
晴れ、と言っていいやら悪いやら・・・雲は多いですが、概ね晴れている、という空模様です。
このところまるで梅雨時のようなお天気で、すっきりとした青空にお目にかかっていません。
暑いときはうんざりするほど、毎日青空だったんですが。人間って贅沢ですよね。
昨日はSATCの話でしたが、今日は映画の原作、と言っても日本映画の、の話。
先日本屋に立ち寄ったとき、第一目的の数独の本を手に、文庫本の新刊チェックをしてたら、ふと目についたのが群ようこの「かもめ食堂」。
子どもが描いたような、牧野伊三夫さんの味のあるかもめの線画がひときわシンプルで、かえって目立っていましたが、気がついたら手に取って、レジに向かっておりました。
元々映画の原作として書き下ろされた小説で、昨日午後から途切れ途切れに読み始め、夜には読了しちゃいました。
いかにも映画のための原作、というストーリーの運びで、ダラダラした話の運びがないし、会話が多いので速く読めてしまうんでしょうね。
感想は、というと、そこそこ面白いです。
物語自体、あれこれ目まぐるしく事件が起きる、というわけではないので、淡々と話が進む中、ちょっとした出来事がアクセントになっている。そこがまた味わいになっているように思います。
そうね、ちょうど話に出てくるおにぎり。おにぎりが話のベースにあって、たまに違う味、シナモンロールが出てくる、といったような。
おにぎりが日本人のソウルフード、という感覚は、私自身も持っています。
文中に出てくる「おにぎりは他人に握ってもらったのが一番うまい」という台詞も、なんとなくわかる気がする。
コンビニで売っているおにぎりは、おにぎりの形はしているけれどおにぎりではない、という意見にも同感。
そういえば、「おにぎり」ですか?「おむすび」ですか?
形は丸?三角?俵?
おむすび、というとちょっと品よい感じですが、私はおにぎり、って言いますね。だって「握り飯」なんだもの。
映画では小林聡美が主人公サチエを演じていたのは知っていましたが、他の主なキャスティングを見ると、ふ~ん、なるほど・・・
彼女が出演している食パンのCMで、このかもめ食堂を再現したものがあります。今は第二段で、海辺でオープンカフェのようなお店で、そこで小林聡美がサンドウィッチを作り(パンのCMだからね)、もたいまさこがコーヒーを淹れていた、かな?
あれを見ていると、実際にそこに行ってみたいと思いますね。
淡々とした物語だけれど、登場する女性たちは、SATCのそれとまったく違って、とても消極的な人生を送っていたのに、あるときそれまでの自分の殻を破るようにフィンランドにやってきて。
サチエはある程度計画を持ってやって来ているけれど、あと2人、ミドリとマサコはまったく行き当たりばったり。
この2人を見ていると、何も考えずに深いプールに、「えいやっ!」と飛び込んだものの、気がついたら泳げないし浮き輪も救命胴衣もない・・・
でも、もがいてもがいて気がついたら、あ、浮いていた。
なんて雰囲気でした。
読んでいたら、映画のほうも観たくなりました。去年公開された「めがね」も同じ監督・主演で、気になる映画だったのですよ。折りあらば是非!