ODORAMOX!

BABA庵から  釣り糸なんぞが ごちゃごちゃ こんがらかった状態を ここでは「オドラモクス」と言う。

うれしい贈り物

2006-04-16 16:57:44 | できごと
沖縄本島の人間国宝金城次郎の跡をついで娘さんらが焼くお茶碗。那覇の「やちむん」とか「壷屋街」という一角で買ってきて使っていたのを覚えていた息子のお嫁さんからのプレゼントです。この茶碗でいただくご飯は、なぜか柔らかく温かく感じます。

隣のお皿は、40年前の 高校のクラブ友だちからでした。
「結婚祝いは何がいいか」と聞かれて、即、実利的に食器をお願いしたら、「たち吉」という銘柄のすばらしいコーヒー茶碗・受け皿・大皿の5個組セットがきて仰天したことを思い出します。有名ブランドとの最初の出会いでした。

おいしい食事もだいじですが、器もだいじであることに気づかされました。この大皿を使うと、あれこれ盛り付けているうちに、なんとなくバランスの取れた豊かなメニューになっていきます。

滋賀県にある「止揚学園」では、食器がすべて美しい陶器でした。刻みキャベツも機械をつかったものより、包丁で刻んだほうをたくさん食べるというような繊細な感覚の子どもたちに、プラスチックの食器は使わせられないし、陶器の重み、触感は、おいしい食事とともに子どもの感性を豊かにそだてていくたいせつなもので、割ってしまうことを恐れて使わないのはばかげているというお話でした。
食器をだいじにするとは、たくさん使って食事をすることに尽きるのでしょうね。
金城次郎さんの食器はまさにそんな感じ。
たち吉の食器は、いまでも受け皿2枚と大皿4枚が残っていますが、やっぱり、おっかなびっくりで使えなかったのかもしれません。金城茶碗もけっして安くはなく、値段でいえば高級品。でも、毎日ふれるお茶碗ですから、ぜいたくではないでしょう。たいせつにじゃんじゃん使います。

ひょっとして・・・

2006-04-14 00:14:14 | お知らせ・情報
グループを作って太極拳やヨガの練習をしているが、同じトレーニングばかりのくりかえしでも、身体の感覚が変わっていくというか、自覚することのなかった感覚が生まれるのが、なんとも楽しい。
「空気の出し入れじゃない呼吸は、骨がどんどんのびる」とか、
「関節をつないでのばす」とか、
「筋肉を縮めるのじゃなく、反対側の筋肉をのばすほうが、やさしく力を出せる」とか、
新聞の書籍広告で「體」の字を見て「体の正字は、骨が豊かと書く」
などと、くっちゃべっている。
加齢とともに「筋力トレーニングなんかやってられっか」というきもちが強く、やたら「骨」「ホネ」「関節」「インナーマッスル」と連発しているわけ。

それが案外まとはずれじゃないこと、若い人にもあてはまることを、購入した本に発見してひょっとしてわたしたちってすごいのかも・・・なんてグループがもりあがっている。

『動くコツ=骨』栢野忠夫 スキージャーナル社

『構造医学』吉田勧持 エンタプライズ/産学社

たとえば、ダンベルを持ち上げるトレーニングを「力こぶを作らずに裏のプルプルするほうをのばす意識でやってみると、重いダンベルでも楽にできるよ」と遊んでいたのが、しっかり写真つきで載っていたり、「體」の字も「骨を動かす感覚が豊か」と解説されていたりしたのだ。
特に上の『動く骨』は、お若いのに腰痛だとか、トレーニングで筋肉を傷めたとかいう人の参考になるのじゃないかなあ。

行儀作法

2006-04-09 19:07:56 | 世の中
岩手県の水沢市を旅したのはちょうど去年の春だった。
やけに民主党のポスターが目立つと思ったら、小沢一郎の郷里だった。その事務所の前も通ったが、ごくふつうの民家に看板が出ているだけ。とても総理にもかつがれる政治家の家とは思えない質素さで、さらに、この町には、出身議員が国のカネをひっぱってきてあれこれ建設したようなところがまるでなく、なんとなく小沢一郎を見直したものだ。(もちろん、それだけで評価できるわけじゃない)

何週間か前だけれど、来日したモンゴル首相とわが日本の首相が会見した写真を見て不愉快になった。仮にも一国の元首と相対しながら、椅子にもたれて足を投げ出しているだらしない姿勢。
写真は共同通信から、民主党のトップたちの会談の写真。
この御年のオジサンたちにしては、背筋も足もまっすぐにのばした姿勢。真剣さがうかがえる。

マキシム・ド・パリの顧問が書いた『至高のレストランのテーブルマナー』という本がある。さまざまな会食に共通する目的は「皆で愉快に料理を楽しむ」こと、その目的をはたすための作法がテーブルマナーだといい、いろいろなルールにある合理的な理由を解説していておもしろい。日本の茶道の作法にも通じたものがある。
(茶道を知っているわけじゃありません。かつて義妹さまが無作法な兄嫁にていねいに説明してくれたのです。作法のひとつひとつに「もてなし」の心があることがわかりました。嫁ぎ先はすごい教育一家でした)
茶会を催す亭主(注)が傲慢な人間だと、どんなにきれいに作法をつくそうと、客を満足させることはできないという。マナーとは、同席している人々への気遣いであり、つまりは相手への敬意にほかならない・・・と。
首相の教養科目に茶道を加えたらどうだろう。

誰かさんのための注
亭主: 茶の湯で、茶を点じて客をもてなす主人。喫茶の亭の主人の意。

新緑のなかを

2006-04-04 21:34:43 | 花鳥風月

荒天・欠航で本土への出発が一日のびた新入生を空港で見送り、いちばん離れたで用事が終わって11時、気持ちよくかいた汗を温泉でながし、帰宅を・・・天気がよいのでいつもとは反対周りの峠越えに。平日の午前、すれちがう自動車もおいこす自動車もなく(展望台で観光バス1台に会っただけ)、檜まで若葉色というみずみずしい新緑を、独り占めでした。

 

甌穴(ポットホール注)群へ行く道で、ハート葉っぱの七島スミレは、庭のより数倍も元気よく咲いていました。川の水は透明すぎて写っていないけど、流れのなかのポットホールです。
 

きょうは「ぜいたくにもってこいの日」ときめこんで、昼食は東京一のフランス料理店で。

きれいな料理を写真に撮ろうと思っているのに、いつも出されると先に食べだしちゃいます。デザートはやっと手を付ける前にパチリ。 


注 おうけつ 【▼甌穴】
川底の岩盤や波食台に掘られた円筒形の穴。岩盤のくぼみに入った小石が流れで回転して岩石を削ってできる。埼玉県長瀞(ながとろ)、長野県寝覚(ねざめ)の床(とこ)、神奈川県江ノ島の隆起海食台上のものが有名。かめあな。ポット-ホール。
三省堂提供「大辞林 第二版」より