のあ いちい ワールド

ここは、物書き「のあ いちい」の、人間世界とそれ以外の宇宙人について多くふれるブログです。

iPS細胞 パーキンソン病臨床へ 京大が!

2014-03-07 14:33:08 | 医療情報

このニュース、ラジオから一番で飛び込んできました。

京都大iPS細胞研究所の高橋淳教授(神経再生医学)らの研究グループは、ヒトのiPS細胞(人工多能性幹細胞)を使ったパーキンソン病治療の臨床研究に向けた手法を確立したと発表。

移植に必要な細胞の大量培養や、がん化の危険性のある細胞の除去などの課題をクリアし、ラットでの実験で効果を確認。

研究グループは、2015年初めにもヒトでの安全性を確認する審査を申請し、厚生労働省の承認を経て患者への2016年の移植を目指す。

パーキンソン病は、神経伝達物質「ドーパミン」を出すドーパミン神経細胞が減ることで、手足が震えたり、こわ張ったりする難病。
iPS 再生医療「iPS細胞を用いたパーキンソン病治療」高橋 淳 教授

投薬で症状を抑えられるが、根本治療にはならない。神経細胞の一歩手前の「神経前駆細胞」を脳内に移植し、新たな神経回路を作る治療法が期待されている!

研究グループによると、iPS細胞から神経前駆細胞に分化させる際、培養皿の底に敷く基質に特定の人工たんぱく質(ラミニン)を使うと、従来の20倍以上の量が培養できることを発見したという。

一方で、培養した細胞の中に分化が不十分なiPS細胞が残っていると、がん化する恐れがある。

グループは、特定の蛍光抗体を使って染色する方法で、培養した細胞から神経前駆細胞を選別し、未分化など不要な細胞を除去する手法を確立したという。

選別後の神経前駆細胞を、パーキンソン病を発症させたラットの脳に移植し、4カ月間観察したところ、症状が改善し、がん化も起きないことを確認した。

高橋淳教授は「今年中に同じ手法でサルに移植して、安全性と有効性を詳細に検証する」と。
グループは今後、京大病院と連携して、6人の患者の血液細胞からiPS細胞を作製し、1人ずつ数千万個の神経前駆細胞に分化させて患者本人に移植する臨床研究に向けた準備を進めるという。



※iPsの関連で、理化学研究所の高橋政代教授(眼科)の分かりやすい動画を選んでみました。
高橋政代理研チームリーダー講演


いよいよ始動ですね。必ず良い結果を出してくれることを期待しています!私の姉は、昨年6月、この病が主な原因で亡くなりました。

多くの難病患者さんが、希望を持って生きられますように。


医療機関と医師 ただよう愛





腫瘍マーカーのこと

2013-12-29 20:53:29 | 医療情報
腫瘍内科医・高野利実(たかの としみ)さんの記事をヨミドクターで読みました。

◆腫瘍マーカーが使われる目的

(1)がん検診(がんの早期発見)

(2)早期がん手術後の経過観察(再発の早期発見)

(3)進行がんの「病気の勢い」の評価(治療効果判定)


「偽陰性」や「偽陽性」は多い

本当は、がんがあるのに、検査では陰性(腫瘍マーカー正常)の結果が出ることを、「偽陰性」と呼び、
本当はがんではないのに、検査では陽性(腫瘍マーカー高値)の結果が出ることを、「偽陽性」と言うそうです。


=腫瘍マーカー検査を受けるにあたり注意すること=

• 検査を受ける目的は何か

• 検査の精度はどうか(偽陰性や偽陽性の可能性がどれくらいあるのか)

• 検査結果をどう解釈し、どう行動するか

• 検査を受けることによって得られる利益は何か

• 検査を受けることによって生じる不利益は何か

なんでもかんでも検査は受けた方がよいとは考えず、検査による不利益の存在も知っておく必要があるということですね。

 
前立腺がんのPSAや、卵巣がんのCA125や、肝臓がんのAFPなど、
一部の腫瘍マーカーは、「早期がん」でも数値が上昇するため、がんの早期発見に活用できる可能性があるが、

その意義がないことを示した臨床試験もあり、また、PSA検診によって救われる命があるとしても、それよりもはるかに多い人々に、偽陽性や過剰検査や過剰治療などの不利益が生じることがわかっており、世界的にも意見が分かれているとのこと。


