中国のテレビチャンネルに「
CCTVnews」という英語による報道チャンネルがある。
CCTVは、中国China中央Central電視台TeleVision局のこと
アナログ・デジタル合わせて50近いチャンネルがあり、
いくつかは24時間放送、すべて広告収入で運営。
第9チャンネルが今年2010年4月に英語の24時間放送。
アメリカのCNNにそっくりなのがすごい。
アナウンサーはもとより記者も、CNN並み(以上かも)の英語を使う。
言語力において日本はかなわないなぁと思った。
言語をおろそかにしない中国の姿勢に、である。
簡体字も記号「標点符号」の使用も、
文化を破壊するものだ!と大論争の上で採用されている。
誤用を一般化してしまう日本の言語は品格を失うだろう。
例1 (前に書いたかもしれない)
新しくなる羽田の国際線ターミナル、
つい最近(少なくとも去年)まで中国語訳が、
「国際終点站」
=国際終着駅 だった。
国際空港なのに標示の誤訳を放置するのである。
「国営」放送局NHKはもっとひどい。
例2
初めのニュースを読み上げるとき、アナウンサーがかならず言う。
「
まずは・・・のニュースから」
歌謡番組で最初の歌手を紹介するのにも
「
まずは・・・さんです」
「まずは」と「まず」で、前者には「
とりあえず」の意味と語感がある。
とりあえずビール!じゃあるまいし・・・
「とりあえず」と紹介された歌手は怒らないのだろうか、
たとえ「最初に」の意味があっても「とりあえず」という意味もあることばを、
なぜ、あえて使い続けるのか、世の中に流行らせるのか、わからない。
「まず」あるいは「はじめは」「最初は」となぜ言わないのか、
ひょっとして、発声がきちんと訓練できてないので、
「まず」と言えなくなっているのかもしれないと思うようになった。
例3
句読点の組み方を指導している本で、
「?」「!」のあとは
一字分の空白を置く
とあって、眼を疑った。
疑問符も感嘆府も、文の終わりを示す記号で、
句点「。」と同じもの。
句点は現在の活字で隅に寄せたスタイルになっているから、
「。」の後ろに空白があるようにみえるが、空白は置かない。
(読点「、」も同じで、昔の活字は行の真ん中に)
欧文のピリオドや?!の後ろは1字の空白をおく(つまり2字分空白)が、
日本語(中国語でも使用)で使う?!を、英語の組版に合わせるなら、
語と語のあいだを一字分空けなければならなくなる!
近ごろ読む本に?の後ろが空いているのが多くなったが、
句読点と同じく、隅に寄せた小さい活字(font)もあるのに。
(上海で1930年代の手書き文書を見たあとで)