酔眼独語 

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後手に回るガースー政権

2021-01-07 14:57:59 | 政治
新型コロナ対応が後手後手に回り、支持率急降下中の菅政権が、自治体包囲網と世論の圧力に耐えきれず「緊急事態宣言」発出に舵を切った。

《菅義偉首相は7日夕、東京都と埼玉、千葉、神奈川3県を対象に新型コロナウイルス特別措置法に基づく緊急事態宣言の再発令を決定する。西村康稔経済再生担当相は7日午前、専門家で構成する諮問委員会で、緊急事態宣言の期間は8日から2月7日までと正式表明。諮問委は政府方針を了承した。首都圏の感染拡大に歯止めがかからず、医療提供体制が逼迫していることを踏まえた。緊急事態宣言は昨年4月に初めて発令して以来となる。
》=7日kyodo=

 つい10日ほど前の会見で菅は「緊急事態宣言については尾身会長からも今は緊急事態宣言を出すような状況ではない。こうした発言があったことを私は承知しています。いずれにしろ4月の緊急事態宣言を出したときと比較をして感染終息のために当時は行ったわけでありますけど、その後の経験の中でいろんなことを学んできたということも事実だと思います」と述べていた。また政府が対策の拠り所としている諮問委員会会長の尾身は「年末年始が始まると人の流れは一定程度抑制されると思います。しかし、ここで私が強調させていただきたいのは、年末年始が終わりますと社会経済活動が活発になりまして、感染がまた再び急増する可能性が極めて高いと思います」と急増は年明け後との見方を示していた。

 暮れの段階で緊急事態宣言を出さなかった対策の遅れが、東京での爆発的感染者増をもたらしていることは明白だ。12月31日1300人1月6日1500人、そして 《きょう東京都が確認した新型コロナウイルスの新たな感染者が2447人に上ったことが関係者への取材で分かった。これまでで最も多かったきのうの1591人を大幅に上回り2日連続で過去最多を更新した。

 また、重症の患者も前の日から8人増えて121人となり、4日連続で過去最多を更新した》=7日ANNニュース=

 新型コロナ感染の潜伏期間などを考慮すれば、現在出ている数字は年末に感染した方々と考えるべきだろう。尾身が言う「年末年始は人の流れが減る」など全くの当て外れ、例年より大幅に少ないとはいえ年末年始に人は動いたのだ。この読み違いは重大だ。東京の感染者1日3000人も時間の問題だ。

 明日発出される緊急事態宣言、1都3県・飲食店にほぼ絞った「限定的・集中的」な対応だそうだが、これまたはなはだ中途半端。飲食店由来の感染が多いのは事実だが、ここを止めれば全体が止まる、というほどの急所ではない。期間を1か月に区切ったのはさらに悪手だ。この1か月、1都3県の感染者は右肩上がりで増えていくことになろう。そうなれば期間延長だ。しかも複数回繰り返されそうだ。そうなればもはや菅政権はもたない。

 菅に残された手は強力かつ大胆な感染抑止策を打ち出すことしかない。通常国会が始まったら特措法の改正とセットで全国に網をかけた緊急事態宣言を発出する。それができないようならやめなさい、ガースー君。

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