高野利実医師は、健診では腫瘍マーカーは、受けない方がよい、という意見ですね。

健康診断を扱う業者の中には、腫瘍マーカー検査を「オプション」として提案し、追加料金を取っているところもあるようだが、「オプション」と聞くと、なんだか、やっておいた方がよさそうな気になりがちだが、腫瘍マーカー検査の目的や、それに伴う不利益をよく理解した上で、適切な判断をする必要がある、と。
 
 
不安にかられながら、いろんな検査を受け、
「がんでなくてよかったです。これですっきりしました」と満足する方もいますが、
「肉体的にも精神的にも疲れたし、今も、もやもやが残っています」
という人の方が多いのでは、と。


「再発の早期発見」に意義は

(2)の「再発の早期発見」の目的で腫瘍マーカーを使うことについても、いろいろと議論がある。
(1)と同様、「偽陰性」や「偽陽性」の問題は、ここでも生じる。

真の「陽性」であった場合、がんの再発を早期に発見できたということになるが、再発を早く見つけて、症状が出現するより前から治療を開始する意義があるのか、というポイントも考える必要がある、と。

大腸がんであれば、再発を早期に見つけて、手術などで根治を目指すことがあり、その意義は、臨床試験でも証明されている。国内外の、大腸がんのガイドラインでは、CEA等の腫瘍マーカーを、(2)の目的で測定することが推奨されているとのこと。

一方、肺がんや乳がんの場合は、
(2)の目的で、CEA等の腫瘍マーカーを測定する意義は示されておらず、国内外のガイドラインでは、
「手術後の経過観察中に、腫瘍マーカーを漫然と測定すべきではない」とされている。

乳がんについては、手術後の経過観察中に、腫瘍マーカーを含む検査を頻繁に行うグループと、行わないグループを比較するランダム化比較試験が、日本でも行われており、その結果が待たれているとのこと。

 
◎腫瘍マーカー(しゅようマーカー):
がんの進行とともに増加する生体因子のことで、主に血液中に遊離してくる因子を抗体を使用して検出する臨床検査のひとつである。
 

◆高野利実(たかの としみ)腫瘍内科医
東京生まれの神奈川育ち。
1998年東京大学医学部卒。
2010年より虎の門病院臨床腫瘍科部長。
国立がん研究センター中央病院、東京共済病院などで、抗がん剤治療を専門に手がける。
がん薬物療法専門医会代表も務める。

医療機関


医薬品をネット上で購入する時

2013-11-30 19:49:48 | 医療情報
ジョン・ホートン氏がヨミドクターに寄せた記事を読んで。

弁護士でもあり、ネット監視会社「レジットスクリプト」を設立して社長に就任した若手のジョン・ホートン氏。

消費者としてネット上での医薬品をどう見るかが参考になると思います。

私は、頸椎症で通院している神経内科の主治医やメンタルクリニックのドクターにも、日本で言うサプリメントとして販売されていると聞く、メラトニンについて相談したことがあります。神経内科医は、別の薬名でありますが、それは精神科でないと出せません、と。

別のメンタルクリニックのドクターは、あれは軽症のものですね。あいにくうちには置いていません、と。

これは睡眠導入のサプリメントとしてアメリカで誰でも購入できるもの。日本の精神神経科または心療内科では、薬剤一般名・ラメルテオン(武田薬品工業株式会社・商品名:ロゼレム錠)を処方するようです。

そこで、私はドラッグストアをいくつも回ってみましたが、名称だけ掲げてあっても、実物は置いてなかったのです。それで、薬剤師の資格を持っている責任者の店員さんに、訊いてみました。
すると、注文が入ると、ネットでアメリカに発注するとのことでした。

で、ネット検索してみると、そういうことなのだろう、という情報が出てきます。わけありです。つまり、注文が入るとアメリカから取り寄せるのですね。これは、日本で開発された物が、日本ではすぐに許可が下りずに、アメリカで販売されているわけです。逆輸入ですね。ただ、メラトニンの内容については、さまざまなことがあり、ここでは割愛します。

そこで、フランスの大学に留学経験がある神経内科の主治医に相談すると、ネットのものは、ほかの成分が含まれていることがあるので、安易に買わない方が良いと。

で、今度は、アメリカの友達とスカイプで話すと、その人は、アメリカの病院で検査を担当しています。
毎日ではないが、メラトニンを服用しているというのです。健康食品のような感覚で寝る前に飲んでいて、大きな副作用もないようだと。しかし、これには個人差があり、さまざまな影響がネット上でも書き込まれていますね。

