUS+) (@J3Plus) April 22, 2023
この札幌の「ロングパス総数リーグ2位、にも拘らず成功率が15位」という懸念を持って、観戦していた自分。
ある意味パターン化している、「右サイドの金子へのロングパス」への傾倒がこういう数字を招いていると推測します。
しかし、GK菅野のフィードが左サイドの菅に渡り、そこからさらに菅がサイドチェンジのように右へロングパス。
これが金子に綺麗に渡ると、得意のドリブルで奥へと切り込み、小田を振り切った末に右ポケットからマイナスのクロス。
ディフェンスに当たってこぼれるも、すかさずシュートしたのは荒野。
鮮やかにネットに突き刺さり、試合前の懸念を振り払うかのようなロングパスの連続からの好機で先制しました。
その後も福岡の攻撃があっさり跳ね返される一方で、流れを掴む札幌。
金子のドリブルは以降も冴え渡り、その突破力を防がんと小田・三國の2段構えで対策せんとする福岡ですが状況は悪く。
何度も右サイド奥からクロスに持ち込まれます。
そして迎えた13分、今度は浅野のドリブルからの好機で、左ハーフレーンで受けた青木がポケットへスルーパス。
奥へと走り込んだルーカスがグラウンダーでクロスを送ると、エリア内へ入り込んでいた浅野のシュートでゴールネットを揺らします。
敵陣でこれだけ縦横無尽に展開されれば、堅守の福岡サイドも成す術無いといった形で、早々に2点リードを奪った札幌。
反撃を試みたい福岡、18分に紺野のドリブルが反則で止められ、エリアからすぐ手前・左ハーフレーンからのフリーキックに。(正直、相手のセットプレーの際にも札幌サポがブーイングを上げるのは勘弁……)
キッカー中村駿はクロスを選択し、跳ね返りを前がダイレクトでエリア内へ縦パス。
これをルキアンがさらにダイレクトでシュートにいきましたが、ミートせずGK菅野がキャッチ。
その後もひとしきり札幌が押し込む展開となり、冴え渡る金子のドリブル。
前掛かりになる分、三國が金子との一対一を強いられる場面が膨らみ、そしてそこで振り切られる三國といったシーンが頻発します。
入れられるクロスを何とかクリア、という守勢を強いられる事で、札幌のコーナーキックの場面も膨れ上がり。
そこから跳ね返りを金子のミドルシュート(19分・31分)や、岡村のヘディングシュート(31分)という具合にフィニッシュを重ねていき。
さらに福岡はアクシデントにも見舞われ、38分には中村駿が足を痛めてしまったようで続行不可能に。
早々に交代カードを切らざるを得なくなります。(田邉と交代)
その交代の直前に、間が空いたので撮ってみたメンバー表。
前年までの簡素な表記(黒が背景)から一新と、やはり今季は色んな意味で再出発といった札幌クラブ並びに札幌市の意気込みが感じられました。
田邉投入後も、ロングパスを金子に通されて危機を招く流れは変えられない福岡。
アディショナルタイムにようやくいい流れが巡って来るも、敵陣右サイドでのボール奪取から、山岸→紺野→ルキアンと経由して放たれた決定的なシュートは枠外に。
そしてその直後、札幌・浅野のドリブルを反則で阻止した三國が警告と、とうとう後手に回るディフェンスによる被害が出てしまいます。
そして2-0のまま前半終了。
迎えたハーフタイム。
心の中で「警告も貰った事で、長谷部茂利監督はその三國に代えて4バックにするであろう」という予測を勝手に立てる自分を余所に、ピッチ内に現れるドーレくん。
そして始まる、コンサドールズとのダンスパフォーマンス。
バックスタンドから、反時計回りに周回し、最後はメインスタンド側で締め。
そんな彼女らを余所に、頭の中は三國交代という一色に染まる自分。
仮に警告が無くても、金子の跳梁を何度も許している状況では避けられないものでしょう。
その予想に従うように、ピッチ内で練習していたアクシデントにより既に1人少なくなった福岡リザーブは、札幌サイドを余所に早めに切り上げてベンチに帰還。
そして後半開始の時を迎え、予想通りに掲げられる交代ボード。
三國に代えて金森が投入され、前節同様の4-4-2となって後半に挑む福岡。
一方の札幌も、離脱明けという要素のルーカスに代えてキムゴンヒを投入。
これで青木が左WBに回り、こちらもポジションチェンジを交えました。
大きく動いてきた福岡サイドに対し、札幌の対応力が問われる立ち上がりとなった後半。
しかしその辺りは、流石ミシャ氏のチームと言うべきか、残念な出来となってしまいます。
いきなりの後半1分、福岡は左サイドでの前進、右サイドハーフになった紺野が逆へと張り出して攻めに関わり。
金森がドリブルで奥を突いたのちのパスからダイレクトでクロスを入れる紺野。(中央のルキアンには僅かに合わず)
福岡の変節に対し、守勢を強いられる事に。
そして6分に素早いFKでのリスタートから、金森の中央のドリブルを経て右へと展開、今度は同サイドで受けた紺野がクロス。
これをファーサイドで山岸がヘディングシュートを放ち、GK菅野の上を抜いてゴールネットを揺らします。
サイドを数的優位で踏襲される攻撃に対処が遅れる、という結果を招いてしまった札幌。
