早朝散歩で見慣れたワンちゃん連れの奥様が、今朝は寂しげに見えた。
初めて見かけたのは一年ほど前だった。茶黒毛の小型犬を抱っこして、小太りの中型犬のリードを引き、その前後を飛び回って遊ぶ白に黒ブチの猫を連れていた。猫はリードを付けていない。犬たちの年齢は想像できなかったが、白黒ブチの猫は、人間の子供だったら幼稚園児か小学低学年ほどの年齢に見えた。奥様ののんびりとした足取りは、ペットたちを急かすことも無く、また遠くまで行くほどでもなさそうな雰囲気の散歩であった。
初めて見かけてから半年ほど経った頃、小太り中型犬と猫を連れているのに出会った。
「あら、もう一匹のワンちゃんは?」と尋ねると、「死んだのよ。お歳だったから」とのこと。中型犬の前後を白黒ブチのわんぱく猫が奥様の脚に絡むようにしていた。私を見上げる目はいたずらっ子そのものの色をしている。我が家は、犬も猫も飼っていない。孫たちが欲しいようなことを言った時、「面倒をシッカリ見られないと可愛そうでしょ」と、孫たちはママに即却下されたものであった。老人のボケ防止にも良いそうだが、いずれ面倒を見るのはママになることになる。猫なら子供の頃飼っていたから私も欲しいと思ったりしたものだったが。
そして数か月後に出会った。中型犬だけと散歩している奥様。「あら、猫ちゃんは?」と聞くと、「貰われて行ったの。可愛がっていたのだけど。懐いていたのだけどねぇ。どうしても欲しいと言われて」40キロほど離れた県南の町だそうだ。「家の中で元気で居るそうです」と奥様。あのやんちゃ猫は野外でも奔放に遊べていたけれど、現在は屋内だけの暮らしらしい。
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