結果、今年の晩春に、東京駅で会い、アメリカから持参してくれたメラトニンを二つ(別の種類)いただきました。副作用のこともあるため、まだ飲まずに、キープしてあります。

以上、一例をあげました。


ところで、
ジョン・ホートン氏は、

依存性が高い一部の医薬品を除き、米国ではほとんどの州で医薬品のネット販売が認められている。
米全国薬事評議会連合会(NABP)が運営するサイトには、適正な業者だと認定された薬局の一覧が掲載されている。

医薬品の保管や患者への副作用情報の提供、個人情報の取り扱いなど19の基準を満たしていないと認められない厳しい仕組みで、米食品医薬品局(FDA)もそれらのサイトからの購入を推奨している。

しかし、 
ルールを守っているネット販売業者は、販売サイト全体の割合からすれば一握りだというのです。
大半は、偽薬の取り扱いや無許可営業など、何らかの点で違法性がある。
疑わしいサイトは膨大にあり、監視や調査は簡単ではない。

ということなのですね。


我が社の監視手法はNABPから承認され、米連邦政府や州政府、欧州の政府機関のほか、大手ネット検索会社やクレジット会社などの依頼で、ネット上での違法な医薬品や薬物の販売、広告の監視や調査を実施している。

実効性のある監視を行うためには、コンピュータープログラムによる抽出と、スタッフによる確認を組み合わせることが有効だ、というのです。

例えば、
ドメイン名(インターネット上の住所)に「drug」などの単語が含まれているサイトは、医薬品や薬物を扱っている可能性が高い。そうしたサイトを抽出した上で、専門知識を持つスタッフが、書かれている内容や販売されている商品、売り方などを確認する必要がある、と。

具体的には、
ネット上では、自らは違法な薬物販売を手がけていなくても、販売業者から手数料を得て、違法サイトに誘導する広告を掲載しているブログなどが無数にあるという。
「アフィリエイト」と呼ばれる手法だが、アフィリエイトを調べることで、違法な薬物を販売しているサイト同士のつながりを特定できるという。

違法行為を手助けしているサイトも含め、全体の実態を調べて対処すべきで、監視や調査で集めた情報は、サイトのドメインを管理する事業者に通報し、違法サイトを閉鎖に追い込んでいるという。

 
ネット取引は国境を超えて行われるため、販売業者が外国にいる場合、違法性の判断はその国の法令に左右されるため、監視する側には、外国の医薬品取引規制に関する知識も必要になる、と。

日本でも、消費者が販売サイトの良しあしを判断できる仕組み作りが大切だ、と。

◆来春までに新ルール 

市販薬のネット販売はこれまで、厚生労働省令で副作用リスクが低い3類を除いて禁止されていた。これを不当として、ケンコーコムなど2社が、1、2類も販売できるよう国に求めて提訴。最高裁が今年1月、省令を違法と判断したのを受け、ルールがないまま多数の業者が参入する事実上の全面解禁状態となった。

☆ジョン・ホートン
43歳。弁護士。ホワイトハウスで専門官として薬物規制政策を担当した後、
2007年にネット監視会社「レジットスクリプト」を設立し、社長に就任。 
医薬品のネット販売で、患者の安全を守るためには、違法な医薬品や薬物を排除する有効な戦略を立てることが重要だと。

医療機関と医師



鼻の細胞を使って聴力回復!

2013-11-27 20:49:58 | 医療情報
鼻の細胞を使って聴力回復をする、という臨床研究が、慈恵医大で始まるという。

耳が聞こえにくくなった人にとっては、朗報ですね。

重症の中耳炎で低下した聴力を、
細胞シートを使って改善させる臨床研究を、
慈恵医大の小島博己教授(耳科学)らが来年1月をめどに始めるということです。

鼻の細胞を採ってシートをつくり、耳に移植する世界初の再生医療だという。

対象になる患者さんは、中耳周辺の骨がじょじょに溶ける、
「真珠腫性中耳炎」と、
鼓膜が中耳の壁に張り付く「癒着性中耳炎」のケース。

どちらも重症な場合には患部を除去する手術を行うが、
手術をしても鼓膜の張りに関わる粘膜が取り去られるため、聴力が戻らないことが多いという。
また、中耳炎を再発することもある、と。

そこで、研究チームは、耳の粘膜の細胞に特性が近い、鼻の粘膜の細胞に着目したのだという。

患者の鼻から1センチ四方の粘膜を取り、1か月弱でシート状に培養、
患部を取り除いた部分に移植する臨床研究を計画。

鼻の粘膜が耳の粘膜に代わる働きをすると期待されると。

来年1月をめどに始めるということですが、成功を願うばかりですね!