1点差に迫った福岡、さらに8分に左サイドから金森がクロス。
ファーサイドでルキアンが合わせにいくも青木がカットし、それを眼前で見ていたルキアンがハンドのアピールをするなかプレーは続き。
尚もマイボールにした福岡ですが、キムゴンヒに奪われて札幌のターンになると、拾った浅野がすかさずロングシュートを狙います。
これが見事に奏功し、GK村上の上を抜いてゴールに入り。
とんでもないロングシュートに沸き上がるスタンドですが、ピッチ脇では長谷部監督が青木のハンドを訴えてヒートアップ。
この影響か、VARチェックののちにOFRが行われ、緊張の一瞬となるスタジアム内。
そしてその結果、やはり青木がハンドを取られ、しかもその場はまごう事無きエリア内であり福岡のPKに。
札幌サイドは追加点が幻となったのみならず、一転して同点の危機となってしまいました。
これをキッカーのルキアンがしっかりとGKの逆を突いて左へ蹴り込み、あっという間に同点とした福岡。
続く14分にも右サイド奥から金森がマイナスのクロスを入れる等、前半とは一転して福岡がサイド奥を突く絵図が中心となり。
それでも札幌は落ち着き、田中駿太のサイドチェンジなど、前半通し続けていたロングパスを中心に組み立てて攻撃権を取り戻します。
当然金子の突破も忘れずに、福岡ディフェンスに択を見せ続け。
福岡ベンチは23分にさらに動き、小田→前嶋へと交代。
これにて湯澤が左サイドバックに回り、守備強度の高い湯澤を置く事で金子への対策としたでしょうか。
一方の札幌、同点となった直後(13分)に駒井→宮澤。(青木がシャドーに回り菅が左WB・福森が左センターバックへ)
25分に福森→スパチョークへ交代(再び青木が左WB・菅が左CBへ)と、着実にカードを切っていき、他選手もめまぐるしくポジションが変わり。
福森というパサーが退いた事で、左サイドでのロングパスの出し手は以降菅が務める事となりました。
手当てした福岡ですが、以降も金子の突破力を受けて厳しいシーンが続き。
29分には湯澤が金子のドリブルに対する反則で警告を受けるなど、その個の力を前(選手にあらず)にして再び退潮していく事となります。
そして終盤戦を迎えるに辺り、35分に最後の交代。
ルキアン・山岸→ウェリントン・鶴野と、2トップ双方を代える策を敢行します。
しかし37分にアタッキングサードを縦横無尽にパスで繋ぐ札幌。
最後は右から金子が斜め45度からシュートを放つも、惜しくもゴール左へと外れという具合に、流れは依然として札幌のまま。
ジョーカー役を果たすべきウェリントンは、ロングボールの収め役を務めんとするも、前回述べたようにそのポストワーク・ボールキープ能力は陰りを見せており奪われるシーン数多で機能せず。
38分に札幌も最後の交代を行い、荒野と浅野に代えて馬場とミラン・トゥチッチ。
しかしこれ以降勢いを失って良き、こちらもトゥチッチはジョーカー役を果たせず。
アディショナルタイム初期に、岡村の縦パスをエリア内で受ける絶好機が巡ってきたトゥチッチでしたが、シュートは枠を捉えられず。
お互いジョーカー投入が勢いを削ぐ結果となる中、難儀なものとしたのが福岡のラフプレー。
チームが好調でも、前年顕著だったその流れは死滅していなかったという感じで、そのチャージを受けて次々と倒れ込む札幌選手。
特にキムゴンヒはハイボールの競り合いで悉く奈良のチャージを受け、その度に倒れ込んでしまうという絵図が発生。
その際に反則も取られずに不満を生むとともに、途切れるプレーで流れも悪くなり。
そしてATでは、とうとうその不満が爆発しミシャ監督がヒートアップして警告を貰い。
原因としては、福岡のファール(例によってキムゴンヒに対する前のチャージ)の際に、札幌はパスを繋げて前進したのも拘わらずアドバンテージは取られなかったという主審の判断。
これによりピッチ内に入り込んで異議を飛ばす事態となったミシャ氏。
その際に既にベンチに退いた荒野も異議で警告を受け。
その後札幌のスローインで、青木が左からロングスローを投げ入れ。
「あの札幌がロングスローをするのか……」という思いに駆られたのも束の間、ファーサイドへこぼれた所を、拾いにいった岡村が湯澤と交錯してしまい受けられず。
オブストラクションによる福岡の反則っぽいシーンとなり(反則は無し)、好機で判定に泣くシーンの連続に、当然スタンドからもブーイングがひっきりなしに響く事となりました。(こういったブーイングには頷ける)
そんなどす黒い空気が充満していく中、最後にやはり福岡の反則により、右サイドからのFKを得た札幌。
これが最後のチャンスといった感じでしたが、キッカー菅のシュート気味のクロスはクリアされて実らず。
タッチラインを割った所で試合終了を告げる笛が鳴り。
その瞬間大ブーイングが鳴り響く、札幌にとっては消化不良満載といった感じの引き分けとなりました。
こうした雰囲気故に、早めに立ち去るのが吉とばかりに、素早く席を立って帰路へ向かう自分。
試合の方は何とも言い難い内容でしたが、新生元年のような札幌ドームの歩みを確かめられたのは大きかった、という観戦になったでしょうか。