> 菅直人首相は6月11日,国会で就任後初の所信表明演説を行いました。
> 演説内容は,こちらのニュースサイトで詳しく報じられています。
菅首相の所信表明詳報 [MSN.産経ニュース]
▲菅首相,所信表明風景(衆議院)
URL:http://podcast.sankei.co.jp/panorama/pnrm100611kan-a.html
> 新首相の所信表明演説では,何が一番印象に残りました?Broの感想では?
演説の骨子としては,これまでの初会見等でも発言していた内容が中心でしたが,
今回の演説では,やはり「税制の抜本改革に着手する事が不可避」として,消費
税率引き上げに向けて一歩踏み込んだ発言をした事でしょうね,私的には。
> 消費税ですか…やはり…
> 民主党は,これまで税率引き上げに慎重な態度でしたよね。
> 先の衆院選では,4年間は消費税率を上げない方針を示していたはずです。
> また公約違反ですかね,これは。
いや,「税制の抜本改革に着手」という表現で,直接いつから消費税率引き上げを
行うなどの発言をした訳ではありませんから。
> でも実質的に,「消費税率を上げたい」との意向を示した訳ですよね,菅首相は。
「税制改革」の議論は,消費税率問題だけに限定されるものでもないと思いますよ。
法人税や所得税などの直接税と,消費税やたばこ税等も含めた間接税の比率,いわゆる
「直間比率」の議論もあるし,法人税率や所得税の累進税率見直しの問題も議論される
べきだと思います。
こんにちの政治課題には,財政難だけではなく,格差是正の問題も含む訳ですから。
> だから,「抜本改革」という訳ですか。
もう1つ,「持続可能性」の議論もされなくてはいけません。
団塊世代のリタイヤが進む今,社会保障費はまだまだ急速に増大していく事が明らかです。
今後の人口とその構成の推移も視野に入れた議論をしないと,安易な「消費税率論議」だけ
では,税率引き上げが今後継続的に必要になるだけです。
その結果は,「消費の冷え込み」を長期化させて,「長い長い不況」の入り口になってしま
う事が心配です。
> 「高度成長時代」ではなく,「高度衰退時代」の到来ですか!
> やばいなぁ,それは!
経済とは,「集団心理の問題」ですからね。
「段階的な増税」などは,「不況の長期化」の原因になるだけです。
「一度に増税」すれば,一時的にショックはあっても,経済は新たな状況に適応して,早々
に再成長する活路を模索できます。
> なるほど,Broの意見にも肯けますが,あまり急激なショックを与えては「死に体」
> になってしまうでしょ,日本経済が。
もちろん,許容可能な限度はあるはずです。
しかし,その限度は誰も明確に示せない…みんな,できれば負担を少なくしたいですから。
結局,理論的な形式で,客観的に見て必要な税負担の水準と金額を示すしかないはずです。
> でも,財政支出の規模によっても,必要な負担額が変化する訳だから,難しい試算で
> すよね,実際。。。
財政支出の規模を決定すれば,後は難しくても計算できますよね?
むしろ,より困難なのは税収の予測の方ですよ。
増税によって,どの程度,経済成長にマイナスの影響を及ぼすのか?
税金の種類によっても,影響は異なる訳だし…
> だめだ!そんな複雑な計算は,文系の私には無理です!
> やはり,小野先生にお願いしましょうよ,Bro!
経済学は元来は文系の学問ですよ。
計算自体はマクロ経済モデルの式をエクセルのシートに設定しておけば,後はパソコンが
やってくれますから,むしろ考え方や理念の方に着目するべきです。
客観的に「どうなるか?」の正確な経済予測技術も重要なのですが,さらに重要な点は,
「どうしたいのか?」,「どうあるべきか?」と云う,「規範的な」社会理念の問題です。
格差社会の是非について,「自由と平等の矛盾」を鋭く直視した議論の深化の中から,
新しい日本の社会の基本理念を再構築する必要があるのです。本来はね!
> 何かいきなり難しい哲学の話題を始めましたね??
「社会理念」の話ですよ,単なる。
> 税制改革の問題ですよ?今日の話題は?
だから,「税制の抜本改革」の議論では,「社会理念」の議論が避けられないと述べて
いるのです,私は。
> なるほど,演説で首相は,超党派での「財政健全化検討会議」を設置する旨の提案を,
> 野党側に示しましたね。
> これは,「国民的な議論と合意形成が必要」との判断ですね!むしろ。
私は,その様に理解しました。
> しかし,そんな悠長な議論をしている余裕があるのですか?
> あの財政破綻のギリシアよりも,さらに酷い事になっているみたいですよ!
> 日本の財政は,いったい何時まで耐えられるんですか?
> 明日にでも破綻してしまいそうな気がします…私は!
