優緋のブログ

HN変えましたので、ブログ名も変えました。

読書メーター12月まとめ

2013-01-01 15:19:34 | 読書


2012年12月の読書メーター読んだ本の数:14冊読んだページ数:3240ページナイス数:134ナイス食べても太らない! 「糖質ゼロ」の健康法 (新書y)食べても太らない! 「糖質ゼロ」の健康法 (新書y)感想「糖質制限食」で打ち破られた栄養の常識が、またまた破壊された。江部先生は、「朝食を抜いてもよし」と言っておられるが、釜池先生は「一日一食が理想」と言う。糖質制限食と糖質ゼロ食は似て非なるものと思える。 「なぜ空腹を感じるか。(朝食で)糖質を摂取するからだ。」とは、まさに逆転の発想(?)読了日:12月26日 著者:釜池 豊秋
糖質制限 完全ガイド (宝島SUGOI文庫)糖質制限 完全ガイド (宝島SUGOI文庫)感想糖質制限食をやってみたい、理屈は簡単でいいから、やり方をまず知りたい。食べていいもの、けないものを知りたい。レシピも少し欲しいという方向き。(料理の得意な方はレシピ集から入るのもありだと思うが、私はあまり得意ではないので、レシピがどっさり載っていると挫折するので)糖質制限食の基本は、主食を抜く、ということだから、まずそこからやってみるのが近道だと思う。読了日:12月22日 著者:江部 康二,大柳 珠美
「糖質オフ! 」健康法(仮) (PHP文庫)「糖質オフ! 」健康法(仮) (PHP文庫)感想糖質オフ健康法は、まさにコロンブスの卵だ。 生活習慣病がふえているのは、食の欧米化が原因だと思っていた。ごはんを中心に、野菜と魚を食べる日本食が身体にいいのだと。しかし、江部先生は、「糖質制限食こそ、人類本来の食事だ」という。人類が生まれて700年。農耕が始まって1万年。糖質を頻繁に摂取するようになったのは、人類の歴史ではまだ最近なのだ。その他にも、一日2食でもいい、夜遅い夕食でもOK、など今までの食の常識が覆されることがいっぱい。何をやっても痩せられない人、なんとなく不調が続く人、ご一読を。読了日:12月22日 著者:江部 康二
ちはやふるオフィシャルファンブック (KCデラックス)ちはやふるオフィシャルファンブック (KCデラックス)読了日:12月19日 著者:
ちはやふる(19) (BE LOVE KC)ちはやふる(19) (BE LOVE KC)読了日:12月19日 著者:末次 由紀
小説 ちはやふる 中学生編(2) (KCデラックス)小説 ちはやふる 中学生編(2) (KCデラックス)感想「かるたの神様はきっとじいちゃんの形しとる」とまで思うほど尊敬し慕っていた祖父が脳溢血で倒れ、次第に痴呆が進みかるただけでなく新たのことまでわからなくなってしまう。その現実が受け入れられずに悩む新。介護でかるたの練習時間さえ取れない。そんな新を懸命に支える由宇。 漫画では、かるたに復帰した新がしのぶとの緊迫の試合中でもリラックスして「調子狂うわ、このニコニコめがね」といわれるほどの精神的に強い場面があったが、こうやって乗り越えて、かるたも心も成長したのだなということが丁寧に描かれていた。読了日:12月19日 著者:時海 結以
仏果を得ず仏果を得ず感想しをんさんは2冊目。「船を編む」と違って、初めはぼちぼち読むかな、といった感じだったのだが、読み進むうちのめり込み、結局1日で読んでしまった。読了日:12月17日 著者:三浦 しをん
空飛ぶ広報室空飛ぶ広報室感想読みながら、何度も目頭が熱くなりました。歳のせい?と思ったけれど、他の方の感想を読んでも皆さん結構泣いていらっしゃったようですね。私は仙台在住なので、「あの日の松島」は多賀城駐屯地のことを思い浮かべて胸が痛みました。仙台市は、苦竹にも駐屯地があるので、普段でも陸自の車両をみることは珍しくありませんが、震災後1年くらいは本当に「災害支援」の車両を頻繁に見たものです。自衛隊に限らず公務員への世間の風当たりは厳しいものですが、”同じ人間なんだ”ということをわかってもらえたら嬉しいかな、と思いました。読了日:12月15日 著者:有川 浩
