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DAZN観戦 2024年J2リーグ第35節 ベガルタ仙台vs横浜FC

2024-10-21 16:01:20 | サッカー視聴記(J2)

※前回の仙台の記事はこちら(31節・藤枝戦、2-3)
※前回の横浜FCの記事はこちら(32節・大分戦、1-1)
※前回の両クラブの対戦はこちら(7節、横浜FC 1-2 仙台)

<仙台スタメン> ※()内は前節のスタメン

  • 松井が累積警告により出場停止。
  • 30節(群馬戦、0-0)で負傷交代した有田の詳細が発表され、全治約10週間との事。
  • 32節(甲府戦、2-2)で負傷した實藤の詳細が発表され、全治約6週間との事。

<横浜FCスタメン>

  • 前節(鹿児島戦、1-0)から昇格リーチで、今節はさらに条件緩和となり勝利で無条件に昇格。引き分け以下の場合は、3位の長崎も引き分け以下になると昇格決定。
  • 移籍先が決定(ベトナム2部・ビンフオックFC)したグエン・コン・フォンが、33節(清水戦、1-1)をもって登録抹消。

盤石の戦いぶりを続け、ついにあと一つという所まで辿り着いた横浜FC。
20戦無敗を継続中という成績にも色濃く表れ、残り4戦で全敗するとはとても考え辛い状態に。
つまりここから3位以下への転落は殆ど考えられない立ち位置ですが、勝負事故にいち早く決めて落ち着きたいのも確か。
そしてそんな思考が、この日はマイナスに作用してしまったでしょうか。

一方の仙台、その相手含めた上位2チームがほぼ盤石故に、プレーオフ圏を固める戦いへと突入。
現在はその6位以内には居るものの、僅差での争い故に最後まで気が抜けないのは必至であり。
ここで昇格(予定)クラブを叩く事で、プレーオフでの戦いも含めた今後の気運を高められるかどうか。

仙台はこのシーズン最終盤という局面で、自慢であった「敵陣でのボールゲインからのショートカウンター」を見せ付ける戦いが減って来た印象であり。
特に前回観た藤枝戦のような、GK含めた最後方からの繋ぎが洗練されたクラブになると、その戦いぶりはもう駄目になるといった感じ。
しかしこの日は、いきなりの前半1分にパスを受けるユーリから相良がボール奪取(直後にユーリに倒され反則)という絵図でスタート。
ここ最近の低調ぶりを払拭するには十分な入りとなりました。

前線からの守備、特にエロンの規制が巧くいき、横浜FCの起点となる福森にフィードを蹴らせない立ち回りを徹底し。
相手のストロングポイントを封じると迎えた6分、仙台の最後方からの攻撃という形から、プレッシャーを呼び込んで小出が右奥へロングパス。
走り込む郷家の前でンドカが蓋をしてボール確保するも、すぐさまゲーゲンプレスを受けるという形になった結果、苦し紛れのヒールパスをカットした郷家。
「ストーミング」にも似た展開で好機に持ち込んだ仙台、すかさずの郷家のクロスから、その跳ね返りを相良がダイレクトでボレーシュート。
綺麗に仕留めたというフィニッシュがゴールネットを揺らし、開始からの経緯・ゴールの絵図ともに幸先の良いスタートを切りました。

その後は、ビハインドを取り戻さんとする横浜FCの積極姿勢の下、お互いプレッシャーのなかボール保持を目指すという展開に。
10分に横浜FCが、それを嫌がるようなンドカのロングパス一本で、クリアが乱れて右コーナーに持ち込み。
そしてキッカー福森を冴え渡らせるという、綺麗にいかずとも前進を果たした末のセットプレーにより早期に同点を狙います。

