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DAZN観戦 2023年J2リーグ第35節 栃木SCvsジェフユナイテッド千葉

2023-09-20 18:11:31 | サッカー視聴記(2023年J2)

※前回の栃木の記事はこちら(31節・長崎戦、2-1)
※前回の千葉の記事はこちら(29節・徳島戦、3-3)

<栃木スタメン> ※()内は前節のスタメン

  • 山田が期間途中でレンタル終了となりJ1・柏へ帰還、32節(水戸戦、2-2)をもって登録抹消。
  • 32節で負傷交代した根本の詳細が発表されるも、全治は未定。

<千葉スタメン>

  • ブワニカ啓太が(水戸へ)レンタル移籍となり、31節(藤枝戦、3-2)をもって登録抹消。
  • ユース所属の東が2種登録となり、32節(磐田戦、3-2)から登録される。

好調の2チーム。
それを支えるスタメンも固定傾向にあり、栃木は3試合連続で同一スタメン。
その直前に根本の負傷・山田の移籍といったイレギュラーはあったものの、大島・宮崎がシャドーの穴を埋めた事で微調整で済みました。(あとは詳細不明の黒﨑→石田ぐらいか)
千葉は佐々木→新井一に代わったのみでその他はほぼ固定し、目下4連勝の原動力に。
しかしこの日はFWの小森がベンチ外となり、呉屋へと入れ替えて臨みました。
放送席では盛んに「鈴木大はここまでフルタイム出場」と語られていましたが、それがフラグになる展開が待ち受けていたとは露知らず。

前半2分の千葉、自陣で反則を受けた事によるフリーキックで素早いリスタートを選択し、風間が一気に裏へとロングパス。
エリア内中央へとドゥドゥが走り込み、GK藤田が抑えるも勢い余って交錯。
たまらず痛み倒れ込むドゥドゥという絵図が生まれたのが、前半全体のハイライトともなりました。

スピード豊かなドゥドゥを最大限利用する攻撃を貫く千葉。
他クラブではポストプレイヤーも務める等、その特徴が活かされているか否か疑問が残る経歴であった最近のドゥドゥ。
しかし千葉への移籍は干天の慈雨だったようで、水を得た魚のようにその長所を発揮します。

15分、栃木の攻撃で福森のミドルシュートがブロックされると、彼の後方へとこぼれたボールに対しすかさず追い掛けるドゥドゥ。
その超スピードで追い抜かれた福森、たまらずドゥドゥが拾った所にチャージしてしまい、反則・警告を受ける破目となり。
ここでも足を痛めて倒れ込むドゥドゥでしたが、彼の躍動と受難は尚も続きます。
ドリブルのみならず、21分に自陣でトラップしながら浮き球を操り前進という技量を見せるドゥドゥ。
それに対し抜かれかけた福島がチャージしてしまうと、またも反則・警告を受けるとともに、ドゥドゥが倒れ込むという絵図に。
栃木ディフェンスを翻弄しながらも、自身も傷付くというのはスピードストライカーにとって避けられぬものでもあり。

そんなドゥドゥの脅威を受けた栃木ですが、無抵抗という訳では無く。
むしろその持ち味であるハイプレスを存分に発揮し、千葉ゴールに迫っていきます。
4分に千葉の自陣でのパスミスを誘うと、拾った宮崎のパスを受けたイスマイラがエリア手前中央からシュート。
ブロックされたのち、拾った石田がすかさずミドルシュートを放つもゴール左へと外れ。
14分に神戸のボール奪取から左スローインに持ち込むと、大森のクロスをファーサイド奥で宮崎が合わせヘディングシュート。
しかし右ポストを直撃と、惜しい所で決められず。

苦戦の色が拭えない千葉のビルドアップですが、その形は2センターバック+田口をアンカーに置くという基本形。
それ故にサイドバックも引き気味で、サイドに送っては栃木のハイプレスを受けるという繰り返しでしたが、逆にSBに対しウイングバックが前に出る栃木を誘っていた風にも見えました。
相手の後方を薄くしたうえで、ドゥドゥを中心とした裏抜けで決定機を生み出せれば万々歳、というスタイル。

