優緋のブログ

HN変えましたので、ブログ名も変えました。

あの日から 番外編 「追憶」 ヒサトさんの句をお借りして

2005-12-12 14:55:25 | あの日から
「ねえユジン、今晩あたり初雪が降るって言う予報だったわよね。
サンヒョクとデートの約束があるんでしょ。
後は私がやっとくから、今日はもう帰っていいわよ。」

「でも、この図面明日には仕上げないといけないし、今日別に約束もしていないから。」とユジンは図面から目を離さずに答えた。

「約束してないって、まさかユジン、あなたまだプロポーズの返事していないの?あんなにユジン一筋のサンヒョクなのに、どうして…。
何か問題でもあるの?
そりゃ、うちだって今すぐユジンに辞められたら困るけれど、婚約したからと言ってすぐ結婚して仕事を辞めなきゃならないわけじゃないんでしょ。」

「ええ。」ユジンは手を休ませずに答えた。

「だったら、なんでなの。
まさか…、ほかに好きな人がいるわけじゃないんでしょう。」

「ジョンアさん…」
ユジンは顔を上げて、少し困惑したような表情を浮かべた。

「わかってるわよ、そんなはずないことぐらい。
ユジンとはもう長い付き合いだけど、サンヒョク以外の男性と付き合っているなんて事、見たことも聞いたこともないもの。
婚約していないだけで、家族同然の付き合いをしているんでしょう。
だったら、早くきちんと婚約式をして、お母さんを安心させてあげたほうがいいわ。
私ぐらいの年になれば親も少しは諦めてくれるけど、あなたは長女なんだし、お母さん心配しているんじゃないの。」

「ええ、わかってます。
あ、ジョンアさん、客先に行く時間じゃないですか。」

「あら、本当だ。大変。
じゃあユジン、行ってくるわ。
サンヒョクに電話ぐらいしてあげなさいよ。」

「はい。行ってらっしゃい。」

「ふぅ。」
ジョンアが行ってしまうと、ユジンはほっとしたようにため息をついた。

〈サンヒョク、ごめんね。
もう、前に踏み出さなければいけないこと、わかっているの。
いつまでもあの日のまま留まっていてはいけないこと…。〉

ユジンの想いは、高校3年生の冬へと飛んでいた。

初雪の降ったあの日、私はジュンサンの存在を強く感じた。
〈今日こそ会える。初雪が降ったんですもの。ジュンサンが待っていないはずがない。〉
私は湖へと急いだ。

恋人たちは町の中で笑いさざめいているのだろうか。
湖の畔(ほとり)は、人影もなくひっそりとしていた。
私は去年のように、ゆっくりとメタセコイアの林を歩いた。
そうすれば、きっと木陰からジュンサンが現れるに違いない。

「待たせてごめんよ。帰って来たよ。」
そう言って、あのはにかむような笑顔を見せてくれる・・・。

しばらく歩いてもジュンサンは現れなかった。
私は、ふと予感がして後ろを振り向いた。
でも、そこには私の歩いた足跡だけが、一列続いているだけ。
去年は、私とジュンサンの足跡が並んでいたのに…。

一度やんだ雪がいつの間にかまた降り出して、私のつけた足跡も消そうとしている。
私は空を振り仰いでつぶやいた。
「ジュンサン、あなたはやっぱりもう帰ってこないのね。
本当に「影の国」に行ってしまったのね。」
私の頬を伝う涙にも雪が落ちて、一緒に融けて流れてこぼれていった。


君はもう死んだと言って聞かせ…冬  ヒサト


ジュンサン、もうここへは来ないわ。
ここへ来れば、どうしてもあなたの姿を探してしまう。
体はこの世にあるけれど、心はあなたのそばにいるから。
あなたのことは決して忘れないから。

