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DAZN観戦 2024年J3リーグ第29節 ヴァンラーレ八戸vs大宮アルディージャ

2024-09-25 16:00:44 | サッカー視聴記(その他)

<両軍スタメン>

  • 八戸ホームだが、↓とは逆のコートで前半スタート。
  • 大宮は、市原がU-19代表参加のためチーム離脱中。

最後の敗戦が20節(沼津戦、1-3)で、それ以降再度盤石な流れを築いている大宮。
8戦無敗(6勝2分)の最中、失点ゼロという驚異的な数字を残しており。
まさに横綱相撲で、優勝ならびに昇格するのに相応しいクラブと化していますが、同時に「突如J3に襲来した強大な異物」と思わなくも無く。
その首位快走ぶりと、前年におけるJ2からの脱落は、資本主義の大事さを身体を張って示しているかのようであり。

この日の相手は八戸で、夏の移籍期間で獲得したサンデーがそれまで在籍していたクラブ。
相手側にとってはエースを突如引き抜かれる格好となったその移籍劇(言うまでも無いが、J2・徳島からレンタル中だったので八戸サイドがどうこう出来る立場では無く)に、改めてそんな事を強く考えさせられるものでありました。
そんなJ3では相対的な強者の大宮も……というのは最後に述べる事とします。

試合が始まり、早々に大宮のゴールキックになると、左サイドへ密集を作ったうえでGK笠原は右へフィードと変化を付け。
バウンドしたこのボールを茂木フリック→サンデー胸で落としと繋ぐ(その後左から前進もシュートには繋がらず)という具合に、強者が胡坐をかく事無く一ひねり加えるその姿勢は脅威となり得。

それでも序盤は、八戸に見せ付けるかの如く、サンデー狙いのロングボール中心の立ち回りを貫いた大宮。
徐々に慣れを示し、前半7分にそのロングパスを跳ね返して矢印を反転させ、左から前進して鏑木のアーリークロス(繋がらず)とその隙を突きに掛かります。
ペースを掴んだ八戸、11分には自陣でパスカットした山内が、拾った佐藤から受け直してドリブルで推進。
(右から)カットインで中央へ入り、濱田に倒されるも鏑木が拾い継続し、左から安藤のクロスをファーサイド奥で音泉が合わせる(ジャストミートせず)という素早い攻めを繰り広げ。

しかし13分、濱田から送られたロングパスはサンデーでは無く杉本の落としから攻撃開始され。
そして右サイドを前進し、スルーパスに走り込んだ茂木のクロスがニアのサンデーの足下に渡る好機。
八戸サイドは当然ながらサンデーへの警戒が強かったものの、それを物ともせずブロックの外側からシュートを放つサンデー。
強烈にニアサイドをぶち抜くそのフィニッシュにより、ゴールネットが揺れる事となりました。
早々に古巣相手へのゴールが叩き出され、先制を果たした大宮。

マークしていたはずの元チームメイトに、守備網を破られる格好となった八戸。
気を取り直し、自身もボール保持から主体的に攻める事で反撃開始。
大宮は当然前線から規制を掛けるも、シルバの前に出たがる姿勢が強く、最終ラインにまでチェイスしにいく事がしばしばあり。
この辺り、即ち中央バイタルに隙が見受けられそうな守備陣。
20分には右サイドでボール確保し溜めを作り、前澤が中央やや右寄りからミドルシュートを放つも、惜しくもゴール左へと外れ。

そして22分、ロングパスの跳ね返りを拾うと、中央からの前進を選択。
山内縦パス→ポストプレイという流れを2度繰り返したのち、ライン間の佐藤が1タッチでシュート。
ゴール右へと突き刺さり、バイタルの間隙を突いたフィニッシュで仕留め。
大宮の無失点記録(15分の時点でJ3新記録更新したとの事)を止める同点弾を齎します。

大宮は記録が途切れた事で、肩の荷が下りるのか、ないしは傷口をさらに突かれるかという一戦と化し。
前者の姿勢を示すべく攻め上がりますが、やはりGK笠原からのフィードを起点とした攻撃が中心となり。
しかし杉本・石川をターゲットとし、サンデーをフィニッシャーに近い位置に専念させる立ち回り。