リードを得た仙台にとってその強引とも取れる手法は、圧に屈する危険もある反面、粗雑となった所を突く好機でもあり。
15分に再び最後方から主体的な攻撃に入ると、自陣最終ラインでサイドを動かしながらのパスワークでプレスをいなす良好なビルドアップ。
しかし右ワイドから中央に入れた所、鎌田が(プレッシャーは殆ど無いにも拘らず)雑に1タッチパスを前に送った結果ユーリにカットされ横浜FCが反転。
そしてパウロが中島に倒されて反則になると、フリーキックを素早くリスタートさせてスルーパスに走り込んだパウロがシュート(工藤蒼がブロック)と、ヒヤリとする場面を作られます。
相手がしゃかりきに出て来てくれる状況で、自身も立ち回りを雑にしたくない所。

一方横浜FCのビルドアップも、仙台のプレッシャーを利用するべく1タッチパスを重視した前進を採用する局面が多くなり。
20分最後方から1タッチパスを続けるも、敵陣で工藤蒼がカットして仙台のショートカウンターに。
そして鎌田が中央からミドルシュート(ゴール左へ外れる)と、こちらも不用意な1タッチでのプレーが仇となる未来が過ります。

展開的には、横浜FCがボールを握る絵面が増えていく半面、相変わらず福森がエロンのプレッシャーもあり思うようなパスを出せずに手詰まり感が漂う状況に。
そのため逆の右センターバックであるガブリエウからの展開を試み、28分にはそのガブリエウのスルーパスに走り込んだ山根が右ポケット奥からマイナスのクロス。
そしてニアサイドでパウロが合わせるも、逆ベクトルへのボールとなった結果撃ちきれずに終わり。

次第に攻撃機会が減ってきた仙台でしたが、32分に再びGKから前進する局面を迎えると、右ワイドへの展開から郷家が1タッチで中央へミドルパス。
エロンのスルー(これにンドカが釣られる)を経て中島が抜け出す好機になると、たまらず反則で阻止したガブリエウが警告を受け。
これで得たFK、中盤寄りからという遠い所でしたが、キッカー鎌田のロビングを中央やや左寄りで菅田が合わせ。
ゴール右隅を襲ったこのヘディングシュートをGK市川がセーブするも、すかさず走り込んだ郷家が右ポケットからマイナスのクロスを送り継続となり。
そして手前でブロックを掠めるもエロンが合わせきり、ゴールネットを揺らして追加点を齎します。
首位相手に思いがけぬと言っては失礼ですが、2点リードを奪った仙台。

その後もラフなロングパス→横浜FCのクリアミスや、縦パスをカットしてのカウンター→反則と、相手の自滅気味の流れで好機を作る仙台。
2点差となり焦りが一層目に見えるような横浜FCでしたが、何とか落ち着かせて再度保持の流れを築いたのが終盤、という展開に。
福森が抑え込まれるのを受け、中野が先陣を切ってドリブルで左奥を窺い、そこからの戻しで福森のクロスを使うという左サイドの攻撃へと切り替え始め。
これで左右をくまなく使う姿勢となるも、仙台の守備ブロックもあり、それにより遠目からのクロス攻勢を強いられた感も出てきました。

フィニッシュを放てないままアディショナルタイムに突入し、福森の縦パスで左ポケットを突きに掛かるも、パウロのクロスはブロックに遭いやはりこじ開けられず。
その後こぼれ球を繋いだものの、ガブリエウの遠目からのミドルシュート(工藤蒼がブロック)に留まり。
苛立ちが募る状況で、犯したパスミスから仙台が敵陣で攻撃開始となり、持ち運んだ相良のラストパスを経て中島がシュート。
GK市川がセーブしてコーナーに逃れるという具合に、ひたすらボールを握るもその実りは限りなく少ない、といった前半の横浜FC。

2-0のまま前半終了となり、迎えたハーフタイムで横浜FCは2枚替えを敢行、ガブリエウ・小川→中村・伊藤へと交代。
後半も同様の展開が予想され、上がってのプレーが求められるなかで、有効打となり易い中村へと代えた右センターバック。