☆小島博己 教授
東京慈恵会医科大学卒
ハーバード大学留学
・専門
中耳疾患(真珠腫、癒着性中耳炎)の病態の解明、中耳粘膜の再生医学、アポトーシスのシグナル伝達

慈恵医大附属病院・耳鼻咽喉科


新型出生前検査で陽性、53人中絶!

2013-11-24 13:13:05 | 医療情報
3500人解析 羊水検査後陽性53人中絶 

各紙で取り上げているニュースです。

妊婦の血液から胎児の疾患の有無を判定する新型出生前診断(NIPT)の臨床研究で、診断結果が陽性反応だった67人のうち、その後の羊水検査などで陽性が確定した少なくとも54人のうち53人が中絶を選んでいたことが分かったのですね。

「NIPTコンソーシアム」(組織代表=北川道弘・山王病院副院長)が、臨床研究を実施する研究者らが参加する組織2013年4月から9月末までに検査を受けた約3500人について解析したとのこと。

新型出生前診断は、2013年4月に開始した。
染色体異常によって起きるダウン症の3疾患が対象。
陽性と判定されても、35歳の妊婦では胎児がダウン症である確率は80%程度にとどまるため、
羊水検査などを受ける必要があるという。

今回の解析対象となった約3500人の妊婦の平均年齢は約38歳で、
3疾患のいずれかで陽性反応が出たのは全体の約1.9%にあたる67人だった。

そのうち妊娠が継続し、羊水検査など確定診断を受けた62人の中で、陽性が確定し、流産もしなかった症例が少なくとも54人おり、そのうち53人が中絶を選んだというのだ。

中絶を選んだ53人:
・ダウン症33人
・13トリソミー4人
・18トリソミー16人
とのこと。


生命倫理に詳しい、ぬでしま次郎・東京財団研究員は、
「新型出生前診断の眼目は、流産リスクのある羊水検査を回避できる点にあり、中絶の人数ばかりに注目すべきではない。検査の精度を検証するとともに、ほとんどが中絶を選んだことについてカウンセリングに問題があったのか、改善すべきかを明示しないと当初の臨床研究の目的にそぐわない」と話しているとのこと。

むずかしい問題ですが、充分に検討するべきですね。

NIPT(母体血胎児染色体検査)
◆Noninvasive prenatal genetic testing =無侵襲的出生前遺伝学的検査
母体血を利用して赤ちゃんの遺伝学的検査を行う方法
米国で母体血を用いた赤ちゃんの染色体検査(母体血胎児染色体検査)が臨床検査として利用可能になっていますが、日本では、日本産科婦人科学会の指針により臨床研究として認定された施設で実施されます。

☆北川道弘(きたがわ みちひろ)山王病院副院長
東京慈恵会医科大学卒
国際医療福祉大学教授
・専門
産婦人科(周産期医療、胎児診断・治療)
・経歴
前国立成育医療センター副院長

医療機関と医師



20代ニコチン依存症、禁煙治療に保険適用

2013-11-17 17:17:11 | 医療情報
来年度の診療報酬改定で、
厚生労働省は、20歳代のニコチン依存症の患者を対象にした禁煙治療に保険適用する方針を決めました。

禁煙治療としては、2006年4月1日からから服薬治療に、保険が適用されていましたが、
基準に該当しない場合は、保険診療が受けられませんでした。

それは、
ブリンクマン指数(1日当たりの平均喫煙本数×喫煙継続年数)が200以上であること、
ニコチン依存度スクリーニングテスト(TDS)が5点以上であることやなど、

いくつかの条件が定められていました。

また、保健診療を行うことのできる施設にもいくつか条件があり、どこの医療機関でも可能というわけではなく、
禁煙外来を設けている専門病院でなくても、内科や呼吸器科などで禁煙治療を受けられる医療機関もあります。

