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DAZN観戦 2022年J2リーグ第36節 東京ヴェルディvsブラウブリッツ秋田

2022-09-17 18:15:21 | サッカー視聴記(2022年J2)

※前回のヴェルディの記事はこちら(順延27節・徳島戦、0-1)
※前回の秋田の記事はこちら(29節・金沢戦、3-0)

<前節からの変更>

ヴェルディ=5人と半数近く変更。サイドバックは両方代え、右が深澤→山越・左が加藤蓮→谷口。ボランチの片割れが稲見→加藤弘堅・右サイドハーフが梶川→河村・FWの片割れが佐藤凌我→阪野。今後21日にも順延試合が控えており、長期の連戦を見据えた舵取りが続く。

秋田=3人を変更。ボランチの片割れが藤山→井上・右SHが中村→小暮・FWの片割れが青木→吉田伊吹。4バックは3試合継続で、2試合無失点という成績通りの安定感。

スタメン

残留争いに巻き込まれそうで巻き込まれないという戦いを続けている秋田。
昇格してから「2年目のジンクス」の法則通りに前年程の勢いは無さげですが、J2定着へ基礎を固めている状況でしょうか。
夏の移籍で輪笠(現岡山)の引き抜きに遭っても、その団結ぶりは健在であり。

この日の相手はヴェルディという事で、リーグ戦では通算4度目の対戦。
前年は2戦ともスコア的に完敗、今季の前半戦でも一時は0-3と大差を付けられたという具合に、サッカーのクオリティの差を見せ付けられる事が多い相手であり。
しかしそこからビハインドを跳ね返し同点・引き分けで終えた事で、苦手意識は払拭出来たでしょうか。
それともこの日の舞台であった味の素スタジアムのピッチ状態の悪さの影響か、アウェイにも拘らず上々の試合運びを見せ付けるに至りました。

前半戦とは監督も戦術も異なるヴェルディ。
フォーメーションに手を加え、攻め手も素直なクロスが増えたという印象であり。
前半5分、平のミドルパスを左サイドで受けた杉本が奥に切り込んでクロスを上げ、クリアされたボールに走り込んだ山越がダイレクトでシュート。(ゴール右へ外れる)
試合前のインタビューで城福浩監督がその拘りを熱く語っていたように、こうしたクロス並びにそこからの二次的なフィニッシュを目立たせ。

普段通りにロングボールで攻撃を組み立てる秋田を尻目に、ボールポゼッションを高めに掛かるヴェルディ。
そのビルドアップの形は、SBの片方が最終ラインに残ったうえで、もう片方が疑似SB的な動きも含めたオーバーラップを仕掛けるのが主体となり。
立ち上がりはその上がるSBはもっぱら左の谷口で、杉本より前に位置する事もしばしばでありました。
しかし試合が進み、中々フィニッシュに繋がらないのを受けてその役割は右の山越に移り変わり。
左右ともSBにもセンターバックが本職の選手が割り当てられており(山越は今季序盤から務めていましたが)、それにも拘らず単なるSB以上の役割をこなさなければいけないというのは、攻撃に流動性を齎すのは厳しいものがあったでしょうか。

フィジカルを押し出す秋田に対抗するように、ヴェルディサイドも激しいデュエルによる好機を作り出し。
20分に加藤弘の反則気味のボール奪取から、右サイドで受けた河村がカットインを経てミドルシュート。(GK田中キャッチ)
秋田・吉田謙監督の、「監督交代によりチーム強度は上がっている」という試合前インタビューの通りのシーンを描き。
25分にはその影響で、森田のユニフォームが破損してしまう程であり。(直ぐに交換して復帰)

30分を過ぎた辺りから、狙いを切り替えた通りに右サイドからクロスに繋げていくヴェルディの攻撃。
ファーサイドの杉本を狙ったクロスが実りそうで実らない、といった絵図が繰り広げられる中で迎えた40分。
阪野のポストプレイが秋田・井上の反則を誘い、中央からのフリーキックを得ると、キッカー森田のエリア内右を狙ったロビングをンドカ・ボニフェイスが折り返し。
そして谷口がフリック気味に合わせ、シュートは左ゴールポストに当たって跳ね返り、そこを阪野が詰めたもののゴールラインを割る寸前で秋田・稲葉に跳ね返されます。
ゴールをアピールする声がヴェルディサイドから上がったものの、結局ゴールの判定は下されず逃してしまいました。

すると魅入られるかのように相手にチャンスが訪れるものであり、アディショナルタイムにコーナーキックを得た秋田。
右サイドからキッカー茂がクロスを入れ、ファーサイドで齋藤がヘディングシュート、これが(GKマテウスが弾いて?)左ゴールポストに当たるも詰めていた才藤がスライディングでねじ込み。
ヴェルディ・加藤弘がクリアするも間に合わずと、同じようにポストの跳ね返りを詰めたという形でしたが、きっちりモノにした秋田が先制に成功。
その後のキックオフ直後に前半終了と、ヴェルディにとって逃した魚は大きすぎる物となりました。