そして開始した後半、やはりその中村の持ち運びからゲームを組み立てに掛かる横浜FC。
これにより山根を高い位置へ押し上げ、彼へ預けてからのクロスを槍とする立ち回り。
後半2分にはその体勢から左へのサイドチェンジを通す中村、受けた中野が左奥を窺っての戻しから、中央への展開を経てパウロがミドルシュート。(ブロックに当たり枠外)
両ワイドをフルに使う姿勢で、一方的な展開へと持ち込む事に成功すると、4分にはクロスの跳ね返りを拾ってさらに前進と分厚い攻め。
左サイドの高い位置で持った福森が真瀬に倒され、反則となりFKに。
ワイドからなため、キッカー福森は十中八九クロスを選択するという予想のなか、それを覆すように放たれたキックは直接ゴールへ向かい。
そして左ポストを直撃して跳ね返るボールと、専守を敷いた相手に再三裏を掻く事で好機を量産します。

前半とは打って変わって、ひたすら殴られるという状況に陥った仙台。
11分に相良→オナイウへと交代(右サイドハーフに入り、郷家が左SHに回る)と、素早く動いて打開を図るも中々好転せず。
4-4-2のブロックでは、5レーンをフルに使う相手にはどうしてもサイドで後手に回るのは避けられず。
2列目の選手が降りての対応でボックス内への進入を防ぎに掛かると、横浜FCサイドもそれを見て遠目からのフィニッシュを狙い続け。
主にパウロが右ワイドからカットインし中央へ流れてのミドルシュートにも、それを崩さずにブロック体制に入るという具合に、とにかく間を抜かれての進入だけは許さない守備体制。

これにより再び焦れて来た横浜FCは、エリア内へ縦パスを通さんとする姿勢へと移り変わり。
これを遮断してのカウンターを展開する仙台、17分にオナイウドリブル→左へ展開ののち郷家スルーパス→中島で奥を取って溜めを作り。
そしてポケットへのパスを受けた工藤蒼がシュート。(枠外)
続く19分にも真瀬のパスカットで矢印を反転させ、オナイウのボールキープで遅攻となったのち、右から中島クロス→ファーで郷家ボレーシュート(枠外)とフィニッシュに結び付け。

負けパターンが過り始める横浜FC、20分にスルーパスを受けた山根(この日はアーリークロスに傾倒する姿は見られず)が奥へ切り込んでクロス。
逆サイドへ流れるも中野が拾い継続し、中央後方から福森が浮き球を送ると、高橋の落としで乱戦となるエリア内。
こぼれ球を福森がシュートに持ち込み、菅田がブロックした跳ね返りをさらにユーリがシュート、これも工藤蒼がブロックと必死の攻防。
さらにこぼれ球を高橋レイオフ→パウロシュート(工藤蒼ブロック)と追撃し、跳ね返りを尚も繋げてパウロが右奥からカットイン。
そして右ポケットからシュート(GK林キャッチ)と、ボックス内を良い感じに突けた怒涛の4連撃もゴールを奪うには至りませんでした。
直後にさらにベンチが動き、高橋→櫻川へと交代。

その後も中村が高い位置を取るのを軸に、山根が右奥からクロスを入れ、福森が後方中央寄りで舵取りに専念する後半の基本姿勢を貫く横浜FC。
必死に決壊を防ぐ仙台も、26分に石尾・エロン→奥山・梅木へと2枚替え。
エネルギーを充填しに掛かりましたが、その最初の局面である27分に中村のパスカットから矢印を反転させる横浜FC、福森が中央を持ち運んだのを契機にアタッキングサードに侵入。
そして中野が左奥を窺う体勢になると、クロスでは無くカットインから中央への戻しを選択した末に福森がミドルシュート、それも逆の右足でのものと徹底的に裏を掻き。
これをGK林が何とかセーブ、跳ね返りを櫻川が詰めましたが体勢悪く枠外に終わります。