舟を編む舟を編む感想予想通り、手元に来てから24時間以内に読了。文句なく面白かった。こういう、物事に打ち込む人たちの話が好まれるというのは、日本もまだ捨てたものじゃないなと安心。ちゃらい感じだった西岡も、辞書編集部になじめなかったみどりも、馬締に触発されて変わっていくところが好もしい。登場人物が良い人ばかりで、馬締のような真面目な人の周りはこういういい人ばかりが集まるのか、現実はそうじゃないのかもしれないが、そうあって欲しいと思った。香具矢はもちろん素敵だけれど、同じ女性としては、佐々木さんが渋くていい味を出していたと思う。読了日:12月14日 著者:三浦 しをん
旬のスケッチブック (角川文庫)旬のスケッチブック (角川文庫)感想毎月ひとつの旬のものをあげて、それにまつわるエッセイ、旬の短歌、お母さんの一言が載せられている。野菜がほとんどだが、「落ち葉」なんていうものもあって感心させられる。それと、俵さんが意外(失礼!)にもお料理上手であることも本書で発見。薄いし、気軽に読める一冊。読了日:12月11日 著者:俵 万智
旅する女人 (文春文庫)旅する女人 (文春文庫)感想本棚から久しぶりに取り出して読んだ本。永井路子さんも久しぶり。持統天皇、菅原孝標の女、巴御前、二条、沓掛なか子の旅を取り上げている。永井さんは彼女たちの足跡をたどるが、時間の流れは道も地形も変えていく。その中で観光スポットや史跡ではない、川の流れや山の緑、自然のあり方にそのときを偲んでいる。点の旅ではない、こういう線の旅をしてみたいものだと思うが、なかなか実行できていない。いつか、この本や「茜さす」を持って飛鳥の地を旅してみたい、という見果てぬ夢…。読了日:12月11日 著者:永井 路子
かすみ草のおねえさん (文春文庫)かすみ草のおねえさん (文春文庫)感想俵万智さんにかかると、世の中の当たり前の風景やできごとがこんなにも美しく見えてしまうんですね。27歳から31歳までの出来事を踏まえたエッセイ。同い年なのに、ずいぶん違う世界を生きているんだなぁと改めて思う。最近のエッセイを探して読んでみたい。短歌は好きだけれど、それだけだとどうしても読めない。(せっかちなので、詩とか短いものは苦手)歌物語とかこういうエッセイに短歌がはさんであると読みやすく味わいやすい。読了日:12月8日 著者:俵 万智
トリアングル (中公文庫)トリアングル (中公文庫)感想予想通り一気読み。こんなに前のめりになって小説を読んだのは久しぶり。不倫とか、二股の恋愛とか、年下の恋人とか、出てくる設定は全部知らない世界のことばかり。だからって、それが羨ましいとか、そんな風に生きてみたかったとか言うことではないのだが。文章も肌なじみが良く、するすると入ってくるし、所々に挿入されている短歌がいいアクセントになっている。短歌が好きだし、とにかくこういう文章が好きなのだなぁと思った。しかし、結構若い人だと思いこんでいたのに、自分と同い年だとは…。読了日:12月1日 著者:俵 万智
あたらしい「源氏物語」の教科書あたらしい「源氏物語」の教科書感想ところどころ読み飛ばしてしまったが、とりあえず読了。 桐壺更衣が弱い女ではなく意欲的に宮中に乗り込んだ、とか確かに今までの説とは違う視点があったが、「あたらしい」と銘打つほどの内容だったか疑問。期待先行だったせいかもしれないが。読みやすく、入門書としてはいいかもしれない。読了日:12月1日 著者:堀江 宏樹,藤野 美奈子
読書メーター

