かながわハーブナーセリー園主のブログ ハーブと暮らす365日

横浜市泉区のハーブ専門のナーセリーです。ハーブ苗、食用ハーブの生産をしています。kanaherb.web.fc2.com

「横浜の食卓」 椿 直樹著 よこはまグリーンピース発行

2017年01月30日 20時28分58秒 | 

先日、新年会をしたど根性ホルモンのオーナーシェフ、椿 直樹さんの本です。




横浜市内の地場野菜を作ったレシピ集と野菜生産者の紹介がセットになった面白い内容です(^-^)
料理のレシピも手軽に作れるものが多いように思います。

つい最近、出版されたようなので、大きな書店なら店頭に並んでいるかもしれませんね。

一家に一冊!いかがでしょうか(笑)

星野新一 「脱 限界集落株式会社」

2017年01月24日 17時58分47秒 | 

 多岐川優が過疎高齢化に悩む故郷を、村ごと株式会社化することで救ってから四年の歳月が経った。止村は、麓にある幕悦町の国道沿いに完成したショッピングモールとも業務提携するほど安定的に発展していっている。
 そんな中、かつて栄えていた駅前商店街は、シャッター通りになって久しかったが、コミュニティ・カフェの開店や、東京からやってきた若者たちで、にわかに活況を呈していた。しかし、モールの成功に気をよくした優のかつての盟友・佐藤の主導で、幕悦町の駅前商店街の開発計画が持ち上がる。コミュニティ・カフェを運営する又従兄弟を手伝っている優の妻・美穂は、商店街の保存に奮闘するが、再開発派の切り崩しにあい、孤立していく。
 開発か、現状維持か? 日本のそこかしこで起こっている問題に切り込む、地域活性エンタテインメント! 信州、東北で大ヒット、17万部突破シリーズ待望の続編です。(小学館公式ホームページより)

以前このブログで紹介した星野新一著 「限界集落株式会社」の続編です。
地方山間部の地域再生を物語の軸にした前作に対して、今作は地方再開発や古くからある地域商店街の再生、といったものが題材になっています。

巨大資本による地方の再開発に対抗する、古き良き地域商店街有志たち、といった感じでしょうか。

今作もテンポの良い文章でサクサク読めます(^^)
恋愛をからめたエンターテイメント作品を楽しみながら読み進めると、いつのまにやら難しい、経済や地域コミュニティの知識が付いていた、なんてことも。

この「脱 限界集落株式会社」も面白くてちょっとためになる、そんな良作だと思います(^-^)


星野新一「限界集落株式会社」小学館文庫

2017年01月13日 11時20分16秒 | 

「限界集落」、「市町村合併」、「食糧危機」、「ワーキングプア」、「格差社会」などなど日本に山積する様々な問題を一掃する、前代未聞! 逆転満塁ホームランの地域活性エンタテインメント!!
起業のためにIT企業を辞めた多岐川優が、人生の休息で訪れた故郷は、限界集落と言われる過疎・高齢化のため社会的な共同生活の維持が困難な土地だった。優は、村の人たちと交流するうちに、集落の農業経営を担うことになる。現代の農業や地方集落が抱える様々な課題、抵抗勢力と格闘し、限界集落を再生しようとするのだが……。(小学館公式ホームページより)

書店で何気なく目に留まり購入しました。
地方山間部の限界集落を舞台にした農業・地方再生エンターテイメント、といった感じでしょうか。
過疎、離農、疲弊していく地方都市、といった難しい題材をしっかりとエンターテイメントに仕上げています。
文章のテンポがよくて読みやすい作品です。
2015年には反町隆史さん主演でNHKでドラマ化もされていたようです。

フィクションエンターテイメントながら、農業業界に関わる人間には、コレ分かる~、なリアリティのある農家アルアルもたくさん盛り込まれていましたね(笑)