  *******

その時、ユジンの携帯が鳴り、はっと我に返った。
「ああ、サンヒョク。
ごめんね。こっちから電話しようと思っていたところ。
明日までに仕上げなきゃいけない図面があって、今日は会えないわ。
今度の休み?
ちょっと一人で行きたいところがあるの。
その後、”あの返事”をするから。
じゃあ、また。私から連絡するわね。」

何年ぶりかしら。
湖へ行ってこよう。
そして、心の整理をしてこなければ。一歩前に踏み出すために。

あなたとの 思い出はみな 心の扉
         その奥にしまい 鍵をかけよう



あの日から 九 「あなたを忘れるわけじゃない」に続く

「あの日から」 あとがき

2005-08-03 21:41:17 | あの日から
書き始めたのが去年の7月(4話を追加したのが10月だったと・・・確か・・・記憶が曖昧、笑)長かったですねぇ。


ジュンサンを失った後のユジンの心を書きたくてはじめた『あの日から』ですが、『ユソンの恋』の”ミヒの告白”ともリンクしてジヌやイ氏、チヨンの視点からの物も入って広がりを持つことができました。


大河に注ぎ込むまでの細い流れが時々躊躇うように淀みながら流れているように、周りの人たちを傷つけることを恐れるあまり、今の小さい幸せを守ろうとしているようなユジンと彼女を取り巻く人々。
そんな情景を少しは書き出すことができたように思います。

短編集のような書き方で、思いついたところから書くことができたので、とても楽しく書くことができましたし、自分では”お気に入り”の作品でした。笑



あの日から 十一 「再び出会う日」

2005-08-02 09:58:37 | あの日から
「もしもし、サンヒョク、今日夜会えるかしら?
大丈夫?
じゃあ、いつものお店で七時に。一緒にご飯食べましょ。」


「ユジン、待った?」

「ううん、私も今来たところ。」

「ユジンから誘うなんて珍しいこともあるよ。
なんか話があるんだろ。なに?」

「うん…、先に注文しちゃいましょ。なににしようか。」


ユジンが何を切り出そうとしているのか気になって、サンヒョクは落ち着かなかった。

メニューを見ながらそっとユジンの顔を伺って見るが、ユジンはいつもと変わらない。


注文を済ませると、ユジンはサンヒョクの目をすっと見た。

「サンヒョク、春川に一緒に行ってお母さんに会ってくれる?」

「どういうこと?僕と結婚するっていうこと?」

「うん。今までずっとプロポーズの返事をしないで待たせていてごめんね。」


「ほんとうにいいの?」

ジュンサンのことは…と言いかける言葉をサンヒョクは飲み込んだ。
そんなことは言わなくてももう分かっていることだった。

ユジンは心の整理をつけてきたんだ。
それだけで充分なはずだった。


「結婚しましょ。お母さんも喜んでくれるわ。」
ユジンは微笑んだ。

しかし、その微笑みにどこか淋しさが漂っているように思われたのは、サンヒョクの思い違いだったのだろうか。


「嬉しいよ、ユジン。今日は二人でお祝いをしよう。
春川のお母さんのところには、今度の日曜日に一緒にいこう。
そうしよう。」


「ありがとう、サンヒョク。
あなたのご両親にもご挨拶に行かなくちゃね。

お母様は、私では反対でいらっしゃるんでしょう?申し訳ないわ。」


「それは僕に任せて。
大丈夫、僕が幸せになることが母への一番の恩返しなんだから。
ユジンは心配しなくていい。」

  ………………

[仁川国際空港]
「先輩、出迎えありがとうございます。」

「やぁ、ミニョン、久しぶり。
元気そうで良かった。

しかし、こんなふうに呼ぶのも今日が最後だなぁ。
明日からは理事様と呼ばせていただきますよ。」

「そんな、気を使わないでくださいよ。
二人だけのときはこれからも先輩と呼ばせてもらいますから。
いいですよね。」

「そういえば、チェリンさんだっけ?
来てないようだけど…。」

「彼女も帰国したばかりでまだ落ち着かないんですよ。
もうすぐ店を出す予定もあって忙しいんでしょう。」


そのときミニョンの携帯が鳴った。
「先輩ちょっと失礼します。
もしもし、ああ、チェリン。

今先輩と君の噂をしていたところだよ。

悪口なんか言ってないさ。

先輩が君の顔見られなくて残念がっていたんだ。

今こっちに向かっているの?