それについては,また次回にしましょうよ。。。
少し疲れました,今日は。。。
> 久しぶりに熱弁してましたからねぇ,今日のBroは。
> では,次回また,よろしくお願いしまぁ~す。
> 演説内容は,こちらのニュースサイトで詳しく報じられています。
菅首相の所信表明詳報 [MSN.産経ニュース]
▲菅首相,所信表明風景(衆議院)
URL:http://podcast.sankei.co.jp/panorama/pnrm100611kan-a.html
> 新首相の所信表明演説では,何が一番印象に残りました?Broの感想では?
演説の骨子としては,これまでの初会見等でも発言していた内容が中心でしたが,
今回の演説では,やはり「税制の抜本改革に着手する事が不可避」として,消費
税率引き上げに向けて一歩踏み込んだ発言をした事でしょうね,私的には。
> 消費税ですか…やはり…
> 民主党は,これまで税率引き上げに慎重な態度でしたよね。
> 先の衆院選では,4年間は消費税率を上げない方針を示していたはずです。
> また公約違反ですかね,これは。
いや,「税制の抜本改革に着手」という表現で,直接いつから消費税率引き上げを
行うなどの発言をした訳ではありませんから。
> でも実質的に,「消費税率を上げたい」との意向を示した訳ですよね,菅首相は。
「税制改革」の議論は,消費税率問題だけに限定されるものでもないと思いますよ。
法人税や所得税などの直接税と,消費税やたばこ税等も含めた間接税の比率,いわゆる
「直間比率」の議論もあるし,法人税率や所得税の累進税率見直しの問題も議論される
べきだと思います。
こんにちの政治課題には,財政難だけではなく,格差是正の問題も含む訳ですから。
> だから,「抜本改革」という訳ですか。
もう1つ,「持続可能性」の議論もされなくてはいけません。
団塊世代のリタイヤが進む今,社会保障費はまだまだ急速に増大していく事が明らかです。
今後の人口とその構成の推移も視野に入れた議論をしないと,安易な「消費税率論議」だけ
では,税率引き上げが今後継続的に必要になるだけです。
その結果は,「消費の冷え込み」を長期化させて,「長い長い不況」の入り口になってしま
う事が心配です。
> 「高度成長時代」ではなく,「高度衰退時代」の到来ですか!
> やばいなぁ,それは!
経済とは,「集団心理の問題」ですからね。
「段階的な増税」などは,「不況の長期化」の原因になるだけです。
「一度に増税」すれば,一時的にショックはあっても,経済は新たな状況に適応して,早々
に再成長する活路を模索できます。
> なるほど,Broの意見にも肯けますが,あまり急激なショックを与えては「死に体」
> になってしまうでしょ,日本経済が。
もちろん,許容可能な限度はあるはずです。
しかし,その限度は誰も明確に示せない…みんな,できれば負担を少なくしたいですから。
結局,理論的な形式で,客観的に見て必要な税負担の水準と金額を示すしかないはずです。
> でも,財政支出の規模によっても,必要な負担額が変化する訳だから,難しい試算で
> すよね,実際。。。
財政支出の規模を決定すれば,後は難しくても計算できますよね?
むしろ,より困難なのは税収の予測の方ですよ。
増税によって,どの程度,経済成長にマイナスの影響を及ぼすのか?
税金の種類によっても,影響は異なる訳だし…
> だめだ!そんな複雑な計算は,文系の私には無理です!
> やはり,小野先生にお願いしましょうよ,Bro!
経済学は元来は文系の学問ですよ。
計算自体はマクロ経済モデルの式をエクセルのシートに設定しておけば,後はパソコンが
やってくれますから,むしろ考え方や理念の方に着目するべきです。
客観的に「どうなるか?」の正確な経済予測技術も重要なのですが,さらに重要な点は,
「どうしたいのか?」,「どうあるべきか?」と云う,「規範的な」社会理念の問題です。
格差社会の是非について,「自由と平等の矛盾」を鋭く直視した議論の深化の中から,
新しい日本の社会の基本理念を再構築する必要があるのです。本来はね!
> 何かいきなり難しい哲学の話題を始めましたね??
「社会理念」の話ですよ,単なる。
> 税制改革の問題ですよ?今日の話題は?
だから,「税制の抜本改革」の議論では,「社会理念」の議論が避けられないと述べて
いるのです,私は。
> なるほど,演説で首相は,超党派での「財政健全化検討会議」を設置する旨の提案を,
> 野党側に示しましたね。
> これは,「国民的な議論と合意形成が必要」との判断ですね!むしろ。
私は,その様に理解しました。
> しかし,そんな悠長な議論をしている余裕があるのですか?
> あの財政破綻のギリシアよりも,さらに酷い事になっているみたいですよ!
> 日本の財政は,いったい何時まで耐えられるんですか?
> 明日にでも破綻してしまいそうな気がします…私は!
それについては,また次回にしましょうよ。。。
少し疲れました,今日は。。。
> 久しぶりに熱弁してましたからねぇ,今日のBroは。
> では,次回また,よろしくお願いしまぁ~す。