酔眼独語 

時事問題を中心に、政治、経済、文化、スポーツ、環境問題など今日的なテーマについて語る。
 

プリンスホテル

2008-02-03 18:17:05 | Weblog
 日教組の第57次教育研究全国集会の全体集会が、グランドプリンスホテル新高輪に会場使用を拒絶され中止となった。1951年に教研集会が始まって以降、全体集会が中止に追い込まれたのは今回が初めてである。

 ホテル側が会場の使用契約を一方的に破棄した理由は右翼の街宣車が殺到し、混乱と騒音被害が予想されるためである。「お客様の安全と安心を最優先するのが当ホテルのポリシー」だそうだ。

 近年、日教組の大会や教研集会は会場確保が難しくなっている。会場側が右翼団体の来襲を恐れているからだ。公共施設で断るケースも続出しているが、契約を交わした後の一方的破棄はいずれも裁判所から否定されている。

 今回も東京地裁と東京高裁が契約破棄の無効を言い渡している。それでもプリンスは、「貸さない」と言い張る。法律よりホテルのポリシーが大切だ、という主張だ。

 さすがに、「税金を払っている企業は馬鹿だ」とおっしゃった方がオーナーを務めていただけのことはある。見上げた言い草だ。でもって、あの方はあのようになってしまわれた。このホテルも、無法ぶりを自慢するようじゃ、先が心配になる。

 考えてみるとこのポリシーはかなりいかがわしい。右翼の無言?の圧力に屈して予約を勝手に解除する。こんなホテルが「客の安全と安心」守れるのだろうか。圧力を掛けられれば、顧客の情報さえ流しかねない。まず、客との約束を守る。これがこそがホテル道の基本だろう。

 日教組も弱り目に祟り目ですね。新採用の教員の組織率は20%を切ったんじゃなかったっけ。こんな理不尽な仕打ちにあっても、一般国民の関心はさっぱりだ。教育の建て直しに向けた方針も、硬直化していて現実味に乏しい。組織再生より、教育再生に真剣に取り組むときだ。

 
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