慌てなくていいよ。

じゃあ気をつけて。」

「チェリンが後十分ぐらいで着くそうなんです。先輩時間は大丈夫ですか?
よかったらお茶を飲みながら待ってましょうか。」

「俺は大丈夫だよ。宿泊先のホテルまで一緒に行くつもりで来たから。」



「もしもし、ミニョンさん。遅くなってごめんね。
今タクシーから降りたところ。どこにいるの?
…じゃあ、そこにいて。

ホテルまで一緒に行きたいんだけど、この後も用事が入っちゃって、すぐに帰らなきゃならないの。

じゃあ、行くから。」

「チェリンが着いたみたいです。
今こっちへ来るそうですから、もう少しゆっくりしていきましょう。」


「ミニョンさん、お待たせ。

あら、キム次長さんでしたよね。
お久しぶりです。

これからミニョンさんをよろしくお願いします。」

「チェリンさん、こんにちは。
どうぞ、座ってお話しましょう。
お忙しそうですね。

それにしても、相変わらずお美しいなぁ。」

「まぁ、次長さんたら、お口がお上手なのは変わりませんわね。

今度こちらで店を出すことになったものですから、ちょっと慌しくて。

今日も、ミニョンさんの滞在するホテルを見ておきたかったんですけど、すぐ戻らなくてはいけないんです。

ごめんねミニョンさん。」

「そちらのほうは私にお任せください。
それにしても、ホテル住まいなんて、すぐアメリカに戻るわけじゃないんだろう?
マンションでも借りればいいのに。」

「食事とか、掃除とか考えたらホテルのほうが便利なんですよ。
しばらくはそうするつもりです。」



[半月ほど後]
今日はサンヒョクとの婚約式の日。

早く仕事を切り上げて美容院に行かなくてはいけない。

ユジンは『マルシアン』への道を急いでいた。


そのとき、ユジンの視界に思いもかけない人物の影が映し出された。

「え?」
〈まさか、そんなはずは…〉

ユジンは歩みを止めると、その人を目で追いかけた。


しかしその人の姿は、あっという間に木の陰に隠れてしまった。

頭を傾け覗き込むようにしてみたが、もうその人はいない。


〈いけない、遅くなってしまうわ。〉
ユジンは気を取り直すと急ぎ足でまた歩き出した。


[その三十分後]
「理事、いらっしゃったんですか。
どうです。部屋もだいぶあなた好みにできてきたでしょう。

ああ、そうだ、さっき『ポラリス』から修正図面が届いたんですよ。

もう少し早く来れば美人の担当者に会えたんですけど、残念でしたね。」


「見せてもらえますか?

あぁ、やっぱりここにしましょう、先輩。
なかなかいい仕事をしてくれそうです。

もう一度修正をかけたいので、ここに書いておきますから『ポラリス』でしたっけ? 連絡しておいてください。」

「また修正ですか?相変わらず仕事には厳しいですね。

もう五回もNG出したんですって?

