酔眼独語 

時事問題を中心に、政治、経済、文化、スポーツ、環境問題など今日的なテーマについて語る。
 

失態続く新潟県警

2012-11-22 20:08:54 | Weblog
 お巡りさんが事件を起こしても最近はべた記事扱いが普通だ。ストーカー事件の当事者に被害者情報を提供するなどのお粗末な対応も相次いでいる。

 それはそれで厳しく追及しなければならないが、最近、新潟県警ではもっと深刻な事態が相次いでいる。警察が逮捕した容疑者が次から次へと「嫌疑不十分」などで釈放されているのだ。無実の人をひっくって、「間違いでした」ではすむまい。大変な状況が起きているにもかかわらず、メディアの扱いは極めて地味である。信じられない。

 新潟県警では8月に三条署の刑事課長が容疑者の供述をでっち上げて事件の摘発件数を水増ししていたことが発覚、胎内署長が部下の警察手帳紛失を隠蔽していたことを苦にして自殺するなど、県警幹部の不祥事が相次いでいた。

 そこへ持ってきて、「連続冤罪未遂」である。

 最初の? 被害者は水泳バタフライの日本記録を何度も樹立している河本耕平である。資金的援助を受けていた女性のクレジットカードを勝手に使ったとして詐欺容疑で逮捕された。9月のことである。

 約2か月後の11月7日、河本は嫌疑不十分で釈放された。「女性の言い分だけを聞いて逮捕された」(新潟日報)と河本の弁護人は憤る。

 11月20日には殺人未遂で逮捕された女性が、同じく「嫌疑不十分」で不起訴処分となっている。新潟地検は「証拠を精査し、総合的に判断した結果」(新潟日報)の処分だと説明している。要は証拠がなかったのに逮捕したのだ。

 極めつけは風営法違反の容疑で逮捕された女性の釈放劇である。

 ≪新潟東署は21日、風営法違反(禁止場所営業)の疑いで、上越市の女性を誤認逮捕し、約4時間半後に釈放したと発表した。同署は女性に謝罪したという≫=22日付新潟日報=。

 女性のアリバイも調べず、この女性がマッサージ店で性的サービスをしていたとして逮捕したのである。

 「冤罪未遂」が3件も続くとは前代未聞だ。なのにメディアの反応は鈍い。河本のケースでは不起訴になって初めてやや大きく取り上げ、風営法違反事件は3段扱い。

 これだけ失態を続けている背景には何があるのか。組織的なところにメスを入れるのが彼らの商売だろう。

 政治と警察は信用できない―などということになったら、中国と同じレベルだ。
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