軽快な文章でサクサク読める良い小説です。
物語としても面白く、久しぶりに活字を一気読みしてしまいました(^-^)
続編も現在、読書中です。

勇気は伝染する 伊坂幸太郎「PK」

2015年01月09日 12時19分21秒 | 
伊坂幸太郎「PK」文庫版を読みました。
表題作の「PK」と「超人」、「密使」の三編収録。
誰かの勇気、決断、行動から起こる一つの結果は小さくても、そこから伝播したこと、影響を受けた人の行動の連続で結果が変わっていく、的なテーマだと思います。
一見スマートそうな登場人物、文体でありながら実は汗臭さ、泥臭さを秘めている感じも伊坂作品の王道だと思います。

今作は回収されない伏線や謎があり一読では⁇⁇でしたが、そこは読者の想像力に委ねる、ということなのだと思います。

「PK」とくに良かった。



気づけば、エッセイをのぞく伊坂作品の半分以上読んでいました(^^;;



万城目 学「かのこちゃんとマドレーヌ夫人」 ちくまプリマー新書

2011年02月22日 18時13分26秒 | 
ひさぶりに活字をじっくり読んだ気がします。

ドラマ化もされた「鹿男あをによし」の万城目学の書き下ろし小説です。
小学生のかのこちゃんとその家に住み着いた迷い猫マドレーヌ、子供と猫の二人?の視点で語られる物語です。
万城目作品ならではのファンタジーの味付けがされた、ほんわかした物語です。

さらっと読んでほっこりしたいときにおススメです♪

プリンセス・トヨトミ 万城目学

2009年06月23日 21時31分46秒 | 
梅雨時なので自転車にものれず、久しぶりに本でも読むかと。
万城目学は「鴨川ホルモー」から入って、「鹿男あをによし」~と、好きな作家さんです。

今作の舞台は大阪。
歴史上の人物や史跡をからめた荒唐無稽(それがウリですよね)なストーリーを軽妙なタッチで描くおなじみのスタイル。

多くは語りませんが、近作では物語の深みが増したな~、と。
本の帯には「万城目学の最高傑作」とありますが、そのうたい文句に偽りなし!といった感じです。

重松清「卒業」

2009年02月15日 22時41分58秒 | 
年齢、性別、立場も置かれている状況も全く異なる4人の主人公の、新しい一歩を踏み出すためのそれぞれの「卒業」を描いた短編集。

重松作品の代表作といえば、「流星ワゴン」「その日の前に」「疾走」などなど数多くあれど、この「卒業」もかなりの名作です。
それぞれの物語は短編ながらも主人公とその周辺人物を丁寧に描き出していて、少々複雑な(重松作品にはよくある)状況に置かれた主人公達でありながらどこか必ず共感できるというストーリーだと思います。

4編のお中では、「まゆみのマーチ」と「追伸」がとくに良かったですね。

伊坂幸太郎「オーデュポンの祈り」

2009年02月10日 20時28分25秒 | 
最近、また活字モードに入り文庫本を何冊かつづけて読んでます。

本屋さんで、今まで読んだことのない作家作品をなにげなく探しているときに見つけました。
「オーデュポンの~」は本屋さん大賞に選ばれていたようで、興味をひかれて購入しました。
伊坂作品は初挑戦です。

人生に生きづまり、勢いでコンビニ強盗を計るも失敗し逃走していた主人公が、日本と「鎖国」していて地図に載っていない島に辿りついたところから話が始まります。
その島で主人公は、我々の常識から少しずれた奇妙な住人たちや、人の言葉を話し未来が見えるカカシと出会い・・・というストーリー


時代設定は現代ですが、不思議な舞台設定や奇妙な登場人物たちなど、ミステリーや謎解きの要素もある寓話を読んでいるような感覚でした。
ラストがちょっと弱かったかな?という気もなくはないのですが、個性的な登場人物や人語を話すカカシ、題名のオーデュポンをからめたストーリーは独創的で非常におもしろかったです。

伊坂幸太郎、少しはまりそうです(笑)
別の伊坂作品「重力ピエロ」も読もうと思いました。