向こうの担当者が音を上げなきゃいいけど…。

女性には優しいのになぁ。特に美人には…。

『ポラリス』の担当者にはしばらく会わないほうが良さそうですね。
厳しく要求できなくなっちゃいますからね。」

「今回はNGってわけじゃなくて細かいちょっとした修正ですから大丈夫でしょう。
それにしても、そんなに美人なんですか?
それじゃあ、早く会わなくちゃ。」

「おや、おや、チェリンさんに言いつけちゃいますよ。

ところで、どうです、こっちにはだいぶ慣れましたか?」

「ええ、先輩から前もって色々聞いていたせいか、初めて来た街ではないみたいに何かしっくり来るんですよ。

あちこち運転して、もう道もかなり覚えました。

そういえば今日はだいぶ冷え込んできましたね。

そろそろ雪が降るんでしょうか。」

ミニョンは窓の外の空を見た。



二人が再び出会うときがもうそこまで来ていた。



初雪が 彼と彼女を 呼んだのか
       再び出会う ときはすぐそこ



             終わり

あの日から 十 「運命が動き出す」

2005-07-30 23:31:12 | あの日から
「ミニョンさん、待った?」

「ああ、チェリン。
ううん、少しだけ。忙しいのに呼び出してごめん。」

灰皿を見ると、何本も吸殻がある。

やはりかなり待たせてしまったようだ。

それでもいつものように、ミニョンはいやな顔も見せず読んでいた本を閉じるとチェリンにやさしく微笑んだ。


「ミニョンさんから私を呼び出すなんて珍しいことね。雪が降るんじゃないかしら?」

「いくらなんでもまだ雪には早いよ。(笑)
ところでチェリン、僕、留学が終わったら父さんの会社に戻らずに独立する予定だったんだけど、韓国に行くことになったよ。

むこうのグループ会社の理事が急に辞めるので、そこは母方の伯父が関係している会社でもあるから、僕が行くことになったんだ。

これからアジア方面にもっと力を入れていこうという思惑もあるらしい。

チェリンもアメリカに行くって言っていただろう?
相談もしないで決めてしまってごめんよ。」


チェリンは少し膨れたような顔をして
「久しぶりに逢いたいって言うから何かと思えば、ん、もう!

でも、もう決めちゃったんでしょ。

ミニョンさんって、意外に頑固なんだから、私が反対したってだめなのは分かっているわ。

いいわ、私も帰ることにする。

実はね、父からもういい加減に帰ってこいって言われていたのよ。
店は造ってやるからって。

でも、親の力を借りるのもいやだし、ミニョンさんもいるからアメリカに行って、まずブティックに勤めて修行をしながらお金をためるつもりだったんだけど、私も一緒に帰るわ。」


「良かったよ。チェリンが機嫌悪くするんじゃないかって、実はびくびくしていたんだ。」

「嘘ばっかり。」

「本当だよ。
じゃあチェリン、お詫びの印って言うわけじゃないけれど、店を出すための資金を貸してくれるよう銀行を紹介するよ。

向こうに大学時代の友人で銀行に勤めているやつがいるんだよ。
僕が保証人になるから。
それで許してくれる?」


「本当?でも、もしお店がうまくいかなかったらどうするの?」

「大丈夫さ。君はきっとうまくやるよ。信用してるから。」
ミニョンはチェリンにウインクしてそういった。

「じゃあ、お言葉に甘えてそうしていただくわ。
わぁー、いよいよお店を出すのね。忙しくなるわ。」

「それにしても、ミニョンさん、何で急に韓国に行く気になったの?
今までそんな話したことなかったのに。
その伯父様とはお会いしたことがあるの?

