天文・宇宙探査ニュース:画像を中心とした「新しい宇宙探査情報」のページです。

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12月16日:  カプセル、小惑星りゅうぐうから帰る

2020年12月16日 06時00分00秒 | 天文・宇宙

空を横切る筋は小惑星から帰るカプセルである。それは、今月初めに、地球近傍小惑星 162173 リュウグウから、その表面の小さな岩石やダストなどを運んで戻ってきた。このキャニスターは、2018年にリュウグウを訪問し、2019年に表面のサンプルを収集し、地球を通り過ぎた母船「日本のはやぶさ2」によって放出された。リターンカプセルはパラシュートを展開し、オーストラリアの僻地に着陸した。同様なミッション、NASAの OSIRIS-REx は、最近、同様の小惑星ベンヌから岩石やダストを捕え、2023年にその表面のサンプルを地球に持帰る予定である。これらの小惑星からの化合物の分析は、太陽系における新しい人類の初期の洞察と、水と有機物が地球上にどのようにもたらされたかについての新しい手がかりを与えることを約束している。

<出典>: 「今日の天文写真(Astronomy Picture of the Day)」

<ビデオ>: イメージをクリックして Youtube からビデオをご覧ください。

<ひとこと>: これは Astronomy Picture of the Day(米国)における英文の記事です。

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12月15日:  暗黒分子雲バーナード68

2020年12月15日 06時00分00秒 | 天文・宇宙

かつて空の穴と考えられていたものが、今では天文学者達に暗黒分子雲(dark molecular cloud)として知られている。ここでは、高濃度のダストや分子のガスが、背景の星から放出される可視光を実質的に全て吸収している。この不気味な暗い環境は、分子雲の内部を、宇宙で最も寒く最も孤立した場所の一つにするのに役立っている。これらの暗黒吸収星雲(dark absorption nebulae)の中で最も注目すべき一つは、ここに描かれたバーナード68として知られているへびつかい座の方向の雲である。中央に星が見えないことは、バーナード68が比較的近くにあり、測定では約500光年離れ、幅半光年であることを示している。バーナード68のような分子雲がどのように形成されているかは正確には分かっていないが、これらの雲自体が新しい星を形成する可能性が高い場所であることが知られている。実際に、恐らくバーナード68自体が崩壊し、新しい星のシステムを形成している可能性が高いことが発見された。それは、赤外線における雲を通して見ることができる。

<出典>: 「今日の天文写真(Astronomy Picture of the Day)」

<大判>: 大判はイメージをクリック。 

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12月14日:  アレシボ望遠鏡崩壊/お知らせ

2020年12月14日 06時00分00秒 | 天文・宇宙

これは一つの偉大な科学機器であった。プエルトリコの径305メートルのアレシボ望遠鏡は、1963年から50年以上にわたって、世界最大の一つのディッシュ電波望遠鏡として君臨してきた。それらの数多くの最初とマイルストーンの中で、アレシボからのデータは、水星のスピンを測定し、金星の表面をマッピングし、太陽系外の最初の惑星を発見し、重力の放射線の存在を検証し、地球外知能を探し、月からの反射を追跡することによって隠された軍事レーダーを発見するために使われている。廃止されるプロセスの中で、アレシボ望遠鏡は、今月初め、この合成ビデオに見られるように、壊滅的な構造崩壊に見舞われた。

<出典>: 「今日の天文写真(Astronomy Picture of the Day)」

<ビデオ>: イメージをクリックして Youtube から。 

<お知らせ>: 今夜(15日火曜日早く)、南米で皆既日食があります。NASAが中継放送します。詳細は「ホームページ」の 「ウェブNASAテレビ放送予定」 から。

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12月13日: 氷山 A-68A 、南ジョージアと衝突のコースへ

2020年12月13日 06時00分00秒 | 天文・宇宙

巨大な氷山 A-68A が、今月、南ジョージア島を襲う可能性があり、付近の海域に大混乱を引き起こした。2017年の「誕生」以来、氷山は南極のラーセンC棚から数千キロメートル移動し、現在は南ジョージアから約120キロにある。現在の経路に残れば、氷山は沖合の浅瀬に着き、ペンギンやアザラシを含む野生動物を脅かす可能性がある。これまでの3年間、複数の衛星ミッションが、この氷山の旅を追跡するために使用されており、雲と暗闇を見抜く能力を持つコペルニクスセンチネル1号レーダーミッションは、冬の極地のマッピングに役立っている。