それに気付いたのか、20分辺りから栃木はハイプレスを諦める姿勢に。
最前線のイスマイラは田口をケアする位置まで退き、裏を取られるリスクを低くしたうえで、千葉のアンカー経由での前進を抑制する体制を採ります。
これにより膠着状態に陥って試合は進み。(飲水タイムは取られず)

こうなると、栃木は自発的にボールポゼッションを高める方向へと針が振れるものであり。
しかしそこに、今度は千葉のハイプレスが牙を剥くという具合に逆転現象(といっても、今季の千葉も元来ハイプレスが特徴ですが)が起きます。

ビルドアップに難儀する栃木、イスマイラ目掛けたロングボールへと舵を振り。
39分にはGK藤田から一気にロングフィードがイスマイラに収まり、そのままシュートまで持ち込み、ブロックされたこぼれ球を尚も自ら拾い。
そして左からカットインして再度シュート(枠外)と、千葉にドゥドゥが居るならこっちには……と言わんばかりにその能力を発揮します。

結局前半はスコアレスのまま終わり。
お互い対応力を見せながら進んでいった試合にある意味相応しく。

そして始まった後半、いきなりの1分にまたもドゥドゥが石田のチャージで痛んで倒れ込むシーンで幕を開け。
ドゥドゥが試合を動かすという流れは後半も健在で、それに従うように直後の2分、新井一のロングパスを左サイド奥で受けたドゥドゥがカットインでエリア内へ。
そして中央の呉屋へ横パスを送るもクリアされ、そのボールが見木の腕に当たってハンドとなり攻めきれず。

尚も好機に絡むドゥドゥと、それに相対する石田のバトルが目立ち。
6分に左サイドでスルーパスを受けたドゥドゥでしたが、石田のディフェンスに遭いボールキープできずに終わります。
しかし続く7分には、またも左サイド奥でスルーパスを受けたドゥドゥ、今度はカットインに成功してエリア内で石田をかわしにいき。
たまらず石田が出した足に掛かってしまい倒れたものの、主審の笛は鳴らずPKとはなりません。
今度は痛みでは無く抗議の意味合いで長らく倒れ込んでいたドゥドゥでしたが、当然判定は覆らず。

ややもするとPKを貰いに行ったようなこのドゥドゥのプレーの次に、チャンスを作った栃木。(9分)
福森が左サイドで突破を図ると、田中のチャージを受けても倒れずに突き進んでポケットを突くという、ドゥドゥとは対照的なシーンを描きます。(奥からグラウンダーでクロスもクリアされる)
これを機にペースを奪う栃木、浮き球のパスをイスマイラや大島が収める事で敵陣でサッカーを展開。
そして右からのスローインでは石田がロングスローを放り込むという具合に、空中戦で有利に立たんとします。
14分にはクリアボールを収めにいったイスマイラに対し、鈴木大のスライディングが襲う形で反則となり、鈴木大に警告。

流れを堰き止められた千葉の方が先にベンチが動き。
15分に風間→米倉へと交代し、米倉が右サイドハーフに入る事で田中が左SHに、ドゥドゥがFWへとそれぞれシフトします。

最前線に入った事で、ポストプレイもある程度しなければならなくなったドゥドゥ。
18分にクリアボールをドゥドゥが胸で落とし、そこから運ぶ千葉。
右サイド奥を突いた米倉、最初のクロスこそブロックされるも、繋ぎ直したのちの再度のクロス。
これがゴールに向かって浮き上がった末にバーを叩くという際どいボールとなります。

再び千葉へと流れが傾き、20分に田口のボール奪取から、ドリブルに持ち込んだ田中が石田に倒されて反則。
直接FKを得たというタイミングで、栃木ベンチも動き3枚替えを敢行します。(神戸・西谷・宮崎→佐藤・高萩・矢野)
この左ハーフレーン・エリアからやや手前でのFK、田口が蹴ると匂わせつつ日高が狙ったもののゴール上へと外れ。

