ODORAMOX!

BABA庵から  釣り糸なんぞが ごちゃごちゃ こんがらかった状態を ここでは「オドラモクス」と言う。

あとのことは考えなくていいの?

2013-09-08 22:13:37 | 世の中
「勝つことに懸命で、勝った後のことは考えてなかったから、とまどった」
オリンピックの東京招致が決まって、記者会見後に猪瀬直樹が、
ろくなスピーチをできなかった言い訳。
競技者ならともかく、為政者が「あとのことは考えてない」では困る。

道路公団の解体・民営化で石原伸晃を助け、その父の石原慎太郎に起用された人。
民営化を実現できればいい、あとのことは知らぬ…
トンネルの天井落下という事故をひきおこそうが、知ったことではない、ということ。

子どもたちで物置小屋を建てる指導をした棟梁のことばを思いだす。
「大工は、壊すときのことを考えて家を建てるんだ」
為政者に、この姿勢を学んでほしい。

学問は

2013-09-07 21:58:54 | 引用
読書室にしている島の喫茶店、店主さんの蔵書かと思ったら「お客さんが手にしそうな本を集めたんです」という。
きょうは、米原万里『他諺の空似』(たげんのそらに)。
ロシア語通訳で活躍した人だけど、書名でわかるように、彼女のどの本も半端じゃなくおもしろく、
『ガセネッタ・シモネッタ』とか『嘘つきアーニャの真っ赤な真実』とか、たくさん読んできた。
きょうのは世界の諺を話題に、イラク戦争ほか鋭すぎる批判をくりひろげている本。

「少年老い易く、学成り難し」の話題から:
モスクワ国立大学創始者のロモノソフの詩に、
「学問は若者を養い、老人に喜びをもたらす」というのがあって、
それは、キケロの「詩人アルキュースの弁護」の次のくだりからひいたものだそうだ。

「この営みは、若者には糧を、老人には喜びをもたらす。
 順境においては、それをさらに引き立て、逆境においては逃げ場ともなぐさみとも、
 また家庭においては娯楽にもなってくれる。
 公の場では邪魔にならず、
 ともに夜を過ごし、
 旅の道連れとなり、
 ともに田舎に引きこもってもくれるのだ。」


さらに米原万里の感想:
「少年易老 学難成」は「命短し、恋せよ乙女」とそっくりの、
脅迫的な趣きがあるのに対し、ロモノソフのことばは、意欲をかきたてる…

役者

2013-09-06 21:31:22 | 雑感
TVの録画機能が便利で、いろんなドラマを見られる。
初回で見なくなるもの、つまらないと思いながらだんだん面白くなるもの、
意外におもしろいものと、さまざま。
やはり俳優で選んでいくけれど、進化する俳優が好き。
自分の魅力を勘違いしている俳優はきらいだけど、
突然かわったりすると、逆に好きになる。

たとえば、ヘラヘラ笑いのタラコ唇がいやだった堺雅人、
「壬生義士伝」ですごい立ち回りに驚いたり、
そして「半沢直樹」では口元で凄みをだし、
ずいぶん研究努力したんだろうな、いい役者だなと思うようになった。

たくさん出るようになった子役、幼い俳優たち、
いいなと思った子でも、いつまでも同じキャラクタでいるとがっかりする。

素人でダイコンそのものだった美人女優が、
いろいろな役をこなせる演技をできるようになって、
さらに素朴さを残していたりすると、うれしい。

営業に支えられる職業でも、努力も含めて人間そのものがものを言う。
いい役者さんたち、みな、すごい勉強家だ。