<出典>: 「センチネル1号(Sentinel-1)」

<ビデオ>: イメージをクリック。 

<ひとこと>: 南ジョージア島は滋賀県ほどの大きさとのこと、南米の最南端と南極の間にある大きな島。居住者はいないようであるが野生動物への被害が心配される。大雑把に島の大きさに匹敵するこの氷山は、今月上旬、一旦コースがそれたように見えたが再び戻った模様。 12月3日の記事を参照。右上のイメージは英語解説付きビデオにリンクしています。 

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12月12日: はやぶさ2「行ってきます。地球」

2020年12月12日 06時00分00秒 | 天文・宇宙

2020年12月8日、「はやぶさ2」新しい目標に向けて再出発直後の地球のカラー画像(ONC-Tによる撮像)。

地球中心からの距離:8.8万キロメートル。   
時刻:日本時間12月6日(日)午前6時30分(地球最接近から約4時間後)

画面右上に南極、上端に南米西岸が写っている。

クレジット:JAXA/産総研/東京大/高知大/立教大/名古屋大/千葉工大/明治大/会津大

<出典>: 「宇宙航空研究開発機構(JAXA)」

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12月11日:「はやぶさ2」再突入カプセルの発見

2020年12月11日 06時00分00秒 | 天文・宇宙

JAXA が発表した「はやぶさ2」サンプルカプセル回収の写真です。

場所はオーストラリア、ウーメラ地方。砂漠のようなところで立ち入り禁止地区のようです。

右のイメージは着陸間もなくとられたものの切り出した一部。下のイメージは夜が明けてから回収に向かったときのもの。

大判はそれぞれのイメージをクリックしてご覧ください。

<出典>: 地球に帰還したカプセルの写真集(JAXA)

クレジット:JAXA/産総研/東京大/高知大/立教大/名古屋大/千葉工大/明治大/会津大

 

 

 

 

 

 

--- 大判はそれぞれのイメージをクリック。

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12月10日:  SOHOの軌道上での先駆的な25年

2020年12月10日 06時00分00秒 | 天文・宇宙

ヨーロッパ宇宙機関とNASAの太陽と太陽圏天文台(SOHO)が25回目の打上記念日を迎えている。25年にわたる科学的発見は、宇宙ミッションにとって大きなマイルストーンであった。しかし、この宇宙船は、2年間持続でき、地球の磁気圏の外側で運用されるようにのみ設計されていた。SOHOは1995年12月2日に打上げられ、我々の星、太陽の連続的な視界を楽しめる、地球より150万キロメートル太陽に近くに配置された。このミッションは三つの科学的な目的で打上げられた。第一は太陽の内部の動きと構造を調査することであった。第二は、コロナと呼ばれる太陽の外の大気が何故その表面より非常に熱いのかを調査することであった。第三は、太陽風の粒子が何処でどのように速められるのかを調査することであった。今、SOHOのデータに基づく約 6000 の研究論文がジャーナルに現れ、それらの多くが当初の目的である我々の理解の進展を示している。

<出典>: 「太陽&太陽圏天文台(SOHO;Solar and Heliospheric Observatory)」
 
<大判>: 大判はそれぞれのイメージをクリック。 

<ひとこと>: 右下のイメージは各年の太陽面の活動を表したもの。11年周期の黒点の盛衰が見てとれる。2020年は極小期を抜けて活動期に入る分岐点。動画としてまとめたものは こちら から。

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12月9日:  新しいドラゴン貨物船ステーションにドッキング

2020年12月09日 06時00分00秒 | 天文・宇宙

国際宇宙ステーションがインド洋の南の268マイルを移動している間に、SpaceX ドラゴン無人補給船は、東部標準時間12月7日午後1時40分(日本時間12月8日火曜日午前3時40分)に、初めて、軌道の実験室のハーモニーモジュールの宇宙に面した側に自動でドッキングした。このミッションで提供されている科学機器の一部には、地球上の患者の治療法を開発するために心臓病の理解を深めることを目的とした調査、小惑星でのバイオマイニングで微生物を使用する方法の調査、小微重力下での迅速で正確な血液検査分析のためのツールなどがある。宇宙ステーションで初めて、商業的に所有および運営されるエアロック、ビショップ・エアロック・ナノラックは、ドラゴン貨物船の非加圧トランクに積まれて到着する。ビショップは、キューブ衛星の配備や外部機器のサポートなど、軌道を回る実験室でさまざまな機能を提供する。ドラゴンは宇宙ステーションに取り付けられて約1か月間を過ごした後、貨物と調査結果を積んで地球に戻る予定である。

<出典>: 「国際宇宙ステーション(ISS BLOG)」

<大判>: 大判はイメージをクリック。 

<ひとこと>: イメージは2020年12月7日の国際宇宙ステーションの構成。コンピュータ生成モデルです。宇宙ステーションには、米国からの SpaceX のクルードラゴン(クルー船)とカーゴドラゴン(貨物船)、ノースロップグラマンのシグナス14補給船、ロシアのプログレス75と76補給船、ソユーズ MS-17 クルー船の6隻が駐機している。

