酔眼独語 

時事問題を中心に、政治、経済、文化、スポーツ、環境問題など今日的なテーマについて語る。
 

朝日の変調

2009-03-16 05:27:11 | Weblog
 朝日新聞は海上自衛隊ソマリア派遣を社説で取り上げることをネグってしまった。この問題については以前「せめて法律を整備してから派遣すべきだ」と書いていた。にもかかわらず、「緊急避難」(浜田防衛相)による派遣に沈黙してしまった。社論が統一できなかったということなのだろう。これでは、自民党を笑えない。


 ということで朝日は、麻生自民党批判から小沢潰しに舵をきったようだ。国策捜査の尻をたたいて、小沢を抹殺しようという構えである。角栄に連なる「小沢的な体質」について、朝日は以前から嫌悪感を示している。「いい民主党」を育てたいという気分が記事の行間ににじんでいる。

 しかし、真偽不明の「談合情報」めいたものを書き飛ばすのはいかがなものか。これらが立件されるかといえば、はなはだ心もとない。あっちでもこっちでも悪いことをしている。だから小沢は悪い--といったムードの醸成を図っているとしか思えない。


 《「西松建設」から民主党・小沢代表の資金管理団体「陸山会」への違法献金事件に絡んで、東北地方のゼネコン側の談合組織が受注調整する際、秋田県発注の工事でも、小沢代表側の意向に配慮していた疑いがあることが関係者の話で分かった。

 ゼネコン側は、小沢事務所関係者が秋田県内の選挙に協力した結果、同県の工事受注での影響力が強まったと認識していたという。

 東京地検特捜部もゼネコン関係者らの調べからこうした経緯を把握。西松建設が受注した工事資料などの提供を同県から任意で受けており、東北地方の大型公共工事の受注と小沢代表側への政治献金の関係を解明する捜査の一環として調べている模様だ》=朝日com=


 国策捜査があるかどうかは、秘中の秘だ。「国」とは何を指すかも不明確だ。だが、検察と時の政権がつながっているのも間違いない。朝日が出している「90年代の証言」シリーズの「野中広務 権力の興亡」に興味深い一節がある。日歯連献金事件に絡んでの述懐だ。

 《--こういう国会議員が絡む不祥事が表面化し、検察が捜査するとき、政府の幹部らは知っているのですか。

 野中 それはあるでしょう。そうでなかったら、できないでしょうね。そして、捜査の狙いは僕にあったと思いますよ》=「野中広務 権力の興亡」 293㌻=

 権力闘争と検察の捜査は表裏一体だと言いたいのだ。ここにメディアが絡んで、三国志状態になる。さて豪腕小沢の運命やいかに。

 

 
コメント
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