読書メーター11月まとめ

2012-12-01 16:27:50 | 読書



2012年11月の読書メーター読んだ本の数:19冊読んだページ数:4540ページナイス数:79ナイス大奥 8 (ジェッツコミックス)大奥 8 (ジェッツコミックス)読了日:11月28日 著者:よしながふみ
大奥 7 (ジェッツコミックス)大奥 7 (ジェッツコミックス)感想4巻から、なんかなーと思いつつ、一気に読んでしまった。「徳川の夫人たち」では「美しすぎて、いやーな感じ(ぞくっとする。寒気のする)のする美人」の江島が、毛深い朴訥なぶ男!ちょっと、びっくり。しかし、主人(月光院)に対する忠誠心、職務に忠実なところ、捕らえられた後の潔さなどイメージが壊されることなく、満足。ここまで読んで、子供を生むということ、子孫を残すということの意味、それにとらわれること(家、藩の存続など)について考えさせられた。読了日:11月22日 著者:よしなが ふみ
大奥 第6巻 (ジェッツコミックス)大奥 第6巻 (ジェッツコミックス)読了日:11月22日 著者:よしなが ふみ
大奥 第5巻 (ジェッツコミックス)大奥 第5巻 (ジェッツコミックス)読了日:11月22日 著者:よしなが ふみ
大奥 第4巻 (ジェッツコミックス)大奥 第4巻 (ジェッツコミックス)感想ううん。なんだかおどろおどろしく、苦手な流れになってきた…。しかし、やめられない。つい、読んでしまう。不可思議な魅力。右衛門佐が、いっそ清々しいほど功利的というか現実的。読了日:11月22日 著者:よしなが ふみ
震災後震災後感想災害を忘れない、教訓を忘れない、ということも大事だが、やはり前に進もうと思う気持ち、未来を諦めないということが人間にとっては必要なんだなということを再確認させられた。しかし、野田の言う「原発はいやだけれど、しばらくは使わざるを得ない」という意見には首をかしげる。本当にそうだろうか。広瀬隆さんの説によれば、電力は現在ある天然ガス火力と石油火力で充分にまかなえ、足りないとしても天然ガス火力の発電所は数ヶ月で設置が可能とか。災害が起こらなくても、被爆労働の観点から原発は廃止すべきと思う。読了日:11月22日 著者:福井 晴敏
大奥 第3巻 (ジェッツコミックス)大奥 第3巻 (ジェッツコミックス)読了日:11月21日 著者:よしなが ふみ
大奥 (第2巻) (JETS COMICS (4302))大奥 (第2巻) (JETS COMICS (4302))感想遡って家光の時代。「徳川の夫人たち」が参考文献になっているのですね。通りで見覚えのある文章が随所に。ああ、憧れのお万の方が男(涙)孤独な家光と有功がやがて心を通わせていくところが秀逸。読了日:11月21日 著者:よしなが ふみ
大奥 (第1巻) (JETS COMICS (4301))大奥 (第1巻) (JETS COMICS (4301))感想男女逆転の大奥って、何?とレンタルコミック店の棚にある本をいつも横目で見ていた。「徳川の夫人たち」が好きで、勝手に大奥を美化したイメージを持っているので(苦笑)それが壊されるのがいやだった。でも、怖いもの見たさ(?)でつい手に取ってしまった。なるほど、こういうことで男女逆転したのね。しかし、わずか80年で人の記憶はこんなにも風化してしまうの?とは思ったが、まだ通史が研究されていない時代ならありか。時代に流されずに生きようとする水野がさわやか。読了日:11月20日 著者:よしなが ふみ
乙女の日本史 文学編 (コンペイトウ書房)乙女の日本史 文学編 (コンペイトウ書房)感想「乙女の日本史」よりは興味深く読めた。しかし、こういうのを乙女目線というのかな~というのは相変わらずあったが。歴史の教科書や文学史の教科書で名前と大体の内容は知っているけれど、本文は読んだことあったかなぁ???というものの内容が、わかりやすくかなり砕けて紹介してある。目次にある「万葉集」とか「源氏物語」などはもちろん有名だが、本文には「聞いたことがない!」という本も結構引用されていた。谷崎潤一郎は「美少女搭載 おじさん型モビルスーツ」だそうな。読了日:11月19日 著者:堀江 宏樹,滝乃 みわこ
あかねさす――新古今恋物語あかねさす――新古今恋物語感想「あかねさす」この題名だけで惹きつけられました。有名な額田王の歌ではなく、新古今和歌集の短歌に物語りと短歌訳がついた短編集。古文を読み解く知識も読解力もないが、短歌は好きだ。こういう本を読むと、古典の勉強をしようかな、なんて思ってしまう。恋の話が多いが、第4話の「何かが不足している」はどんな年齢の人でも思い当たるところがあるのではと思う。読了日:11月15日 著者:加藤 千恵