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12月8日: NASAの科学、新しいエアロックが、スペースXの補給船で、宇宙ステーションに向かう/お知らせ

2020年12月08日 06時00分00秒 | 天文・宇宙

最新の「スペースX」ドラゴン補給船が、 6,400 ポンド(2,400 キログラム)を超える科学調査、新しいエアロック、その他の貨物を積んでフロリダのNASAのケネディ宇宙センターから、日曜日午前11時17分(日本時間月曜日午前1時17分)に、国際宇宙ステーションに向けて打ち上げられた。この宇宙船はケネディの発射台39Aから、ファルコン9ロケットで打ち上げられ、12月7日(月)1時30分(日本時間12月8日火曜日午後3時30分)ごろに宇宙ステーションに到着する予定である。「スペースX」として初めての自動のドッキングを行った後、約1ヶ月間ステーションに残留する予定である。到着の中継放送は午前11時30分(日本時間12月8日火曜日午後1時30分)に始まる。

<出典>: 「宇宙ステーション(Space Station)」

<大判>: 大判はイメージをクリック。 

<ひとこと>: NASAが提供する新しいドッキングポートは「国際ドッキングポート」と呼ばれ、全ての民間の宇宙船のドッキングに使われ、今回が初めてになる予定です。なお、これまでの補給船は、ロシアの補給船を除き、国際宇宙ステーションに接近した船をステーションのロボットアームで捕らえて設置する、日本発の「こうのとり」捕獲方式が使われてきました。 

<お知らせ>: 国際宇宙ステーションとの並走・ドッキングの中継放送は「ホームページ」の 「ウェブNASAテレビ放送予定」から。

<参考>: 回収された「はやぶさ2」のカプセルは JAXA 相模原の到着し、解析が始まりました。

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12月7日:「はやぶさ2」搭載カプセルの現地本部への輸送完了について

2020年12月07日 06時00分00秒 | 天文・宇宙

日本時間2020年12月6日8時03分(JST)に小惑星探査機「はやぶさ2」搭載カプセルを搭載したヘリコプターが現地本部へ到着しました。小惑星探査機「はやぶさ2」搭載カプセルは、日本時間2020年12月6日2時28分(JST)頃に大気圏に再突入し、その後ヘリコプターでカプセル本体を捜索した結果、日本時間2020年12月6日4時47分(JST)に、ウーメラ実験場(立入禁止区域)内にて発見しました(右図)。(06.12.2020 JAXA)





---ウーメラ上空のファイアーボール。以下大判はそれぞれのイメージをクリック。

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12月6日: 「はやぶさ2」カプセル大気圏に入る

2020年12月06日 06時00分00秒 | 天文・宇宙

イメージは、日本時間6日午前2時半ごろ、「はやぶさ2」カプセルがウーメラ上空で地球の大気に再突入して火球となって飛ぶところ。午前4時47分に着地点の特定ができたと報告があった。回収は6日の夜が明けてからになる。時差は1時間。

<出典>: 「オリジナル」

<大判>: 大判はイメージをクリック。 

<ひとこと>: 中継放送の録画は「ホームページ」の 「国内機関による中継放送とビデオ」 から。

<速報、追記>: 小惑星探査機「はやぶさ2」搭載カプセルを収容したヘリコプターは、日本時間2020年12月6日8時3分に現地本部へ到着しました。

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12月5日: 「はやぶさ2」帰還中継放送/お知らせ(速報)

2020年12月05日 06時00分00秒 | 天文・宇宙

「はやぶさ2」は今日5日夜(6日早朝)オーストラリアの砂漠(ウーメラ)にサンプルを投下する予定です。4日夜の予報では、当日の現地の天候は良好とのこと。投下時刻、回収後の放送を含めて中継放送は「ホームページ」の 「国内機関による中継とビデオ」 から。
なお、今回もNASAの航空機2機による追跡の協力があるようです。先の「はやぶさ」で話題になった「カプセル分離の時の光の筋」のビデオは、カプセルの横と下からNASAの航空機2機によって追跡され撮られたものです。
右のイメージは中継放送予定の Youtube 待機画面です。

<出典>: オリジナル

<大判>: 省略しました。

<お知らせ>: <速報・追記> 「はやぶさ2」本体とカプセルとは日本時間14時30分に分離され、5分後にその結果が正常であることが確認されました。イメージは分離時の管制室(クリックして大判参照)。

 

 

 

