東京都に住んできて床上浸水を2か所で経験している。
最初は中野区で妙正寺川が氾濫し、床上30センチになり、坂の上まで避難した。
60年前になるが中小河川氾濫の最初である。
二番目は、5年後に引っ越した先の田無市で、小川が溢れた。
この引っ越しは、結婚する長男夫婦と同居するために、かなり大きい家を購入・改築したものだ。
水害に遭っていた父母は、敷地の隣を流れる小川を気にしたが、
ほんとうに一跨ぎできるくらいの細い流れに過ぎず、
「絶対に水害など起こりませんよ、保証します」という不動産屋に押し切られた。
3年もしないうちに、床上浸水に毎年見舞われることになった。
都内の各地でたびたび川が溢れたのであるが、
「かつてない集中豪雨」による都市における自然災害だと喧伝され、
雨の前には一階の畳を上げ、浸水の後には片付けて清掃する事態が、年中行事のように続いた。
この不動産屋を訴えるべきだったと今では思うが、おとなしい父母はそんなこと考えもつかなかったのだろう。
その後、多摩川の氾濫で、新築家屋が流される「岸辺のアルバム」に、
都の治水対策が不備であると感じたが、異常気象ばかりが話題にされた。
さらに大規模な水害が国の複数の個所で起き、いまは確信している。
この国の治山治水が、まったくまちがっていた結果だと。
科学技術で自然をねじ伏せようとする方針には限界がある。
明らかな限界なのに、大企業の利益追求が、誤った国の政策を動かしている。
あの不動産屋と同じことを国がしている。
ビジネスという腐敗菌がどうしようもなく蔓延ってしまっている。
最初は中野区で妙正寺川が氾濫し、床上30センチになり、坂の上まで避難した。
60年前になるが中小河川氾濫の最初である。
二番目は、5年後に引っ越した先の田無市で、小川が溢れた。
この引っ越しは、結婚する長男夫婦と同居するために、かなり大きい家を購入・改築したものだ。
水害に遭っていた父母は、敷地の隣を流れる小川を気にしたが、
ほんとうに一跨ぎできるくらいの細い流れに過ぎず、
「絶対に水害など起こりませんよ、保証します」という不動産屋に押し切られた。
3年もしないうちに、床上浸水に毎年見舞われることになった。
都内の各地でたびたび川が溢れたのであるが、
「かつてない集中豪雨」による都市における自然災害だと喧伝され、
雨の前には一階の畳を上げ、浸水の後には片付けて清掃する事態が、年中行事のように続いた。
この不動産屋を訴えるべきだったと今では思うが、おとなしい父母はそんなこと考えもつかなかったのだろう。
その後、多摩川の氾濫で、新築家屋が流される「岸辺のアルバム」に、
都の治水対策が不備であると感じたが、異常気象ばかりが話題にされた。
さらに大規模な水害が国の複数の個所で起き、いまは確信している。
この国の治山治水が、まったくまちがっていた結果だと。
科学技術で自然をねじ伏せようとする方針には限界がある。
明らかな限界なのに、大企業の利益追求が、誤った国の政策を動かしている。
あの不動産屋と同じことを国がしている。
ビジネスという腐敗菌がどうしようもなく蔓延ってしまっている。