NASAのローマン宇宙望遠鏡の「目」が最初の視力検査に合格
ニューヨーク州ロチェスターにある L3Harris Technologies のエンジニア達は、NASAのナンシー・グレース・ローマン宇宙望遠鏡(Nancy Grace Roman Space Telescope)のための10枚のミラーの全てを組合わせた。予備のテストでは、IOA(Imaging Optics Assembly)と総称される新しく調整された光学系が、非常に正確に、ローマンの科学機器に光を向けることが示されている。
ローマンの鏡は、大きな主鏡と副鏡に加えて、八つのリレー鏡が使用されており、10枚の望遠鏡の鏡は全て、望遠鏡の画像品質を最適化し、ローマンが科学的な目標を完全に達成できるように、人間の髪の毛の幅に十分収まるように位置合わせする必要がある。
1ヶ月に及ぶ細心の注意を払った整列のプロセスでは、テスト画像に鮮明な焦点を合わせるための反復を要した。
今後は、振動および音響テストが行われる。エンジニア達は、これらのテストの前後の測定値を比較して、この光学システムが打上中の強い揺れや激しい音波に耐えられることを確認する。
更に最終の「目」検査を行うが、それは、真空状態で、動作温度が地球の室温状態から宇宙空間の低温(摂氏マイナス13度)へと変化する。
<ひとこと>: 文章は抜粋です。イメージのリンク先は解説動画(Youtube)です。
ナンシー・グレース・ローマン宇宙望遠鏡 は、ハッブル、ジェームスウェブに次ぐ、宇宙の基礎条件調査を目的として開発されている宇宙望遠鏡です。その名は「ハッブル宇宙望遠鏡の生みの母」である、NASAの初代主任天文学者にちなんで名付けられています。ハッブル宇宙望遠鏡の少なくとも100倍の視野を持ち、一生のうちに10億個の銀河からの光を測定できる可能性があるとされています。この天文台は、恒星の光を遮って太陽系外惑星や惑星形成円盤を直接観測し、銀河システム内の惑星システムの統計的観測によって、暗黒エネルギー、太陽系外惑星、赤外線天体物理学の分野における本質的な疑問を解決することが期待されています。2020年代半ばの打上げを目指し、日本を含む国際協力で進められているアメリカ航空宇宙局の広視野赤外線宇宙望遠鏡計画です。
<出典>: Ashley Balzer(著者名です)
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