34分そのサンデーに決定機が訪れ、自陣での空中戦を経て確保した大宮、石川のロングパスで左サイド裏を突き。
走り込んだサンデーが、前に出て来たGK谷口をワントラップで置き去りにする事に成功し、そのまま遠目からシュート。
無人のゴールに決まったかと思われましたが、近石がエリア内でスライディングでブロックし防がれます。
1点ものの場面を逃した大宮、尚も血気盛んに攻め上がり。
37分には右サイド遠目からのフリーキックで、クロスがエリア内にこぼれた所を浦上がシュートと、ゴールに近い位置でフィニッシュを放つもこれもブロックに阻まれ。

しかしその姿勢が仇となり、39分には小島の左ポケットからのクロスを茂木が合わせるも打ちきれず。
そのこぼれ球を拾われて八戸のカウンターになると、左奥を突いた佐々木からの戻しを経て、蓑田が後方からミドルシュート。
ゴール左へ逸れる軌道でしたが、ブロックした茂木により方向が変わり、ゴール左へと突き刺さります。
前半のうちに逆転と、強豪相手に全く物怖じしない試合を展開する八戸。

これで全体の流れも八戸に傾き。
43分に細かいパスワークを経て山内が右からドリブルで推進、小島を剥がした末に中央へ繋げ。
そして佐藤がミドルシュートを放ちましたが、今度はゴール左へ外れ決められず。
45分には柳下のパスカットからショートカウンター、またも山内が右ポケットへ切り込んでカットインの姿勢からシュート。
ジャストミートせずクロスのようになったそのフィニッシュに、鏑木が跳び込んで合わせにいきましたが惜しくも届かず。

逆転された事で、一気に苦境に陥ったという大宮。
やはり失点を記録した事による動揺は隠せず仕舞いとなってしまったか。
何とか2-1のまま凌ぐ格好で前半終了となります。

やや単調という感があった前半の大宮の攻撃。
そのため交代は行わず、現状のメンバーでの方針転換により打開を図りにいったでしょうか。

後半2分に最初の好機が訪れ、左サイドでボール確保したシルバが素早くサイドチェンジ。
受けた茂木がパス交換を経て、入れ替わって抜け出さんとした所を安藤に倒されて反則、そしてワイドからのFK。
キッカー泉のニアへのクロスに、入り込んだ杉本がフリック気味に合わせてのヘディングシュート。
しかし左ゴールポストを直撃し、この電光石火という攻撃でも決められません。

その後、守備を固める姿勢の八戸に対し、ボール保持により活路を見出さんとする大宮。
これが後半の基本姿勢となり、左右のセンターバックも果敢に前に出て攻めに加わるシーンを増やし。
11分に右から中央→左へとサイドを移し、泉のポケットへの縦パスを受けた杉本から狭い局面と化す攻撃。
小じゃれたプレーを好む印象の杉本がヒールパスとここでも例に漏れず、しかし前に出ていた泉に繋がると、小島とのパス交換を経て突破した末にシュート。
八戸ディフェンスを掻い潜ったものの、GK谷口にキャッチされて同点ならず。

こうしたポケットを突かんとする大宮の攻撃も、集中力を切らさず容易に開ける事の無い八戸ディフェンス。
そのため、泉を中心に左から前進する事に成功しても、単純に「先んじてポケットに位置する選手の足下へパス」という攻撃を強いられていた感のあった大宮。
当然ながら単調ぶりは隠せず、何度も敵陣深めで左スローインを繰り返して打ち破らんとするも果たせず、というシーンも膨らみます。
18分に小島がアーリークロスを選択すると、その跳ね返りを浦上が落としたことで、左ポケットで杉本が受ける好機が生まれ。
するとここでも、裏へ小さい浮き球パスと変化を付けた杉本により、小島が抜け出し。
しかし柳下のアタックで倒され、笛も鳴らずとやはりフィニッシュには届きません。

ジリ貧状態となってきた大宮、23分にベンチが動き石川→和田へと交代。
これにより小島がシャドーに上がるポジションチェンジを絡め。
さらに前に出たがるシルバにより、石川のアンカーシステムと錯覚させるに至ったでしょうか。

しかし直ぐに流れは変わらず。
逆に自陣でボールを失い、石川の脇を突かれかねない状況が増えるなど失点の予感も膨らみ始めます。
(八戸は27分に佐藤→永田へと交代)

