と、ある土曜日。今日は1レッスンとダンスタイム2時間の楽しみの日。
車内は混んでいた。50分ほど立ったままの移動。乗換駅に着くと、いつもの乗換え電車の車内も混んでいる。カートを引いて、スカイツリーの見える窓側の中ほどのつり革に掴まって立っていた。車内アナウンスが、乗換駅構内での人身事故の影響で、車内が混んでいると、言った。いつもと違う年代層と混み具合が、連休前のレジャーなどのせいだろうとも思う。
目前の座席の若い男性が、小声で「どうぞ」と、席を譲るというゼスチャアをした。「大丈夫です」と、私も小声。立ち上がるのを止めた男性は、二駅ほど過ぎた時立ち上がり、出入り口の方に移動した。私の目の前の席が空いた。もう降りるのだろうと思い、腰を下ろした私。ところが、男性は、席を立つことで、私に席を譲るつもりだったらしい。私は、会釈して感謝を表した。そして、そっと、その男性を観察する目になってしまった。
年齢は二十代前半かしら? 身長は173cm位。緑色のTシャツにグレーのジィーンズの半パン、キャメル色の斜め掛けの大きめのバッグ。帽子はベージュの野球帽。黒のブーツの紐は茶色だった。ちょっと色白な顎に髭が薄っすらと。
私の眼は傍から見たなら、どんな眼だったのだろう。きっと、あの男性は私の無神経な視線を感じていたかもしれない。ちょっとばかり恥ずかしくなった。
レッスンは、スローホックストロット。一回踊ってから、ヒールターンの練習。動作は単純ではあるが、重心の載せ方や方向など、丁寧に教わる。基礎の出来ていない私だから、少しずつ直してもらうつもりでいる。
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「と・ある日のこと」をお送りします。
日々の暮らしの中から、ちょっと心に引っかかった事を綴っています。
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