20歳代では、この基準(上記赤文字部分)に達しない場合が多く、保険による治療を受けられない患者が多いという現状があります。
(2009年に、20歳代の喫煙者1,000人を対象に、製薬会社が調査したところ、ニコチン依存症に該当し、保険適用の対象になった人は12%にとどまっていたそうです)

TDS=Tobacco Dependence Screener(ニコチン依存度スクリーニングテスト)

・質問は10個で、
はい⇒1点 いいえ⇒0点

5点以上が対象

(例)
Q.禁煙したり本数を減らしたときに、次のどれかがありましたか。
・イライラ ・眠気
・神経質 ・胃のむかつき
・落ち着かない ・脈が遅い
・集中しにくい ・手のふるえ
・ゆううつ ・食欲または体重増加
・頭痛

◆禁煙外来
たばこをやめたい人向けに作られた専門外来
カウンセリングや生活指導といった精神面での禁煙サポート、ニコチンガム・ニコチンパッチを使用したニコチン置換療法などによる禁煙治療が行われる。

従来このような治療にかかる費用は健康保険の対象外でしたが、
若い頃からの過度の喫煙は、依存症になるリスクが高いことから、
厚労省は、20歳代の患者については基準に達していなくても、保険で禁煙治療を受けられるようにすることにした。

⇒厚生労働省は来年度の診療報酬改定で、20歳代のニコチン依存症の患者を対象にした禁煙治療に保険適用する方針を決めた。

医療機関と医師


体外臓器維持装置を日本で初めて使用し肺移植成功!

2013-10-25 19:59:39 | 医療情報
体外臓器維持装置を日本で初めて使用し、成功した肺移植チーム=岡山大病院=

臓器提供者から摘出された肺の機能を、移植前に回復させる体外臓器維持装置が、


23日に国内で初めて使われたという岡山大病院ー脳死肺移植


執刀医の大藤剛宏准教授


「提供される臓器が少ない日本で、一つとして無駄に出来ない。提供された全ての肺を使えるよう、技術を磨きたい」と。

肺は、提供者が脳死になるまでに水がたまる肺水腫になったり、たんが詰まったりして状態が悪くなり、他の臓器に比べて移植を断念することが多いという。


装置を使った手術は欧米ではすでに導入されており、


大藤剛宏准教授は、2006年のスウェーデン留学後、ノウハウを蓄積してきたと。


動物実験など研究を重ね、2011年に岡山大学倫理委員会で実施の承認を取り付けた。


今年9月下旬には、手術室で模擬訓練を実施。装置の使用手順など最終の確認をして臓器提供者を待っていたという。


装置は、つないだ肺に血液に似た特殊な液体を循環させながら、必要な抗生物質など薬剤の投与が可能で、摘出した肺だけを装置につないでいることから、高濃度の薬剤を使用しても他の臓器に影響を与えることがなく、肺の中につまった血栓やたんの除去も容易という。


移植(10月23日)は、


午前11時、医師30人態勢で始めたという。


東京都内で前日に脳死と判定された30歳代の女性提供者の肺は、機能が著しく低下していて、装置の使用が必要と判断したのだという。


装置に約1時間半つないだところ、摘出時の2倍にまで機能が回復したという。



両肺のうち、装置で治療効果が見られなかった左下葉を切除し、リンパ脈管筋腫症で呼吸不全の進む四国地方の30歳代女性に移植された。


女性は約10時間かかった手術後まもなく、自発呼吸を始めたという。経過は順調で、早ければ2~3か月で退院できる、と。


岡山大学臓器移植医療センター




早期閉経患者、さらに2人が同じ手法で妊娠!石塚文平 聖マリアンナ医科大学特任教授

2013-10-02 15:27:40 | 医療情報
聖マリアンナ医科大学などのグループが早発閉経の患者出産に世界で初めて成功した
というニュースが流れましたが、

聖マリアンナ医科大学(川崎市)の石塚文平特任教授らは、さらに早期閉経患者さん2人が同じ手法で妊娠していることを明かしました。(ヨミドクター)

そして、
早期に閉経した100人近くがすでに待機しているといい、聖マリアンナ医科大学以外の3病院でも実施できるよう準備を進めているという。

同大はまた、加齢で卵巣機能が低下した女性への臨床研究も進めたいとしており、年度内にも日本産科婦人科学会に申請する方針だという。

 
IVA
IVAとは体外活性化(in vitro activation)のことで、体外に取り出した卵巣組織にある操作を加え、
卵巣内にある卵子(発育開始前の原子卵胞)を体外で成長開始させ自身の体内に戻す新技術。