そしてハーフタイム、ヴェルディは暗雲を振り払うように2枚替えを敢行。
山越・阪野→加藤蓮・佐藤凌へと交代します。

早速の後半1分、秋田キックオフからの空中戦を制したヴェルディが右サイドを突き、クロスの跳ね返りを拾った森田がシュート。
GK田中にセーブされ、エリア内左へこぼれたボールを杉本がクロスに繋げ、河村がヘディングシュートを放つもこれもGK田中がキャッチ。

連撃を放ったもののゴール出来ずとなると、アクシデントにも見舞われます。
3分にこぼれ球を拾った杉本が、同じく拾わんと追い掛けた秋田・小暮に激しくチャージされてしまい倒れ込み。
反則になったものはカードは出ず、さらにプレーを続けた杉本が5分に再び倒れ込み、続行不能となるという一方的に不利を強いられてしまったヴェルディ。(馬場と交代、森田が左SHに回る)
猛然と(審判団に対し)クレームを浴びせる城福監督の姿が示すように、以降は不満を覚えながらのプレーとなりました。

怒りをパワーに変える、という表現がピッタリのように、前半よりも一層フィニッシュの意識を高めて攻めるヴェルディ。
積極的に足を振りにいくも、秋田のブロック意識も強くボール越しでのブロックに阻まれるシーンが増えるなどで実りません。
それでもその圧力は、元々ラフな攻撃が主体の秋田が、全くといって良い程攻撃機会を得れない程であり。
13分に秋田ベンチが動き、齋藤・小暮→武・中村へと交代したのちも、守勢は続く事となります。
15分には最終ラインからドリブル・パスを交えて中央突破するヴェルディ、佐藤凌がエリア内左を突いてシュートするもGK田中がセーブ。
尚も拾った佐藤凌からクロスが上がり、加藤蓮がヘディングシュートを放つもGK田中がキャッチと、またも連撃を浴びせながらも実らず。

直後の16分にさらに選手交代を行うヴェルディ、杉本の代わりに左に回っていた森田を、小池へと交代させます。
その小池に裏抜けさせるミドルパスの割合を増やし攻撃の幅を広げると、秋田サイドもそれを防ぐ手法を取り始め。
右SHの中村が一列下がり、5バックでスペースを消しにかかってペースを掴ませません。
そんな状況のなか23分に千田が右サイドでパスカットして秋田の攻撃、縦パスを絡めつつ中村のクロスまで繋げると、ファーサイドでフリーとなっていた茂が収めてシュート。(ブロック)
相手の攻勢をひっくり返すように、ワンチャンスをモノにせんとします。(24分に秋田は井上→江口に交代)

ヴェルディが人数を掛けて押し込むも、秋田の守備の堅さの前に徐々に失速し、フィニッシュに辿り着けなくなり。
そして秋田がカウンターを発動しかけ、それをチャンスに繋がれる前に防ぐという展開に突入したまま時間だけが過ぎていきます。
流れを変えようと、ヴェルディは34分に最後の交代を敢行。
加藤弘→梶川へと交代するとともに、ボランチ・馬場と右SB・加藤蓮がポジションを入れ替える策も交え、全てを賭けにいきます。

しかし結果は無常なもので、迎えた37分。
秋田が敵陣での空中戦を制しアタッキングサードから攻撃開始、右サイド奥を突いて中村のクロスが入ると、ニアでクリアに入ったヴェルディ・平のヘディングがあろう事かゴール方向へ。
綺麗なヘディングシュートっぽいオウンゴールとなり、自滅という形で追加点を与えてしまいました。
これで幾ばくか楽になった秋田、キックオフの前に2枚替えして交代枠を使いきり。(吉田伊・茂→半田・三上)

とにかく1点返さなければ始まらないヴェルディ。
リトリートするのみの秋田に対し、敵陣でパスワークの展開を続けるもこじ開けるには辛い状況なのは変わりません。
40分左サイドで梶川がゴールへ向かうクロスを入れると、ニアサイドで小池が入り込んでスルーを選択しますが、GK田中は惑わされずにキャッチ。
奇策も実らずと、いよいよ厳しくなってきたのを受け、ついにンドカが前線に上がりパワープレイの体制へと入ります。

「あのヴェルディがパワープレイとは……」といった感想を抱くのを余所に、ひたすらロングボールを蹴り込む攻撃へとシフトしていった最終盤。
秋田は既にヴェルディの攻撃を跳ね返すのみという体制で、ロングボールを半田が収めにいくぐらいが目立った攻撃でのシーン。
シュートまで遠いといったヴェルディ、AT突入後にンドカの落としを拾った梶川がミドルシュート(枠外)とフィニッシュに辿り着いた事で、ようやく勢い付き。
時既に遅しという状況ながら、以降6分間のATで5本CKを得るなど押し込み続けます。
その中で4本目の左CKから、キッカー梶川のクロスを中央で染野が合わせヘディングシュートを放ちましたが、ゴールバーを直撃したというのが最も惜しかったシーンとなり。

しかし結局最後まで1点が遠く、0-2のまま試合終了の笛を聴く事となりました。
先週行われた天皇杯(準々決勝)も敗退した事で、いよいよ消化試合の趣が強くなってきたヴェルディ。
それに対し秋田は対ヴェルディ戦初勝利と共に、勝ち点3を加えた事で順位もヴェルディを逆転するに至り。(13位)
苦しいシーズンの中、成長の証をある程度示せたでしょうか。


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