 <速報・追記> 「はやぶさ2」本体とカプセルとは日本時間14時30分に分離され、5分後にその結果が正常であることが確認されました。イメージは分離時の管制室(クリックして大判参照)。

 

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12月4日:植物生息環境02実験のために球根から切られたラディッシュの葉/お知らせ

2020年12月04日 06時00分00秒 | 天文・宇宙

球根から切られたラディッシュの葉が、ハーモニーモジュールの作業エリアに取り付けられ、収穫の後の写真撮影のために広げられる。ラディッシュ植物は、国際宇宙ステーションで、宇宙のユニークな環境での植物の成長を最適化し植物の栄養と味覚を評価する、植物生息環境02実験のために4週間の間に成長した。

<出典>: 「宇宙ステーション(Space Station)」

<大判>: それぞれのイメージをクリック。

<ひとこと>: 左のイメージは同日の生育したラディッシュ。生育初期のラディッシュについては 11月26日の記事を参照。


<お知らせ>:
 お知らせしておりますように、「はやぶさ2」が収集したサンプルが12月5日深夜(12月6日未明)に投下されます。これに関して6日間のトークイベントが開かれています。内容と登録は こちら(はやぶさチーム) から。なお、登録なしでも見ることができます。「ホームページ」の 「国内機関による中継放送とビデオ」 から中継また録画をご覧ください。今日が最終回です。

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12月3日:  巨大な氷山 A-68A の動き

2020年12月03日 06時00分00秒 | 天文・宇宙

全ての目が南極海を横断する巨大な A-68A 氷山にある。このイメージは、ヨーロッパ宇宙機関のコペルニクスセンチネル1号とセンチネル3号ミッションからのデータを使った過去15日間にわたる A-68A の動きを示している。この氷山は南極大陸のラーセンC氷棚から数千キロメートルも旅し、今、サウスジョージアから210キロメートルにある。この氷山は、長さ約150キロメートル、幅48キロメートルであり、記録上最も大きな氷山の一つと言われている。

<出典>: 「センチネル1号(Sentinel-1)」

<大判>: 大判はそれぞれのイメージをクリック。 

<ひとこと>: 2017年7月に南極大陸を離れた氷山 A-68A がサウスジョージア島に衝突するコースにあった(右下図参照)。この一週間ほどの観測で急速に逸れる方向に向かっている(右上図)が、万一接近すると沖合の浅瀬で座礁するかもしれず、島の野生生物や海底の生命に問題を引き起こす可能性がある。過去の例では、海岸線に沿って多くの死んだペンギンのひなとアザラシの子が発見されたことがある。なお、サウスジョージア島は滋賀県ほどの大きさ、現在住んでいる人はいないとのこと。

<お知らせ>: 
① お知らせしておりますように、「はやぶさ2」が収集したサンプルが12月5日深夜(12月6日未明)に投下されます。これに関して6日間のトークイベントが開かれています。内容と登録は こちら(はやぶさチーム) から。なお、登録なしでも Youtube を通しても見ることができます。「ホームページ」の 「国内機関による中継放送とビデオ」 から中継また録画をご覧ください。
② 「はやぶさ2の」オーストラリア、ウーメラへの再突入時の環境についてまとめられています。 こちら から。

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12月2日:  エッジオン銀河 NGC 5866 /お知らせ

2020年12月02日 06時00分00秒 | 天文・宇宙

多くのディスク銀河達はここに描かれた NGC 5866 のように薄いが、我々の視点からはエッジ・オンでは見られない。エッジ・オンの状態にある一つの銀河が我々のミルキーウェイ銀河にある。レンズ状銀河に分類される NGC 5866 は、暗くまた赤く見える多数の複雑なダストレーンを持ち、また、ディスクの明るい星達の多くは、それに、下に横たわる青い色を与えている。若い星達のこの青いディスクが極めて薄い銀河平面のダストを通って広がっているのを見ることができ、一方、ディスクの中央のバルジが、恐らくそこに存在する古く赤い星達からの多くのオレンジに染められて現れている。我々のミルキーウェイ銀河とは質量の点で同様であるが、光が NGC 5866 を横断するのに、我々の銀河を横断するのにかかる光より約30パーセント少ない約 60,000 年かかる。

<出典>: 「今日の天文写真(Astronomy Picture of the Day)」
 
<大判>: 大判はイメージをクリック。

<お知らせ>: お知らせしておりますように、「はやぶさ2」が収集したサンプルが12月5日深夜(12月6日未明)に投下されます。これに関して6日間のトークイベントが開かれています。内容と登録は こちら(はやぶさチーム) から。なお、登録なしでも Youtube を通しても見ることができます。「ホームページ」の 「国内機関による中継放送とビデオ」 から中継また録画をご覧ください。
  

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