何とかこじ開けんとする横浜FCですが、30分にパウロ→カプリーニへ交代と、前線の駒も入れ替わりを余儀なくされ。
櫻川の高さ・パワーを活かしに掛かるのも手となるでしょうが、そうなると単調ぶりが顔を出すという戦略的敗北が脳内を侵食しかねない。
そんな葛藤があったか、以降失速気味となり思うように攻勢に入れません。

35分、仙台のクリアボールを確保ののちパスワークで前進を図る横浜FCですが、出足の良い仙台デイフェンスの前に自陣でボールロスト。
それもボランチの鎌田が前に出てバックパスを遮断という形でショートカウンターへと移り変わり、こぼれ球を梅木が1タッチでスルーパス、受けた中島がエリア内へ進入した末に右のオナイウへ横パス。
こうして迎えた決定機ですが、切り返しを経て放たれたオナイウのシュートはGK市川が足でセーブ、跳ね返りからの梅木のボレーシュートもGK市川が腕でセーブ。
2連続のビッグセーブに阻まれ追加点はならなかった仙台。
しかし横浜FCサイドも、迷いながらの前進は相手に付け入る隙を与えるのみという事を示してしまう、痛み分けの絵図だったでしょうか。

何とか機運を取り戻さんと、38分に最後のカードを使った横浜FC。(ユーリ→小倉)
ボランチの展開力を高める事で、(ユーリの守備力を犠牲としてでも)再度敵陣での攻勢を強めに掛かる巻き直しの体制に。

その後長いボール保持による攻撃機会を作り(39分)、狙い通りの展開が生まれかかり。
しかし41分、仙台は後方からオナイウの持ち運び→中島のキープから最終ラインへ戻し、保持に入った事でそれを落ち着け。
そしてベクトルを前に向けると、右サイドを小出縦パス→オナイウスルーパスで一気に前進に成功し、真瀬が奥からマイナスのクロス。
ガラガラとなった所に送られたボールを、後方から走り込んだ工藤蒼が合わせてのシュートで、ゴールネットを揺らし止めを刺します。
ここでの横浜FCの対応は真瀬についていた中野が、ボールを持ったオナイウへのチェックに切り替えるも、マークの受け渡しは福森では無く小倉となった結果真瀬の抜け出しを許し。
そしてボランチ不在の結果のどフリー、余って浮遊する福森が如何にも心象悪いという、堅守のチームらしからぬ絵図となってしまいました。

ゴールを決めた工藤蒼ですが、同時に足を攣らせてしまい倒れ込み。
そのまま相手ゴールライン側からピッチ外に出される事態となり、キックオフ前に交代の運びとなります。
同時に残っていたカードも使い工藤蒼・中島→松下・モラエスへ2枚替え、その結果5バックシステムへと移行(モラエスが左CBに入った3-4-2-1)し逃げ切り体制に。

残り数分で3点差と、勝利ならびにこの日の昇格(長崎の試合が翌日なため)は絶望的な状況となった横浜FC。
再開直後の44分、中村ミドルパス→櫻川ポストプレイを経て、抜け出さんとしたカプリーニが奥山に倒されて反則。
これによりエリアからすぐ手前の直接FKと、名キッカーに絶好の見せ場が訪れます。
当然それは福森で、右ハーフレーンという横位置から直接狙ったものの、壁を直撃と実らず。

こうして迎えたAT、時間も押し迫った事で後方からのロングパス攻勢を余儀なくされる横浜FC。
しかしこうなると仙台もただ跳ね返すだけでOKとなり、6分という目安のなか攻撃機会は3度のみに終わる事となりました。

結局3-0で終了を迎えたこの試合。
昇格を決められなかった横浜FC、翌日長崎が勝利した事で、文字通り寸前で足止めを喰らった今節。
一方の仙台は昇格を近づける勝ち点3……と思われましたが、ライバル(千葉・岡山・山形)が全て勝利したため勝ち点差は変わらず。
意味合いが両者全く異なると見せかけ、双方とも変化無く次節を迎えるという珍妙な結果となりました。

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