ブロブロガー@くつログ

Proと呼ばれたい...そして日々悪戦苦闘する
Brofessional な職業人の安息の日誌

◇菅新政権スタート!~日本経済再生への挑戦

2010-06-10 | 政治
> 去る6月8日夜,皇居での任命式を経て,菅新内閣が正式に発足しました。
> 新閣僚の顔ぶれ,および菅新首相の初会見内容を,こちらにまとめています。

 梅屋敷Zen蔵の執務室/政治れぽーと@Zen蔵TV



> Bro,いよいよスタートしましたね,菅内閣が!
> 脱小沢色の新体制が好評で,内閣支持率も60%台後半と絶好調のスタートです。
> 民主党支持率も40%台まで急浮上して,二位の自民党を20ポイント以上も大きく引
> き離しましたよ!


初会見で,首相は「最小不幸の社会」の実現を理念として掲げましたね。
「幸福の追求」は,国民が個々に行えば良い。政治の役割は,戦争や貧困といった社会に起因
する不幸を除去して,最小化する事なのだと。
「脱小沢色」の効果もあるのでしょうが,私は,やはり菅内閣の経済政策への期待の表れだと
思いますよ,この支持率の高さは。
それだけ,日本経済の現状が深刻な状況だと云う事です。


> 経済政策については,「強い経済,強い財政,強い社会保障の実現」と総理が述べました。
> しかし,景気対策には,財政赤字が大きな足枷となっているのが現状です。
> 自民党の谷垣党首は,この「財政再建」こそが,目下の急務だと主張していますが?


日本の財政が危機的な状況にある事は,周知の事実です。
だから,菅総理も「強い財政」と発言しています。
これは,「財政再建」を疎かにしない意思の表明だと思います。

> 普通に考えれば,経営再建には,収入を増やして,支出を減らす事が基本なので,「増
> 税+緊縮財政」が当然の方策だと感じますが?


個人の家計と,国の財政を同じ論理で考えると,大きな誤りを犯してしまいます。
一般的に国の景気対策では,「減税+積極財政」を実施して,民間の活力を引き出す事が
大切なのです。

> でも,それでは財政赤字はますます拡大して,早晩「財政破綻」してしまいますよね?
> やはり「財政再建」を優先して,その後に景気対策と社会保障の充実を図るべきでは
> ないですか?


しかし,不況下の現時点で「増税+緊縮財政」のデフレ政策を実施すると,民間の活力は
ますます萎縮して,結局「税収減+社会保障給付増大」の結果に帰着してしまいます。
むしろ逆効果なのです。財政赤字は,ますます拡大してしまう事になるでしょうね。

> なるほど…では,「減税」して民間の活力を引き出しつつ,「緊縮財政」によって財政
> 再建を進めてはどうでしょう?


「小さな政府」を志向するやり方ですよね。
それが,小泉・竹中経済政策の方向性でした。同時に「低金利政策」による民間投資の誘
引も意図していました。
バブル後の不良債権処理の問題などを積み残していた,小泉内閣当時には,「構造改革」
を進める事による「経済の効率化」も,必要な方策であったと考えます。
しかし,その効果は限定的で,なかなか民間投資が引き出せないまま失業者が増えて,格
差の拡大を生じています。財政再建の方も進んでいません。
これが「現実」に起こっている事実です。

> そこで,今回は「大きな政府」を志向する?
> 「増税」で財政再建を進めつつ,「積極財政」で景気浮揚を図る作戦ですか?


「増税+積極財政」は同じかもしれませんが,意図は少し違う様です。
「増税」は,あくまで「積極財政」の財源を確保する事が目的みたいです。
景気の拡大が軌道に乗れば,「税収増」は自然に実現するので,そこで財政再建も可能に
なります。

> では,事の優先順位を「経済成長>財政再建」とする方針ですね。
> 「強い社会保障」は,どの様にして実現されるのです?

これには2つの道筋があると思いますが,まず財政支出を介護・医療等の社会保障分野に
厚くして,「直接的に」社会保障の充実を図る道と,「財政健全化」の結果として「社会
保障費の増大」を支える道のりです。

> なるほど,「緊縮財政」では,財政が健全化するまでの間は,「社会保障の切り捨て」
> しか選択肢が無い訳ですものね。良い考えですよね,それは!
> でも,財政政策で本当に経済成長が達成できるのですか?
> 「財政政策は効果が無い」との意見もありますが?


結局そこですよね,一番の問題は!
仮に100の財政支出で,同額の100の経済成長しかなければ,税収増で半分が戻るとしても,
結局財政は悪化するだけの結果に終わります。やはり,100の財政支出が300,400の経済成
長を生み出す「波及効果」がなければなりません。


> 社会保障の分野で,それだけの「波及効果」が見込めるのですか?
> 土木・建築業界なら,ゼネコン体質なので,元請けから下請け,そして孫請けへと仕
> 事が波及して行くし,建設資材等へと振り向くお金も大きいと思いますが…?

1960年代の高度成長時代に,財政政策が非常に有効に機能していたのは,その様なゼネコン
業界の体質に由来する点も大きかったのだと思います。
一方で1990年代のバブル崩壊後の財政出動では,目的も効果も不明確なまま,ただ景気を下
支えする目的のためだけに,予算がバラ撒かれていたとの批判があります。
この点が,現在の財政赤字問題を深刻化した一因であった,と言えるのかもしれません。

> 「検証」が必要ですよね,経済効果の?


先日,テレビ番組で知ったのですが,菅総理の経済政策ブレーンの中に,小野善康教授とい
う阪大の先生がいらっしゃるそうです。何でも,菅総理とは同じ東工大の出身とか。
現在の日本のケインジアンの中では,ホープと目される人物らしい。

> 知らなかったの?
> Broも大学時代は経済学を専攻してましたよね,確か…?

卒業後は,経済学とほとんど縁が無いですからね。
小野先生の事を知って,早速著書を読んでみようか…と。


> では,「くつログ」の内容充実のためにも再勉強して,分り易くレポートして下さい!
> どうせ暇なんでしょ?最近,仕事少ないし…

そうだ!「自分の失業問題」も解決しなければ!
我が家の財政も破綻してしまいます,その内に。。。



▼ZENZO の note 記事はこちら

【AI時代の錬金学Ⅱ】

https://note.com/zen_kawakami/m/m612f486eeab8

▼他のブログの意見を見る

にほんブログ村 経済ブログ 日本経済へ にほんブログ村 経済ブログへ にほんブログ村 政治ブログ 政治評論へ