それでも、こうした乱戦模様こそ試合を動かすに格好の種となったか。
28分、再びボール保持から攻めきれずとなった所で、左サイドで杉本がボール奪取し継続させる大宮。
和田が左ポケットへ縦パスを入れると、受けたサンデーがディフェンスを引き付けバックパスし、フィニッシュに持ち込む和田。
放たれたミドルシュートは永田にブロックされるも、その跳ね返りをすかさず小島が再度ミドルシュートに持ち込むと、ゴール右上へと突き刺さり。
堅守を破るミドルレンジでのフィニッシュが炸裂し、ついに同点に追い付きました。

リードを失った八戸、追い打ちを掛けるように、上記のシーンでサンデーに引き付けられた柳下が足を痛めてしまい。(接触では無く自ら足を捻ってしまったっぽい)
交代を余儀なくされる事となり。(加藤慎太郎を投入)
代わって入った加藤慎、柳下と同様に前に推進する姿勢(31分にはスルーパスに走り込んで右奥からクロス)で勢いを齎さんとしますが、それでも流れは変えられず。

強豪の誇りを取り戻した大宮、その力をスコアに反映させるのも早かった。
36分、最終ラインで八戸のプレッシングをいなしての前進を果たすと、流動性溢れる攻めで止めを刺しに掛かり。
杉本の左へのポストプレイを受けたのは小島で、彼から入れられたグラウンダーのクロスを、中央ファー寄りで合わせたのは小島に伴いポジションを移していた泉。
ループ気味の軌道で向かったこのフィニッシュが、左ポストに当たるもそのまま逆の右ポスト内側を叩いた末にゴールに吸い込まれます。
最後は再三左ワイドで働いていた泉による逆転劇と、激しく動いたこの試合を締めるのに相応しい得点だったでしょうか。

キックオフ前に両ベンチが動き。
大宮がサンデーと杉本からファビアン・ゴンザレスと大澤へ2枚替え、一方八戸は鏑木・佐々木→妹尾・雪江へと2枚替え。
ともに前線の選手の交代ながら、サンデーが抜けてもゴンザレスが出て来るという、大宮の格を感じてしまう采配。

しかし意地を見せる八戸。
38分茂木のクロスをシルバが落とすも、繋がらずに八戸のカウンターとなり、妹尾がドリブルで推進。
そしてスルーパスに雪江が抜け出すという、交代選手2人による決定機が生まれかかりましたが、触れられる前にGK笠原が判断良く飛び出してクリア。
純正J3選手の意地が炸裂、と思われましたが、守護神によりそのドラマは生まれず仕舞いとなりました。
その後も右サイドでのFKから、キッカー妹尾クロス→雪江ヘディングシュートとホットラインが続くも、これもGK笠原がキャッチ。

一方思わぬ守勢となった大宮、40分に泉→関口へと交代。(茂木が左サイドに回る)
最後の交代により運動量を担保し、番狂わせを防ぎに掛かり。

そしてしたたかに時計を進め、かつ追加点を狙いにいく大宮。
アディショナルタイムに突入すると、投入された関口が右ワイドを抉って奥からクロス。
クリアされるも右スローインで継続し、直接ポケットへ送られたボールをゴンザレスが受け、こぼれた所をシルバがシュート。
GK谷口がセーブして防いだ八戸ですが、これによりコーナーキックで継続すると、一転してコーナーでキープという姿勢に切り替えられ。

フィジカル溢れるゴンザレスにより掻き出すのも一苦労という八戸。
結局時間を使われ、一度も好機を生み出す事が出来なかったAT。
2-3のまま試合終了を迎え、大宮が競り勝ち依然として盤石ぶりを維持した試合となりました。

1年での昇格は揺るぎ無い、といったその大宮ですが、翌週にとうとう懸案が正式決定される事となり。
即ちレッドブルへの株式譲渡で、その時期は10月頭との事。
つまりは次節(相模原戦)が現体制の最終試合となり、譲渡までに昇格を決定させる事は残念ながら叶わず。
恐らく本気で介入するのは来季からとなりそうですが、新生・大宮は果たしてどんな姿となるでしょうか。

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