紫陽花記

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★66 元気で踊ろう会

2024-12-07 06:58:18 | 「と・ある日のこと」2024年度



「歳を重ねてきたら、遠くへ遊びに行くのも大変になるから、だんだん近場の遊び場を見つけないとダメよ」と、旧友が言う。
なるほど。確かに。現在、踊りに行くのは1時間以上の距離を電車に乗って通っている。エスカレーターやエレベーターはどの駅にも設置されているし、駅からの道のりも歩ける程度の距離と思えている。だが、いずれ、階段は勿論、駅から自宅までの距離も苦痛になるだろう。

5、6年前まで、ダンスを習いに通った公民館。数年続けているという「元気で踊ろう会」へ行ってみることにした。どのような顔ぶれかよりも、自分の気に合う雰囲気であるかどうか、見学してみることにした。

公民館の駐車場を歩いていると、見たことのある男性がいた。懐かしく挨拶をする。

 公民館のホールに入ると、30人ほどの男女がいた。男女とも同じような人数だ。入場料は200円。2時間の予定。60歳前後から80歳代位まで。やはり、日中ではこのような年齢なのは当たり前なのだろう。

 音楽が鳴りだした。ワルツから始まる。私は壁際の椅子に腰を下ろした。駐車場で見かけた顔見知りの男性がにこやかに手を差し伸べた。歩幅はいつもの半分以下。足を踏まないようにリードに従う。2曲踊って、丁寧にお礼を言い、椅子に戻る。次の曲が始まると別の男性が手を差し伸べてくれた。また2曲踊ってもらう。こうして、10数人と踊った。近年はラテンダンスが人気だがここでも同じような感じがする。年齢を重ねて、体幹が弱くなり、背中が丸くなっても、サンバやジャイブ、クイックステップまでも踊っている。

遠征できなくなったなら、近場のこういう場に、運動がてら参加すれば、死ぬまで踊ることが出来るような気がした。




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