乙女の日本史乙女の日本史感想乙女目線で見た日本史、ということで、歴史が苦手意識のある人の入門書としてはいいかもしれない。文章も読みやすいので、途中で挫折ということはないと思う。ただ、歴史好きの人には物足りないのでは。女性史とも違う。神話時代から昭和まで取り上げているので、深みのなさは否めない。 日本に男色の歴史があったことは事実だと思うが、「乙女の日本史」という題で、かなりのページを男色の話題に割くというのはどうなんだろう?読了日:11月15日 著者:堀江 宏樹,滝乃 みわこ
テルマエ・ロマエ I (BEAM COMIX)テルマエ・ロマエ I (BEAM COMIX)感想レンタルコミックの店に前からあるのはわかってましたが、手を出しかねていました。映画を見て面白かったので、読んでみました。映画に出ているエピソードがほとんど1巻にあったような気がするんですが、後はどうなるんだろう?気にはなりますが、続きをすぐ読みたい!というほど盛り上がりませんでした。古代ローマの歴史をほとんど知らなかった(忘れた。高校で習ったはず)ことに気づきました。折を見て、続きを読みたい。読了日:11月14日 著者:ヤマザキマリ
帰化日本人―だから解る日本人の美点・弱点帰化日本人―だから解る日本人の美点・弱点感想自分の悪いところ、自国の悪いところ、間違っていた歴史、それを反省して良くしていくことがいいこと。日本人にはそういう意識があると思う。それは日本人の美点だと思うのだが、呉善花さんは「日本の悪いところなんて、世界のどこにも多かれ少なかれある」ものだと言う。だから、そんなものにはまったく興味がない。「世界のどこにも見られない美点、美風といったもの、それが日本にはたくさんある。」それを評価すべきだと。「日本から世界的な課題が引き出せる、…」そうなんだぁ…。でも、具体的に何をどうしたらいいんだろう…。読了日:11月11日 著者:黄 文雄,石 平,呉 善花
源氏物語 あさきゆめみし(5) (講談社青い鳥文庫)源氏物語 あさきゆめみし(5) (講談社青い鳥文庫)感想「あさきゆめみし」読み終わってしまった~。涙 紫の上が哀れ。女三宮の降嫁で生きるよりどこをを失ってしまった紫の上。それなのに、子どもがいない紫の上は結局源氏にすがるしか生きるすべがない。最後の望みの出家も許されず、紫の上は、果たして幸せだったのだろうか。紫の上の死も六条御息所の死霊の祟り?女は怖いな~。終わりよければ~、ということで言えば、一番幸せだったのは明石の上ということになるのでしょうか。読了日:11月6日 著者:時海 結以
源氏物語 あさきゆめみし(4) (講談社青い鳥文庫)源氏物語 あさきゆめみし(4) (講談社青い鳥文庫)感想許されて明石から京に戻る源氏。身ごもった明石の上との別れ。紫の上と再会し、互いがかけがえのない存在であることを確認する。宮廷に復帰した源氏は位も上がり、幸せの階段を駆け上がっていく。がしかし、六条御息所、太政大臣、藤壺の女院と近しい人の死が続く。藤壺の女院の死に、大っぴらに人前で泣くこともできない源氏が哀れ。終わりの2章は夕霧の恋を描いている。源氏の息子とは思えない夕霧の真面目で一途な恋は微笑ましい。頑張れ!と応援したくなる。読了日:11月6日 著者:時海 結以
源氏物語 あさきゆめみし(3) (講談社青い鳥文庫)源氏物語 あさきゆめみし(3) (講談社青い鳥文庫)感想ついつい先が気になって走り読み。もう少し味わって読まないと、せっかくの美しい文章がもったいない、と思いつつ。 産後間もない葵上が死に、半年振りに源氏は二条の屋敷に帰る。そこに待っていた紫の君は少女から美しくたおやかな女性へと変わろうとしていた。 幸せな結婚。しかし、源氏は謀反の疑いをかけられ須磨に隠遁する。運命に導かれた明石の上との出会い。 それにしても、いくらいい男とはいえ、源氏には困ったものだ。紫の上がかわいそうじゃ…。読了日:11月5日 著者:大和 和紀,時海 結以
源氏物語の愛 (シリーズ源氏大学)源氏物語の愛 (シリーズ源氏大学)感想源氏大学の講義録 瀬戸内さんの小説家としての視点、出家者としての視点が面白かった。 作家というのは才能がなければなれず、その才能がいやおうなく物語を書かせるのだと、瀬戸内さんは言う。 瀬戸内さんは、紫式部も出家したのではないかと考える。 宇治十帖は、出家した後書いたのではないかという。 出家の場面、儀式ー髪を切るところなどがリアルなのだそうだ。 野口武彦さんの「源氏物語を江戸から読む」も面白い視点だと思った。 読了日:11月2日 著者:瀬戸内 寂聴,馬場 あき子,秋山 虔
源氏物語 あさきゆめみし(2) (講談社青い鳥文庫)源氏物語 あさきゆめみし(2) (講談社青い鳥文庫)感想源氏の周りにいる女君たちは、皆美しく血筋も良く、なのに悲しい。 六条の御息所が哀れ。読了日:11月1日 著者:時海 結以
読書メーター