☆治療詳細はホームページ:
http://www.ivafertility.com/IVA/index.html

☆石塚文平(いしづか ぶんぺい) 聖マリアンナ医科大学特任教授 
昭和大学医学部卒
ローズレディースクリニック 理事長
・専門
生殖内分泌、更年期、周産期
・資格
日本産科婦人科学会専門医、日本生殖医学会生殖医療指導医

☆河村和弘 准教授 大学病院生殖医療センター長
秋田大学医学部卒
その後、2年間スタンフォード大学にて卵巣生理学の研究を積む
・専門
生殖内分泌、生殖生理学、生殖発生学、生殖工学
・資格
日本産科婦人科学会専門医、日本生殖医学会生殖医療指導医

不妊治療医療機関
たのしい市場


早発閉経の患者出産に成功!河村和弘准教授(聖マリアンナ医科大学)

2013-10-01 12:02:46 | 医療情報
早発閉経の患者出産!⇒卵巣組織を凍結、細胞培養
(ヨミドクター)

卵子が育たず、排卵しないために妊娠・出産が難しい早発閉経の患者の卵巣組織を凍結、独自の手法で組織内の卵子の元になる細胞を活性化して、出産に成功したー

聖マリアンナ医科大学などのグループが米科学アカデミー紀要に発表するという。

聖マリアンナ医科大学では、早発閉経の患者の卵巣組織の活性化による出産は世界で初めてだと。


河村和弘准教授らによると、
女性は25歳で早発閉経と診断されたケース。

ホルモン治療を受けたが排卵しなかった。
29歳で卵巣を腹腔鏡下で取り出す手術を受けた。
取り出した卵巣組織をいったん凍結、患者の体が回復した3か月後に解凍。
1ミリ四方に切った上で、特殊な培養液で卵子の元になる細胞を培養。
体内で卵子に育てるため女性の卵管を覆う膜の下に移植。
その後、採卵し、夫の精子と顕微授精させて妊娠。

昨年冬、約3300グラムの元気な男児を出産!


☆河村和弘 准教授 大学病院生殖医療センター長
秋田大学医学部卒
・専門
生殖内分泌、生殖生理学、生殖発生学、生殖工学
・資格
日本産科婦人科学会専門医、日本生殖医学会生殖医療指導医

聖マリアンナ医科大学病院



花粉症の夜に悪化の仕組み解明!

2013-09-28 10:59:30 | 医療情報

25日、
花粉症が夜に悪化するメカニズムを解明した、



というニュースがありました。



山梨大医学部の中尾篤人教授(免疫学)の研究チームは、


アレルギー反応に体内時計が関係するメカニズムを解明したとのこと。



花粉症などのアレルギー疾患は、
症状の出方が時間帯によって異なる。



これは、マウスを使った実験で、
目や鼻、皮膚などの免疫細胞が、アレルギー反応を引き起こす物質の分泌量を、
時間帯によって調整している、という内容だ。



免疫学を研究している中尾篤人教授は、
鼻炎、ぜんそく、じんましんなどの症状が夜間から朝方に悪化することが多いのは、
体内時計が関係しているとの説を2011年に発表し、その詳細なメカニズムを研究してきたという。



研究によると、
体内時計は全身に存在する「クロック」というたんぱく質が関係するが、
そのうち目の粘膜や鼻腔内などの免疫細胞内にあるクロックが、アレルギー症状を悪化させるのだという。


クロックの働きが昼間は弱く夜間は強いため、昼よりも夜の方が症状がひどくなるのだという。



中尾教授は、
点鼻薬や目薬の成分の中に、クロックの働きを弱めるような物質を加えられれば、眠気などの副作用の少ない新アレルギー薬の開発につながる」と期待を寄せ、現在、新薬開発に向けた研究も行っているという。


☆中尾篤人 (Atsuhito NAKAO) 教授
山梨大学大学院医学工学総合研究部 医学学域 基礎医学系(免疫学)
千葉大学医学部卒 医学博士
・専門
免疫学 (免疫学、アレルギー学、分子生物学)


花粉症 医療機関と医師

※花粉症で長年苦労しているものとしては、副作用の少ない点鼻薬や目薬が出回ることを期待しています。