27分に千葉がドゥドゥ・呉屋→高木・福満へと2枚替え。(田中がFWに回る)
続く28分には栃木が福森→吉田へ交代と、ベンチワークが交錯し。

先程の警告の場面然り、イスマイラを抑えるのに神経を尖らせる鈴木大。
30分にはそのイスマイラとの交錯で痛み倒れ込むという具合に、尚も要注意人物への対応に追われ。

そして迎えた33分、栃木は最後方から、千葉のプレッシングを受けつつのGK藤田のロングフィード。
これが佐藤に収まると、間髪入れずに前掛かりの千葉の裏を突くようにロングパスを送り、走り込んだ矢野が鈴木大を追い越して受けにいく決定機に。
必死に追走する鈴木大、あろう事か矢野を後ろから倒してしまう事態となり、反則を告げる笛が鳴り響きます。
そして鈴木大に赤いカード(警告2度では無く一発レッド)を突き出す主審(野堀桂佑氏)、よりによってこういう形で、フルタイム出場が途切れる破目となってしまいました。
おまけにエリア内での反則と判定され、栃木にPKが与えられ。(映像では手前に見えたものだが)

これで得たPK、キッカーは当然ながらイスマイラ。
終盤も近くなり(37分)決めれば天国、外せば……という意識が強くあったでしょうか。
右足インサイドで、慎重かつ威力重視でシュートしたイスマイラ。
しかし左へ蹴ったシュートはそのためコースが甘くなり、読みきったGK鈴木椋にセーブされてピッチ外へと転がるボール。
絶体絶命の危機を防いだ千葉、すかさず交代カードを使い鈴木大が去ったセンターバックを補充(田中→佐々木)します。

この交代により4-4-1としたうえで、高木が1トップとなり福満がボランチ・見木が左SHへシフトと微調整する千葉。
PK後の栃木CKを防いだのち、矢印を反転させて攻め上がり。
佐々木のロングパスを栃木がクリアしきれず、拾った高木が右からクロスを入れ、こぼれ球を繋いだのち田口がミドルシュート。
佐藤がブロックして舞い上がったボールを、エリア内の見木がバイシクルでシュート(ゴール右へ外れる)と、数的不利を跳ね除ける攻撃を見せました。

これで数的優位という感じが薄れてしまった栃木。
39分にイスマイラがヘディングシュートを放った(GK鈴木椋キャッチ)のち、40分にそれを補強せんとペレイラを投入します。(大島と交代)
矢野・イスマイラ・ペレイラというターゲットに対し、どうクロスに持ち込むかという事が求められる終盤戦となり。
しかしポゼッションを高めての攻撃は、1試合のうちある程度行うとはいえやはり慣れていないのか。
福島を高い位置へと上げ、2CBへと変形してビルドアップを行うも、千葉の守備意識の前に中々サイド奥に持ち込めず。

そしてアディショナルタイムに突入し、意外にも千葉の方がGKからの前進を成功させるシーンを目立たせ。
栃木が中々フィニッシュに持ち込めず、石田のロングスローに頼るのを尻目に得点の機運を高めます。

クロス攻勢に持ち込み、見木の左からのクロスに福満が合わせにいくも、佐藤に掴まれた事で合わせられず。(反則無し)
しかし大森に当たって流れた事で右CKを得ると、キッカー田口のニアサイドのクロスを合わせにいったのは、後方から走り込んだ佐々木。
フリーで放ったヘディングシュート、GK藤田の足でのセーブに阻まれるも、ゴール前に浮いた所を見木がヘッドで詰め。
まさに執念という連続フィニッシュで、ついに数的不利を埋める先制点を挙げた千葉。
ゴール裏・ベンチスタッフともに大熱狂に包まれます。

この際に頭部を負傷したのが佐藤で、出血したためピッチ外で治療を受け。
10人で残り少ない時間での反撃を余儀なくされた栃木。
何とか左サイドでスローインを得ると、このタイミングで佐藤が復帰して逆サイドから石田が駆け付けロングスローの体勢に。
投げ入れられたボールを平松が合わせるもこぼれ、跳ね返りをその佐藤がシュートしたもののボールは無情にもゴールの遥か上。
外れるのが見届けられた末に、試合終了の笛が吹かれました。

これで連勝を5に伸ばし、待望のプレーオフ圏内(6位)へと入り込んだ千葉。
日に日に昇格への機運は高まっているという近況ですが、まずは次節、鈴木大不在のなかどう戦うかを考えたい所でしょう。

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