恋の歌

2012-11-17 21:12:55 | 読書
今「乙女の日本史 文学編」を読んでいる。

その中から大伴坂上郎女の歌を2首。

恋ひ恋ひて 逢へる時だに 愛しき(うつくしき)
         言尽くしてよ 長くと思はば


黒髪に 白髪混じり 老ゆるまで
      かかる恋には いまだ逢はなくに


平安以後のちょいと難しい歌に比べ、解説もいらないくらいに想いを直接歌った情熱的な短歌ですね。
こういう歌を歌ってみたいなぁ…(実生活では無理なので、あくまで想像の中で

「あさきゆめみし 3」

2012-11-05 09:59:08 | 読書
ついつい先が気になって走り読み。もう少し味わって読まないと、せっかくの美しい文章がもったいない、と思いつつ。

産後間もない葵上が死に、半年振りに源氏は二条の屋敷に帰る。そこに待っていた紫の君は少女から美しくたおやかな女性へと変わろうとしていた。

幸せな結婚。しかし、源氏は謀反の疑いをかけられ須磨に隠遁する。運命に導かれた明石の上との出会い。

それにしても、いくらいい男とはいえ、源氏には困ったものだ。紫の上がかわいそうじゃ…。


「源氏物語の愛」

2012-11-03 16:09:26 | 読書
シリーズ源氏大学の一冊。(源氏大学の講義録の合本。一冊筒購入するよりお買い得。)

・源氏物語と女性たちの出家  瀬戸内寂聴

・色好みのあはれ       馬場あき子

・六条御息所という人     馬場あき子

・源氏物語の面白さー光源氏論 秋山虔

・源氏物語を江戸から読む   野口武彦

・わたしの源氏物語ーあさきゆめみし 大和和紀



源氏物語と女性たちの出家
瀬戸内さんの小説家としての視点、出家者としての視点が面白かった。
作家というのは才能がなければなれず、その才能がいやおうなく物語を書かせるのだと、瀬戸内さんは言う。

紫式部も小さいころから文才があった。10歳頃から物語を創作していたのではないかという。
で、最初のころは姉に読ませていたのではないか。
姉が読んで面白いから他の人にも勧める。そのうちに物語が広まっていったのではないか。

いったん結婚で創作を中断するが、2年で夫に死なれてしまい、また暇になって書き始めたのではないか。それが源氏物語。

道長にまで物語の評判が聞こえるようになり式部は女房として出仕する。
そのころ、式部は道長に喜ばれるように、天皇に喜ばれるように書いていただろう。
しかし、書くうちにそれだけでは満足できなくなる。

女の苦しみ、悲しみ、世の中の不条理。そういうものを書きたくなってきたのではないか。
そういうものが小説にだんだんと出てくるようになる。そして、面白くなる。
だから、源氏物語の女性はどんどん出家していくのだと。

瀬戸内さんは、紫式部も出家したのではないかと考える。
宇治十帖は、出家した後書いたのではないかという。
出家の場面、儀式ー髪を切るところなどがリアルなのだそうだ。