ミニョンさんは韓国へは行ったことがないんでしょう?」

「うん、韓国へ行くのは今回が初めてだよ。
でも、僕が子供のころはよくアメリカにいらっしゃって何度も家にも来てくださったから、お会いしたことはあるんだ。

そういえば、しばらく伯父様にはお会いしていないな。


ところでチェリン、キム先輩って覚えている?
ほら、アメリカの僕の家に来たとき会ったことがあるだろう?」

「キムさん?
ああ、あのちょっと変っているっていうか、おもしろい大学の先輩ね。
覚えているわ。」

「向こうの会社は『マルシアン』って言うんだけれど、キム先輩がそこで次長をしているんだよ。」

「そうなの。それで、キムさんに引っ張られていく気になったの?」

「そういうわけじゃないんだけどね。
父さんに行ってみないかって言われて、そろそろ両親の生まれ育った国に行ってみるのもいいかなって思ったんだ。

昔はそんな気なかったんだけれど。

先輩がいるならまるで知った人がいないってわけじゃないから気楽だし、わがままさせてもらえるかなと思って。」

「まあ、ミニョンさんたら…。」

チェリンはコーヒーを飲みながら、内心ほっとしていた。

ミニョンを追いかけてアメリカへ行ってもいつまでいられるかわからなかったからだ。

両親はいい加減に国へ帰って結婚しろといってくる。

帰国して離れ離れになればミニョンの心を繋ぎとめておけるか不安だった。

でも、一緒に帰国してミニョンが保証人になって店を開くことができるのだ。


もうこれでミニョンが自分から離れることはあるまいとチェリンは思った。

「ねえ、ミニョンさん『マルシアン』だったかしら?しゃれた名前の会社ね。
ミニョンさんにぴったりよ。

私もお店の名前を考えなくちゃいけないわね。

帰国したらすぐに韓国へ行くの?…」チェリンは上機嫌だった。



あの日から 九 「あなたを忘れるわけじゃない」

2005-07-22 14:39:44 | あの日から
ユジンは“あの湖”に来ていた。

〈ジュンサン、久しぶりね。
ここへはもう何年も来てなかったわ。
春川を出て以来かしら?
ここはあの頃と変わらないわね。〉

ユジンは湖畔に生えている大きな樹を見上げた。
そしてそのごつごつとした木肌の上に手を置くと、そこに頭をもたれかけるようにして湖を眺めた。

湖面を渡る風がユジンの頬をなでてゆく。
水面(みなも)が微(かす)かに揺らぎ陽(ひ)の光をまばゆく反射させていた。


ユジンは眩しそうに目を細めると林のほうに目をやった。

人影はなくひっそりとしている。


〈ジュンサン、私サンヒョクと結婚することにしたの。
決めたの。今日はそれを言いにきた。

ごめんね。
あなた以外の人を、二度と愛したくなかったのに。

そうするつもりだったから、だから髪も切ってずっとそのまま伸ばさずにきた。

もう十年になるわ。〉


〈サンヒョクのことを愛しているのかい?〉

ユジンの瞳が揺れた。

〈サンヒョクは…、私のことを分かってくれるわ。

あなたのことをいまだに忘れられないでいることも。

それに、今まで私のことを待ち続けてくれているのよ。申し訳なくて…。


母がね、心配しているの。それはそうよね。もう私も二十八になるんだもの。

母を安心させてあげたいの。

サンヒョクなら、母も喜んでくれるわ。
私も、彼といると気持ちが落ち着くの。〉



ユジンは樹から離れると、林の中をゆっくりと歩き出した。


〈ごめんね、ジュンサン。

彼のことを愛してるって言えればあなたも想いを残すこともないのかもしれないのに。


…私、幸せになれるわよね。

サンヒョクとなら、心静かに、穏やかに暮らせると思うの。

だから…、許して。〉


〈ユジン、僕のことはもう心配しないで…。大丈夫だよ、淋しくなんかないから。
サンヒョクと幸せになるんだよ…。〉


ユジンは立ち止まると空を見上げた。

見ているとそのまま吸い込まれていきそうな、そんな抜けるような青空だった。


「ラピスラズリの青…平和を現すという

…平安の地、理想郷。

あなたはそこにいるのかしら?」


〈ジュンサン…。許してくれるのね。


幸せになれって言ってくれているのよね。ありがとう。


でも…ごめん、ほんとうにごめんなさい。

あなたを忘れるわけじゃないの。

あなたを忘れるわけじゃないから…。〉




平安を 呼ぶといわれる 瑠璃の色
      ラピスラズリの 空を見上げて